JPH0318960Y2 - - Google Patents

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JPH0318960Y2
JPH0318960Y2 JP1988037500U JP3750088U JPH0318960Y2 JP H0318960 Y2 JPH0318960 Y2 JP H0318960Y2 JP 1988037500 U JP1988037500 U JP 1988037500U JP 3750088 U JP3750088 U JP 3750088U JP H0318960 Y2 JPH0318960 Y2 JP H0318960Y2
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circuit board
printed circuit
battery
wheel
conductive pattern
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、特に低コストで製造することが可能
な指針表示式電子腕時計の構造に関するものであ
り、さらに具体的には、時計ムーブメントを構成
する上での主基板となる地板を合成樹脂材料によ
つて構成するとともに、電子回路ブロツクを構成
するための回路基板として、厚さが60〜300μm程
度のフレキシブルプリント基板を用いることによ
り、構造を簡素化した指針表示式電子腕時計に関
するものである。
〔従来の技術〕
近年においては、時間標準発振器としての水晶
発振回路、該発振回路によつて形成される高周波
時間標準信号を低周波の単位時間信号に分周する
ための分周回路、該分周回路から出力される低周
波の単位時間信号を受けて駆動信号を形成する駆
動回路、該駆動回路からの駆動信号に応答して駆
動されるステツプモーター等の電気機械変換器、
該電気機械変換器によつて駆動される輪列車等の
機械的伝達機構、該機械的伝達機構の動作に従つ
て運針される指針、該指針によつて表示される時
刻を修正するための表示時刻修正手段、前記発振
回路、分周回路、駆動回路および電気機械変換器
に電気的エネルギーを提供するための電源用電池
等によつて構成される指針表示式水晶腕時計が、
比較的急速に普及されてきた。
しかし従来の指針表示式水晶腕時計において
は、一般に時計ムーブメントを構成する上で主基
板となる地板が金属材料によつて構成されている
ために、該地板に機能上必要な浚い等の形状を与
えるに際しては、切削加工等のように非常に所要
時間の長い加工方法に頼る必要があり、コストを
削減する上での大きな障害の一つとなつていた。
一方、近年においては、回路基板として厚さが60
〜300μm程度の範囲のフレキシブルプリント基板
を用いて、連続的に多量の電子回路ブロツクの実
装を処理することができる。いわゆるミニモツド
法あるいはフイルム・キヤリア方式実装等と称さ
れる回路実装技術が急速に発展し、非常に低コス
トで時計用の電子回路ブロツクも製造することが
可能となつている。しかし特に指針表示式電子腕
時計用の回路基板としてフレキシブルプリント基
板を用いる場合には、プリント基板自体における
機械的強度が不足していることにより、その補強
のために特別な構成を付加することが必要とな
り、結局は、それに付随してコストも増加してし
まうことから、実際にはフレキシブルプリント基
板の採用は避けられる傾向の法が強かつたという
の実情である。すなわち腕時計の場合には、その
商品的性格上、携帯時に外部から種々の衝撃が加
えられる危険も高く、従つて商品自体に対して耐
衝撃性が要求されているものであるが、前記プリ
ント基板に実装されて電気エレメントや、該エレ
メントのプリント基板への接続部等が、外部衝撃
から十分に保護されていなければ、電子回路ブロ
ツクの損傷という重大な事故を防止することも困
難となることは明らかである。ここで輪列等の微
妙な可動部が無く、しかも電子光学的表示セルや
表示セル支持部材とエレメントがカバー部材等に
よつて、上、下から大面積に渡つて回路基板を挟
持することが可能な構造となつているデジタル表
示式電子腕時計の場合には、比較的容易にフレキ
シブルプリント基板を固定したり、あるいは衝撃
等の外力から保護したりすることができるのに対
して、指針表示式電子腕時計の場合には、フレキ
シブルプリント基板や該基板に実装された電気エ
レメントを衝撃等の外力から保護するためには、
例えばフレキシブルプリント基板をさらに強度の
高い回路基台に固着して用いる等、特別な構造が
必要となるのみでなく、従来のように主基板であ
る地板が金属材料によつて構成されている場合に
は、プリント基板上の導電パターンや電気エレメ
ントが地板に接触して電気的短絡が起こることを
防止しなければならないために、例えばフレキシ
ブルプリント基板全体を他の絶縁用部材で包囲す
る等、その固定構造についても特別な配慮を払う
ことが必要となつていた。さらにはフレキシブル
プリント基板に設けられた導電パターンの一部
を、電池リード部材等の他の部材と電気的に接続
させる場合についても、フレキシブル基板自体に
は、前記電池リード部材等の他の部材からの接触
押圧力を受け止めるのに必要な剛性が全く欠けて
いるために、両者間の電気的接続状態を安定させ
て維持する目的で、両者間を結合するための特別
なコネクター部材や締結構造が必要とされてい
た。
〔考案が解決しようとする課題〕
以上のように従来においては、電子回路ブロツ
ク自体を単独に低コストで製造するためには、フ
レキシブルプリント基板の採用は非常に有効であ
つたのにもかかわらず、指針表示式電子腕時計に
おいて、電子回路ブロツクを構成する回路基板と
してフレキシブルプリント基板を用いた場合に
は、電子回路ブロツクの保護、電気的短絡の防
止、他部材との電気的接続状態の安定化、等のた
めに特別な保護用部材、補強部材、絶縁用部材、
固定用部材等を付加する必要があり、結局、時計
全体の総合的な製造コストに着目した場合には、
フレキシブルプリント基板を用いることが、決つ
してコスト削減のために有効な手段とはなり得な
かつたのも実情である。
本考案の目的は、低コストで製造することが可
能な合成樹脂製の地板と、同じく低コストで製造
することが可能なフレキシブル基板を用いた電子
