JPS6265901A - 水からの熱化学的水素製造方法 - Google Patents
水からの熱化学的水素製造方法Info
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- JPS6265901A JPS6265901A JP60201317A JP20131785A JPS6265901A JP S6265901 A JPS6265901 A JP S6265901A JP 60201317 A JP60201317 A JP 60201317A JP 20131785 A JP20131785 A JP 20131785A JP S6265901 A JPS6265901 A JP S6265901A
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- iodine
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/10—Process efficiency
Landscapes
- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕
本発明は水を原料とした熱化学的水素製造法の改良に関
するものである。
するものである。
従来、水を原料とした熱化学的水素製造法に関しては、
種々の方法が提案されているが、その中でも、Mg−5
−Iサイクルによる方法〔特公昭56一7961号公報
、S、 Mizuja and T、 Kumagai
、 Bull。
種々の方法が提案されているが、その中でも、Mg−5
−Iサイクルによる方法〔特公昭56一7961号公報
、S、 Mizuja and T、 Kumagai
、 Bull。
Chem、 Soc、 Jpn、 55.1939(1
982))は、実用性の高い方法であり、その方法は次
のような反応工程から構成されている。
982))は、実用性の高い方法であり、その方法は次
のような反応工程から構成されている。
(1) 2Mg0(c)+5Oz(aq)+I 2(C
)−+Mg5O4(aq)+Mgl z(aq)(2)
Mg I z (aq) →Mg○(c)+ 2 HI (g)+nH20(g)
(3) MgS O4(c) −+ MgO(c)+ SO2(g)+ (1/2)0
2 (g)(4) 2 HI (g) →Hz (g)+ I z (g) この従来法の改良に関しては、固体反応物質を移動させ
ずに、3つの反応器を3つの反応段階で使いわける操作
法が提案されている(特開昭59−152203号公報
、S、 Mizut、a and T、 Kumaga
i“Hydrogen EnergyProgress
V″ ProceedingS of t、he
5th World)1ydrogen En
ergy Conference、 Toront
、o、 Canada。
)−+Mg5O4(aq)+Mgl z(aq)(2)
Mg I z (aq) →Mg○(c)+ 2 HI (g)+nH20(g)
(3) MgS O4(c) −+ MgO(c)+ SO2(g)+ (1/2)0
2 (g)(4) 2 HI (g) →Hz (g)+ I z (g) この従来法の改良に関しては、固体反応物質を移動させ
ずに、3つの反応器を3つの反応段階で使いわける操作
法が提案されている(特開昭59−152203号公報
、S、 Mizut、a and T、 Kumaga
i“Hydrogen EnergyProgress
V″ ProceedingS of t、he
5th World)1ydrogen En
ergy Conference、 Toront
、o、 Canada。
15−20 July、 1984.ρ421)。
しかしながら、この方法の場合、使用する溶液濃度が低
い上、MgI2とMg5O4とを分離せず、H2と02
とを異なる温度範囲で発生させるため、反応器温度の昇
降を必要とするという難点があり、工業的実施の観点か
