JPS6262280B2 - - Google Patents

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JPS6262280B2
JPS6262280B2 JP15880485A JP15880485A JPS6262280B2 JP S6262280 B2 JPS6262280 B2 JP S6262280B2 JP 15880485 A JP15880485 A JP 15880485A JP 15880485 A JP15880485 A JP 15880485A JP S6262280 B2 JPS6262280 B2 JP S6262280B2
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JP
Japan
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exhaust gas
scrap
gas
preheated
oil mist
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JP15880485A
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JPS6219688A (ja
Inventor
Kyoshi Takai
Yoshiro Matsutani
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Godo Steel Ltd
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Godo Steel Ltd
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Publication date
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  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気製鋼炉用スクラツプの予熱済みガ
スの処理方法および装置に係り、詳しくは、スク
ラツプを予熱することにより生じる悪臭排ガスの
完全な脱臭と、臭気物質を高濃度に含む洗浄廃液
や油ミストを含有する集塵機捕集水の無公害化処
理を実現して、スクラツプ予熱装置におけるクロ
ーズドサーキツト形式の処理システムの完成を図
るものである。これは、電気製鋼炉の操業中発生
する高い熱エネルギを保有した排ガスを用いて、
電気製鋼炉に装入されるスクラツプを予熱し、電
気製鋼炉における溶解電力原単位の低減と製鋼時
間の短縮を実現する分野で利用されるものであ
る。
〔従来技術〕
電気製鋼炉の操業中に発生する排ガスは、多量
の塵埃を含有するが、それが保有する熱エネルギ
量は多大のものである。この排ガスを用いて電気
製鋼炉に装入されるスクラツプを予熱すれば、電
気製鋼炉での溶解電力の節減と製鋼時間の短縮を
図ることができる。しかし、スクラツプには油、
塗料、ゴム、プラスチツクなどが付着または混入
している場合が多い。一方、スクラツプの収容さ
れた予熱器を流過する間に、スクラツプと熱交換
した排ガスは100〜300℃程度に降温する。そのた
めにスクラツプに混入している上述の有機物を熱
分解させる650〜700℃の温度の維持が困難とな
り、スクラツプ予熱済みガスは悪臭を伴うことに
なる。
その予熱済みガスから悪臭を除去し、大気や環
境の汚染を防止しようとするものに、第3図に示
すようなスクラツプ予熱装置を含む製鋼設備があ
る。これは、電気製鋼炉1から排出された塵埃を
多量に含む高温排ガス2を燃焼塔3に導き、その
排ガス中に含まれている例えばCOガスなどの可
燃物を燃焼させた後、その排ガスを予熱器5aま
たは5bに導入し、排ガスの保有する熱エネルギ
で、電気製鋼炉1に装入されるスクラツプ6を予
