JPH07171329A - 脱煙脱臭処理装置及びこれを備えた焼却装置 - Google Patents

脱煙脱臭処理装置及びこれを備えた焼却装置

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JPH07171329A
JPH07171329A JP5345181A JP34518193A JPH07171329A JP H07171329 A JPH07171329 A JP H07171329A JP 5345181 A JP5345181 A JP 5345181A JP 34518193 A JP34518193 A JP 34518193A JP H07171329 A JPH07171329 A JP H07171329A
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smoke
chamber
water
filter
shower
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JP5345181A
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Nobuhiro Suzuki
信弘 鈴木
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  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾンを利用するのであるが、活性炭を用い
た処理ではなく、小型の設備で、効率よく、無煙無臭化
できる脱煙脱臭処理装置を提供する。またかかる脱煙脱
臭処理装置を備えた、自燃式で低ランニングコストで運
転できる焼却装置を提供する。 【構成】 この脱煙脱臭処理装置1は、臭気ガスや煙等
の空気中に浮遊した粒子を水中にバブリングするととも
に室内を上昇する煙等の空気中に浮遊した粒子をシャワ
ーリングするバブリング兼シャワー室2と、バブリング
及びシャワーリングにより汚れた水と煙等の空気中に浮
遊した粒子をフィルターによって濾過する第1フィルタ
ー室3と、濾過された水を溜める水タンク4と、前記第
1フィルター室3を通過した煙等の空気中に浮遊した粒
子を水のシャワーによって水中に落下させるシャワーリ
ング室5と、シャワーリング室5を通過した煙等の空気
中に浮遊した粒子をフィルターによって再度濾過する第
2フィルター室6と、第2フィルター室6を通過した臭
気ガスをオゾンによって酸化分解するオゾン室7とを備
えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臭気ガスや煙等を水の
シャワーとオゾンを利用して効率よく無煙無臭化する脱
煙脱臭処理装置、及びこの脱煙脱臭処理装置を備えてな
る焼却装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
臭気公害に対する苦情が多くなっており、また悪臭防止
法による規制の強化もあり、脱臭処理技術に対する社会
的要請が高まっている。このような臭気公害の原因とな
る臭気成分としては、アンモニア、メチルメルカプタ
ン、硫化水素、硫化メチル、二硫化メチル、トリメチル
アミン、アセトアルデヒド、スチレン等がある。
【0003】そして、臭気の発生場所としては、ゴミ焼
却施設、し尿処理施設、下水道終末処理施設、火葬場、
魚市場等の公共的施設があり、また動物系腐敗臭発生場
所として、屠畜場、畜産場、鶏糞乾燥工場、血液処理
場、獣骨・獣脂処理場等がある。また、一般家庭や飲食
店の厨房施設等から煙や臭気ガスが発生するし、一般家
庭や各種事業所から出るゴミのゴミ焼却炉からも煙や臭
気ガスが発生する。その他、各種工場施設、例えば電気
部品のハンダ付け工場、食品加工工場等からも煙や臭気
ガスが発生する。
【0004】このような臭気成分を分解する方法として
オゾンを利用する方法がある。このオゾンによる脱臭処
理は、オゾン添加量が極めて少量でも効果があること、
悪臭防止法で規制される指定成分は、アンモニアを除
き、全てに効果があること、他の有機臭気成分にも効果
があること、低濃度の臭気成分に対して優れた効果があ
ること、臭気成分を燃焼させて消臭する燃焼法に比べて
低コストであること、滅菌、消毒にも利用できること等
の優れた特徴を有している。
【0005】そして、オゾンを利用して臭気成分を脱臭
処理する方法として、オゾンと活性炭とを組み合わせた
オゾン活性炭処理法がある。この方法は、臭気ガスとオ
ゾン発生器(オゾナイザー)から発生したオゾンガスと
の混合ガスを送風機で活性炭吸着層に送り込み、この活
性炭吸着層で活性炭の吸着作用とオゾンの酸化作用とに
より臭気ガスを脱臭したのち、排気する方法である。
【0006】ところで、従来小型の焼却炉では、焼却に
よって発生する臭気ガスや煙等を効率よく脱煙、脱臭す
るようなものはなかった。特に、プラスチック等の高分
子化合物のゴミを焼却した場合には、激しい黒煙や臭気
ガスが発生するが、これを自燃式で低ランニングコスト
で、無煙無臭化して排気するようなものはなかった。焼
却によって発生した煙をバーナー等で再加熱し完全燃焼
させて脱煙する方法もあるが、バーナー等を加熱するた
めの燃料を必要とし、ランニングコストが高くなる。
【0007】本発明は、オゾンを利用するのであるが、
上記のような活性炭を用いた処理ではなく、小型の設備
で、効率よく、無煙無臭化できる脱煙脱臭処理装置を提
供することを目的とする。またかかる脱煙脱臭処理装置
を備えた、自燃式で低ランニングコストで運転できる焼
却装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の脱煙脱臭処理装置は、臭気ガスや煙等の
空気中に浮遊した粒子を水中にバブリングするとともに
室内を上昇する煙等の空気中に浮遊した粒子をシャワー
リングするバブリング兼シャワー室と、バブリング及び
シャワーリングにより汚れた水と煙等の空気中に浮遊し
た粒子をフィルターによって濾過する第1フィルター室
と、濾過された水を溜める水タンクと、前記第1フィル
