JPS6261741B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はポンプ船用ドラグヘツドに関し、こ
のヘツドにはほぼ円筒状の切削装置が具備され、
切削装置は吸込導管の取入開口部へのびるよう
に、吸込導管開口部の前に取付けて駆動され、さ
らに切削装置は水平軸を中心に回動してその外周
に切刃を具備していて抵抗力に逆らう方向に切削
駆動され、吸込導管の上縁および側縁から切削装
置の上面および側面を掩つてのびるキヤツプが設
けられている。同様なドラグヘツドがオランダ特
許出願第7802310号に開示されている。このドラ
グヘツドにあつては、切刃は円筒状切削装置の回
転軸線にほぼ平行状態を成し、一方切刃の内側と
それに内包される円筒体との間には空間があり、
その空間を経由してキヤツプとその底部間の空隙
から水を吸上げ、その水で直ちに切刃から切削し
た土を洗い落してそれを吸込み口へ押しやるよう
にされている。

しかしながら、地層の中には放射状に切削する
この種の装置では十分な効果を発揮できないもの
もある。

この発明の目的はこの問題の解決法を提供する
ことにあり、この目的はこの発明に従つて、切刃
を数セツトの切刃で構成し、各切刃セツトを円筒
体の周囲に配置し、その切刃は回転方向にとがつ
たＶ字形状に円筒上に配列し、その先端位置にあ
る各セツトの切刃には溝掘削能力を付与し、各セ
ツトの其他の切刃によりＶ字形脚部を形成させ、
かつ相互に離隔させて切削部材の回転軸線に垂直
な平面と鋭角を成してＶ字形の各セツトの先端を
通る平面の方向に分力を付与することによつて達
成される。この発明が現に使用する切削部材は、
Ｖ字形の先端位置にあるそれ専用の切刃で溝を掘
削して空間を形成し、後記切刃に溝掘削機の原則
的な公知の形態を付与することは任意である。Ｖ
字形脚部に関して左右に配置された各セツトの切
刃は、軸方向に切断した土を溝へ押しやり、他方
切刃を経て取り入れられた水流により土を切刃か
ら洗い落し、それを吸込口へ導入することが可能
になる。

公開されたオランダ特許出願第7116942号には
掘削機用サクシヨンカツタヘツドが開示され、そ
れによれば吸込口の前には水平回転軸線の切削装
置が設置され、この装置はその口の前部中央に多
数の平ナイフを具備する一方、左手側および右手
側からのびるシヤフトにはナイフの回転平面方向
に分力を及ぼすようにナイフが取付けてある。

この公知の装置では、回転方向は切削方向の反
対ではなく、また切削装置は吸込口に接触するキ
ヤツプで全側面を掩われておらず、一方切刃は中
央部に位置する切削装置から左手と右手の両側に
のびるシヤフト上に設けられ、そのため吸込口の
作用は切刃には全く及ばないようにされている。

この発明の場合、切刃がすき先の形状であるこ
とがのぞましい。そうすることにより軸方向分力
とは別に、半径方向分力をも切断した土に与える
ことができるからである。

さらに、各切刃を水平シヤフトに取付け、それ
ら切刃をばねの力で作動位置に置き、さらに抵抗
を受けた場合、たわむようにすることがのぞまし
い。

柔軟でかつたわみ性に富む切断歯は公開された
先願オランダ特許出願第7807683号に開示されて
いる。

この発明を図面についてさらに明らかにするこ
ととする。

第１図には、図示しない吸込みラインに接続す
る吸込導管２を具えたドラグヘツド１が示され、
導管２は拡張部４を経てほぼ円筒状の切削装置５
に接続し、拡張部４の下縁は、切削装置の外周が
画く円に対しほぼ切線状となるようになつてい
る。吸込ラインの取入口の作用をするこの拡張部
４の上縁は、切削装置５の主要部をつつむキヤツ
プ６と接触する。