らは、サイクルの熱効率や装置の大型化等の問題が未だ
解決されていなかった。
い上、MgI2とMg5O4とを分離せず、H2と02
とを異なる温度範囲で発生させるため、反応器温度の昇
降を必要とするという難点があり、工業的実施の観点か
らは、サイクルの熱効率や装置の大型化等の問題が未だ
解決されていなかった。
本発明の目的は、前記従来法に見られる問題を解決する
ことにある。
ことにある。
本発明によれば、水を熱化学的に分解するにあたり。
(イ)酸化マグネシウムとヨウ素とを含む水性スラリー
中に二酸化イオウと酸素との混合ガスを吹込み、二酸化
イオウのみを反応吸収させて硫酸マグネシウムとヨウ化
マグネシウム水溶液からなるスラリーを生成させると共
に、分離した酸素を反応系から取出す工程、 (ロ)前記工程(イ)で得られたスラリーを固液分離し
て硫酸マグネシウムとヨウ化マグネシウム水溶液とをそ
れぞれ別個に得る工程、 (ハ)前記工程(ロ)で得られたヨウ化マグネシウム水
溶液を加熱濃縮し、加水分解によりヨウ化水素を発生さ
せると共に、残渣として得られる酸化マグネシウムを前
記工程(イ)に循環させる工程、(ニ)前記工程(ロ)
で得られた硫酸マグネシウムをそのまま又は再溶解して
水溶液とした後、高温で熱分解させて二酸化イオウと酸
素を発生させると共に、残渣として酸化マグネシウムを
得、これらの生成物を前記工程(イ)に循環させる工程
。
中に二酸化イオウと酸素との混合ガスを吹込み、二酸化
イオウのみを反応吸収させて硫酸マグネシウムとヨウ化
マグネシウム水溶液からなるスラリーを生成させると共
に、分離した酸素を反応系から取出す工程、 (ロ)前記工程(イ)で得られたスラリーを固液分離し
て硫酸マグネシウムとヨウ化マグネシウム水溶液とをそ
れぞれ別個に得る工程、 (ハ)前記工程(ロ)で得られたヨウ化マグネシウム水
溶液を加熱濃縮し、加水分解によりヨウ化水素を発生さ
せると共に、残渣として得られる酸化マグネシウムを前
記工程(イ)に循環させる工程、(ニ)前記工程(ロ)
で得られた硫酸マグネシウムをそのまま又は再溶解して
水溶液とした後、高温で熱分解させて二酸化イオウと酸
素を発生させると共に、残渣として酸化マグネシウムを
得、これらの生成物を前記工程(イ)に循環させる工程
。
(ホ)前記工程(ハ)で得られたヨウ化水素をヨウ素と
水素に分解し、得られたヨウ素を前記工程(イ)に循環
すると共に、水素を反応系から取出す」工程、 からなることを特徴とする水からの熱化学的水素製造法
が提供される。
水素に分解し、得られたヨウ素を前記工程(イ)に循環
すると共に、水素を反応系から取出す」工程、 からなることを特徴とする水からの熱化学的水素製造法
が提供される。
本発明における工程(イ)は、次の反応式で表わされる
。
。
+ (1/2)02 (g)
この反応式(i)において、nの値は8〜32、好まし
くは10〜20である。Mg5O4・mH20(c)は
、硫酸マグネシウム無水塩又は含水塩結晶を表わし、m
の値は通常0〜7の範囲である。
くは10〜20である。Mg5O4・mH20(c)は
、硫酸マグネシウム無水塩又は含水塩結晶を表わし、m
の値は通常0〜7の範囲である。
前記反応式(i)で表わされる反応は、0〜120°C
において、酸化マグネシウム(一部硫酸マグネシウムを
含む)とヨウ素とを、水(一部ヨウ化水素又はヨウ化マ
グネシウムを含む)にけんだくさせた水性スラリー中に
、二酸化イオウと酸素との混合ガスを吹込み、二酸化イ
オウのみを反応吸収させることによって実施される。こ
の場合、使用する水量を少なくすると硫酸マグネシウム
無水塩又は含水塩とヨウ化マグネシウム濃厚溶液とのス
ラリーが得られ、同時に酸素を反応系から分離回収する
ことができる。この工程において、使用する水の量を少
なくすることにより、硫酸マグネシウムとヨウ化マグネ
シウムとの分離性を高めることができ、水の址をヨウ素
1モルに対し31モル以下に調節することにより、析出
する硫酸マグネシウムの収率を80%以」二にすること
