JPS628000A - ジエツトポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、流体に使用するポンプに係り、特に異物を多
量に含んだ流体にも使用可能なジェットポンプに関する
。

［背景技術とその問題点］ 従来、液体の移送に用いられている羽根車式のポンプな
どでは、液体の流れが通過する流路に羽根車などの装置
部分があるため、液体に混入した異物、例えば小石、帯
状あるいは袋状のもの等が羽根車はかの装置部分につま
ったり、からみついたりして運転不能となることから、
異物を多量に含んだ液体に用いることは不可能であった
。

これらの問題に対し、第４図に示すように、近頃開発さ
れた望月式ジェットポンプでは、管状の流路１０に曲が
り部１１を設け、この曲がり部ｌｌの外側から流路ｌＯ
の吐出側に向けて設けられたノズル１２により高圧水を
管内へ噴射して吐出側に向かう単一ジェット１３を生成
し、さらに噴射の直前の空気注入口１４から高圧水に空
気を注入することにより、ジェット１３を拡散して流路
いっばいに広がる流れとする。こうして発生したジェッ
ト１３は、流路にある液体あるいは始動時の空気を吐出
側に押し込み、吸込側から吸引し連行するため、従来の
ポンプでは始動の際に必要だった呼び水を通じるという
作業を省くことができ、また管内には突起や装置部分が
ないため異物を多量に含んだ液体でも使用できる。

しかし前記９月式ジェットポンプは、１本のジェット１
３により吸引、押し込みを行なうため効率が悪く、比較
的高圧の水が必要であり、またジェットを拡散するため
の空気を供給する必要があるので装置が複雑となり、ま
たノズル部１２の向きと吐出方向を一致させるため流路
に曲がり部ｌｌを設けることを前提としているので、こ
の部分での流動抵抗が太きく、効率低下の一原因である
とともに設置の際に制約を受けるという欠点がある。

［発明の目的］ 本発明の目的は、従来のポンプでは吸引することが困難
であった多量の異物を含んだ液体を簡単な装置で効率よ
く吸引するポンプを提供することにある。

［問題点を解決するための手段および作用１本発明にお
いては、流路の一部にノズル部を設け、はぼ膜状すなわ
ちカーテン状であって、その少なくとも１箇所以上に空
隙をもつ高圧水を噴射することにより、空隙をもつジェ
ットカーテンを生成して液体の吸引および吐出を行なう
ため、流路には装置部分がなく、多量の異物を含んだ液
体を吸引することが可能であり、さらに液体あるいは始
動時の空気が前記ジェットカーテンの空隙によりジェッ
トカーテンの吐出側すなわち外周側に回り込むために接
触面積が大きくなり、液体あるいは始動時の空気を効率
よく吸引し連行することができるようにするとともに、
効率が良好なためさほど高圧の水を必要とせず、また拡
散用の空気も必要としないことで装置を簡略化すること
を可能とし、設置を容易として前記目的を達成しようと
するものである。

［実施例］ 本発明のジェットポンプの一実施例を図に基づいて説明
する。

第１図の縦断面図において、吸引通路としての吸込管ｌ
は、第１図左手を吸込側とし、右手を吐出側とする直管
状の波路であり、その一部にはノズル部２として複数個
、例えば４個のノズル２Ａが配置されている。これらの
ノズル２Ａは、内向きに絞りをつけて開口されるととも
に、吸込管ｌの中心軸に対し横方向に細長い噴射口をも
ち、４個のノズル２Ａが同一横断面上に等間隔で配置さ
れ、これにより吐出側に傾斜して流体を噴射するように
形成されている。また、吸込管１の外側には前記ノズル
部２の外側の開口部を囲うように小径の導流部３Ａをも
つ給水タンク３が設けられており、その上部には給水口
４が形成されるとともに、これには前記給水タンク３内
を満たす高圧水を高水圧に保つための図示しない高圧水
供給装置が接続される。ここにおいて、前記給水タンク
３内の高圧水がノズル部２から噴射された場合、前記高
圧水は吐出側に傾斜した薄膜状のジェットカーテン５を
生成するようになっているとともに、ノズル部の４個の
ノズル２Ａ相互の中間の部分に対応してジェットカーテ
ン５には４箇所の切れ目すなわち空隙６が形成されるよ
うになっている。

次に本実施例の作用について説明する。

吸水口４から給水タンク３に供給された高圧水は、導流
部３Ａに入って吸込管ｌに沿って整流された後、ノズル
部２に入り、ノズル２Ａの形状に従って吐出側に傾斜し
た薄膜状のジェットカーテン５となって吸込管ｌ内に噴
射される。

