JPS6261581B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6261581B2
JPS6261581B2 JP56074345A JP7434581A JPS6261581B2 JP S6261581 B2 JPS6261581 B2 JP S6261581B2 JP 56074345 A JP56074345 A JP 56074345A JP 7434581 A JP7434581 A JP 7434581A JP S6261581 B2 JPS6261581 B2 JP S6261581B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
phosphorus compound
organic phosphorus
alkyl
phosgene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP56074345A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5716839A (en
Inventor
Raohoshuarube Gyuntaa
Uururitsuhi Buranku Haintsu
Mannesu Karuru
Maiyaa Deiitomaa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer AG
Original Assignee
Bayer AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer AG filed Critical Bayer AG
Publication of JPS5716839A publication Critical patent/JPS5716839A/ja
Publication of JPS6261581B2 publication Critical patent/JPS6261581B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/02Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides
    • B01J31/0234Nitrogen-, phosphorus-, arsenic- or antimony-containing compounds
    • B01J31/0255Phosphorus containing compounds
    • B01J31/0257Phosphorus acids or phosphorus acid esters
    • B01J31/0262Phosphorus acids or phosphorus acid esters comprising phosphinous acid (-ester) groups (R2P(OR')) or the isomeric phosphine oxide groups (R3P=O), i.e. R= C, R'= C, H
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/02Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides
    • B01J31/0234Nitrogen-, phosphorus-, arsenic- or antimony-containing compounds
    • B01J31/0255Phosphorus containing compounds
    • B01J31/0267Phosphines or phosphonium compounds, i.e. phosphorus bonded to at least one carbon atom, including e.g. sp2-hybridised phosphorus compounds such as phosphabenzene, the other atoms bonded to phosphorus being either carbon or hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C68/02Preparation of esters of carbonic or haloformic acids from phosgene or haloformates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2231/00Catalytic reactions performed with catalysts classified in B01J31/00