ができ、硫酸マグネシウムのヨウ化マグネシウム水溶液
への混入を著しく抑制することができる。使用する水の
量がヨウ素1モルに対し、20モル程度まで減少させる
と。
において、酸化マグネシウム(一部硫酸マグネシウムを
含む)とヨウ素とを、水(一部ヨウ化水素又はヨウ化マ
グネシウムを含む)にけんだくさせた水性スラリー中に
、二酸化イオウと酸素との混合ガスを吹込み、二酸化イ
オウのみを反応吸収させることによって実施される。こ
の場合、使用する水量を少なくすると硫酸マグネシウム
無水塩又は含水塩とヨウ化マグネシウム濃厚溶液とのス
ラリーが得られ、同時に酸素を反応系から分離回収する
ことができる。この工程において、使用する水の量を少
なくすることにより、硫酸マグネシウムとヨウ化マグネ
シウムとの分離性を高めることができ、水の址をヨウ素
1モルに対し31モル以下に調節することにより、析出
する硫酸マグネシウムの収率を80%以」二にすること
ができ、硫酸マグネシウムのヨウ化マグネシウム水溶液
への混入を著しく抑制することができる。使用する水の
量がヨウ素1モルに対し、20モル程度まで減少させる
と。
析出する硫酸マグネシウムの収率はほぼ100%に近い
値となる。
値となる。
硫酸マグネシウムをヨウ化マグネシウムを含む水溶液中
から析出させる場合、従来法に従って、硫酸マグネシウ
ムとヨウ化マグネシウムの混合溶液を一度生成させ、こ
れから水分を蒸発させ濃縮する方法によっても、硫酸マ
グネシウム含水塩(又は無水塩)を析出させることは原
理的に可能であるが、この場合は、いわゆる均一沈澱法
となるため、硫酸マグネシウム含水塩は1μ0以下の極
めて細かい粒子として析出する。従って、濾過等の物理
的な固液分離方法に多くの固層が生ずる。本発明の最も
大きな特徴は工程(イ)に存在しており、so2ガスを
徐々に吹き込みながら1反応(i)を次第に進行させる
ため、生成するMgSO4・mH2O粒子は、数10μ
m程度までに大きく成長し、物理的手段によって容易に
分離する事ができる。
から析出させる場合、従来法に従って、硫酸マグネシウ
ムとヨウ化マグネシウムの混合溶液を一度生成させ、こ
れから水分を蒸発させ濃縮する方法によっても、硫酸マ
グネシウム含水塩(又は無水塩)を析出させることは原
理的に可能であるが、この場合は、いわゆる均一沈澱法
となるため、硫酸マグネシウム含水塩は1μ0以下の極
めて細かい粒子として析出する。従って、濾過等の物理
的な固液分離方法に多くの固層が生ずる。本発明の最も
大きな特徴は工程(イ)に存在しており、so2ガスを
徐々に吹き込みながら1反応(i)を次第に進行させる
ため、生成するMgSO4・mH2O粒子は、数10μ
m程度までに大きく成長し、物理的手段によって容易に
分離する事ができる。
次に、工程(ロ)は、工程(イ)で得られたスラリーを
濾過、遠心分離、傾斜法等の固液分離操作によって分離
し、硫酸マグネシウム無水塩又は含水塩の結晶とヨウ化
マグネシウム濃厚溶液とを別個に得るものである。
濾過、遠心分離、傾斜法等の固液分離操作によって分離
し、硫酸マグネシウム無水塩又は含水塩の結晶とヨウ化
マグネシウム濃厚溶液とを別個に得るものである。
工程(ハ)は、工程(ロ)で得られたヨウ化マグネシウ
ム溶液を加熱濃縮し、蒸発乾固したのち、さらに約40
0℃まで加熱することによって実施される。この際、蒸
発乾固後、150℃付近よりヨウ化水素が発生し始め、
400℃まで昇温する間にヨウ化水素は完全に放出され
、はぼ純粋な酸化マグネシウムが得られる。この反応は
、前記反応式(2)で表わされ、生成した酸化マグネシ
ウムは工程(イ)に循環される。
ム溶液を加熱濃縮し、蒸発乾固したのち、さらに約40
0℃まで加熱することによって実施される。この際、蒸
発乾固後、150℃付近よりヨウ化水素が発生し始め、
400℃まで昇温する間にヨウ化水素は完全に放出され
、はぼ純粋な酸化マグネシウムが得られる。この反応は
、前記反応式(2)で表わされ、生成した酸化マグネシ
ウムは工程(イ)に循環される。