７はすべり金を示す。ドラグヘツドは、すべり
金７によつて、切削装置５が矢印９の方向に回転
する間、矢印８の方向に未処理底部上を移動可能
となつている。

切削装置５は、周囲に切刃を装着したシリンダ
マントル１０を具備する。切刃はセツト１１，１
２，１３，１４に分けて配置され、各セツトの切
刃の前縁はＶ字形を構成するようにされている。

従つて、セツト１１は、溝掘削可能な形態をと
る前刃１５とそれに付属する其他の切刃１６，１
７，１８，１９および１６′，１７′，１８′，１
９′のそれぞれで構成されることになる。

セツト１２では、前刃は２０で示され、それに
刃２１，２２，２３，２４と２１′，２２′，２
３′，２４′がそれぞれ付属する。

第２図には、切刃１６乃至１９は、回転軸線に
垂直な平面、例えば平面２５と鋭角を成して切削
土を、切刃１５，２０以下が掘削した溝の方向に
押しやり、かつまた切刃１６′乃至１９′は方向は
逆ではあるが同一の作用をすることが明示されて
いる。

Ｖ字形の先端位置にある切刃、例えば切刃１
５，２０は、その頂部に平ナイフ２７をもつ立て
切刃２６から成る。

第３図には、若干変形したタイプの切刃２８が
示されている。これらの切刃はすき先状に内側に
わん曲しており、そのため切刃１５，２０以下で
平面の方向に軸方向分力を及ぼす他に、シリンダ
マントルの平面の方向にも半径方向分力を及ぼす
ことを示している。そのため地層をさらに低位置
で切削して、それを吸上げることになる。

第３図の２９，２９′は、土の切削状況を示
す。切削装置の下側に沿つて水の流れが矢印３０
の方向に生起する。この水流は切刃の間を流れ、
曲がり、切削した土を離して、それを吸込口へ導
入する。

第３図から明らかなように、Ｖ字形セツトを成
す切刃２８のうちの各切刃の２本の脚を、円周方
向に相互に対して若干食い違わせることも可能で
ある。こうすることにより、通路２９，２９′で
示されるように、切削土に対する余地が生ずるこ
とになる。

例えば粘土等が切刃の間にくつついて離れない
場合には、キヤツプの下を円筒体を横切つて流れ
る水で洗滌する。このような洗滌が首尾よくいか
ない場合はいつでも、後続の切削に際してゆるみ
が生ずる。さらに、洗滌作用をするキヤツプを切
刃の間に突設することも考えられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は発明の実施例の一部縦断正面図、第２
図は同上の切削体の平面図、第３図は切削体の他
の実施態様の展開図である。 １…ドラグヘツド、２…吸込導管、５…切削装
置、６…キヤツプ、１０…シリンダマントル、１
１，１２，１３，１４…切刃セツト、１５，２０
…前刃、１６，１７，１８，１９；１６′，１
７′，１８′，１９′…切刃、２１，２２，２３，
２４；２１′，２２′，２３′，２４′…切刃、２６
…立て切刃、２７…平ナイフ、２８…切刃。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ポンプ船用ドラグヘツドにおいて、ほぼ円筒
   状の切削装置を設け、この切削装置は吸込導管の
   取入開口部がそれへのびるようにその前に取付け
   られて駆動され、水平軸を中心に回動して外周に
   切刃を具備し、さらに抵抗力に逆らう方向に切削
   駆動され、吸込導管の上縁および側縁から切削装
   置の上面および側面を掩つてのびるキヤツプを設
   け、切刃を数個のセツトに構成し、各セツトの切
   刃を円筒体の周囲に回転方向にとがつたＶ字形に
   配置して、Ｖ字形の先端位置にある１つの切刃が
   溝掘削可能であり、また他の切刃で相互に離隔し
   て切削装置の回転軸線に垂直な平面と鋭角を成し
   てＶ字形をした各セツトの先端を通る平面の方向
   に分力を及ぼすようにしたこととを特徴とするド
   ラグヘツド。 ２ 各Ｖ字形セツトの脚を決定する切刃をすき先
   のようにわん曲させたことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のドラグヘツド。 ３ 各切刃が水平軸線を中心に揺動し、ばねによ
   つて作動位置に保持されることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項もしくは第２項記載のドラグヘ
   ツド。