JPS62748Y2

JPS62748Y2 -

Info

Publication number: JPS62748Y2
Application number: JP1981146796U
Authority: JP
Priority date: 1981-10-02
Filing date: 1981-10-02
Publication date: 1987-01-09
Also published as: JPS5853246U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、スラリ化した固体粒子を多数の硬球
と共に撹拌することにより固体粒子を微細に粉砕
するボールミルに関するものである。

このようなボールミルは、加圧されたスラリ化
被処理物を受ける入口と出口とが設けられた円筒
形又は多角筒状の容器と、この容器の長手軸方向
に延びておりかつ回転自在に支持されている軸
と、この軸上にその長手方向に間隔を置いて固定
した複数個の円盤状又はピン状の撹拌部材と、前
記回転軸を回転させる駆動装置と、前記容器内に
収容された多数の粉砕作用を行なう硬球とを包含
している。

このような竪型ボールミルにおいては、入口か
ら圧送されたスラリ化被処理物固体粒子は、硬球
と一緒に撹拌されて硬球により粉砕されながら、
出口へ送られてゆく。この粉砕された粒子を含む
スラリを排出するためには、硬球と分離する必要
があり、そのために、従来、出口側に分離スクリ
ーンを置いたりしていた。この分離スクリーン
は、硬球は通さないが固体粒子は通す程度の目を
有しており、粉砕された固体粒子のみを排出する
のに効果がある。しかし、破損しやすく、また、
摩耗が激しく、耐久性に問題がある。更に、分離
スクリーンを装備したボールミルにおいては、硬
球を粉砕室内において滑らかに循環させることが
できなかつた。

そこで、本考案は、簡単な構成を持ち且つ耐久
性に優れ、そして、粉砕室内で硬球を滑らかに循
環させながら分離を行うことができる分離装置を
有するボールミルを提供せんとするものである。

すなわち、本考案によるならば加圧されたスラ
リ化被処理物を受ける入口が一端に設けられ出口
が他端に設けられた筒形の容器と、この容器の長
手軸方向に延びておりかつ回転自在に支持されて
いる軸と、この軸上にその長手方向に間隔を置い
て固定された複数個の撹拌部材と、前記回転軸を
回転させる駆動装置と、前記容器内に収容された
多数の粉砕作用を行なう硬球とを包含し、さらに
前記容器が前記出口に隣接して出口室を有しかつ
この出口室に向かつてほぼ円錐形に絞られた構造
を持つボールミルにおいて、前記回転軸の前記出
口室側端部に、前記出口室側に向つて外径が小さ
くなるような円錐状外周面を持つ分離板を固定
し、そして、該分離板と共働して前記出口室と容
器内の粉砕室とを仕切る隔壁には、前記分離板の
円錐状外周面に対応する形の円錐状内周面を持つ
穴を形成し、その円錐状内周面と円錐状外周面と
の間の間隙は、前記硬球の直径より小さくする。

このような構成において、粉砕された固体粒子
は、分離板と隔壁の穴との間の円錐状の間隙を通
つて出口室に入る。従つて、簡単な構成により分
離を行うことができる。また、分離スクリーンを
使用していないので、耐久性に優れている。更
に、分離板に達した硬球と固体粒子は、分離板の
回転により回転させられ、遠心力によつて分離板
の周辺部を通つて隔壁側に送られる。そのとき、
被処理物送入圧力によつて、粉砕された固体粒子
は、分離板と隔壁の穴との間の円錐状間隙を通つ
て出口室に送り出される。しかし、硬球は、その
間隙を通過できないので、遠心力によつて分離板
から隔壁側に送られ、更に、容器の円錐部に当つ
てその円錐面に沿つて下方へ戻され、滑めらかな
硬球の循環流が形成することができる。そして、
そのとき、間隙を通過できないような大きさ未粉
砕粒子は、硬球と一緒に粉砕室に戻される。