工程(ニ)は、工程(ロ)により分離された硫酸マグネ
シウム無水塩又は含水塩をそのまま、あるいは再溶解し
て溶液としたのち、900〜1200℃に加熱すること
により実施される。この工程により、前記反応式(3)
で表わされるように硫酸マグネシウムは熱分解し、二酸
化イオウと酸素(一部二酸化イオウを含む)とを発生し
、酸化マグネシウムを残渣として生ずる。これらの生成
物は工程(イ)に循環される。
シウム無水塩又は含水塩をそのまま、あるいは再溶解し
て溶液としたのち、900〜1200℃に加熱すること
により実施される。この工程により、前記反応式(3)
で表わされるように硫酸マグネシウムは熱分解し、二酸
化イオウと酸素(一部二酸化イオウを含む)とを発生し
、酸化マグネシウムを残渣として生ずる。これらの生成
物は工程(イ)に循環される。
工程(ホ)においては、工程(ハ)により発生したヨウ
化水素を、そのままあるいは−見本溶液としたのち熱、
光あるいは電気エネルギーを用いて前記反応(4)に従
って分解させ、水素とヨウ素(水蒸気又は水と、未解離
のヨウ化水素を含む)とを混合ガスとして、あるいは別
個に得るものである。
化水素を、そのままあるいは−見本溶液としたのち熱、
光あるいは電気エネルギーを用いて前記反応(4)に従
って分解させ、水素とヨウ素(水蒸気又は水と、未解離
のヨウ化水素を含む)とを混合ガスとして、あるいは別
個に得るものである。
ヨウ化水素の分解例を示すと、例えば、熱分解の場合、
ヨウ化水素を300〜1000℃に加熱することにより
、光分解の場合、250nm以下の紫外線照射により実
施することができ、また電気分解の場合、110°C以
上でリン酸液膜を電解質として用いて電気分解すること
により、又は一度水溶液とした後、常温〜100°Cで
電気分解することにより実施することができる。発生す
る水素とヨウ素とが、混合ガスとして生成した場合、こ
の混合ガスは分離膜により分離したり、あるいはこれを
冷却(0〜120°C)シ、水素以外の成分を凝縮させ
ることより。
ヨウ化水素を300〜1000℃に加熱することにより
、光分解の場合、250nm以下の紫外線照射により実
施することができ、また電気分解の場合、110°C以
上でリン酸液膜を電解質として用いて電気分解すること
により、又は一度水溶液とした後、常温〜100°Cで
電気分解することにより実施することができる。発生す
る水素とヨウ素とが、混合ガスとして生成した場合、こ
の混合ガスは分離膜により分離したり、あるいはこれを
冷却(0〜120°C)シ、水素以外の成分を凝縮させ
ることより。
水素とヨウ素(水及びヨウ化水素を含む)とに分離する
ことができる。この工程で得られたヨウ素は工程(イ)
に循環され、一方、水素は反応系から分離回収される。
ことができる。この工程で得られたヨウ素は工程(イ)
に循環され、一方、水素は反応系から分離回収される。
本発明による水からの熱化学的水素製造法は従来法の欠
点を克服したもので、 (1)工程(イ)、(ハ)および(ニ)のいずれも、9
5%以上の高い収率で行なうことができ、かつ反応速度
が大きい。
点を克服したもので、 (1)工程(イ)、(ハ)および(ニ)のいずれも、9
5%以上の高い収率で行なうことができ、かつ反応速度
が大きい。
(2)工8(イ)〜(ホ)の各工程において、生成物の
分離が容易である。
分離が容易である。
(3)反応を進行させるために過剰の反応物質を用いる
必要がなく、直接反応にかかわる物質のみを循環させる
だけで十分である。特に使用する本社を少なくすること
が可能となり、熱効率の大幅な向上が図られる。
必要がなく、直接反応にかかわる物質のみを循環させる
だけで十分である。特に使用する本社を少なくすること
が可能となり、熱効率の大幅な向上が図られる。
(4)@体を含むすべてのサイクル物質を輸送、循環し
、各工程を連続的に行なうことができるため、装置の大
型化が容易である。
、各工程を連続的に行なうことができるため、装置の大
型化が容易である。
(5)水素発生物質であるヨウ化マグネシウムと酸素発