回路ブロツクとを採用し、しかも両者のそれぞれ
の特徴を互いに有機的に結びつけることにより、
特別な保護用部材、補強部材、絶縁用部材、固定
用部材等の付加を省略することのでき、更に電子
回路ブロツクの検査、調査が容易に行なえる時計
ムーブメント構造を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するための本考案の構成は、
片面にのみ金属薄板より成る導電パターンを集中
して設けたフレキシブルなプリント基板、および
該プリント基板に実装された電気エレメントより
成る電子回路ブロツクと、略中央部上に輪列機構
の搭載部を有するとともに、該輪列機構の搭載部
の外部に前記電気エレメントの少なくとも一部を
収容するための凹部を形成して成る合成樹脂製の
地板とを含み、前記導電パターンの設けられてい
る面を下向きとして、前記プリント基板を前記地
板の上面側に直接押圧して固定することにより、
前記凹部にて前記電圧エレメントを下面方向およ
び側面方向より前記地板で直接保護するように構
成した電子時計において、 前記プリント基板を構成する樹脂製シート部の
一部を除去して穴部を設け、前記導電パターン
は、そのパターン両サイドが前記穴部の内周縁よ
り内側の部分を横切るように構成し、前記プリン
ト基板の上面側に該導電パターンを部分的に露出
させることにより、前記穴部内の前記導電パター
ンを前記電子回路ブロツクの上面側から前記穴部
を通して触れ、切断することができる検査用或い
は調整用の端子部にしたことを特徴としている。
〔実施例〕
以下、図面に基づいて本考案の実施例を詳述す
る。
第1図は、本考案の1実施例による指針表示式
水晶腕時計のムーブメントを、時計の裏ぶた側よ
り視た場合の概略的な配置構成を示す平面図であ
る。すなわち本例の時計は、指針による表示時刻
を修正するための外部操作部材として、時刻修正
用操作軸(以下、巻真と呼称する)1に固着され
たリユーズ3を有しており、該リユーズ3は後述
の表示時刻修正機構の一部9を構成するオシドリ
73とカンヌキ75の機能により、前記巻真1の
軸方向に沿つて通常位置3a、1段引きの位置3
b、および2段引きの位置3cのいずれにも安定
的に位置決めされ得るように構成されている。ま
た5は絶縁材である合成樹脂材料で構成された地
板であり、該地板5の略中央部上には、後述の一
連の表輪列車と輪列受67の主要部とによつて構
成された輪列機構7が配設され、さらに該輪列機
構の外側には、表示時刻修正機構の一部9、電子
回路ブロツク11、電気機械変換器として設けら
れたステツプモーター13が、前記地板5上のそ
れぞれ互いに異なる平面スペース内に分散配置さ
れている。また前記地板5上に分散配置された輪
列機構7、表示時刻修正機構の一部9、電子回路
ブロツク11、ステツプモーター13の上には、
これらの大部分を覆う如く、合成樹脂製の電池受
部材15とコイン型リチウム電池17が、順に積
み重ねられて搭載されている。なお本例の腕時計
は紳士用であり、従つて地板5の最大直径Dは、
23≦D≦28mmφ程度の範囲にあるとともに、前記
リチウム電池17の直径dは16≦d≦25mm程度の
範囲にあるために、前記電池17の直径dと地板
5の最大直径Dとの比は、約0.65≦d/D≦0.95
程度の範囲となる。すなわち前記d/Dの値の範
囲は、できるだけエネルギー容量の大きな電池を
収容するとともに、かつ電池を確実に保持するた
めの各部材等を適切に配設したり、あるいは電池
を取りつけたままの状態で、時計のムーブメント
に簡単な調整や操作等の作業を加えることができ
るように各部品を配置したりする上で、最適な範
囲として選定されているものである。
次に第2図は、本例の時計の回路構成の概略を
示すブロツク線図である。すなわち21は時間基
準振動子として音又型水晶振動子19を備えた水
晶発振回路であり、該発振回路21によつて形成
される約32KHzの高周波時間基準信号は、分周回
路23によつて1Hzの単位時間信号に分周され
る。また該1Hzの単位時間信号は、波形変換回路
25によつてパルス幅を変換された後に、インタ
ーフエイス回路27を介してモーター駆動回路2
9に供給され、該駆動回路29によつて形成され
る駆動信号に応答して、ステツプモーター13が
駆動されるように構成されている。一方、本例の
時計回路の電源の供給システムに着目すると、本
例の時計においては銀電池と比較して起電力の電
圧が高く、かつ電圧値の安定性にはやや劣るとい
う特性を備えたリチウム電池17が電源用電池と
して用いられているために、電気的エネルギーを
有効に、かつ安定させて供給する目的で、降圧回
路31aと定電圧回路31bより構成される電源
制御回路31が設けられている。すなわち前記リ
チウム電池17の約2.8〜3.0V程度の電圧VDDHは、
降圧回路31aによつて約1.4〜1.5V程度まで降
圧されるととともに、定電圧回路31bによつて
電圧値の変動も抑えられて安定化するように構成
されている。さらに前記定電圧回路31bによつ
て安定化された約1.4〜1.5Vの電圧(VDDH)は、
前記発振回路21、分周回路23、波形変換回路
25等に供給されるとともに、モーター駆動回路
29には前記リチウム電池17の約3Vの電圧
VDDHが直接供給されるように構成されている。す
なわち前記発振回路21および分周回路23は、
約1.3V以下の低電圧でも十分に動作するもので
あるとともに、ステツプモーター13は高い電圧
値で駆動する方が電気機械変換効率が良いため
に、上記のように互いに異なる電圧を供給される
ように構成されている。なお、前記インターフエ
イス回路27は、互いに異なる電圧で駆動される
回路間を結合するために設けられたものである。
従つて上記のような構成によれば、発振回路21
および分周回路23に必要以上に高い電圧を供給
して電気的エネルギーを浪費することを防止でき
るとともに、ステツプモーター13を良好な変換
効率で駆動することが可能となる。一方、本例の
時計には前記分周回路23の分周比を少しずつ変
えることにより、時計の歩度を調整するための分
周比設定回路33が設けられている。すなわち該
設定回路33に接続された分周比設定用端子35
および37として、後述のフレキシブルプリント
基板81の一部に設けられた導電パターンが準備
されており、該端子35および37を必要に応じ