熱するようになつている。その予熱済みガス16
は、誘引フアン51によつて循環ダクト52から
排ガスダクト7に設けられたガス供給箱53に戻
され、電気製鋼炉1から排出された高温の排ガス
2と混合される。燃焼塔3では予熱済みガス16
中の臭気成分が可燃物と共に燃焼され、予熱済み
ガスの脱臭が行なわれる。
ところが、電気製鋼炉の排ガスは、第2図に示
すように操業中に大きく変動する。スクラツプの
装入後の初期溶解状態では温度が全般に高くなら
ず、温度がある程度上つたところでスクラツプが
追装されるので、外気が混入して排ガス温度は低
下する。排ガス温度は追装後に上昇するが、再追
装の際に再び低下し、再追装後になつて溶解温度
に依存した最も高い排ガス温度が電気製鋼炉より
排出される。このような1サイクルの操業におい
て、排ガスの温度は400〜1200℃の範囲で大きく
変動する。排ガス温度の低い時期には燃焼塔内の
温度も低く、予熱済みガスを脱臭する熱分解可能
な650℃以上の温度が維持されない。したがつ
て、嫌悪感の極めて強い悪臭がそのまま大気中に
放出されることになり、排ガス温度の低い時期に
スクラツプを予熱することが不可能となる問題が
ある。加えて、予熱済みガスに含まれる臭気物質
の多少によらず、予熱済みガスの全量が燃焼塔内
の排ガスとガス・ガス熱交換されるので、排ガス
の保有する熱エネルギの消散が激しく、燃焼塔内
の排ガス温度の低下が著しくなる。しかも、燃焼
塔内の排ガスのかなりの量が、再度スクラツプ予
熱器に導入されるので、スクラツプの予熱も不十
分となる。したがつて、電気製鋼炉排ガスの保有
する熱エネルギを最大限にスクラツプの予熱に利
用することができない。
ところで、従来から、スクラツプの予熱済みガ
スに含まれる悪臭は、例えば燃焼塔内などで燃焼
させなければ除去できないと考えられていた。し
かし、本出願人は特願昭59―152300号において、
予熱済みガス中の嫌悪感の極めて強い悪臭は、油
以外の一般の臭気物質とダライ粉などに含まれて
いる切削・潤滑油が蒸発した油ミストに起因し、
しかもそれらが相互に悪臭を助長させる相乗作用
を有していることを述べた。このような知見に基
づき、予熱済みガスを脱臭するには、洗浄液で化
学的に臭気物質を除去する一方、予熱済みガスに
その洗浄液から発生する飽和蒸気を伴わせ、単独
では捕捉し難い油ミストを蒸気粒子に付着させ、
帯電させ易い蒸気粒子を静電効果で捕捉すること
により、油ミストを捕集するようにした装置を提
案した。
この装置は、電気製鋼炉から排出される排ガス
温度が低い時期にあつても、予熱済みガスを脱臭
することができる画期的な効果をもたらした。一
方、臭気物質を除去するために使用された洗浄液
や油ミストを含む捕集水の量は目立つた程でない
し、大気に拡散するおそれのない液状であるの
で、電気製鋼炉から排出される製鋼スラグの廃棄
場などにおいて、スラグに掛けるなどして廃棄処
分することができる。しかし、スラグと同様に廃
棄する場所がない場合には、別途処理しなければ
ならない。例えばスクラツプを1トン予熱すると
約10の上述した廃水が出るが、洗浄液は繰り返
して使用されるので、そのCODは3000〜4000と
極めて高い。これをさらに水処理するようにする
と設備費および操業費が高騰して、スクラツプ予
熱装置自体が実用に供し得なくなる。
〔発明の目的〕
本発明は上述の問題に鑑みなされたもので、そ
の目的は、電気製鋼炉排ガスの有する熱エネルギ
を最大限にスクラツプの予熱に利用することがで
きると共に、スクラツプ予熱済みガスを脱臭し、
かつ、脱臭のために生じた廃水を、スクラツプ予
熱装置内で焼却処理し、完全なクローズドサーキ
ツトによつて大気や環境の汚染を防止して、電気
製鋼設備から排出される排ガスや廃水の無公害化
を実現することができる電気製鋼炉用スクラツプ
の予熱済みガスの処理方法および装置を提供する
ことである。
〔発明の構成〕
本発明の特徴とするところを説明すると、方法
の発明にあつては、臭気物質を含む洗浄廃液と油
ミストを含む捕集水とを、常時一定量の電気製鋼