ター室を通過した煙等の空気中に浮遊した粒子を水のシ
ャワーによって水中に落下させるシャワーリング室と、
シャワーリング室を通過した煙等の空気中に浮遊した粒
子をフィルターによって再度濾過する第2フィルター室
と、第2フィルター室を通過した臭気ガスをオゾンによ
って酸化分解するオゾン室と、を備えてなることを特徴
としている。
【0009】具体的には、複数のスリットを形成した臭
気ガスや煙等の空気中に浮遊した粒子の導入管を下方に
設け、上昇する煙等の空気中に浮遊した粒子に水をシャ
ワーリングする複数のシャワーノズルを配置し、前記導
入管から導入される臭気ガスや煙等の空気中に浮遊した
粒子をバブリングし煙等の空気中に浮遊した粒子にシャ
ワーリングした汚れた水の排出口を下方に設けたバブリ
ング兼シャワー室と、前記バブリング兼シャワー室に設
けた排出口に通じ先端部に孔を有する導入管を上方に設
け、袋状フィルターをこの導入管に取り付け、該フィル
ターにより濾過された炉液を排出する排水口を下方に形
成するとともに前記フィルターを通過した臭気ガスや煙
等の空気中に浮遊した粒子の排気口を上方に形成した第
1フィルター室と、前記第1フィルター室に形成した排
水口に接続され前記フィルターにより濾過された炉液を
溜める水タンクと、前記第1フィルター室の排気口に通
じる導入口を下方側に設け、下方に向かって水をシャワ
ーリングする少なくとも1つのシャワーノズルを設置
し、上方に排気口を設けるとともにシャワーリングした
水の排出口を下方に設けたシャワーリング室と、前記シ
ャワーリング室の排気口に通じ孔を形成した導入管を上
方に設け、袋状フィルターをこの導入管に取り付け、該
フィルターを通過した臭気ガスや煙等の空気中に浮遊し
た粒子の排気口を形成した第2フィルター室と、上下方
向に互い違いに仕切板を設け、オゾン供給口と前記第2
フィルター室の排気口に通じる導入口を下方に設けると
ともに排気口を上方に設けたオゾン室と、を備えてなる
ことを特徴としている。
【0010】本発明の好ましい態様において、前記オゾ
ン室を通過した煙等の空気中に浮遊した粒子を再度水の
シャワーによって水中に落下させる第2シャワーリング
室を、さらに備えてなるものとすることができる。より
具体的には、前記オゾン室の排気口に通じる導入口を下
方側に設け、下方に向かって水をシャワーリングする少
なくとも1つのシャワーノズルを設置し、上方に排気口
を設けるとともにシャワーリングした水の排出口を下方
に設けた第2シャワーリング室を、さらに備えてなるも
のとすることができる。
【0011】また、本発明の焼却装置は、焼却炉から発
生する排出煙や臭気ガスを無煙無臭化する上記の脱煙脱
臭処理装置を備えてなることを特徴としている。上記脱
煙脱臭処理装置に連結される焼却設備は、比較的小型の
ものである以外特に制限はない。本発明の他の態様によ
る焼却装置は、可燃物の焼却炉と、この焼却炉から発生
する排出煙中のばいじんを除去するばいじん除去部と、
該ばいじん除去部でばいじんの除去された排出煙や臭気
ガスを無煙無臭化する上記の脱煙脱臭処理装置と、を備
えてなることを特徴としている。
【0012】
【作用】バブリング兼シャワー室において、臭気ガスや
煙等の空気中に浮遊した粒子を水中にバブリングするこ
とにより、煙等の空気中に浮遊した粒子(煙、スス、ば
いじん等のガス状粒子)を水中に浮遊させるとともに臭
気ガスや煙等中の水溶性成分を水に溶解させる。そし
て、バブリングによって水中に浮遊しきれなかった煙等
はバブリング兼シャワー室を上昇するが、これに水をシ
ャワーリングすることによって強制的に水に浮遊させ
る。また、バブリングによって水中に溶解しきれなかっ
た水溶性成分は、この水のシャワーリングによっても水
に溶解する。次いで、ばいじんやススが浮遊するととも
に臭気ガスや煙等のガス状成分を含んだ汚れた水を第1
フィルター室に導き、フィルターによって濾過する。濾
過された炉液は水タンクに導かれ、ポンプを介してシャ
ワーリング用の水として循環使用される。一方、第1フ
ィルター室を通過した煙やススの粒子、臭気ガスのガス
状成分は排気口を通ってシャワーリング室に導かれる。
シャワーリング室に導かれた煙やススの粒子は水のシャ
ワーリングによって水中に浮遊させられ、浮遊しきれな
かった煙やススの粒子、臭気ガスのガス状成分は排気口
を通って第2フィルター室に導かれる。一方、シャワー
リングによって水中に浮遊した煙やススの微粒子は、シ
ャワー水とともに上記第1フィルター室に再度導かれ濾
過され除去される。第2フィルター室に導かれた煙やス
スの粒子は第2フィルターによって濾過され、ほぼ無煙
状態となって次のオゾン室に導かれる。オゾン室に導か
れた煙やスス、臭気ガスのうち臭気ガスはこのオゾン室
を通過する間にオゾンによって酸化分解され、排気口か
らはほぼ無煙無臭化されて排出される。さらに、オゾン
室の排気口の下流側に第2のシャワーリング室を備えて
おけば、上記のシャワーリング及び第2フィルターによ
って除去しきれなかった僅かに残った煙やススの微粒子
がこの第2のシャワーリングによって水中に浮遊させら
れ、排気口からはさらに清浄化されて排気される。この
ような一連の処理によって、激しい黒煙や臭気ガスも完
全に無煙無臭化される。
【0013】臭気成分は、オゾンにより酸化分解され、
無臭物質、水溶性物質や臭気の弱い物質に変化するが、
主な臭気成分のオゾンによる分解反応を以下に示す。
【0014】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【0015】また、本発明の焼却装置では、焼却によっ
て発生する排出煙や臭気ガスは、脱煙脱臭処理装置によ
って臭気ガスや煙等が効率よく脱煙、脱臭されて、無
煙、無臭で排出される。さらに、本発明の、可燃物の焼
却炉と、ばいじん除去部と、脱煙脱臭処理装置と、を備
えてなるの他の焼却装置では、焼却炉から発生する排出
煙や臭気ガスは、ばいじん除去部で排出煙中のばいじん
が効率よく除去され、次いで煙脱臭処理装置によって効
率よく脱煙、脱臭されて無煙無臭となって排出される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。本発明の臭気ガスや煙等の脱煙脱臭処理装置1