生物質である硫酸マグネシウムとを分離するため、安全
性が高い。
生物質である硫酸マグネシウムとを分離するため、安全
性が高い。
などの特徴を有し、本発明は、水の熱化学反応による水
素と酸素とを連続的に取出す工業的実施用の反応サイク
ルとして好適である。
素と酸素とを連続的に取出す工業的実施用の反応サイク
ルとして好適である。
次に、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
実施例
(A) 工程(イ)
ヨウ化マグネシウムの加水分解により調製した酸化マグ
ネシウム粉末0.15mol及び硫酸マグネシウムの熱
分解により調製した酸化マグネシウム粉末0.15mo
lを、ヨウ素粉末0.15molと混合し、これに水2
.5〜4.5molを加えてスラリーとした。次に、こ
のスラリー中に硫酸マグネシウムの熱分解で生成した二
酸化イオウと酸素との混合ガスを約1時間吹込むと、二
酸化イオウが前記反応(1)に従って反応吸収され、硫
酸マグネシウム7水塩とヨウ化マグネシウム溶液からな
るスラリーが生成し、ヨウ素による着色が薄(なった。
ネシウム粉末0.15mol及び硫酸マグネシウムの熱
分解により調製した酸化マグネシウム粉末0.15mo
lを、ヨウ素粉末0.15molと混合し、これに水2
.5〜4.5molを加えてスラリーとした。次に、こ
のスラリー中に硫酸マグネシウムの熱分解で生成した二
酸化イオウと酸素との混合ガスを約1時間吹込むと、二
酸化イオウが前記反応(1)に従って反応吸収され、硫
酸マグネシウム7水塩とヨウ化マグネシウム溶液からな
るスラリーが生成し、ヨウ素による着色が薄(なった。
一方、出口ガスはアルカリ吸収びんを通したのち、流量
計とジルコニアセンサ一式酸素濃度計に導いた。出口ガ
スにつ′いては、消費されたアルカリ量から二酸化イオ
ウの量を、ガス流量と酸素濃度の積分値から酸素量をそ
れぞれ求めた。これらの値を熱分解した硫酸マグネシウ
ムの量と比較すると、反応(1)による二酸化イオウの
吸収率が70〜90%以上であるのに対し、酸素はほと
んど吸収されず、両者がよく分離されることが示された
。
計とジルコニアセンサ一式酸素濃度計に導いた。出口ガ
スにつ′いては、消費されたアルカリ量から二酸化イオ
ウの量を、ガス流量と酸素濃度の積分値から酸素量をそ
れぞれ求めた。これらの値を熱分解した硫酸マグネシウ
ムの量と比較すると、反応(1)による二酸化イオウの
吸収率が70〜90%以上であるのに対し、酸素はほと
んど吸収されず、両者がよく分離されることが示された
。
(B) 工程(ロ)
上記反応で得られたスラリーをグラスフィルターを用い
て分離し、固相のX線分析と液相の化学分析(EDTA
を用いたMg滴定、遊離ヨウ素滴定、次亜塩素酸ナトリ
ウム溶液を酸化剤とする全ヨウ素滴定)を行なったとこ
ろ、固体はほぼ純粋な硫酸マグネシウム7水塩の結晶で
あること、及び析出する硫酸マグネシウム結晶の収率と
、使用した水のモル数(n)(使用したヨウ素1モル基
準)とは、表に示すような関係にあることが明らかとな
った。即ち、本発明の場合は、工程(イ)で析出するヨ
ウ化マグネシウムに対する硫酸マグネシウムの混入量は
、使用する水の社を調節することにより加減することが
でき、水の履を減少させることにより、その混入量を減
少させることができる。従って。
て分離し、固相のX線分析と液相の化学分析(EDTA
を用いたMg滴定、遊離ヨウ素滴定、次亜塩素酸ナトリ
ウム溶液を酸化剤とする全ヨウ素滴定)を行なったとこ
ろ、固体はほぼ純粋な硫酸マグネシウム7水塩の結晶で
あること、及び析出する硫酸マグネシウム結晶の収率と
、使用した水のモル数(n)(使用したヨウ素1モル基
準)とは、表に示すような関係にあることが明らかとな
った。即ち、本発明の場合は、工程(イ)で析出するヨ
ウ化マグネシウムに対する硫酸マグネシウムの混入量は
、使用する水の社を調節することにより加減することが
でき、水の履を減少させることにより、その混入量を減
少させることができる。従って。