炉排ガスで加熱し、蒸発した臭気物質と油ミスト
をスクラツプ予熱に使用される以前の電気製鋼炉
排ガスで焼却するようにしたことである。
また、装置の発明を第1図に示す図面に基いて
説明すると、スクラツプ予熱器5から排出される
悪臭を伴う予熱済みガス16に飽和蒸気を伴わせ
ると共に臭気物質を除去する排ガス洗浄塔19
と、油ミストを蒸気粒子と共に捕集する湿式電気
集塵機24とを備えたスクラツプ予熱済みガスの
処理装置であつて、一定量の電気製鋼炉排ガス3
4が導入される蒸発塔33が設置され、その蒸発
塔に排ガス洗浄塔19から排出される臭気物質を
含む洗浄廃液21Aと湿式電気集塵機24で捕集
された油ミストを含む捕集水29Aとを供給する
導入管36と、電気製鋼炉排ガス34の熱で蒸発
した油ミストと臭気物質を蒸発塔33から排ガス
ダクト7または燃焼塔3に導出する導出ダクト4
1とを備えたことである。
〔実施例〕
以下に、本発明をその実施例に基づいて詳細に
説明する。
第1図は、電気製鋼炉排ガスによりスクラツプ
を予熱することができる予熱装置Aと、本発明の
予熱済みガスの処理装置Bとを含む電気製鋼設備
の全体系統図である。この設備においては、電気
製鋼炉1の操業中に発生する塵埃を含んだ高温の
排ガス2を燃焼塔3に導入し、そこで排ガス中の
可燃物を燃焼させた後、その排ガス4の全部また
は一部をスクラツプ予熱器5に導出し、その排ガ
スの有する熱エネルギにより、電気製鋼炉1に装
入されるスクラツプ6を、予熱するようになつて
いる。
スクラツプを精錬する電気製鋼炉1には、その
炉壁部などに排出口があり、電気製鋼炉排ガス2
を導出する排ガスダクト7が接続され、これに間
隙調整リング8および燃焼塔3が順次接続されて
いる。間隙調整リング8では適当量の外気9が吸
入され、それが電気製鋼炉排ガス2と共に燃焼塔
3に供給される。燃焼塔3は、排ガス2と外気9
との混合ならびに自然着火でCOガスなどの含有
可燃物を燃焼することができ、さらには、粗大な
塵埃を除去することが可能なもので、例えばサイ
クロン形式の構造となつている。このような燃焼
塔3の上部には、燃焼後の排ガスの一部または全
部を後述する除塵器17に直接導出する主ダクト
10と、スクラツプ予熱器5に導出する副ダクト
11とが、切換弁12を介して接続されている。
その副ダクト11には、例えば並列に配置された
複数の予熱器5a〜5cが、それぞれの前後に設
けられた切換弁13a〜13c,14a〜14c
を介して接続される。なお、排ガスを各予熱器5
a〜5cに導入するためのブースタフアン15a
〜15cがそれぞれ設けられ、臭気物質や油ミス
トを含有して悪臭を伴う予熱済みガス16が、前
述した主ダクト10に導出されるようになつてい
る。
予熱済みガス16が導入される主ダクト10の
下流には、燃焼塔3からの排ガス4および/また
はスクラツプ予熱済みガス16を除塵するバグフ
イルタなどの乾式の除塵器17が設置されてい
る。その直後には、主ダクト10内の排ガスを除
塵器17に吸引すると共に予熱済みガスの処理装
置Bに導出する誘引フアン18が設けられてい
る。処理装置Bは、次に述べる排ガス洗浄塔1
9、湿式電気集塵機24や蒸発塔33からなる。
排ガス洗浄塔19は、排ガス20を降温させて
その温度の平準化を図ると同時に排ガス中の臭気
物質を除去し、かつ、そのガスの有する熱によつ
て多量の飽和蒸気を発生させるものである。すな
わち、電気製鋼炉排ガス2の温度が操業過程にお
いて第2図のように変動しても、その変動に応じ
て調整された洗浄液21の液量により、排ガス2
0を所定温度例えば80℃に降温させる。その際、
洗浄液21からは排ガス温度における飽和蒸気が
発生し、その蒸気粒子に排ガス中の油ミストが付
着する。同時に、酸類またはアルカリ類のような
中和剤、臭気物質と強い親和力を有する溶剤など
を含む洗浄液21で、内部を流過する排ガス20
が洗浄される。なお、温度センサ22などで排ガ
ス温度が検出され、その温度信号を受けて調整さ
れた洗浄液量が、散水器23から散布される。