は、臭気ガスや煙等を水中にバブリングするとともに室
内を上昇する煙等をシャワーリングするバブリング兼シ
ャワー室2と、バブリング及びシャワーリングにより汚
れた水と煙等のガス状粒子をフィルターによって濾過す
る第1フィルター室3と、濾過された水を溜める水タン
ク4と、第1フィルター室3を通過した煙等のガス状粒
子を水のシャワーによって水中に落下させるシャワーリ
ング室5と、シャワーリング室5を通過した煙等のガス
状粒子をフィルターによって再度濾過する第2フィルタ
ー室6と、第2フィルター室6を通過した臭気ガスをオ
ゾンによって酸化分解するオゾン室7と、を備えてな
る。
【0017】バブリング兼シャワー室2にはその下方に
臭気ガスや煙等を該室2に送入する導入管8が取り付け
られており、その導入管8にはその円周方向の上方側に
複数のスリット9を形成してある。そして、バブリング
兼シャワー室2の水面10の上方側には2種類のシャワ
ーノズルA,Bをそれぞれ複数個配設して、室2内を上
昇する煙等に万遍なくシャワーリングするようにしてあ
る。シャワーノズルAは、図2(a)及び同図(b)の
I−I断面図に示すように下方に向かって傘状にシャワ
ーリングするノズルであり、シャワーノズルBは、図2
(a)及び上方から見たシャワーリングの様子を示した
同図(c)からわかるように、水平方向に扇状にシャワ
ーリングするノズルである。室2内の上方には室2内上
部を図中左方、中央部、右方に分ける仕切り壁11を設
けてある。導入管8から導入され、水中に浮遊しきれな
かった煙等は室2内を上昇するが、導入管の付け根付近
と先端部付近でその煙等の濃度が高い傾向にあるため、
煙等の濃度に応じて十分にシャワーリングされるように
図中左方及び右方側に密にシャワーノズルを配置してあ
る。なお、シャワーノズルの設置数や配置、シャワーリ
ングの形態等は上昇する煙等に万遍なくシャワーリング
できるように適宜変更できる。バブリング兼シャワー室
2の下方には、バブリングとシャワーリングによってス
スやばいじんが浮遊するとともに、臭気ガスや煙等のガ
ス状成分を含んだ汚れた水を排出する排出口12を設け
てある。
【0018】バブリング兼シャワー室2と第1フィルタ
ー室3の間には、バブリングとシャワーリングにより汚
れた水と煙等の空気中に浮遊した粒子を第1フィルター
室3に均等に分配する分配室13を設置してある。この
分配室13には、上記バブリング兼シャワー室2に設け
た排出口12に通じる導入口14とその導入口14の下
方で同一水平位置に複数の排出口15を形成してある。
【0019】分配室の排出口15には第1フィルター室
3に取り付けられる導入管16を接続してあり、その導
入管16の先端部の下方側には孔17を形成してある。
この導入管16には袋状のフィルター18を取り付けて
ある。該袋状フィルター18は側方上方に開口19を有
し、複数の仕切り目20を縦方向に形成して幅方向に複
数の小室21a〜21fをその下方側に形成してある。
なお導入管16の根元側の小室21fは他の小室より大
きく形成されている。そして、導入管16にフィルター
18を取り付ける際、フィルターの開口部19を閉じな
いで、ひっかけるように取り付けてある。フィルターの
開口部19の下方にはタンク22を取り付けてあり、そ
のタンク22内にレベルスイッチ23を設置してある。
導入管16とフィルター18の組み合わせは適宜複数列
配置することができる。図1には4列配置したものを示
した。第1フィルター室3の下方には、フィルター18
によって濾過された炉液(水)を接続管24を介して水
タンク4に導く排水口25を設けてある。また、第1フ
ィルター室3の上方には、フィルターの開口部19及び
フィルターの目を通過したガス状成分(煙、スス、臭気
ガス等)をシャワーリング室5に導く排気口26を形成
してある。
【0020】水タンク4は、第1フィルター室3の排水
口25に接続管24を介して接続され、その接続管24
の下端部はU字状に形成してありかつ水タンク内の水面
27より下方に位置するように取り付けてある。第1フ
ィルター室3で濾過された炉液が排水口25から水タン
ク4内へ渦状となって流下するが、この渦状の穴部を通
って煙等が水タンク4内へ侵入しないよう水圧をかける
ために、接続管24の下端部を上述のように形成してあ
る。水タンク4の上方側部には所定水位を越えた場合に
溢れた水を排水タンクに導くオーバーフロー管28、下
方には途中にバルブ29を備え排水タンクに接続される
ドレーン管30を接続してある。
【0021】排水タンク31は、上方にオーバーフロー
管28、下方にドレーン管30を取り付けてあり、オー
バーフロー管28とドレーン管30との間に第3のフィ
ルター32を取り付け、下方に排水口33を設けてあ
る。第3のフィルター32はその側方の上下2ヵ所に開
口34、35を有する。下方の開口35にはドレーン管
30を挿入し開口部35を閉じてあり、一方、上方の開
口34から先端部の下方に孔36を形成したオーバーフ
ロー管28を挿入して第3の袋状フィルター32を取り
付けてある。この上方の開口34の下方にはタンク37
を取り付け、そのタンク37内にはレベルスイッチ38
を設置してある。
【0022】シャワーリング室5は、その下方側に上記
第1フィルター室3の排気口26に接続管39を介して
通じる導入口40を有し、下方に向かって水をシャワー
リングする3つのシャワーノズル41を取り付けてあ
り、上方には排気口42を設け、下方にはシャワーリン
グした水の排出口43を設けてある。この排出口43は
接続管44を介して上記した分配室13に接続されてい
る。シャワーノズル41としては、上記バブリング兼シ
ャワー室2に設置したシャワーノズルAと同様、傘状に
シャワーリングするノズルを用いる。なお、シャワーノ
ズルの設置数や設置箇所、シャワーリングの形態等はシ
ャワーリングが十分に行えるよう適宜変更できる。
【0023】第2フィルター室6は、シャワーリング室
5の排気口42に通じ下方に3ヵ所に孔45を形成した
導入管46を上方に設け、袋状フィルター47をこの導