本発明の場合は、熱効率的に有利な高濃度溶液において
硫酸マグネシウムとヨウ化マグネシウムとを分離させる
ことができるので、工業的実施には極めて好都合である
。
硫酸マグネシウムとヨウ化マグネシウムとを分離させる
ことができるので、工業的実施には極めて好都合である
。
また、前記工程(イ)において、反応を90℃で行った
時には、Mg504・H2Oが析出することが、X線分
析で確認された。
時には、Mg504・H2Oが析出することが、X線分
析で確認された。
表
(C) 工程(ハ)
上記工程(ロ)で得られたヨウ化マグネシウム水溶液の
一部を石英ボートEに採取し、これを窒素気流中で40
0℃まで昇温しで加熱し、この際発生したガスを凝縮器
で凝縮させ捕集した。400°Cで20分間保持した場
合の石英ボート中の残渣の大部分は酸化マグネシウムで
あることがX線分析により確認された。
一部を石英ボートEに採取し、これを窒素気流中で40
0℃まで昇温しで加熱し、この際発生したガスを凝縮器
で凝縮させ捕集した。400°Cで20分間保持した場
合の石英ボート中の残渣の大部分は酸化マグネシウムで
あることがX線分析により確認された。
次いで、留出液について、化学分析(遊離ヨウ素滴定、
全ヨウ素滴定、中和滴定)を行なったところ、ヨウ化水
素が90%以上の収率で回収されたことが明らかとなっ
た。
全ヨウ素滴定、中和滴定)を行なったところ、ヨウ化水
素が90%以上の収率で回収されたことが明らかとなっ
た。
(D) 工程(ニ)
上記工程(ロ)で分離された硫酸マグネシウム7水塩結
晶の一部を石英ボートに採取し、窒素気流中で、100
0〜1200℃まで昇温し、約1時間加熱したところ、
前記反応(3)にしたがって二酸化イオウと酸素とが発
生した。残渣は酸化マグネシウムであることがX線分析
より確認された。
晶の一部を石英ボートに採取し、窒素気流中で、100
0〜1200℃まで昇温し、約1時間加熱したところ、
前記反応(3)にしたがって二酸化イオウと酸素とが発
生した。残渣は酸化マグネシウムであることがX線分析
より確認された。
(E) 工程(ホ)
上記(C)と同様にして、工程(ロ)で得られたヨウ化
マグネシウム水溶液を400°Cまで加熱し、発生した
ガスを800〜1000°Cに保った石英管中に導入し
、約10分間滞留させて分解反応(前記反応(4))を
行なわせたのち、凝縮器で凝縮させた。
マグネシウム水溶液を400°Cまで加熱し、発生した
ガスを800〜1000°Cに保った石英管中に導入し
、約10分間滞留させて分解反応(前記反応(4))を
行なわせたのち、凝縮器で凝縮させた。
次に、この凝縮液の化学分析(遊離ヨウ素滴定、全ヨウ
素滴定)を行なった。一方、出口ガスをアルカリ吸収び
んを通したのち、流量計、熱伝導型水素濃度計に導き、
ガス流量と水素濃度の積分値から発生した水素量を計算
した。これらの結果からヨウ化水素の20〜30%が解
離している事が認められた。
素滴定)を行なった。一方、出口ガスをアルカリ吸収び
んを通したのち、流量計、熱伝導型水素濃度計に導き、
ガス流量と水素濃度の積分値から発生した水素量を計算
した。これらの結果からヨウ化水素の20〜30%が解
離している事が認められた。
Claims (2)
- (1)水を熱化学的に分解するにあたり、 (イ)酸化マグネシウムとヨウ素とを含む水性スラリー
中に二酸化イオウと酸素との混合ガスを吹込み、二酸化
イオウのみを反応吸収させて硫酸マグネシウムとヨウ化
マグネシウム水溶液からなるスラリーを生成させると共
に、分離した酸素を反応系から取出す工程、 (ロ)前記工程(イ)で得られたスラリーを固液分離し
て硫酸マグネシウムとヨウ化マグネシウム水溶液とをそ
れぞれ別個に得る工程、 (ハ)前記工程(ロ)で得られたヨウ化マグネシウム水
溶液を加熱濃縮し、加水分解によりヨウ化水素を発生さ
せると共に、残渣として得られる酸化マグネシウムを前
記工程(イ)に循環させる工程、 (ニ)前記工程(ロ)で得られた硫酸マグネシウムをそ
