JPH077067U - 電源接続構造を有する携帯電子機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電池蓋を外しただけで、電池の電池プラス端
子が干渉することなく、電池交換が容易に可能、かつ、
塑性変形しにくく、一体に形成されたアースばねにより
他の部品を同電位に接続可能とする。 【構成】 裏蓋に設けられた電池蓋をはずし、陰極缶側
から挿入される電池の陽極缶下部に位置する曲面に接触
し導通を確保するターミナルばね部と、回路ブロック裏
面に配置されたプラスパターンに弾性接触するリードば
ね部と、他の任意の部品をプラス電位に接続するアース
ばね部を有する電池プラス端子を有し、前記プラス端子
は電池下部に重ねて配置されており、ターミナルばね部
は、円盤状をした電池プラス端子の外周部を円弧状に形
成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電源接続構造を有する携帯電子機器に関し、特に電池プラス端子の構 造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の技術では、電池プラス端子は回路ブロックに重設され、回路ブロックに 設置されたプラスパターンと導通を得ると同時に、もう一方の端がばねをなし電 池の側面または、上面に接触し導通を得るというものが、一般的な電源部分の接 続構造であった。従来例としては実開昭５３−７５４７２号公報がある。

【０００３】 また他の部品、例えば文字板をプラス電位とするために、回路ブロック上のプ ラスの電源パターンと、文字板裏面をコイルばねで導通する構造もあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、電池プラス端子のばねが電池の側面や、上面を押さえたのでは電池を 組むときに電池が電池プラス端子に干渉し容易に組み立てることができなかった 。特に、電池外径とほぼ同一径の電池交換穴を有する電池蓋付裏蓋からなるケー スでは問題となった。また実開昭５３−７５４７２号公報の考案のように、電池 プラス端子が干渉しないようにばねの一端を陽極缶の下部に位置する曲面部分に 押し当てたタイプでは、ばねを挫屈させるように曲げるため、反発力が大きすぎ 組立ずらく、また応力も大きくなるため、ばねの塑性変形が起こりやすく最適な 設計が難しかった。また電池プラス端子と回路ブロックが重ねられて回路ブロッ ク上のプラスパターンと電池プラス端子が接して導通を取るためにはネジなどに よる断面的な締結手段を必要とし、他部品をプラスアースするためには、別の手 段が必要とされた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案では、かかる課題を解決するために円盤状をした電池プラス端子を電池 の中心とほぼ同心位置に配置し、断面的には電池の陰極缶の下に配置し、前記電 池プラス端子の外周部には円周方向を時計周りに伸びたターミナルばねが複数ほ ぼ等間隔に配置してあり、前記ターミナルばねは電池を押し上げるようにたわみ を与えられ、電池の陽極缶の下部に位置する曲面部に接触している。また前記電 池プラス端子には回路ブロックとの導通を取るリードばね部とその他の部品をプ ラス電位にアースするアースばね部が一体に形成されている。この電池プラス端 子を位置決め固定するために、地板には位置決め手段と断面的な押えの役目をす る部分が構成されている。

【０００６】 以上のような構成によれば、裏蓋に設けた電池蓋からの電池交換が行うような 場合でも交換が容易に行え、かつ、初期からの導通を常に確保できる耐久性に富 んだ電源接続構造を得ることができる。

【０００７】

【作用】

上記のように構成された電源接続構造において、裏蓋に設けられた電池蓋から 電池を電池の陰極缶側から挿入すると電池プラス端子のターミナルばねが電池の 陽極缶の下部に位置する曲面部に接続し、下にたわみ、そのたわみ力で導通が確 保される。同時に一体成形されたリードばね部が回路ブロック裏面に設けられた プラスパターンに弾性接触し導通を確保している。またアースばね部は、プラス アースを取りたい任意の部品に弾性接触しアースをとっている。

【０００８】

【実施例】

以下に、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１において、裏蓋５には電池蓋６が嵌合し、前記電池蓋を取り外すことによ り、電池２を交換できる。陰極缶側から挿入された電池２の下には、中空円盤状 の形状をした電池プラス端子１が電池２とほぼ同心位置に配置され、内側の円と 外周に配置されたターミナルばね部１ａの一部が地板３のひさし部３ａに係合し 案内支持されている。ターミナルばね部１ａは電池プラス端子１の外周部に円周 方向へばねが伸び、ばね根元から先端へたどると時計周りに弧を描くような形状 をしている。このターミナルばねは円周を概略等分割して複数配置されている。

【０００９】 また電池プラス端子１には、放射状に伸び、その先端が回路ブロック７の裏面 に形成されたプラスパターンに弾性接触しているリードばね部１ｂと、地板を貫 通し露出している文字板４の文字板足４ａの側面に弾性接触しているアースばね 部１ｃが一体成形されている。電池プラス端子１のターミナルばね部１ａの先端 は、電池２の陽極缶下部に位置する曲面部に接し導通をとっている。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、電池は電池プラス端子と平面的に干渉することなしに容易に 組み立てることが可能となり、電池交換も電池蓋を取れば容易に交換できるよう になった。また、電池との導通を取るターミナルばねの長さを容易に確保できる ため塑性変形のない安定したばねを設計することが容易となる。また文字板など 静電気を蓄積しやすい部品をアースするためのアースばねも一体に形成すること ができ、部品点数削減を行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例による電源接続構造を示す断面
図である。

【図２】本考案の実施例による電源接続構造を示す平面
図である。

【符号の説明】

１ 電池プラス端子 １ａ ターミナルばね部 １ｂ リードばね部 １ｃ アースばね部 ２ 電池 ３ 地板 ４ 文字板 ４ａ 文字板足 ５ 裏蓋 ６ 電池蓋 ７ 回路ブロック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電池を搭載する携帯電子機器において、
   電池プラス端子（１）は電池（２）の陰極缶の下に配置
   され、該電池プラス端子（１）は、円盤状をなし、かつ
   電池（２）と電気的接続をとるターミナルばね（１ａ）
   が円周方向に電池（２）の周りにばねのながて方向が伸
   びるように配置され、また前記ターミナルばね（１ａ）
   は、電池（２）の陽極缶の下部に位置する曲面部分に導
   通し、また前記ターミナルばね（１ａ）の他に回路ブロ
   ック（７）と導通をとるリードばね部（１ｂ）、他の任
   意の部品（４）をプラス電位と同電位にするアースばね
   部（１ｃ）等の複数の機能を一体に形成してなることを
   特徴とする電池プラス端子（１）を有する電源接続構造
   を有する携帯電子機器。