入管46に取り付け、排気口48を中央部付近に形成し
てある。フィルター47には仕切り目49を縦方向に形
成して2室に分けている。導入管46に袋状フィルター
47を取り付ける際、フィルター47の開口部50を閉
じて導入管46の孔45から袋状フィルター47内に導
入されるガス状成分がその開口部50から漏れないよう
にしておく。
【0024】オゾン室7は、上下方向に互い違いに仕切
板51を複数段(図7では8段)設け、下方に第2フィ
ルター室6の排気口48に通じる導入口52とオゾナイ
ザー53からオゾンを導くオゾン供給口54を設けてあ
る。該オゾン室7の最上段の下流側には排気口55を形
成してある。
【0025】図1に示した実施例の装置では、オゾン室
7の次にさらに第2シャワーリング室56を備えたもの
を示した。この第2シャワーリング室56は、排気口5
7が大気中に開放されている他は上記のシャワーリング
室5と同様の構造である。すなわち、第2シャワーリン
グ室56は、その下方側に上記オゾン室7の排気口55
に接続管58を介して通じる導入口59を有し、下方に
向かって水をシャワーリングする3つのシャワーノズル
60を取り付けてあり、上方には大気中に開放される排
気口57を設け、下方にはシャワーリングした水の排出
口61を設けてある。この排出口61は接続管62を介
して上記した分配室13に接続されている。シャワーノ
ズル60としては、上記バブリング兼シャワー室2に設
置したシャワーノズルAと同様、傘状にシャワーリング
するノズルを用いる。なお、シャワーノズルの設置数や
設置箇所、シャワーリングの形態等はシャワーリングが
十分に行えるよう適宜変更できる。
【0026】次に、上記の構成からなる脱煙脱臭処理装
置1の動作を説明する。臭気ガスや煙等は、導入管8を
通じてバブリング兼シャワー室2に導入される。このと
き、導入管8を通じて導入された臭気ガスや煙等が導入
管8に形成したスリット9から水中にバブリングされ
る。このバブリングにより、粒子径が例えば10μm程
度以上の大きめの空気中に浮遊した粒子(煙、スス、ば
いじん等の粒子)のほとんどが水中に浮遊し、また、水
に易溶なガス成分、例えば、アンモニア、塩化水素、亜
硫酸ガス、窒素酸化物等は、水中に溶解する。水中に浮
遊されなかった煙等のガス状微粒子は水上に浮上し、室
2内を上昇する。この煙等の微粒子は複数のシャワーノ
ズルA,Bから噴霧される水のシャワーに接触して捕捉
され水とともに下方に落下し、バブリングした水と合流
する。そして、バブリングとシャワーリングによって水
中に浮遊したばいじんやススの粒子を伴った汚れた水
は、煙等のガス状成分も伴って排出口12から排出され
分配室13に導かれる。
【0027】上記排出口12に通じる導入口14から分
配室13内へ流入した汚れた水がタンク内に溜まり、排
出口15の水位を越えると排出口15から第1フィルタ
ー室3への導入管16を通って第1フィルター室3内に
導入される。このとき排出口15は同一水平位置に複数
個(図1では4個)設けてあり、分配室13内に流入し
た汚れた水と煙等のガス状成分は各導入管16へ均等に
分配される。導入口14と排出口15の径は、分配室1
3への流入量が排水量より多くならないように形成して
ある。
【0028】第1フィルター室3の導入管16に導かれ
た汚れた水と煙等のガス状成分は導入管16の先端部の
孔17から下方に向かって袋状フィルター18内に導か
れる。この導入管16内を通過する際、流れる水は乱流
状態となっており、煙等は撹拌されて水中への浮遊が促
進され、煙等の量は少なくなる。フィルター18内に導
かれた汚れた水はフィルター18内の第1の小室21a
に流下し、フィルターで濾過され、水中に浮遊したスス
やばいじん等の粒子は第1の小室21a内に蓄積する。
炉液は第1フィルター室3の底部に落下する。第1の小
室21aのフィルターが目詰まりして水切れが悪くな
り、ススやばいじんの粒子で満杯になれば、導入管の孔
17から導かれる汚れた水は次の第2の小室21bに流
れ込み、上記第1の小室での作用と同様の作用により濾
過される。同様にして次々に各小室のフィルターが目詰
まりして満杯になり濾過能力が低下したならば、フィル
ター18を交換する。
【0029】この場合、フィルター18が満杯になった
ことを検知するには、例えば次のようにする。袋状フィ
ルター18の開口部19は閉じていないので、フィルタ
ー18が目詰まりして満杯になると、その開口部19か
ら汚れた水が溢れ出してタンク22内に流下する。タン
ク22内の水位が所定水位に達するとレベルスイッチ2
3が動作してフィルター18の目づまりを検知する。
【0030】一方、煙やススのガス状粒子は、フィルタ
ー18の開口部19とフィルター18の目を通過して第
1フィルター室3内に流れ込み、第1フィルター室3の
上部に形成した排気口26を通ってシャワーリング室5
に導かれる。フィルター18内に導かれる煙やススのガ
ス状粒子の内約2/3がフィルターの開口部19、約1
/3がフィルターの目を通過する。煙やススのガス状粒
子が多量にフィルター内に流入するため、フィルター1
8の開口部19を閉じて使用するとフィルターの目詰ま
りが早く起こる。このためガス状粒子の濾過は、この第
1フィルター室3と第2フィルター室6の2回に分けて
行うようにしている。
【0031】用いる袋状フィルター18の目の大きさは
適宜選定されるが、例えば20〜30μm程度のものを
選定できる。余り目の細かいものを用いると目詰まりが
早くフィルターの交換作業が面倒となり、目が大きすぎ
ては十分な濾過ができなくなる。また、流入する汚水や
煙等は一般に酸性であるため、酸性に強い例えばポリエ
ステルやポリプロピレン製のフィルターが好ましい。
【0032】フィルター18により濾過された炉液はフ
ィルター室3の底部に流下し、排水口25から接続管2
4を経て水タンク4内に流下する。この水タンク4内の
水は、ポンプPを介して上記した各シャワーノズルA,
B,後記するシャワーリング室5,56のシャワーノズ
ル41,60に供給され、本装置1内を循環使用される
ようになっている。そして、循環する水のPH値は5.