始動時など、吸込管ｌの内部に空気が入っている場合、
ノズル部２からのジェットカーテン５は中心部で互いに
衝突して飛散し、管内に拡がって一体となって吐出側に
流れる。このとき、第２図に示すように、ジェットカー
テン５の間には４箇所の空隙６が形成され、ジェットカ
ーテン５により吸引される吸込側の空気は、吐出側の負
圧により前記空隙６に吸引され、これを通過してジェッ
トカーテン５の吐出側すなわち外周側に回り込み、裏面
との接触によりさらに連行されて吐出側に流れ、その結
果子じる吸込側の負圧により目的の液体を吸込管ｌ内に
誘導し、効率良く流れを発生させる。

通常の運転時には、第３図に示すように、吸込管１内部
を流れる液体は、空隙６を通過して吸込管ｌ内の周辺部
分を流れる他に、吸込管ｌの中心部分にも流れるので、
各々のノズル部２から噴射されたジェットカーテン５は
中心部分で直接合流することなく中心部が広がった円筒
状となって吐出側へ流れるが、この際、前記液体との接
触面積がジェットカーテン５の内側面と外周面というよ
うに大きくなるために、連行による吸引力が増加して、
吸引効率は良好となる。

前述のような本実施例においては、次のような効果があ
る。

すなわち、流路である吸込管ｌ内にはいかなる突起また
は装置部分も存在しないので、吸込管ｌの内径より小さ
なものであれば全て吸引可能である。また４木のジェッ
トカーテン５及び空隙６により吸引効率が良好なので、
さほどの高水圧は必要でなく、散乱用の空気も必要でな
いので装置を簡略化することができる。さらに、吸込管
ｌは直管でよいので、曲がり部を設けることを必要とせ
ず、流動抵抗を小さくすることが可能であり、設置場所
の制約を受けることもない。

一方、始動時においても空隙６の作用により吸引効率は
良好であり、空気であっても効果的に吸引することがで
きるので、呼び水を通す作業を省くことができ、始動後
は４木のジェットカーテン５が吐出すべき液体を連行し
て流れ、吸引効率は更に向上するため、通常運転時には
給水タンク３に供給する高圧水の水圧をより低く抑える
ことも可能である。このため吸込管ｌ内の流れは安定し
、静かになるので吸込管ｌ内での撹乱は減少し、異物に
よる内部の損傷を減らすことが可能であり、また海底遺
跡発掘に利用した場合、万−発掘物を吸引しても貴重な
発掘物の破損といった事態をまぬがれることができる。

なお、本実施例においては、ジェットカーテン５を発生
する４本のノズル２Ａをノズル部２の同一横断面上に構
成したが、これは必ずしも同一横断面上である必要はな
く、２つずつ互いに向かいあうノズル２Ａを流路方向に
若干の距離をおくといった構成としてもよい。また、ノ
ズル２Ａの数は４個に限るものではなく、例えば、はぼ
全周に及ぶ略Ｃ字状のスリットにより一部に切れ目のあ
る円筒状のジェットカーテンを発生できるノズル、ある
いは中間部を狭幅とした偏平ひようたん型の開口部によ
り中央部に切れ目のあるジェットカーテンを発生できる
ノズルであれば１個でもよく、要するに少なくとも１箇
所以上の空隙をもつジェットカーテンを生成し、この空
隙に吸引した液体を誘導することが可能であるような構
成であればよい。また、前記４本のジェットカーテン５
は整流板を設けるか、あるいはノズル２Ａを斜めに設け
るなどして、旋回するごとく放出してもよい。

［発明の効果］ 前記のような本発明のジェットポンプによれば、従来の
ポンプでは吸引困難であった多量の異物を含む液体を簡
単な装置で効率よく吸引することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の運転始動時の縦断面図、第
２図は第１図のＩＩ　−ＩＩ線に沿う断面図、第３図は
本実施例の通常運転時の要部の縦断面図、第４図は従来
例としての９月式ジェットポンプの縦断面図である。 １・・・吸引通路としての吸込管、２・・・ノズル部。 ２Ａ・・・ノズル、５・・・ジェットカーテン、６・・
・空隙。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）吸引通路の外部から内部へ向けて、少なくとも１
   箇所以上の空隙をもつジェットカーテンを前記吸込通路
   内の流れ方向に傾斜をもたせて噴射するノズル部を有す
   ることを特徴とするジェットポンプ。
2. （２）特許請求の範囲第１項において、前記ノズル部は
   吸引通路の内壁の一部に設けた複数のノズルから構成さ
   れるとともに、これらのノズルから高圧水による複数の
   ジェットカーテンを噴射して複数の空隙をもつジェット
   カーテンを生成することを特徴とするジェットポンプ。