    • B01J2231/40Substitution reactions at carbon centres, e.g. C-C or C-X, i.e. carbon-hetero atom, cross-coupling, C-H activation or ring-opening reactions
    • B01J2231/42Catalytic cross-coupling, i.e. connection of previously not connected C-atoms or C- and X-atoms without rearrangement
    • B01J2231/4277C-X Cross-coupling, e.g. nucleophilic aromatic amination, alkoxylation or analogues
    • B01J2231/4288C-X Cross-coupling, e.g. nucleophilic aromatic amination, alkoxylation or analogues using O nucleophiles, e.g. alcohols, carboxylates, esters

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は有機リン化合物の存在下においてフエ
ノールとフオスゲンとを反応させることによりク
ロロ蟻酸アリールエステルを製造する方法に関す
る。 アルコール又はフエノールとフオスゲンとを反
応させ対応するクロロ蟻酸エステルをつくる方法
は既に知られている。〔ウルマンス・エンチクロ
ペデイー・デア・テクニツシエン・ヘミー
(Ullmanns Enzyklopa¨die der technischen
Chemie)第4版、第9巻、381頁、フエルラー
ク・ヘミー(Verlag Chemie)1975年出版〕。脂
肪族アルコールは添加物がなくてもフオスゲンと
反応することができるが、フオスゲンとフエノー
ルとを反応させる場合には、例えば放出される塩
酸と結合し得る添加物を、使用しなければならな
い。 従つて例えば無機塩、例えば水酸化ナトリム水
溶液を用いることができる〔ドイツ特許公開明細
書第1117598号及びイギリス特許第1200768号〕。
これらの塩基は少なくとも化学量論理的な量で使
用されるが、これは工程の経済性に悪影響を与
え、廃棄物の問題が生起する。何故ならば少くと
も化学量論的な量の無機塩基が生成するからであ
る。さらに水/有機溶媒二相系における工程は空
間−時間収率を損うからである。 有機窒素塩基を添加することも記載されている
(ドイツ特許公告明細書第1213419号及び米国特許
第3211776号)。しかしこれらの塩基を使用すると
反応は有機溶媒中において、或いはオートクレー
ブ中での高圧下において行なう必要がある。この
ことによつても工程の空間−時間収率が低下する
か、或いは加圧下において工程を行なう装置を用
いなければならない。アミンから生じる塩酸塩及
び遊離される塩酸は、例えば溶液の洗滌、抽出、
過又はデカンテーシヨン等により反応混合物か
ら除去しなければならない。何故ならそうしない
と生成した塩酸塩は後の蒸溜工程で装置をつまら
せ、工程の中断を招くからである。この問題を避
けるためには、アミノ基を含有する樹脂を存在さ
せて反応を行なうことができる(米国特許第
3211775号)が、この場合にも加圧下で反応を行
なわなければならない。これらの重合体触媒を使
用するのに伴い余分な経費がかかり、工程の経済
性が損なわれる。さらにフオスゲンを用いて操作
を行なうこと、及び得られる高圧の塩化水素は腐
蝕性のため経費がかかり、また工程の安全性を維
持するのにも経費がかかる。 また第四アンモニウム塩によりフオスゲンとフ
エノールとの反応を促進することも知られている
〔米国特許第3255230号〕。この場合も反応を溶媒
中で行なう必要がある。この方法で長鎖置換基を
もつアンモニウム塩、例えば塩化ステアリルトリ
メチルアンモニウムを用いると良好な収率が得ら
れる〔ケミストリー・アンド・インダストリー
(Chem.and Ind.)誌1965年、791〜793頁〕。これ