2〜8.3程度で運転するようにする。かかるPH値の
範囲であれば、特に排水処理を施すことなくそのまま排
水可能である。装置の運転中、臭気ガスや煙等中の酸性
成分が水に溶解するため水のPH値は下がる傾向にある
が、水タンク4内の水のPH値をPHメーターでチェッ
クし上記下限値を下回った場合には水酸化ナトリウム等
のアルカリ成分を水タンク中に添加し、上記上限値を超
えた場合には硫酸等の酸性成分を添加して、循環する水
のPH値を上記範囲に保持するようにする。なお、使用
中に水タンク4中の水位が低下した場合には、水タンク
4に設置した液面計(図示せず)によって検知し、水を
補充して所定の水位を保持するようにする。
【0033】第1フィルター室3のフィルター18の目
の大きさは20〜30μm程度と比較的大きいため、2
0μm未満の微粒子は炉液として水タンク4内に流下す
る。この水タンク4内の水はドレーン管30を通って排
水タンク31の第3のフィルター32内に流入し、フィ
ルター32によって濾過され、炉液は排水口33を通っ
て排水される。なお、水タンク4内の水が所定水位を越
えたときは、オーバーフロー管28を通って排水タンク
31の第3のフィルター32内に流入し、上記と同様に
フィルター32によって濾過され、炉液は排水口33を
通って排水される。この第3フィルター32の目が詰ま
ったときは、水が開口34から溢れ出しタンク37内に
流入し、所定の水位に達するとレベルスイッチ38が動
作して第3フィルター32が目詰まりしたことを検知す
る。この第3フィルター32は、その目の大きさが5μ
m程度のものを用いる。こうすれば、排水中のSSも排
水基準値未満となりそのまま排水可能である。なお、排
水のPHは水タンク4内で5.2〜8.3程度に制御さ
れており、またバブリングやシャワーリング、オゾンの
作用により水中の酸素量は豊富なので、BOD、COD
も排水基準値をクリアーできる。
【0034】第1フィルター室3を通過した煙やススの
粒子は、接続管39を通ってシャワーリング室5の導入
口40に導かれる。このシャワーリング室5内を煙やス
スが上昇する間に、シャワーノズル41から水をシャワ
ーリングして、煙やススを水中に落下させる。こうし
て、煙やススの粒子の多くが除去され、排気口42から
排出され、第2フィルター室6に導かれる。一方、水中
に浮遊落下した煙やススの粒子は、水とともにシャワー
リング室5の下方の排水口43から接続管44を通って
分配室13に導かれる。この水中に浮遊した煙やススの
粒子は、再度第1フィルター室3のフィルター18に導
かれるが、フィルターの目が当初に比べて詰まって目が
小さくなっているので、フィルターによって濾過され除
去される。
【0035】第2フィルター室6に導入された煙等の空
気中に浮遊した粒子は導入管46の孔45からフィルタ
ー47内に導入され、このフィルター47の目によって
濾過され、フィルター47の目を通過した僅かの煙等の
微粒子、臭気ガスは排気口48を通ってオゾン室7に導
かれる。導入管46にはフィルター47内に均等にガス
状成分が導かれるように3ヵ所に孔45を形成してあ
る。フィルター47は縦長に形成したものを用い、また
中央部に縦方向に仕切り目49を設け、ガス状成分がフ
ィルター47内に流入した場合でも大きく膨らまないよ
うにし、第2フィルター室6の大きさを小さく形成でき
るようにしてある。フィルター47は、目の大きさが5
〜10μm程度のものを用いる。
【0036】第2フィルター室6の排気口48を通って
オゾン室7の導入口52からオゾン室7に導かれた臭気
ガスは、上下に互い違いに取り付けた仕切板51の間を
矢印の方向にジグザグに通過する間に、オゾン供給口5
4からオゾン室7に供給されたオゾンによって酸化分解
されて、排気口55から排出される。この排気口55か
ら排出されるのは、主に、水蒸気、オゾンが酸化作用を
して分解した酸素、及び第2フィルター47の目を通過
した僅かの煙やススの微粒子である。
【0037】オゾン室7を通過した僅かの煙やススの微
粒子は、接続管58を通って第2シャワーリング室56
の導入口59に導かれる。この第2シャワーリング室5
6内を煙やススが上昇する間に、シャワーノズル60か
ら水をシャワーリングして、煙やススを水中に落下させ
る。こうして、僅かに残った煙やススの微粒子は完全に
除去され、排気口57から大気中に排出される。一方、
水中に浮遊落下した煙やススの微粒子は、水とともに下
方の排水口61から接続管62を通って分配室13に導
かれる。この水中に浮遊した煙やススの微粒子は、第1
フィルター室3のフィルター18に導かれるが、フィル
ターの目が当初に比べて詰まって目が小さくなっている
ので、フィルターによって濾過され除去される。
【0038】なお、オゾン室7と第2シャワーリング室
56の順序を入替え、第2フィルター室6を通過したガ
ス状成分を先ず第2シャワーリング室に導いて微細な煙
やススの粒子を水のシャワーリングで水中に落下除去
し、次いで、残る臭気ガスをオゾン室に導きオゾンによ
って酸化分解するようにしてもよい。
【0039】次に、本発明の焼却装置の実施例について
説明する。本発明の焼却装置80の主要な構成は、可燃
物の焼却炉81と、排出煙中のばいじんを除去するサイ