湿式電気集塵機24は、排ガス25に含まれる
飽和蒸気に付着した微細な油ミストを蒸気粒子と
共に捕集する機能を有する。これは、放電極26
と集塵極27からなり、コロナ放電により放電極
26の極く近傍に正および負のイオンを発生させ
る。負のイオンが集塵極27の円筒状内周面に向
かつて移動するとき、油ミストの付着した蒸気粒
子が負に帯電され、その電気力により蒸気粒子が
集塵極27へ引き付けられ、単独では捕捉するこ
とが容易でない微細な油ミストを蒸気粒子と共に
捕集するようになつている。
以上の排ガス洗浄塔19および湿式電気集塵機
24には洗浄液21を循環させるポンプ28、集
塵極27の表面を洗い流す洗浄水29を供給する
ポンプ30が設けられているほかに、廃棄すべき
洗浄廃液21Aや捕集水29Aを、蒸発塔33に
送出するポンプ31,32が設置されている。
蒸発塔33は、臭気物質を含む洗浄廃液21A
と油ミストを含む捕集水29Aとを蒸発させ、臭
気物質と油ミストの蒸気をスクラツプ予熱器5の
上流の電気製鋼炉排ガス中に導出するものであ
る。すなわち、蒸発塔33には、その底部近傍
に、操業中常に一定量の電気製鋼炉排ガス34を
導入するガスダクト35が接続され、また、排ガ
ス洗浄塔19で繰り返し使用される間に、COD
の高くなつた洗浄廃液21Aと、湿式電気集塵機
24から排出された捕集水29Aとを導入する導
入管36が、上部の散水器37に接続されてい
る。なお、ガスダクト35は、前述した副ダクト
11に流量調整弁38を介して接続され、導入管
36は、その途中に導入流量を一定に保持する流
量調整タンク39を有していて、レベラー40に
より検出される液面高さに応じてポンプ31およ
び32の吐出量が調整されるようになつている。
このような蒸発塔33の頂部には、電気製鋼炉排
ガス34、その排ガスの熱で蒸発した洗浄廃液、
油ミスト、臭気物質の蒸気を、燃焼塔3に導入す
るため、排ガスダクト7に導出する導出ダクト4
1が接続される。なお、この導出ダクト41に
は、誘引フアン42と切換弁43が設けられてい
る。
このような構成の製鋼設備においては、次のよ
うにして、スクラツプ6が予熱され、その予熱済
み排ガス16の脱臭と、それに伴つて発生する洗
浄廃液21Aや捕集水29Aの処理がなされる。
まず、電気製鋼炉1にはスクラツプ予熱器5に
おいて予熱されたスクラツプ6が装入され、その
溶解が行なわれる。そのような精錬においては第
2図に示すように、順次スクラツプが追装されて
溶解温度が高められる。その間、電気製鋼炉1か
らは塵埃を多量に含む高温の電気製鋼炉排ガス2
が排ガスダクト7に導出され、間隙調整リング8
を介して導入された外気9でもつて、含有可燃物
であるCOガスなどが燃焼塔3内で燃焼されると
共に、粗大な塵埃44が除去される。いま、スク
ラツプ6の予熱を必要としなければ、その排ガス
4の全部が主ダクト10に導出されるように、切
換弁12が切換えられる。燃焼塔3からの排ガス
は誘引フアン18によつて除塵器17内に導入さ
れ、そこで所定の集塵がなされた後、切換弁45
から放散塔46を介して大気に放出される。電気
製鋼炉排ガス2は、燃焼塔3で完全に燃焼されて
いるから、スクラツプ6を予熱した後の予熱済み
排ガス16とは異なり、悪臭を伴うことがないか
らである。
電気製鋼炉1の操業中に、その排ガス2の保有
する熱エネルギによりスクラツプ6を予熱する場
合には、切換弁12の開度が変更されると共に切
換弁13a,14aなどが開口される。ダライ
粉、銑鉄、圧延屑、鉄屑などのスクラツプを収容
した予熱器例えば5aの下流に設置されたブース
タフアン15aを駆動すると、燃焼塔3から副ダ
クト11へはブースタフアン15aの吸引力に相
当するガス量が導出され、残余の排ガスは主ダク
ト10を介して直接除塵器17に導出される。こ
のようにして直接除塵のために導出された排ガス
に、スクラツプを予熱することにより降温した悪
臭を伴う100〜300℃程度の予熱済み排ガス16が
主ダクト10内で合流され、その排ガスは除塵器