のまま又は再溶解して水溶液とした後、高温で熱分解さ
せて二酸化イオウと酸素を発生させると共に、残渣とし
て酸化マグネシウムを得、これらの生成物を前記工程(
イ)に循環させる工程、 (ホ)前記工程(ハ)で得られたヨウ化水素をヨウ素と
水素に分解し、得られたヨウ素を前記工程(イ)に循環
すると共に、水素を反応系から取出す工程、 からなることを特徴とする水からの熱化学的水素製造法
。 - (2)前記工程(イ)において、水性スラリー中の水の
量が、ヨウ素1モルあたり8〜32モルの範囲にある特
許請求の範囲第1項の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60201317A JPS6265901A (ja) | 1985-09-11 | 1985-09-11 | 水からの熱化学的水素製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP60201317A JPS6265901A (ja) | 1985-09-11 | 1985-09-11 | 水からの熱化学的水素製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS6265901A true JPS6265901A (ja) | 1987-03-25 |
JPH0437001B2 JPH0437001B2 (ja) | 1992-06-18 |
Family
ID=16439002
Family Applications (1)
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JP60201317A Granted JPS6265901A (ja) | 1985-09-11 | 1985-09-11 | 水からの熱化学的水素製造方法 |
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JP (1) | JPS6265901A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006335602A (ja) * | 2005-06-02 | 2006-12-14 | Japan Atomic Energy Agency | 連続水素製造装置 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003106299A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 流体機械 |
JP2005240696A (ja) * | 2004-02-26 | 2005-09-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 圧縮機 |
JP2009209694A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 遠心圧縮機 |
JP2010525225A (ja) * | 2007-04-27 | 2010-07-22 | バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト | 排ガスターボチャージャ用のコンプレッサ |
US20120266593A1 (en) * | 2007-01-19 | 2012-10-25 | Cummins Turbo Technologies Limited | Compressor |
-
1985
- 1985-09-11 JP JP60201317A patent/JPS6265901A/ja active Granted
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0437001B2 (ja) | 1992-06-18 |
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