て切断すると、前記分周回路23の分周比が変化
するように構成されている。例えば前記端子35
のみを切断すると1ケ月にプラス15秒程度、37
のみを切断するとマイナス15秒程度、35および
37の両方を切断するとプラス30秒程度の歩度の
変化が、それぞれ起こるように構成されている。
なおリセツトスイツチ機構Sは、リセツトレバー
を兼用するカンヌキ75と、前記プリント基板8
1の一部に設けられたリセツト端子39とで構成
されており、指針の表示時刻を修正するために前
述のリユーズ3が2段引きの位置3cに引き出さ
れると、それに連動してカンヌキ75をリセツト
端子39に接触することにより、すなわちリセツ
トスイツチ機構Sが閉じることにより、前記分周
回路23の少くとも一部がリセツト状態となるよ
うに構成されている。
一方。第3図は本例の時計のムーブメントを裏
ぶた方向から見た場合の、さらに詳細な配置構造
を示す平面図であり、第4図は前記第3図に示さ
れる時計ムーブメントから、後述の電池支持バネ
91とコイン型リチウム電池17とを取り外した
状態を示す平面図である。なお上記第3図および
第4図においては、いずれも図面の簡素化のため
に、前述の電池受部材15の図示を省略してい
る。
さらに第5図は、本例の時計ムーブメントの機
械的部分の要部を示す断面図であり第5図aは主
としてステツプモーターおよび該モーターによつ
て駆動される表輪列車を示し、第5図bは主とし
て表示時刻修正機構を示すものである。また第6
図は、本例の時計ムーブメントの電子回路ブロツ
クが配設されている領域の要部を示す断面図であ
り、第6図aは主として前記電子回路ブロツク自
体の構成を示し、第6図bは主として該電子回路
ブロツクと前記リチウム電池17との電気的接続
構造を示すものである。なお第6図bには、本例
の時計ムーブメントの外装ケース内への収容構造
も、あわせて例示されている。
以下、上述の第3〜6図に従つて、本例の時計
の具体的構造について説明する。
地板5は具体的にには、比較的硬質な合成樹脂
材料であるガラス繊維入りポリフエニレン・サル
フアイドによつて構成されており、該地板5の一
部に形成されたコイル収容用凹部5gには、前述
のステツプモーター13の構成要素の一つである
コイル41が配設されている。また該コイル42
の磁芯43は、左右一対のステーター51と磁気
的に結合されており、該左右一体のステーター5
1に包囲される如くローター53が配設されてい
る。以上のようにコイル41、ステーター51、
ローター53によつてステツプモーター13が構
成されており、該モーター13の機械的出力手段
であるローター53によつて、五番車55、四番
車(秒針車)57、三番車59、および二番車
(分針車)61より成る一連の表輪列を駆動する
ように構成されている。すなわち前記五番車5
5、四番車57、三番車59よりなる一連の輪列
は、地板5の略中央部上に配設され、前記ロータ
ー53とともに上軸を金属製の輪列受67によつ
て支持されており、該輪列受67の主要部ととも
に前述の第1図との関連で定義された輪列機構7
を構成している。
さらに前記二番車61は日の裏車63を介し
て、筒車(時針車)65に駆動力を伝達するよう
に構成されており、前記二番車61、日の裏車6
3および筒車65によつて、いわゆる裏回り輪列
を構成している。なお前記四番車57、二番車6
1、筒車65にそれぞれ装着される秒針、分針、
時針の図示は省略してある。また前記二番車61
は、金属製の中心支軸5bによつて支持されてお
り、該中心軸5bは金属製の座5cを介して確実
に地板5に固定されている。すなわち前記座5c
の穴の中には中心支軸5bの一部が圧入固着され
ており、従つて座5cおよび中心支軸5bのそれ
ぞれの径大部によつて上、下から地板5を挟み込
んだ状態を構成することにより、前記中心支軸5
bが地板5から脱落することを防止している。
一方、前述の巻真1の角部1cにはツヅミ車7
1が挿着されており、該ツヅミ車71は前記リユ
ーズ3の回転操作によつて、巻真1とともに回転
されるように構成されている。また巻真1の凹部
にはオシドリ73の一端部73aが係合してお
り、該オシドリ73にはカンヌキ75が係合して
いる。さらに該カンヌキ75の一端部75aは、
前記ツヅミ車71の凹部に係合しており、従つて
前記リユーズ3に固着された巻真1の軸方向位置
の移動に対して、前記オシドリ73およびカンヌ
キ75が連動し、その結果、前記ツヅミ車71の
軸方向位置も切換えられるように構成されてい
る。すなわち前記リユーズ3を第1図に示される
2段引きの位置3cを引き出すと、ツヅミ車71
はオシドリ73およびカンヌキ75の動作のため
に前記日の裏車63と直接噛合う位置に移動さ
れ、従つて、この状態でリユーズ3を回転させれ
ば、指針による表示時刻の修正が行なわれるよう
に構成されている。また前記リユーズ3を1段引
きの位置に引き出すと、前記ツヅミ車71はカレ
ンダー修正レバー77一部77aに係合する位置
まで移動し、この状態でリユーズ3を回転させる
と、その回転方向に応じて日車79または曜車6
7のいずれかが駆動されるように構成されてい
る。なおリユーズ3が通常位置3aにあるとき、
ツヅミ車71は前記日の裏車63およびカレンダ
ー修正レバー77のいずれにも係合し得ない位置
に保持されている。以上に説明した前記オシドリ
73とカンヌキ75は、第4図に示されるよう
に、地板5上の右上部に配設され、前述の第1図
との関連において定義された表示時刻修正機構の
一部9を構成している。また前記オシドリ73と
カンヌキ75の一部の上には、前述の輪列受67
の一部が延長して設けられており、この延長され
た部分によつて前記オシドリ73とカンヌキ75
の上方向に対する位置規制が行なわれている。
一方、本例の時計においては前述の回路ブロツ
ク11を構成するための回路基板として厚さが60
〜300μm程度のフレキシブルプリント基板81が
用いられており、該プリント基板81には、その
一方の面に集中して銅箔等の金属薄板よりなる導
電パターン81aが設けられている。さらに該プ
リント基板81の所定の位置には、ICチツプ8
3、音叉型水晶振動子19、チツプコンデンサー
85,87等の電気エレメントが実装されてお
り、前記導電パターン81aによつて、それぞれ
所定の電気エレメント間が電気的に接続されてい