らの添加物は過又はクロマトグラフ法で分離さ
れるが、これは特殊な添加物を用いることと同様
に価格を上昇させる。 さらにカルボン酸アミド、例えばジメチルフオ
ルムアミドも触媒として効果のある添加物として
推奨されている(ドイツ特許公告明細書第
2131555号、米国特許第3211774号〕。しかしクロ
ロ蟻酸フエニルエステルの製造中、N,N−ジメ
チルカルバモイルクロライドからジメチルフオル
ムアミドとフオスゲンとが生じるが、これらはマ
ウスに対し高度の発がん作用をもつている〔ケミ
カル・アブストラクツ(C.A.)誌77巻
97540b)〕。 ヒドロキシベンゼンスルフオン酸ハロゲン化物
をそのスルフオン酸塩と塩化チオニル、オキシ塩
化リン又はフオスゲンから製造するために、三置
換のフオスフイン又は酸化フオスフインを用いる
方法も米国特許第3673247号に記載されている。
またカルボン酸からカルボン酸塩化物を製造する
のに塩化フオスフイン化合物及び酸化フオスフイ
ン化合物を使用する方法も記載されている〔ドイ
ツ特許公開明細書第2841069、第2321122号及び米
国特許第3544626号及び第4129595号〕。 水酸化ナトリウム及び四級リン化合物の存在下
においてフエノールとフオスゲンとを反応させる
と炭酸ジアリールが生じる〔ドイツ特許公開明細
書第2804227号及びフランス特許第1381791号〕。 さらに、脂肪族アルコールは亜リン酸トリアル
キル又は反応条件下で亜リン酸トリアルキルにな
るPCl3を加えると、フオスゲンと反応してクロ
ロ蟻酸エステルを生じることが知られている〔特
公昭42/23409号及び42/7890号〕。しかし脂肪族
アルコールは添加物を加えなくてもクロロ蟻酸フ
エニルエステルに変るので亜リン酸エステル又は
PCl3を加えることによる技術的な利点は明確で
ない。他方、フエノールは上記特願に示されてい
るような最大35℃までの温度範囲では亜リン酸ト
リアルキルの存在下においてはフオスゲンと反応
せず、また高温においては炭酸ジフエニルが生じ
る。 本発明によれば、 式 R1R2R3PR4 oXo () 但し式中R1,R2及びR3は互いに独立にハロゲ
ン、アルキル又はアリールを表わし、その2個は
リン原子と共にリンを含有した五員環の不飽和の
複素環基をつくることができ、Xはハロゲンを表
わし、 R4はアルキル又はハロゲンであり、 nは0か1であり、 さらにR4及びXは一緒に酸素であることがで
きる、 の有機リン化合物の存在下において、温度60〜
180℃で反応を均一な液相中で行なうことを特徴
とするフエノールとフオスゲンから芳香族クロロ
蟻酸エステルを製造する方法が提供される。 上述のアルキル基の例としては炭素数最大12、
好ましくは最大8、特に好ましくは最大6の直
鎖、分岐又は環状のメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル、シ
クロヘキシル又は4−エチルシクロヘキシル基で
ある。好適なアルキル基はブチル又はシクロヘキ
シルである。 上述のアリール基は炭素数最大15、好ましくは
最大10、特に好ましくは最大7の芳香族炭化水素
基、例えばフエニル、トリル、ナフチル、エチル
ナフチル、アンスリル、メチルアンスリル、フル
オロレニル又はビフエニル、好ましくはフエニル
又はトリルである。 上述のハロゲンの例は塩素及び臭素、好ましく
は塩素である。 式()の有機リン化合物は例えばフオスフイ
ン、フオスフインオキサイド、フオスフインハラ
イド、フオスフオニウム塩、又はハロゲノフオス
フインである。 上述のフオスフインの例としては次のものがあ
る。トリブチルフオスフイン、トリフエニルフオ
スフイン、メチルジメチルフオスフイン、1−メ
チルフオスフオール、1−メチル−2,5−ジヒ
ドロフオスフオール、1−フエニル−2−メチル
−2,5−ジヒドロフオスフオール。好適なフオ
スフインはトリブチルフオスフイン、トリフエニ
ルフオスフイン、及び1−フエニル−2−メチル
−2,5−ジヒドロフオスフオルである。 上述のフオスフインオキサイドの例は次の通り
である。1−メチルフオスフオルオキサイド、1
−フエニル−2−メチル−2,5−ジヒドロフオ
スフオールオキサイド、トリブチルフオスフイン
オキサイド、トリフエニルフオスフインオキサイ
ド、及びトリフエニルフオスフインオキサイド水
和物、好ましくはトリフエニルフオスフインオキ
サイド。 上述のフオスフインハライドの例はトリフエニ
ルフオスフインジクロライド、トリフエニルフオ
スフインジブロマイド、トリブチルフオスフイン