クロン82と、排出煙を無煙無臭化する脱煙脱臭処理装
置1からなる。
【0040】焼却炉81は、外壁83と内壁84を有す
る2重構造となっており、内壁の内側下方が1次燃焼室
85、内壁の上方側が2次燃焼室86となっている。1
次燃焼室85の下方にはロストル87を設置し、そのロ
ストル87の上部には焼却残差取り出し口88、その下
部には焼却灰取り出し口89を形成し、両取り出し口を
塞ぐ開閉扉90を外壁に設け、2次燃焼室86の側方に
は焼却対象物の投入口91を形成し、その投入口91を
塞ぐ開閉扉92を外壁に設けている。なお、各燃焼室内
の気密性を保つため、各開閉扉と外壁との間には耐熱性
パッキンが設けてある。外壁の背面側のやや下方のほぼ
中央部には燃焼室に空気を送るブロアー93の供給管9
4が取り付けられている。内壁84の下方でロストル8
7の上方側に1列に、またロストル87の下方側に2列
に亘って、ブロアー93から供給管94を通じて外壁8
3と内壁84の間に送られた空気を内壁内の1次燃焼室
85に送り込むための複数の空気流入孔95が穿設され
ている。また、これら空気流入孔95の上方には、孔径
の小さな燃焼補助用空気流入孔96を多数穿設してあ
る。焼却対象物の燃焼性を良くするために空気流入孔9
5は内壁の比較的下方側に穿設されている。2次燃焼室
86の上方にはサイクロン82の導入管97に通じる排
気口98を設けてある。1次燃焼室85と2次燃焼室8
6との境界部の内壁には邪魔板99を左右に設けてあ
る。またブロアー93から外壁83と内壁84の間に送
られた空気を2次燃焼室86に導くための供給部100
を互い違いに対向する位置に設けてある。なお、内壁8
4は焼却処理を繰り返しているうちに損傷するので、取
り替え可能な構造としてある。
【0041】サイクロン82は、内部に円筒101を設
けた略逆円錐状に形成され、その下方にはばいじん溜1
02を取り付けてある。円筒101の上方には連結管1
03が接続され、この連結管103の他端側は脱煙脱臭
処理装置1の導入管8に接続されている。そして、脱煙
脱臭処理装置1の構成は、上記した脱煙脱臭処理装置1
と同じである。なお、104はサイクロンの支持柱であ
る。
【0042】ばいじん溜102は有底の筒状体で、その
上部外周壁にはブラケット105を固着してあり、この
ブラケット105にはスリット106が形成され、矢印
方向に回転可能にボルト107を軸支している。一方、
サイクロン82の底板108の外周の左右に突部109
を設け、その突部109にボルト107が係合するスリ
ット110を形成してある。また、ばいじん溜102の
上端部に対応する位置の底板108の下面側には円形に
溝111を形成してあり、該溝にはサイクロン内の気密
性を確保するための耐熱性パッキン112を嵌め込んで
ある。ばいじん溜102はチョウナット113で締めつ
けてサイクロンの底板108に取り付ける。ばいじん溜
102を取り外す際には、チョウナット113を緩めボ
ルト107を外側に回転させ取り外す。なお、114は
ばいじん溜の外周に設けた把手である。
【0043】次に、この焼却装置80の動作を図面を参
照しつつ説明する。焼却対象物を投入口91から1次燃
焼室85のロストル87上に投入し、点火したのち、ブ
ロアー93から空気を送り込む。ブロアー93から送り
込まれた空気は外壁83と内壁84の間を通り、内壁8
4に穿設された複数の空気流入孔95を通って1次燃焼
室85内に送り込まれる。これにより対象物が比較的燃
焼性の悪いプラスチック等であってもその焼却が促進さ
れる。対象物を1次燃焼室85内に多量に投入した場合
でも、燃焼補助用空気流入孔96から空気が供給される
ので良好な燃焼を確保できる。このとき、対象物の燃焼
が適度に行われるようにブロアー93から送り込む空気
量を調整しておく。1次燃焼室85での燃焼により発生
した煙は2次燃焼室86内に上昇するが、この2次燃焼
室86は1次燃焼室85での燃焼により高温となってお
り、かつ空気が供給部100を通じて図12(a)に示
すように回転気流となって供給され、また1次燃焼室8
5を上昇する煙は邪魔板99によって図12(b)に示
すように一旦窄まり、2次燃焼室86側に入って再び広
がる。このような気流の動きと供給される空気と高温の
ために、2次燃焼室86に流入した煙は再度燃焼され
(2次燃焼し)、排気口98から排出される煙の量を減
らすことができる。
【0044】そして、ばいじんと煙は排気口98から導
入管97を通りサイクロン82に送られる。このサイク
ロン82で比較的大きなばいじんを除去する。すなわ
ち、サイクロン82の円筒部101にその接線方向から
送入されたばいじんと煙は、比較的重くて大きなばいじ
んが円錐部の下方に落下して除去され、微塵と煙が中央
部の円筒101を通って連結管103に送られ、脱煙脱
臭処理装置1の導入管8へ送入される。
【0045】そして、脱煙脱臭処理装置1へ送入された
微塵と煙や臭気ガスは、上述したような、一連の処理に
よって無煙無臭化されて排出される。すなわち、バブリ
ング兼シャワー室2で、微塵と煙や臭気ガスを水中にバ
ブリングして、微細なばいじんやススを水中に浮遊させ
るとともに煙や臭気ガス中の水溶性成分を水に溶解さ
せ、バブリングによって水中に浮遊しきれなかった煙や