以下、添付図面を参照して本考案によるボール
ミルの実施例を説明する。

添付図面は、本考案によるボールミルの上部の
出口室付近の縦断面図である。ボールミルは、円
筒形の容器１を具備しており、この容器の下端部
には入口（不図示）が設けられ、上端部には、出
口室２が設けられ、その出口室２には出口３が設
けられている。更に、容器１内には、容器１の上
端壁１ａを貫ぬいて回転自在に支持されている回
転軸４が容器の長手方向に延在しており、その回
転軸４は、図示していない駆動装置により回転さ
せられるようになされる。

そして、容器１内に位置する回転軸４には、そ
の長手方向に一定の間隔で複数の撹拌部材５が設
けられている。この撹拌部材は、複数の穴が設け
られた円板でも、または、周囲に複数のピンが放
射状に延びるように植え込まれた円板でもよい。
更に、容器１内には、粉砕用の硬球が入れられて
いる。

更に、容器１の上部には、隔壁６が取付けら
れ、容器内を出口室２と粉砕室７とに分けてい
る。そして、その出口室に向つて径が小さくなる
ように容器の上部８は円錐状に絞られている。ま
た、隔壁６には、出口室２の側へ向つて直径が小
さくなる円錐状の内周面９を持つ穴が形成され、
その穴の円錐状内周面に対応した即ち出口室側に
向つて外径が小さくなる円錐状外周面１０を持つ
分離円板１１が、隔壁６の穴に入るように回転軸
４に固定され回転軸と一緒に回転するようになさ
れている。そして、２つの円錐面９と１０との間
の間隙１４は、硬球の直径より小さい。そして、
必要ならば、未粉砕粒子の直径より小さくしても
よい。また、必要ならば、分離円板１１と隔壁６
の円錐面付近の粉砕室側は、耐摩耗性金属１２，
１３で裏打ちしてもよい。

このような構成において、スラリ化固体粒子と
硬球とは撹拌されながら、矢印Ａに示す如く分離
円板１１に達する。分離円板１１に達した硬球と
固体粒子は、分離円板１１の回転により回転させ
られ遠心力によつて分離円板から隔壁６側に送ら
れる。そのとき、被処理物送入圧力によつて、粉
砕された固体粒子は、分離円板１１と隔壁６の穴
との間の円錐状間隙１４を通つて出口室２に送り
出される。しかし、硬球は、その間隙１４を通過
できないので、遠心力によつて分離円板１１から
隔壁６側に送られ、更に、容器の円錐部８に当つ
てその円錐面に沿つて下方へ戻される。従つて、
矢印Ａが示す如き滑めらかな硬球の循環流を形成
することができる。そして、そのとき、間隙を通
過できないような大きな未粉砕粒子は、硬球と一
緒に粉砕室に戻される。また、隔壁と分離板との
簡単な構成により、分離を行うことができる。そ
して、分離スクリーンを使用していないので、耐
久性に優れている。

以上の如く、本考案によれば、簡単な構成によ
り分離を行うことができ、且つ、滑めらかな硬球
の循環流を形成することができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は、本考案によるボールミルの上部の
概略断面図である。１……容器、２……出口室、３……出口、４…
…回転軸、５……撹拌部材、６……隔壁、７……
粉砕室、８……容器の上部円錐部、１１……分離
円板、１２，１３……耐摩耗性金属。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

加圧されたスラリ化被処理物を受ける入口が一
端に設けられ出口が他端に設けられた筒形の容器
と、この容器の長手軸方向に延びておりかつ回転
自在に支持されている軸と、この軸上にその長手
方向に間隔を置いて固定された複数個の撹拌部材
と、前記回転軸を回転させる駆動装置と、前記容
器内に収容された多数の粉砕作用を行う硬球とを
包含し、さらに前記容器が前記出口に隣接して出
口室を有しかつこの出口室に向かつてほぼ円錐形
に絞られた構造を持つボールミルにおいて、前記
回転軸の前記出口室側端部に、前記出口室側に向
かつて外径が小さくなるような円錐状外周面を持
つ分離板を固定し、そして、該分離板と共働して
前記出口室と容器内の粉砕室とを仕切る隔壁に
は、前記分離板の円錐状外周面に対応する形の円
錐状内周面を持つ穴を形成し、その円錐状内周面
と円錐状外周面との間の間隙は、前記硬球の直径
より小さいことを特徴とするボールミル。