ジクロライド、及びトリブチルフオスフインジブ
ロマイド、好ましくはトリフエニルフオスフイン
ジクロライド及びトリブチルフオスフインジクロ
ライドである。 上述のフオスフオニウム塩の例はメチルトリフ
エニルフオスフオニウムブロマイド及びメチルト
リフエニルフオスフオニウムクロライド、テトラ
エチルフオスフオニウムクロライド、メチルトリ
オクチルフオスフオニウムヨーダイド、及びメチ
ルトリブチルフエニルフオスフオニウムブロマイ
ド、及びメチルトリフエニルフオスフオニウムク
ロライドである。 上述のハロゲノフオスフインの例はジフエニル
クロロフオスフイン及びフエニルジクロロフオス
フイン、好ましくはフエニルジクロロフオスフイ
ンである。 有機リン化合物の上述の分類の中で、アルキル
フオスフイン及びアリールフオスフイン、アルキ
ルフオスフインオキサイド及びアリールフオスフ
インオキサイド並びにフオスフインハロゲン化物
が好ましく、フオスフイン及びフオスフインオキ
サイドが特に好適である。 従つて本発明方法に使用する有機リン化合物は
式 R5R6R7PR8 oYo () 但し式中R5,R6及びR7は夫々独立に炭素数1
〜8のアルキル、フエニル又は塩素であり、その
2個はリン原子と共にリンを含有した五員環の不
飽和の複素環をつくることができ、 Yは塩素又は臭素であり、 R8はメチルであり、 nは上述の意味を有し、 さらにR8及びYは一緒に酸素を表わすことが
できる、 の化合物であることが好ましい。 本発明方法に特に好適に用いられる有機リン化
合物は式 R9R10R11R12 oZo () を有するものである。但し式中、 R9,R10及びR11は互いに独立にアルキル又は
フエニルを表わし、 R12は塩素、 Zは塩素、 nは上述の意味を有し、 さらにR12及びZは一緒になつて酸素を表わす
ことができる。 勿論、上述の有機リン化合物の混合物を用いる
こともできる。 さらに反応条件下において上述の有機リン化合
物が生成し得る化合物を用いることもできる。後
者の場合、例えば三置換フオスフインと反応中に
生じる塩化水素とを反応させ対応するフオスフオ
ニウム塩にする方法、及びフオスフインオキサイ
ドとフオスゲンとを反応させハロゲン化フオスフ
インと二酸化炭素を生じる反応を挙げることがで
きる。 本発明方法に用いられるフエノールは式 R13R14R15Ar1(OH)n () を有するものである。但し、式中R13,R14及び
R15は互いに独立に水素、アルキル、ハロゲノア
ルキル、アラルキル、アリール、ハロゲン、ニト
ロ、シアノ、アルコキシ、アルキルチオ、アラル
コキシ、アラルキルチオ、アリールオキシ、アリ
ールチオ、アルキルチオアルキル、アルコキシア
ルキル、ハロゲノアルキルアルコキシ、トリメチ
ルシリル、カルボキシル、カルボアルコキシ、フ
オルミル、随時その誘導体、アルキルアミノ、随
時その誘導体、又はアルキル−アルキニルアミノ
又はジアルキルアミノであり、Ar1はベンゼン
核、ナフタレン核、アンスラセン核、ビスフエニ
ルアルキリデン系、ジフエニルオキサイド系、ジ
フエニルサルフアイド系、ジフエニルスルフオン
系、ジフエニルアミン系、複素環式芳香族5員環
又は6員環、又はベンゾ融合複素環系であり、m
は1〜3の数であり、すべてのOH基は1個を除
いてその誘導体の形をしている。 好ましくは式 R16R17Ar2(OH)p () のフエノールを用いる。茲でR16及びR17は水素、
アルキル、ハロゲノアルキル、ハロゲン、ニト
ロ、シアノ又はアルコキシであり、Ar2はベンゼ
ン核、ナフタレン核、キノン環系、ベンゾチオフ
エン環系、ベンゾジヒドロフラン環系、ベンゾヒ
ドロピラン環系、ビスフエニルアルキリデン系又
はジフエニルオキサイド系であり、pは1又は2
の数である。 本発明に用いられるフエノールは特に好ましく
は式 R18−C6H4OH () を有するものである。茲でR18は水素、C1〜C4
アルキル、CF3,CCl3,Cl,Br,NO2又はC1
C4−アルコキシである。 アルキル、アラルキル及びアリールについての
範囲は前に述べた通りである。 上述のハロゲノアルキル基は例えば炭素数最大
12、好ましくは最大6、特に好ましくは最大4の
弗素化、塩素化又は臭素化されたアルキル基であ
り、例えばトリフルオロメチル、トリクロロメチ
ル、トリブロモメチル、及びトリフルオロ化、ト
リクロロ化、トリブロモ化されたエチル、プロピ
ル、ブチル、ヘキシル、デシル、又はドデシル基
で、弗素、塩素又は臭素置換基の数は種々であ
る。 本発明に用い得るフエノールに対する上述のハ
ロゲン置換基は塩素及び臭素の他に、弗素及び沃