ススは水をシャワーリングすることによって強制的に水
に浮遊させる。また、バブリングによって水中に溶解し
きれなかった水溶性成分を、この水のシャワーリングに
よっても水に溶解させる。次いで、ばいじんやススが浮
遊するとともに煙や臭気ガスなどのガス状成分を含んだ
汚れた水を第1フィルター室3で、フィルター18によ
って濾過する。濾過された炉液は水タンク4に導かれ、
ポンプPを介してシャワーリング用の水として循環使用
される。第1フィルター室3を通過した煙やススの粒
子、臭気ガスのガス状成分をシャワーリング室5に導
き、シャワーリングすることによって水中に浮遊させて
除去し、さらに除去しきれなかった煙やススの粒子を第
2フィルター室6のフィルター47で濾過してほぼ無煙
状態にする。次いでオゾン室7に導き、ここで臭気ガス
をオゾンによって酸化分解し、無臭化して排気する。さ
らに第2シャワーリング室56に導いてシャワーリング
すれば、ほぼ完全に無煙無臭化されて大気中に排気され
る。ガスは上記処理中に水冷されて、排気温度は常温と
なる。一方、シャワーリングによって水中に浮遊した煙
やススの微粒子は、シャワー水とともに第1フィルター
室3に再度導いて濾過し除去する。
【0046】なお、焼却処理を繰り返して焼却残差やば
いじんが溜まった場合には、焼却残査は残査取り出し口
88から掻きとり、焼却灰は灰取り出し口89から掻き
とる。また、サイクロン82によって分離さればいじん
溜102に溜まったばいじんは、チョウナット113を
緩めてばいじん溜102を取り外し、ばいじんをゴミと
して捨て再び取り付ける。このように手を汚すことなく
簡単にばいじんの除去作業ができる。
【0047】焼却装置80の運転中、各部の温度は、焼
却対象物によっても異なるが、概ね、1次燃焼室85内
では400〜600℃程度、2次燃焼室86内では50
0〜700℃程度、内壁と外壁間の空気層が断熱層とし
て作用するため外壁温度は100℃以下である。また、
サイクロン82内では、300〜500℃程度、脱煙脱
臭処理装置1への導入部では100〜200℃程度、排
気口57では、常温である。焼却炉で高温燃焼を行うと
完全燃焼するが、高温のためクリンカの発生が多く燃焼
室を損傷し易いので、低温燃焼で行うのがよい。低温燃
焼の場合、ばいじんや煙、スス等の発生量が多い。そこ
で、サイクロンでばいじんを除去し、さらに脱煙脱臭装
置により無煙無臭化して排気する。
【0048】なお、実施例では、ばいじん除去のために
サイクロンを用いたが、これに限らず、例えば電気集塵
機を用いてもよい。また、上記実施例では、焼却炉の1
箇所にロストルを設けたものを示したが、焼却部の上部
にさらにロストルを設け、このロストル上に含水率の高
い対象物、例えば生ゴミを投入し焼却するようにして、
下方の焼却部での燃焼による燃焼熱によって乾燥させた
のち焼却するようにしてもよい。なお、ロストルを2箇
所設ける場合、各ロストル上に焼却対象物を投入できる
ように投入口を設けることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】本発明の脱煙脱臭処理装置によれば、臭
気ガスや煙等の空気中に浮遊した粒子を水中にバブリン
グするとともに室内を上昇する煙等の空気中に浮遊した
粒子をシャワーリングするバブリング兼シャワー室と、
バブリング及びシャワーリングにより汚れた水と煙等の
空気中に浮遊した粒子をフィルターによって濾過する第
1フィルター室と、濾過された水を溜める水タンクと、
前記フィルター室を通過した煙等の空気中に浮遊した粒
子を水のシャワーによって水中に落下させるシャワーリ
ング室と、シャワーリング室を通過した煙等の空気中に
浮遊した粒子をフィルターによって再度濾過する第2フ
ィルター室と、第2のフィルター室を通過した臭気ガス
をオゾンによって酸化分解するオゾン室とを備えてなる
ので、臭気ガスや煙等を効率よく脱煙、脱臭して無煙無
臭化できる。
【0050】また、本発明の焼却装置によれば、上記脱
煙脱臭処理装置を備えてなるので、焼却炉から発生する
臭気ガスや煙等を効率よく脱煙、脱臭し、無煙無臭化で
きる。さらに、本発明の焼却装置によれば、可燃物の焼
却炉と、ばいじん除去部と、上記脱煙脱臭処理装置とを
備えてなるので、焼却炉から発生する排出煙は、排出煙
中のばいじんが効率よく除去されるとともに、煙脱臭処
理装置によって効率よく脱煙、脱臭されて無煙無臭とな
って排出される。しかも、バーナー等を用いる必要がな
く、自燃式で低ランニングコストで運転できる。そし
て、本発明の焼却装置は、高分子系の各種プラスチック
廃棄物の焼却に特に好適である。また廃油や一般雑芥の
焼却にも適することは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の脱煙脱臭処理装置の概略平面
配置図。
【図2】バブリング兼シャワー室の説明図。
【図3】分配室、第1フィルター室及び水タンクの説明
図。
【図4】排水タンクの説明図。
【図5】シャワーリング室の説明図。
【図6】第2フィルター室の説明図。
【図7】オゾン室の説明図。
【図8】第2シャワーリング室の説明図。
【図9】本発明の実施例の焼却装置の概略平面配置図。
【図10】焼却炉及びサイクロンの一部破断正面図。