17で除塵される。この排ガスは極めて嫌悪感の
強い悪臭を有するので、直ちに放散塔46より放
出することができず、切換弁45を切換えて排ガ
ス洗浄塔19に導入される。その中では、排ガス
20の温度変動に応じて調整された量の洗浄液2
1が散水器23から散布される。第2図のように
含塵高温排ガス2の温度が変動しても、排ガス2
0は飽和蒸気を含有するに好適な例えば80℃に降
温される一方、洗浄液21も臭気物質の除去に好
適な温度や濃度に保持される。したがつて、洗浄
液21中の中和剤などによつて臭気物質の化学的
除去処理が一定の条件下で行なわれる。しかも、
排ガス20が与える熱と洗浄液が受ける熱で両者
の温度が平衡し、洗浄液21中の水分が蒸発して
ほぼ一定の飽和蒸気が発生する。油ミストは洗浄
液21によつては除去し得ないが、発生した蒸気
粒子に付着する。臭気物質が除去された排ガス2
5は、蒸気粒子を伴つて湿式電気集塵機24に導
入される。電気集塵機では、集塵極27を接地し
た状態で放電極26に負の高電圧が加えられ、放
電極周辺に強力な電場が形成され、コロナ放電が
発生する。放電極26の極く近傍に正および負の
イオンが発生し、正のイオンは負の放電極26で
直ちに中和され、負のイオンは電場中を集塵極2
7に向かつて移動しながら蒸気粒子を負に帯電さ
せ、油ミストが蒸気粒子と一体に集塵極27で捕
集される。清浄となつた排ガスは放散塔46から
大気に放出される。なお、燃焼塔3の下流に位置
する切換弁12を通過する排ガス4の全部を、ス
クラツプ予熱器5に導入させれば、排ガス2の保
有する熱エネルギの多くをスクラツプ6の予熱に
利用することができることは言うまでもない。
排ガス洗浄塔19では洗浄液21が繰り返して
使用されるので、その液中には多量の臭気物質が
取り込まれる。化学反応によつて固化するものも
あれば液状を維持するものもある。そのような臭
気物質を高濃度に含んだ洗浄廃液21AはCOD
が高く、そのまま河川や下水道に廃棄することは
できない。一方、湿式電気集塵機24から排出さ
れる捕集水には多量の油ミストが含まれており、
同様に廃棄することができない。
これらの廃水は、それぞれポンプ31,32に
よつて導入管36に送出される。廃水47の蒸発
塔33への供給量は流量調整タンク39で調整さ
れ、散水器37から散布される。蒸発塔33の下
からは常時一定量の電気製鋼炉排ガス34が導入
され、上昇する排ガスと散布された廃水が直接接
触することにより、蒸気48が発生する。その中
には洗浄廃液などの水から発生した水蒸気のほか
に、臭気物質および油ミストの蒸気も含まれる。
これらの蒸気は悪臭原因となるものであるが、そ
の発生量は供給量が一定である電気製鋼炉排ガス
34の温度に依存して変化する。すなわち、電気
製鋼炉排ガス2の温度が低いと蒸気発生量は少な
く、温度が高いと発生量は自然と多くなる。した
がつて、操業の1サイクルにおいて排ガス2の温
度が第2図のように変動しても、そのときの排ガ
ス温度によつて蒸気発生量が自ずと定まるのであ
る。このようにして発生した蒸気は、誘引フアン
42により導出ダクト41から直接または間接的
に燃焼塔3に導入される。燃焼塔3内の電気製鋼
炉排ガスの温度も、第2図のように変動するが、
燃焼塔3に導入される蒸気量も燃焼塔3内の温度
に比例して増減するので、臭気物質などの蒸気を
焼却するについて熱量不足が生じることはない。
なお、燃焼塔3に導入される蒸気量は、排ガスダ
クト7から導入される電気製鋼炉排ガス2の量よ
り極めて少なく、蒸気・ガス熱交換における風量
比は、従来技術のところで述べたガス・ガス熱交
換の場合のそれに比較すると格段に小さい。した
がつて、脱臭のために消費される燃焼塔3内の排
ガスのエネルギは極めて少なくて済み、スクラツ
プ予熱器5に導出される排ガスの温度が目立つて
低下することはない。
ちなみに、80トン製鋼炉にあつては、1サイク
ルで1000万Kcalの排ガス熱量が排出される。一
方、排ガス洗浄塔19などからは800Kgの廃水が