素があり好ましくは弗素、塩素又は臭素であり、
特に好ましくは塩素又は臭素である。 上述のアルコキシ基は例えば炭素数最大12、好
ましくは最大6、特に好ましくは最大4の脂肪族
アルコール、例えばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、ブトキシ、ヘキシロキシ、デシロキシ、又
はドデシロキシ基である。 上述のアルキルチオ基は例えば上述のアルコキ
シ基のチオ同族列である。 上述のアラルコキシ基はアラルキルアルコー
ル、例えばベンジロキシ、フエニルエトキシ、ナ
フチル−メトキシ及びナフチル−エトキシ、好ま
しくはベンジルオキシ基である。 上述のアラルキルチオ基は例えば上述のアラル
コキシ基のチオ同族列である。 上述のアリールオキシ基はフエノール、例えば
フエノキシ、ナフチロキシ、及びアンスリロキ
シ、好ましくはフエノキシ基である。 上述のアリールチオ基は例えば上述のアリーロ
キシ基のチオ同族列である。 上述のカーボアルコキシ基は例えば炭素数最大
4のエステル基、例えばカーボメトキシ、カーボ
エトキシ又はカーボプロポキシ基である。 フオルミル基が誘導体の形をしている場合に
は、その例は1,3−ジオキソラン−2−イル又
は4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2
−イル基である。 上述のジアルキルアミノの例はジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチ
ルアミノ、メチルエチルアミノ、メチルプロピル
アミノ、又はメチルブチルアミノ基である。アル
キル−アルキニルアミノ基においては、アルキル
は前述のアルキル基であり、上述のアルキニルの
例はエチニル、プロピニル又はブチニル基であ
る。 上述のアルキルアミノは上述のアルキル基の1
個のみによつて置換されたアミノ基である。アミ
ノ又はアミノアルキル基が誘導体の形をしている
場合、例としてはアミド、例えばアセドアミド、
イミン又はアミジン又はそれらのハロゲン化水素
酸又は硫酸との塩、又はカルバメート基、例えば
メチルカーバメート又はエチルカーバメートであ
る。 Ar1がビスフエニルアルキリデン系を表わして
いる場合は、アルキリデン基は炭素数最大8の
基、例えばメチレン基、1,1−エチリデン基、
1,2−エチレン基、2,2−プロピリデン基、
1,1,3−トリメチルトリメチレン基又はシク
ロヘキシリデン基、好ましくはメチレン基、1,
1−エチリデン基又は2,2−プロピリデン基で
ある。複数環芳香族5又は6員環又はベンゾ融合
複素環系の例としてはピロール、フラン、チオフ
エン、ピリジン、キリノン、イソキリノン、イン
ドール、クマロン、チオナフテン、アクリジン及
びベンゾピランである。 mは1,2又は3の数の一つである。pは1又
は2である。 Ar1が多核芳香環系の場合には、最大3個の基
R13〜R17及びヒドロキシル基は式()及び
()の中の環系中の種々の核の間で均一に又は
不均一に分布していることができる。 OH基は1個以外はすべて誘導体、例えば酢酸
又はリン酸でエステル化されて得られた誘導体の
形をしていることができ、或いは混合アルキルア
セタールの形、例えばクロロアセトアルデヒドの
形をしていることができ、或いは2個のOH基が
隣接している場合にはジオキソラン環の一部であ
ることができる。 本発明に用いることができるフエノールの個々
の例としては次のものがある。フエノール、o−
クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、
キシレノール、4−クロロフエノール、ヒドロキ
ノン、レゾルシン、1−ナフトール、2−ナフト
ール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、4,
4′−メチレンビスフエノール、1,1−ビス−
(4−ヒドロキシフエニル)−エタン、2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシフエニル)−プロパンン、
4,4′−シクロヘキシリデン−ビスフエノール、
4,4′−ジヒドロキシジフエニルエーテル、4,
4′−ジヒドロキシジフエニルサルフアイド、4,
4′−ジヒドロキシジフエニルスルフオン、4,
4′−ジヒドロキシジフエニル−N−メチル−アミ
ン、2−sec−ブチルフエノール、3−sec−ブチ
ルフエノール、3,5−ジ−i−プロピルフエノ
ール、3,4−ジメチルフエノール、3,5−ジ
メチルフエノール、3,5−ジ−t−ブチルフエ