【図11】焼却炉の側面断面図。
【図12】図10のII−II断面図及び焼却炉の正面断面
図。
【図13】図10のIII −III 断面図及びIV−IV拡大断
面図。
【符号の説明】
1 脱煙脱臭処理装置 2 バブリング兼シャワー室 3 第1フィルター室 4 水タンク 5 シャワーリング室 6 第2フィルター室 7 オゾン室 8 導入管 9 スリット 12 排出口 16 導入管 17 孔 18 フィルター 25 排水口 26 排気口 40 導入口 41 シャワーノズル 42 排気口 43 排出口 46 導入管 47 フィルター 48 排気口 51 仕切板 52 導入口 54 オゾン供給口 55 排気口 80 焼却装置 81 焼却炉 82 ばいじん除去部 A シャワーノズル B シャワーノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 50/00 ZAB 47/02 B 47/06 A 53/34 ZAB 53/38 53/74 F23G 7/06 ZAB E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】臭気ガスや煙等の空気中に浮遊した粒子を
    水中にバブリングするとともに室内を上昇する煙等の空
    気中に浮遊した粒子をシャワーリングするバブリング兼
    シャワー室と、バブリング及びシャワーリングにより汚
    れた水と煙等の空気中に浮遊した粒子をフィルターによ
    って濾過する第1フィルター室と、濾過された水を溜め
    る水タンクと、前記第1フィルター室を通過した煙等の
    空気中に浮遊した粒子を水のシャワーによって水中に落
    下させるシャワーリング室と、シャワーリング室を通過
    した煙等の空気中に浮遊した粒子をフィルターによって
    再度濾過する第2フィルター室と、第2フィルター室を
    通過した臭気ガスをオゾンによって酸化分解するオゾン
    室と、を備えてなる脱煙脱臭処理装置。
  2. 【請求項2】前記オゾン室を通過した煙等の空気中に浮
    遊した粒子を再度水のシャワーによって水中に落下させ
    る第2シャワーリング室を、さらに備えてなる請求項1
    に記載の脱煙脱臭処理装置。
  3. 【請求項3】複数のスリットを形成した臭気ガスや煙等
    の空気中に浮遊した粒子の導入管を下方に設け、上昇す
    る煙等の空気中に浮遊した粒子に水をシャワーリングす
    る複数のシャワーノズルを配置し、前記導入管から導入
    される臭気ガスや煙等の空気中に浮遊した粒子をバブリ
    ングし煙等の空気中に浮遊した粒子にシャワーリングし
    た汚れた水の排出口を下方に設けたバブリング兼シャワ
    ー室と、前記バブリング兼シャワー室に設けた排出口に
    通じ先端部に孔を有する導入管を上方に設け、袋状フィ
    ルターをこの導入管に取り付け、該フィルターにより濾
    過された炉液を排出する排水口を下方に形成するととも
    に前記フィルターを通過した臭気ガスや煙等の空気中に
    浮遊した粒子の排気口を上方に形成した第1フィルター
    室と、前記第1フィルター室に形成した排水口に接続さ
    れ前記フィルターにより濾過された炉液を溜める水タン
    クと、前記第1フィルター室の排気口に通じる導入口を
    下方側に設け、下方に向かって水をシャワーリングする
    少なくとも1つのシャワーノズルを設置し、上方に排気
    口を設けるとともにシャワーリングした水の排出口を下
    方に設けたシャワーリング室と、前記シャワーリング室
    の排気口に通じ孔を形成した導入管を上方に設け、袋状
    フィルターをこの導入管に取り付け、該フィルターを通
    過した臭気ガスや煙等の空気中に浮遊した粒子の排気口
    を形成した第2フィルター室と、上下方向に互い違いに
    仕切板を設け、オゾン供給口と前記第2フィルター室の
    排気口に通じる導入口を下方に設けるとともに排気口を
    上方に設けたオゾン室と、を備えてなる脱煙脱臭処理装
    置。
  4. 【請求項4】前記オゾン室の排気口に通じる導入口を下
    方側に設け、下方に向かって水をシャワーリングする少
    なくとも1つのシャワーノズルを設置し、上方に排気口
    を設けるとともにシャワーリングした水の排出口を下方
    に設けた第2シャワーリング室を、さらに備えてなる請
    求項3に記載の脱煙脱臭処理装置。
  5. 【請求項5】焼却炉から発生する排出煙や臭気ガスを無
    煙無臭化する請求項1〜4のいずれか1項に記載の脱煙
    脱臭処理装置を備えてなる焼却装置。
  6. 【請求項6】可燃物の焼却炉と、この焼却炉から発生す
    る排出煙中のばいじんを除去するばいじん除去部と、該
    ばいじん除去部でばいじんの除去された排出煙や臭気ガ
    スを無煙無臭化する請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の脱煙脱臭処理装置と、を備えてなる焼却装置。
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