る。また前記プリント基板81は、その導電パタ
ーン81aが設けられている方の面を下向きとし
て、前記地板5上に直接的に載置されており、従
つて該地板5には前記ICチツプ83、水晶振動
子19、チツプコンデンサー85等の電気エレメ
ントの少なくとも1部を収容するように構成され
た電気エレメント収容用凹部5d,5e,5f等
が設けられている。すなわち前記地板5が絶縁性
材料である合成樹脂材料によつて形成されている
こと、および各電気エレメントのうち、前記プリ
ント基板81から突出する部分を収容するための
凹部が設けられていることにより、前記プリント
基板81を上記のように地板5上にそのまま載置
することが可能となつている。このような構成に
よれば、前記プリント基板81に設けられた導電
パターン81aや各電気エレメント間が、他の導
電性部材との接触により電気的に短絡する等の危
険も全く解消されるとともに、地板5の前記凹部
5d,5a,5f等の壁によつて各電気エレメン
トを保護することにもなるため、前記プリント基
板81と地板5の間に、特別な絶縁用部品や電気
エレメント保護用部品等を設ける必要もなくなこ
とは明らかである。なお前記ICチツプ83は、
第2図に示されるブロツク線図と対応させるとす
れば、発振回路21の一部、分周回路23、波形
変換回路25、インターフエイス回路27、モー
ター駆動回路29、降圧回路31aの一部、定電
圧回路31b、および分周比設定回路33をモノ
リシツクに構成したものであり、前記コンデンサ
ー85,87は前記降圧回路31aの一部を構成
するものである。さらに前記プリント基板81に
実装された水晶振動子19、ICチツプ83、コ
ンデンサー85,87等の電気エレメントは、前
述の輪列機構7を構成する五番車55、四番車5
7、三番車59の配設されている平面スペースを
完全に避けた位置において、地板5上に配設され
ている。また前記プリント基板81は、前記四番
車57を構成する歯車部と略同一の高さ位置に配
設されているとともに、前記プリント基板81自
体も、前記五番車55、四番車57、三番車59
および輪列受67の主要部によつて構成されてい
る輪列機構7の配置されている平面スペースを完
全に避けて、前記地板5上に配設されている。
なお第6図aに示されるように、前記地板5の
一部には支柱5jが挿入されており、該支柱5j
によつて位置決めされながら、地板5上に前記ス
テーター51、コイル磁芯43および前記プリン
ト基板81の一端部が、順に積み重ねられた状態
でネジ47により固定されている。この場合、前
記コイル磁芯43の上面側の一部には、コイル4
1の巻線の端末と電気的に結合されている一対の
コイル端末接続用パターン45aを備えた端末処
理シート45が固着されており、また前記プリン
ト基板81の一端部の下面側には、前述の導電パ
ターン81aの一部として一対のモーター駆動端
子49が設けられている。すなわち前記コイル端
末接続用パターン45a上に前記駆動端子49が
重ねられた状態で、フレキシブルプリント基板8
1が固定されており、この結果、電子回路ブロツ
ク11とステツプモーター13のコイル41と電
気的に結合されることになる。
一方、前記地板5上および輪列受67上には、
比較的軟質の合成樹脂材料、たとえばジユラコン
によつて構成された電池受部材15が載置されて
おり、さらに該電池受部材15の上には、電池支
持部材である電池支持バネ91によつて保持され
たコイン型リチウム電池17が搭載されている。
前記電池受部材15のうち、比較的時計ムーブメ
ントの中心部に近い部分は、前記輪列受67上に
積載された輪列受カバー部15aとなつており、
該カバー部15aには、輪列車の軸受部に対応し
て、該軸受部の注油や検視が容易にできるように
貫通穴15bが形成されている。また前記電池受
部材15のうち、比較的外周部に近い部分の一部
は、前記地板5上に直接搭載され、さらに電子回
路ブロツク11上に位置する部分は、前記プリン
ト基板81を地板5上に押しつけて固定する機能
も果たしている。この場合、前記電池受部材15
の一部にも、前記プリント基板81に実装された
ICチツプ83、水晶振動子19等の電気エレメ
ントの少なくとも一部を収容するための電気エレ
メント収容用凹部15d,15e等が形成されて
おり、結局、前記プリント基板81に実装された
電気エレメントは、前記地板5および電池受部材
15に設けられた凹部内に収容されて、電池受部
材15および地板5によつて上、下から保護され
ることになる。さらに電池受部材15の一部に
は、コイル41の上部を収容するためのコイル収
容用穴部15gも形成されており、前記コイル4
1の上部は、電池受部材15によつても保護され
るように構成されている。なお前記電池受部材1
5の外周部材付近には、該電池受部材15を地板
5に取り付け固定するための係止部として、弾性
爪部15eが一体成形されており、該弾性爪部1
5cは、地板5に設けられた段部5i付きの貫通
穴5h内に挿入されるとともに、前記段部5iに
弾性的に係止されるように構成されている。すな
わち前記電池受部材15を地板5に取り付ける際
には、前記弾性爪部15cを時計ムーブメントの
中心方向に向かつて少し撓ませながら前記貫通穴
5hに挿入すれば、前記段差部5iを通り過ぎる
ことによつて撓みが復元することにより、前記弾
性爪部15cが段差部5iに係止されることにな
る。この結果、電池受部材15と地板5とによつ
て前記プリント基板81が上、下より挟持された
状態となり、ネジ等の特別な締結部材を用いるこ
と無く、地板5に対してプリント基板81と電池
受部材15とが同時に保持されることになる。
一方、前述のコイン型リチウム電池17は、そ
の陰極17a側を下に向けて、前記電池受部材1
5上に搭載されている。この場合、前記電池17
は電池受部材15に対して、常時は当接すること
無く、僅かな隙間を介して配設されるように、電
池支持バネ91によつて保持され、さらに該電池
支持バネ91は、前記地板5、輪列受67等の時
計ムーブメントの構成基板に取り付けられてい
る。すなわち前記電池支持バネ91は、金属製薄
板に曲げ、抜き等のプレス加工を加えることによ
つて成形されたものであり、該電池支持バネ91
には、前記電池17を弾性的に保持するための電
池保持用折り曲げ部91aと、前記電池受部材1
5の一部の上面に対して上方向から当接すること