排出され、これを蒸発させるためには約40万
Kcalの熱が必要となる。しかし、この値は排ガ
ス総熱量の4%に過ぎず、燃焼塔3内の排ガスの
4%を切換弁38を介して蒸発塔33に供給すれ
ばよいことになる。すなわち、蒸発塔33で消費
される熱エネルギ量は十分無視できる程度で済む
と言える。
〔発明の効果〕
本発明は以上の実施例の詳細な説明から判るよ
うに、電気製鋼炉排ガスが導入される蒸発塔を設
置し、臭気物質を含む洗浄廃液と油ミストを含む
捕集水とを供給する導入管と、蒸発した油ミスト
と臭気物質をスクラツプ予熱器の上流に導出する
導出ダクトとを備えたので、臭気物質を高濃度に
含む洗浄廃液と油ミストを多量に含む捕集水と
を、常時一定量の電気製鋼炉排ガスで加熱し、排
ガス温度の変動に応じた量の臭気物質と油ミスト
の蒸発を発生させ、それを電気製鋼炉排ガスで焼
却することができる。したがつて、スクラツプ予
熱済みガスを脱臭し、かつ、脱臭のために生じた
洗浄廃液や捕集水を、スクラツプ予熱装置の完全
なクローズドサーキツト内で処理し、大気や環境
の汚染を防止して電気製鋼設備から排出される排
ガスや廃水の無公害化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用された電気製鋼設備の全
体系統図、第2図は電気製鋼炉の1サイクルにお
ける操業時間の経過に伴う排ガス温度の変動を示
すグラフ、第3図は先行技術の電気製鋼炉排ガス
によるスクラツプの予熱装置を含む電気製鋼設備
の系統図である。 1…電気製鋼炉、2…電気製鋼炉排ガス、3…
燃焼塔、5…スクラツプ予熱器、6…スクラツ
プ、7…排ガスダクト、16…予熱済みガス、1
9…排ガス洗浄塔、21A…洗浄廃液、24…湿
式電気集塵機、29A…捕集水、33…蒸発塔、
34…電気製鋼炉排ガス、36…導入管、41…
導出ダクト、B…処理装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電気製鋼炉の操業に伴い発生する排ガスの保
    有する熱エネルギを用いて、前記電気製鋼炉に装
    入されるスクラツプを予熱し、スクラツプを予熱
    した後の悪臭を伴う予熱済みガスに洗浄液を供給
    し、その予熱済みガスを所定温度に降温させて飽
    和蒸気を伴わせると共に臭気物質を除去する一
    方、排ガス中に浮遊する微細な油ミストを静電作
    用によつて蒸気粒子と共に捕集するようにしたス
    クラツプ予熱済みガスの処理方法において、 前記臭気物質を含む洗浄廃液と油ミストを含む
    捕集水とを、常時一定量の電気製鋼炉排ガスで加
    熱し、蒸発した臭気物質と油ミストをスクラツプ
    予熱に使用される以前の電気製鋼炉排ガスで焼却
    するようにしたことを特徴とする電気製鋼炉用ス
    クラツプの予熱済みガス処理方法。 2 スクラツプ予熱器から排出される悪臭を伴う
    スクラツプ予熱済みガスに飽和蒸気を伴わせると
    共に臭気物質を除去する排ガス洗浄塔と、油ミス
    トを蒸気粒子と共に捕集する湿式電気集塵機とを
    備えたスクラツプ予熱済みガスの処理装置におい
    て、 一定量の電気製鋼炉排ガスが導入される蒸発塔
    が設置され、その蒸発塔に前記排ガス洗浄塔から
    排出される臭気物質を含む洗浄廃液と湿式電気集
    塵機で捕集された油ミストを含む捕集水とを供給
    する導入管と、電気製鋼炉排ガスの熱で蒸発した
    油ミストと臭気物質を蒸発塔から排ガスダクトま
    たは燃焼塔に導出する導出ダクトと、を備えたこ
    とを特徴とする電気製鋼炉用スクラツプの予熱済
    みガス処理装置。
JP15880485A 1985-07-18 1985-07-18 電気製鋼炉用スクラツプの予熱済みガス処理方法および装置 Granted JPS6219688A (ja)

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