JPS627498Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、タグや値札などに印字を行う印字
機に関するものである。

従来技術 従来、印字機における字輪は金属材料で全体を
一対に鋳込みなどで構成していた。鋳込みの字輪
が採用されるのは、印字が鮮明、印字位置が高精
度、字輪が長寿命などの利点が有つたからであ
る。

しかし、タグや値札に商品の印字をするとき
は、例えば、1980円とか2980円というふうに、
０，８など使用頻度の高い、特定の活字のみを多
用する。そのため、このような活字の摩耗が激し
く、一体に構成された字輪では一部の活字が摩耗
しただけで字輪全体を交換しなければならない。

また、タグや値札は用紙がフイルム状であると
か厚手の用紙であるとか、あるいは接着剤の塗布
されたものでは裏面に剥離紙が貼着されていると
かして、種類によつて厚さが種々であるのに、同
一の印圧で印字しているために、印字が乱れた
り、不必要に大きい印圧の結果、活字を早期に損
耗してしまうなどしていた。

考案が解決しようとする問題点 この考案は、摩耗の著しい活字のみを交換出来
る字輪を備え、また、用紙の厚さに応じて自動的
に印圧を調整し、不測の摩耗を防止できる印字機
の提供を課題とする。

実施例の説明 以下、図面に示されたこの考案の実施例につい
て説明する。この考案の字輪は、第１図、第２図
に示すように、基材部１と活字部２とに分離され
ており、基材部１の周面に活字部２を取り付け
る。基材部１に対し活字部２は、交換可能で精確
な位置に取り付けできるように、種々の設計手段
が採られる。

例えば、第３図のように、活字部２の裏面に十
文字凹所４を、基材部１の周面に十文字凸所３を
設け、両者を互いにかん合する。また、十文字の
かわりに第４図のように、平行な複数の直線的な
溝とこれに合致する突条を用いることもよい。こ
のようにすると、基材部１に対し活字部２をシフ
トして取り付けることができる。

活字部２と基材部１とは異なる材質で形成する
ことがある。一般に活字部２は、基材部１より硬
質な材料で形成される。

例えば、活字部２は金属、セラミツクなどで、
基材部１は金属、合成樹脂などで形成される。金
属の場合は放電加工やプレス加工あるいは鋳型加
工などによつて製作され、セラミツクの場合は、
鋳型加工、焼成プレスなどによつて得られる。

特に、セラミツクは耐摩耗性が高く、活字部２
の材質として優れている。

つぎに、活字部２の摩耗はタグや値札に対する
活字部２の印圧の影響がきわめて大きい。そこ
で、基材部１の活字部２が接する面に印圧感知部
６をスペーサー５を介して設け、該印圧感知部６
の印圧感知により、印字ヘツドの位置を変える構
成とし、字輪の印圧調整を良好に行う。印圧感知
部６は、ストレインゲージ、圧電素子、あるいは
弾性フイルム中にカーボン微粒子を混入した感圧
抵抗素子などである。印圧調整は、前記の印圧感
知部６からの信号を受けて、プラテンに対する印
字ヘツドの位置を変える手段により行う。この手
段は適宜なものを採用できる。

効 果 この出願の作用効果を要約するとつぎの通りで
ある。

基材部１と活字部２とが別体に製作されるた
め、摩耗した活字部２のみを交換して、まだ十分
に使用できる基材部１を無駄にすることがない。

活字部２の大量生産が可能となり、生産コスト
が低下する。

使用頻度の高い活字部を特に耐摩耗性の高い材
質、例えば、セラミツクとし、特別な活字部２だ
けが早期に摩耗してしまうことを防止でき、字輪
の寿命を延ばすことができる。

印圧が自動的に調整されるので、字輪が必要以
上の印圧によつて早期に損耗してしまうことがな
く、また、タグ、値札など用紙厚の異なるものに
も常時奇麗な印字を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案字輪の正面図、第２図は、活
字部の斜視図、第３図は、活字部裏面に十文字凹
所を設けた場合の斜視図、第４図は、活字部裏面
に複数の平行な凹所を設けた場合の斜視図。 １：基材部、２：活字部、３：十文字凸所、
４：十文字凹所、５：スペーサ、６：印圧感知
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 字論を、別体とした基材部と活字部とから構成
   し、基材部に対し活字部を着脱可能にすると共に
   基材部の活字部装着面に印圧感知部を配置し、そ
   の信号によりプラテンに対する印字ヘツドの位置
   を変更して印圧を調整する手段を有することを特
   徴とした印字機。