によつて、前記電池17の下面と他の部材との間
に隙間を規定するように機能する乗り上げ部91
bと、該支持バネ91の取り付けの際に地板5お
よび輪列受67の下面に弾性的に定着されるよう
に構成された係止部91cおよび91dとが形成
されている。前記電池保持用折り曲げ部91a
は、第3図に示されるように、前記電池17を中
心として互いに略対称な位置において2ケ所に設
けられており、しかも第6図aに示されるよう、
前記電池17の側面の曲率部17cを弾性的に押
圧するように構成されているとともに、その押圧
力Fが前記電池17の直径方向に平行な成分f1
厚さ方向に平行な成分F2の両方を有するように
構成されている。従つて前記電池17は、2ケ所
の電池保持用折り曲げ部91aによつて上方向に
引つ張り上げられるような力も受けながら、電池
支持バネ91自体によつて完全に弾性的に保持さ
れた状態となる。また前記係止部91cは、地板
5に設けられた段部51付きの貫通穴5k内に挿
入され、係止部91cの先端曲げ部が地板5の下
面側に設けられた前記段部51に係止するように
構成されている。同様に係止部91dは、輪列受
67に設けられた穴67k内に挿入され、先端の
曲げ部が前記輪列受67の下面に係止されるよう
に構成されている。すなわち前記電池支持バネ9
1を地板5、輪列受67等に取り付ける際には、
前記係止部91cおよび91dを時計ムーブメン
トの中心方向に向かつて撓ませながら、前記穴5
kおよび67k内に挿入した後に、撓みを解除し
てやれば、係止部91c,91dの先端曲げ部
が、前記部5hの下面および輪列受67の下面に
弾性的に係止して固定された状態となる。従つて
該係止部91c,91dに作用する弾性力によつ
て電池支持バネ91は、地板5および輪列受67
の方向に引つ張り下げられようとするが、他方、
電池支持バネ9の一部には前述の乗り上げ部91
bが形成されており、該乗り上げ部91bが電池
受部材15の上面に当接しているために、結局、
電池支持バネ91全体は、前記乗り上げ部91b
によつて最終的な位置を規制させられた状態で固
定されることになる。ところで前記電池受部材1
5のうち、前記電池17の下面の外周部付近に対
向する部分の少なくとも一部は、その実質的な電
池支持部の上面15fが前記輪列受67の最上面
67fよりも上に位置するように構成されている
が、前記電池17は通常時にはその下面が電池支
持部上面15fを含めて電池受部材15とは全く
接触しないような位置に、電池支持バネ91によ
つて保持されている。言い換えれば前記電池17
は通常時には、その下面側が前記輪列受67、電
池受部材15等の他部材に対して、僅かな隙間を
介在させた状態で、前記電池支持バネ91によつ
て保持され、かつ時計ムーブメントの構成部材に
取り付けられている。これは通常時に前記電池1
7の重量が輪列受67等に対して直接的に加えら
れることによつて、輪列車等の可動部に常に不要
な負荷が加わることを防止するための考慮による
ものであり、時計に落下等の衝撃力が換えられた
ときには、前記電池17からの衝撃荷重は、主と
して前記上面15fによつて受け止められること
になる。すなわち前記電池17の陰極17aの下
面と前記輪列受67の最上面67fとの間の隙間
よりも、前記電池17の下面と電池受部材15の
前記上面15fとの間の隙間を小さくしておけ
ば、衝撃過重力を受けたときでも、電池17自体
が輪列受67に直接衝突することなく、少なくと
も前記上面15fによつて受け止められることに
なるために、輪列機構が損傷したりするような事
故も防止されることになる。なお上記のような構
成においても電池受部材15の輪列受カバー部1
5aによつて、同時に電池17からの衝撃荷重を
受け、かつ緩衝できるような構造とすることは可
能である、また電池17からの衝撃荷重を緩衝す
るという意味においては、電池受部材15が特に
軟質の合成樹脂材料によつて構成されていること
が望ましい。
ここで前記電池17の陰極17aおよび陽極1
7bと前記電子回路ブロツク11のフレキシブル
プリント基板81との間の電気的接続構造につい
て説明する。プリント基板81は、前述のように
下面側に銅箔等の金属薄板よりなる導電パターン
81aを有している構成となつているが、この導
電パターン81aのうち電池陰極側リード部材お
よび陽極側リード部材との電気的接続を行う部
分、すなわち前記電池17との陰極側接続用パタ
ーン93および陽極側接続用パターン95が設け
られている部分においては、前記プリント基板8
1を構成する樹脂シート部(肉部)の一部を除去
することにより、前記各接続用パターン93およ
び95が、それぞれ前記プリント基板81の上面
側に部分的に露出するように構成されている。例
えば前記陰極側接続用パターン93は、プリント
基板81の樹脂シート部の一部を除去することに
よつて形成された穴81b内において、プリント
基板81の上面側に露出された構成となつてお
り、陽極側接続用パターン95は、プリント基板
81の樹脂シート部の端部を除去することによつ
て形成された切欠き部81c内において、プリン
ト基板81の上面側に露出された構成となつてい
る。なお前記陽極側接続用パターン95は、地板
5に設けられた凹部5mのコーナー5nに沿つて
配設されている。一方、前記電池支持バネ91の
一部には、前記電池17の陽極17bと前記陽極
側接続用パターン95とを電気的に接続するため
の陽極側リード部として、弾性腕部91eが一体
に形成されており、前記陽極側接続用パターン9
5が前記弾性腕部91eによつて上方向から押圧
されることにより、電池17の陽極17bと前記
パターン95とが安定した接触を保たれ、よつて
陽極17b側と回路ブロツク11との電気的接続
が確実化するように構成されている。また前述の
電池受部材15の一部には、陰極リードバネ89
を収容するための陰極リード部材収容用凹部15
hが形成されており、前記陰極リードバネ89
は、前記凹部15h内の一部に設けられた位置決
め用突起15iによつて所定の位置に保持されて
いる。すなわち前記リードバネ89は、その一端
部89aが前記電池17の陰極17aに対して下
方向から弾性的に圧接するとともに、他端部89
bが前記穴81bの底面に相当する前記陰極側接
続用パターン93に対して上方向から弾性的に圧
接するように、前記電池17の陰極17aと電池
