JPS6283Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、提灯の骨材を形成するために用いら
れるひごに関する。

(ロ) 従来技術とその問題点 従来、提灯骨材として綱線が使用されている
が、これには、その欠点として、綱線に直接提
灯紙を貼着する際湖付きが悪い、提灯紙貼着作
業中提灯紙の余剰部分を剃刀刃で切除する際、剃
刀刃が綱線に直接接触して刃こぼれを生起し、毎
回新して剃刀刃を使用しなければならず、作業に
支障を生じると共に費用も高くついていた。

そこでこれらを解決するために、金属線を防錆
質紙テープで被覆したもの（実公昭45−16378号
公報）、或は心線に亜鉛メツキを施し、その表面
に防錆塗料を塗着して乾燥させると共に、紙テー
プを被覆接着させたもの（実開昭49−87282号公
報）等があるが、そのいずれもテ−プ自体は紙の
みにより構成されている。

そのため、これら紙テープにより心線を被覆す
るに際しては被覆時に紙テープが切断し易く、か
つそのため紙テープの被覆が緊着し難く、被覆状
態で紙テープにたるみが生じるという欠点があつ
た。

さらに、かかるひごは紙テープの他に防錆剤を
塗布しなければならないので、工程が複雑とな
り、製造費も高くなつていた。

この考案では、かかる欠点を除去し、しかも作
業を簡便にしうる提灯用ひごを提供せんとするも
のである。

(ハ) 問題点を解決するための手段 本考案は、酢酸ビニル等の接着性を有する合成
樹脂を含浸させて形態した不織布テープ２を、心
線となるべき金属線１の表面に側縁部を重合した
状態で螺旋状に被覆してなる提灯用ひごに係るも
のである。

(ニ) 実施例 以下、添付図に示す実施例に基づいて、本考案
を具体的に説明する。

図中、１は円形断面を有する金属線であり、メ
ツキすることもできるし、メツキをしなくてもよ
い。

２は合成樹脂を合浸した不織布テープであり、
同テープ２は、金属線１に被覆されている。

なお、不織布テープ２とはレーヨン、ナイロ
ン、ビニロン等の化学繊維と和紙繊維、或は、和
紙繊維のみを原料としたものであり、かかる化学
繊維と和紙繊維、或は、和紙繊維のみを抄きこん
で接着剤としての合成樹指（例・酢酸ビニル）に
含浸してつくつたものであり、従来の編んだり、
織つたりする工程によらずにつくられた布状テー
プ製品をいう。

又、テープ２をメツキ又は非メツキの金属線１
の表面に被覆する方法としては、テープ２をメツ
キ又は非メツキの金属線１に巻くことにより被覆
するものであり、図面に示すようにテープ２の側
縁部を重合させながら螺旋状に巻き付けてゆくも
のである。この場合、テープ２を緊張させながら
巻き付けることでテープをメツキ又は非メツキ金
属線１に確実に緊張させることができる。

(ホ) 効 果 以上述べてきた構成により、本考案は、以下の
効果を奏する。

テープ２をメツキ又は非メツキ金属線１に巻
き付ける場合、テープ２は合成樹脂を含むの
で、防錆効果とカツター保護効果とを同時にあ
げることができる。

テープ２をメツキ又は非メツキ金属線１に被
覆させた状態で、テープ２がメツキ又は非メツ
キ金属線１に螺旋状に巻き付き、かつテープ２
の側縁部が重合しているから接着面積を充分確
保することができ、テープ１の被覆がさらに、
確実になる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は、本考案提灯用ひごの一部切欠正面
図である。 図中、１：金属線、２：テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 酢酸ビニル等の接着性を有する合成樹脂を合浸
   させて形成した不織布テープ２を、心線となるべ
   き金属線１の表面に側縁部を重合した状態で螺旋
   状に被覆してなる提灯用ひご。