受部材15とによつて上、下から挟まれた位置に
保持され、よつて前記陰極17aと電子回路ブロ
ツク11との電気的接続を確実に行うことができ
るように構成されている、従つて、以上のような
構成によれば、前記プリント基板81の上面側に
も電池との接続用パターンを別に設けたり、さら
には上面側の接続用パターンと下面側の導電パタ
ーンとを接続するためのスルーホール導電部等を
設けたりしなくても、容易に接続用パターンをプ
リント基板81の上面側に露出させることが可能
となり、また該接続用パターンと電池との接続構
造についても、非常に簡単な構造とすることがで
きる。
ところで前記電池支持バネ91の一部には、前
述の表示時刻修正機構の一部9を構成するオシド
リ73に対して、上方向から弾性的に圧接するよ
うに構成された弾性接触部91fも一体に成形さ
れている。該弾性接触部91fは、前記オシドリ
73の一部を上方向から押圧することにより、オ
シドリ73自体のあおりを規制する役割のみでな
く、リセツトレバーを兼用しているカンヌキ75
を、前記電池17の陽極17bと同じく電位VDDH
に保持する役割も果たしているものである。すな
わち前記オシドリ73とカンヌキ75とは、前述
の如く互いに係合しているために、結局、前記陽
極17b側と接続された電池支持バネ91の弾性
接触部91fが前記オシドリ73に接触していれ
ば、前記陽極17bとカンヌキ75との間も電気
的に結合されたことになることは明らかである。
なお前述のリセツト端子39は、プリント基板8
1の下面側に設けられた導電パターン81aの一
部として形成されているものであり、前述のリユ
ーズ3を2段引きの位置3aに引き出すと、前記
カンヌキ75がリセツト端子39に接触し、その
結果、該リセツト端子39が電池17の陽極17
bと同じ電位VDDHとなるように構成されているも
のである。従つて、このような構成によれば地板
5が絶縁材料である合成樹脂材料より成る場合に
おいても、該地板5上に載置されているリセツト
レバー(本実施例においてはカンヌキ75によつ
て兼用されている。)を容易に電池の電位レベル
に保持できることになる。また前記リセツト端子
39が形成されている領域においては、前記プリ
ント基板81は電池受部材15の一部によつて上
方向への変位を規制され、リセツトレバーとの接
触が確実に行われるように考慮されている。
さらに前記電池支持バネ91の一部には、金属
製の裏ぶた101に対して弾性的に圧接するよう
に構成された裏ぶた接触用弾性腕91gも一体的
に形成されている。該弾性腕91gは、裏ぶた1
01および該裏ぶた101と結合される金属製の
ケース胴部103を電位VDDHに保持することによ
り、前述の回路ブロツク11の静電シールドを行
うとともに、前記カンヌキ75を電位VDDHに保持
する上での補助を行つているものである。すなわ
ち本例においては、前記胴部103が巻真1と接
触していることにより、裏ぶた101→胴部10
3→巻真1→ツヅミ車71→カンヌキ75という
経路でも、前記カンヌキ75を電位VDDHに保持で
きるように考慮されている。従つて、仮に前記弾
性接触部91fによるカンヌキ75の電位VDDH
ベルの保持機能が不完全となつたようなときで
も、上述の経路によつて補助を行うことが可能と
なる。なおケース胴部103が合成樹脂材料によ
つて構成されている場合や、巻真1とケース胴部
103との間がゴム製の防水用パツキンによつて
絶縁されている場合でも、裏ぶた101の電位
VDDHに保持しておくことは、電子回路ブロツク1
1の静電シールドのためには非常に有効である。
一方、第6図bに示されるように前記電池受部
材15の外周部付近には、時計ムーブメントをケ
ース胴部103内の所定の位置に保持するための
中枠105との係合部15jが一体成形されてい
る。すなわち前記電池受部材15は、比較的軟質
の合成樹脂材料によつて構成されているととも
に、前述の係止部15cによつて地板5に確実に
保持されているために、前記係合部15jと中枠
105を介してケース胴部103内に収納するよ
うに構成することにより、容易かつ確実に時計ム
ーブメントをケース内に保持できるとともに、電
池受部材15自身の材料的性質に基づく弾性によ
つて、外部から時計ムーブメントに加えられるシ
ヨツク等を緩衝することも可能となる。なおケー
スの構造を考慮することによつては、前記係合部
15j自体に中枠の役割も兼用され、該係合部1
5jを直接ケース胴部の一部と係合させるように
構成することも可能である。
ところで以上に説明したように、本例の時計ム
ーブメントにおいては、大部分の構成部品が前記
コイン型リチウム電池17によつて上から覆われ
るように構成されているが、時計ムーブメントを
駆動した状態のままで、時計ムーブメントの一部
に検査や調整を加えたり、あるいは電池17を取
り外さなくとも時計ムーブメントに対して簡単な
操作を加えたりすることができるように考慮が払
われている。例えば前述のように表示時刻修正機
構の一部9としてオシドリ73が設けられている
が、時計ムーブメントをケースより取り出す際に
は、前記オシドリ73に所定の操作を加えること
により、オシドリ73と巻真1との係合を外し、
それからリユーズ3を時計から引き抜く必要があ
る。この場合、本例の時計においては、リユーズ
3を時計から引き抜く際のオシドリ73への操作
部73bが、前記リチウム電池17の配置されて
いる平面スペースのさらに外側に配設されている
ために、占有面積の大きいコイン型リチウム電池
を用いているにもかかわらず、該電池を取り外さ
なくとも、前記オシドリ73の操作部73bに操
作を加えてリユーズ3を引き抜くことができるよ
うに構成されている。さらに前述の電子回路ブロ
ツク11を構成しているプリント基板81の一部
には、前記ICチツプ83の一部を構成している
モーター駆動回路29の出力端子と電気的に接続
された検査用端子97,99が設けられている
が、該検査用端子97,99も前記電池17の配
置されている平面スペースのさらに外側に配置さ
れているために、前記電池17を取り外すことな
く、すなわち該電池17自体によつて電子回路ブ
ロツク11を駆動したままの状態で、前記駆動回
路29からの出力波形等の検査を行うことが可能
なように構成されている。なお前記検査用端子9
7,99は、前述の陰極側接続用パターン93の
場合と同様に構成されており、即ちプリント基板
81を構成する樹脂シート部の一部を除去して穴
部81dを設け、導電パターン81aがその穴部
81d内を横切るように構成して導電パターン8
1aの一部をプリント基板81の上面側に部分的
に露出させ、穴部81d内の導電パターン81a
を検査用端子97,99としている。従つて検査
を行う際には検査用端子97,99に対して上か
ら直接測定器等の端子を接触させれば良い。さら
に前述の分周比設定用端子35,37も同様に、
前記電池17の外側に配設されているために、前
記電池17を時計ムーブメントに取り付けて駆動
したままの状態で歩度を測定できるとともに、そ
の測定結果に従つて直ちに前記端子35,37を
切断して歩度の調整を行うことができるように構
成されている。また前記分周比設定用端子35,
37につていも、前述の陰極側接続用パターン9
3及び検査用端子97,99等と同様に、プリン
ト基板81を構成する樹脂シート部の一部を除去
して穴部81e,81fを設け、導電パターン8
1aがその穴部81e,82fの内周縁より内側の
部分を横切るように構成して導電パターン81a
の一部をプリント基板の上面側に露出させ、穴部
81e,81f内の導電パターン81aを分周比
設定用端子35,37としている。従つて歩度調
整の際には、分周比設定用端子35,37を切断
する作業も容易に行うことができる。
なお107は文字板、109は日車押え板、1
11は前述の筒車65によつて駆動され、かつ曜
車69と日車79を駆動するカレンダー送り車、
113は文字板受部材である。また77bは、カ
レンダー修正レバー77を前記日車押え板109
に固定するためのビヨウであり、該ビヨウ77b
の頭部によつて前述の日の裏車63のあおりを規
制している。また前述のコイル41は、その上面
側を前記電池17によつて覆われているために、
結局、コイル41は地板5、日車79、電池受部
材15、前記電池17等によつて、十分に周囲を
取り囲まれて保護された状態となつている。なお
前記コイン型リチウム電池17が、コイル41お
よびステーター51等によつて構成されているス
テツプモーター13の大部分を上から覆つている
こと、および前記電池17を構成する外缶が、磁
性ステンレス材によつて構成されていることか
ら、結局、前記電池17自体がステツプモーター
13のための磁気シールド部材を兼用することに
なり、少なくとも時計ムーブメントの裏ぶた側に
は特別な磁気シールド板を配設する必要は無くな
る。
一方、前述のICチツプ83は、フレキシブル
プリント基板81に対して、いわゆるミニモツド
法によつて実装されているものであり、前記IC
チツプ83は、樹脂封止枠115内に施こされた
ボツテイング樹脂117によつて、その導電パタ
ーン81aとのボンデイング部を保護されてい
る。
なお前述の実施例においては表示時刻修正手段
が、ツヅミ車71、オシドリ73、カンヌキ75
等より成る機械的修正機構によつて構成されてい
るが、例えば外部操作スイツチへの操作に応じ
て、ステツプモーター13の駆動周波数を切り換
えて指針を早送りしたり、ステツプモーター13
の駆動波形を切り換えてモーター13および指針
を逆方向に回転させたりすることにより、表示時
刻の修正を実行するように構成された表示時刻修
正手段を設けることも可能である。その場合には
外部操作スイツチの接点機構等を、前記ツヅミ車
71、オシドリ73、カンヌキ75等の配設され
ているスペースに配設すればよい。
また前述の実施例においては、地板5が比較的
硬質の合成樹脂材料によつて構成されているのに
対して、電池受部材は比較的軟質の合成樹脂材料
によつて構成されている。これは、前者の地板5
が時計ムーブメントを構成する上での基礎的骨格
として役割を果たさなければならないことによ
り、ある程度の強度を要求されているために、比
較的硬質の材料が選ばれているのに対して、後者
の電池受部材15は、その一部に弾性爪部15c
や中枠105との係合部15i等のように、弾性
的性格を要求される部分や、電池17等からの衝
撃的負荷を緩衝する役割を要求される部分が設け
られているために、比較的軟質の材料が選ばれて
いるという、それぞれの事情の差によるものであ
る。
〔考案の効果〕
以上の説明で明らかな如く本考案によれば、地
板が絶縁材料によつて構成されているとともに、
回路基板としてフレキシブルなプリント基板が用
いられているために、導電パターンを下向きの面
に集中して設けておけば、地板上に直接プリント
基板を載置しても、電気的な短絡が起こる危険は
全く無く、しかもプリント基板自体のフレキシビ
リテイ(可撓性)によつて、地板の面に対しても
該プリント基板を、形状的に十分になじませた状
態で載置することが可能となる。さらにプリント
基板に実装されている電気エレメントのうち、プ
リント基板の下側すなわち地板側に突出している
部分については、この部分を収容、保護するため
の凹部を前記地板の一部に容易に成形することが
可能であり、このような本考案の構成によれば、
何ら特別な絶縁用部材や電気エンレメントの保護
用部材をプリント基板と地板の間に介在させたり
する必要も無くなる。また前述のように、地板の
上面に対してフレキシブルプリント基板が形状的
になじんで密着した状態で載置されることになる
ために、プリント基板を地板によつて十分に強固
に補強した構成が得られ、従つて特別な補強用部
材を付加しなくとも、プリント基板自体が機械的
強度の高い材料や厚さで構成されているとの等価
な構造が得られることになる。しかも本考案にお
いては、前記プリント基板を構成する樹脂製シー
ト部の一部を除去して穴部を設け、導電パターン
は該穴部の一つに対して一本が対応し、且つその
パターン両サイドが穴部の内周縁より内側の部分
を横切るように構成し、前記穴部内では他の金属
部材と接触しないように配置するとともに、前記
プリント基板の上面側に前記導電パターンを部分
的に露出させることにより、前記穴部内の前記導
電パターンを前記電子回路ブロツクの検査用或い
は調整用の端子部にしているため、電子回路ブロ
ツクの検査を行つたり或いは調整を行つたりする
度に、プリント基板を時計ムーブメントから取り
外して裏返して導電パターンを露出させるという
ような手数をかける必要も解消され又、回路調整
時に導電パターンを切る時などはパターンの一方
のサイドから他方のサイドへ向つて簡単に切断で
きるとともに、他の導電パターンに対してキズを
つけたり、誤つて切断してしまう危険もなくな
る。さらにプリント基板に設けられた導電パター
ンの一部と他の部材とを電気的に接続する場合等
には、プリント基板を構成する樹脂シート部(肉
部)を一部分だけ除去することにより、その部分
の導電パターンをプリント基板の上面側に露出さ
せれば、この露出した導電パターンに対して、そ
のまま上方向から前記の他部材を接触させること
によつて、容易に両者間の電気的接続を得ること
ができる。また、その場合には電気的接続状態を
安定化させて維持するために、上記他部材から導
電パターンに対して接触圧力すなわち押圧力が加
えられるとしても、導電パターンは下側から地板
によつて強固に支えられているために、前記押圧
力も地板によつて受け止められることになり、電
気的接続を安定化させて保つために、特別なコネ
クターや固定用部材等を付加する必要も無くな
る。
なお合成樹脂製の電池受部材、あるいは輪列受
等の部材によつて、上方向からプリント基板の少
なくとも一部を押さえることにより、上記の部材
と地板とによつて上、下からプリント基板を挟持
する如く構成すれば、電子回路ブロツクを確実
に、かつ強固に時計ムーブメント内に保持できる
ことになり、電子回路ブロツクの耐衝撃性もさら
に十分に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は、本考案の1実施例を示すも
ので、第1図は、本考案の1実施例による指針表
示式水晶腕時計のムーブメントを、時計の裏ぶた
側より視た場合の概略的な配置構造を示す平面
図。第2図は、本例の時計の回路構成の概略を示
すブロツク線図。第3図は、本例の時計ムーブメ
ントを裏ぶた方向から視た場合の、さらに詳細な
配置構造を示す平面図。第4図は、第3図に示す
時計のムーブメントから電池支持バネとコイン型
リチウム電池を取り外した状態を示す平面図で、
第3図および第4図においては電池受部材の図示
は省略されている。第5図a,bは、本例の時計
ムーブメントの機械的部分の要素を示す断面図で
あり、a図は主としてステツプモーターと該モー
ターによつて駆動される表輪列を示し、b図は主
として表示時刻修正機構を示す。第6図a,b
は、本例の時計ムーブメントの電子回路ブロツク
が配設されている領域の要部を示す断面図で、a
図は主として電子回路ブロツク自体の構成を示
し、b図は主として電子回路ブロツクとコイン型
リチウム電池との電気的接続構造を示す。 1……巻真、3……リユーズ、5……地板、5
d,5e,5f……電気エレメント収容用凹部、
5g……コイル収容用凹部、5h,5k……貫通
穴、5i,5l……段部、5m……凹部、5n…
…コーナー、7……輪列機構、9……表示時刻修
正機構の一部、11……電子回路ブロツク、13
……ステツプモーター、15……電池受部材、1
5a……輪列受カバー部、15b……貫通穴、1
5c……弾性爪部、15d,15e……電気エレ
メント収容用凹部、15f……電池支持部上面、
15g……コイル収容用穴部、15h……陰極リ
ード部材収容用凹部、15i……位置決め用突
起、15j……中枠との係合部、17……コイン
型リチウム電池、17a……陰極、17b……陽
極、19……水晶振動子、21……水晶発振回
路、23……分周回路、29……モーター駆動回
路、31……電源制御回路、31a……降圧回
路、31b……定電圧回路、33……分周比設定
回路、35,37……分周比設定用端子、39…
…リセツト端子、41……コイル、43……コイ
ル磁心、46……端末処理シート、45a……コ
イル端末接続用パターン、49……モーター駆動
端子、51……ステーター、53……ローター、
55……五番車、57……四番車、59……三番
車、61……二番車、63……日の裏車、65…
…筒車、67……輪列受、67f……最上面、6
7k……穴、71……ツヅミ車、73……オシド
リ、73b……操作部、75……カンヌキ、81
……フレキシブルプリント基板、81a……導電
パターン、81b……穴、81c……切欠き部、
83……ICチツプ、85,87……チツプコン
デンサー、89……陰極リードバネ、91……電
池支持バネ、91a……電池保持用折り曲げ部、
91b……乗り上げ部、91c,91d……係止
部、91e……弾性腕部、91f……弾性接触
部、91g……裏ぶた接触用弾性腕、93……陰
極側接続用パターン、95……陽極側接続用パタ
ーン、97,99……検査用端子、101……裏
ぶた、103……ケース胴部、105……中枠、
S……リセツトスイツチ機構、F……押圧力。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 片面にのみ金属薄板より成る導電パターンを集
    中して設けたフレキシブルなプリント基板、およ
    び該プリント基板に実装された電気エレメントよ
    り成る電子回路ブロツクと、略中央部上に輪列機
    構の搭載部を有するとともに、該輪列機構の搭載
    部の外側に前記電気エレメントの少なくとも一部
    を収容するための凹部を形成して成る合成樹脂製
    の地板とを含み、前記導電パターンの設けられて
    いる面を下向きとして、前記プリント基板を前記
    地板の上面側に直接押圧して固定することによ
    り、前記凹部にて前記電気エレメントを下面方向
    および側面方向より前記地板で直接保護するよう
    に構成した電子時計において、 前記プリント基板を構成する樹脂製シート部の
    一部を除去して穴部を設け、前記導電パターン
    は、該穴部の一つに対して一本が対応し、前記プ
    リント基板の上面側に該導電パターンを部分的に
    露出させることにより、前記穴部内の前記導電パ
    ターンを前記電子回路ブロツクの上面側から前記
    穴部を通して触れ、切断することができる検査用
    或いは調整用の端子部にしたことを特徴とする指
    針表示式電子腕時計の構造。
JP1988037500U 1988-03-22 1988-03-22 Expired JPH0318960Y2 (ja)

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