ノール、3−メチルフエノール、3−(2−ペン
チル)−フエノール、3−(3−ペンチル)−フエ
ノール、3,4,5−トリメチルフエノール、2
−イソプロピルフエノール、3−イソプロピルフ
エノール、3−t−ブチルフエノール、3−メチ
ル−5−イソプロピルフエノール、1−ナフトー
ル、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフト
ール、3,4−ジメチル−6−クロロフエノー
ル、2−クロロフエノール、3,5−ジメチル−
4−ジメチルアミノフエノール、3,5−ジメチ
ル−4−ジアリルアミノ−フエノール、3,5−
ジメチル−4−メチル−チオフエノール、2−メ
チル−4−ジメチルアミノフエノール、2−イソ
プロピルフエノール、3−アミノフエノール、
NH2基がアセテート又はイミン、アミジン塩、又
はメチルカーバメートの形で保護されているアミ
ノフエノール、2−(1′,3′−ジオキソラン−2′−
イル)フエノール、2−(4′,5′−ジメチル−1′,
3′−ジオキソラン−2′−イル)−フエノール、3
−メチル−4−ジメチルアミノフエノール、2−
チオブチルフエノール、2−チオエチル−メチル
−フエノール、3,5−ジメチル−4−(N,N
−ジメチルアミノ)−フエノール、3,5−ジメ
チル−4−アミノフエノール、2−t−ブチル−
5−メチル−ジメチルアミノフエノール、2−
(N−メチル−N−プロピニル)−アミノフエノー
ル、2−アリルオキシフエノール、2−ヒドロキ
シフエノール、2,3−ヒドロキシフエノール、
3−トリメチルシリルフエノール、及び1個以外
すべてのOH基が保護されて例えばアセトンのア
セタール、クロロアセトアルデヒドの混合アセタ
ール、又はリン酸の混合エチルエステルの形をし
ているポリヒドロキシフエノール、また1−キリ
ノン−8−オール、2−メチル−1−キノリン−
8−オル、ベンゾチオフエン−4−オル、2,2
−ジメチル−7−ベンゾフラノール、4−クロロ
−2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベ
ンゾフラノール、及び3,4−ジヒドロ2,2−
ジメチル−ベンゾピラン−8−オル。 本発明方法は次式により例示される。この場合
有機リン化合物の存在下においてフエノールをフ
オスゲンと反応させる方法を例にとる。 本発明に用いられる有機リン化合物は例えば使
用されるフエノール当量に関し0.1〜20モル%、
好ましくは0.2〜10モル%、特に好ましくは0.5〜
5モル%の量で用いられる。 本発明の有機リン化合物から成る添加物の作用
によれば、使用する1フエノール当量当り1:1
〜2:1、好ましくは1:1〜1.5:1、特に好
ましくは1:1〜1.2:1のモル比でフオスゲン
を使用する。化学量論的に少ない量のフオスゲン
を用いることもできるが、一般にそうしても利点
はない。何故ならばこの場合変化しなかつたフエ
ノールを分離しなければならず、収率が低下する
からである。これよりも多いフオスゲンを使用す
ることも可能であるが、それ程の利点はない。 本発明方法は均一な液相中で行なわれる。上述
のフエノールの熔融物、又は上述のフエノールの
溶液は均一な液相と考えることができる。溶液中
で反応を行なう場合、使用する溶液は例えば脂肪
族又は芳香族の炭化水素、例えばペンタン、ヘキ
サン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン又は
ベンゼン、ハロゲン化炭化水素、例えばトリクロ
ロエタン、クロロベンゼン又はジクロロベンゼ
ン、又はエステル、例えば酢酸エチル又は酢酸ブ
チルである。好ましくはハロゲン化炭化水素を用
いることが好ましく、特にクロロベンゼンが好ま
しい。 好ましくは反応は溶媒を用いず、フエノールの
熔融物中においてのみ行なわれる。この方法で得
られる空間−時間収率は溶媒を存在させて反応を
行なう場合よりも高い。しかし使用すべきフエノ
ールの融点が所望の反応温度以上である場合には
溶媒中で反応を行なうことが有利であり、従つて
フエノールは、少くとも反応開始時において、溶
媒が存在しない時のようにフオスゲンとはゆつく
りとしか反応しないであろう。この発熱反応の反
応熱をコントロールし除去するためには溶媒を存
在させることが有利である。 本発明方法の反応は60〜180℃、好ましくは80
〜160℃、特に好ましくは100〜140℃の温度範囲
で行なわれる。 反応は常圧又は高圧下において行なうことがで
きる。閉じた装置内においては高圧下で反応混合
物中のフオスゲンの分圧の上昇により反応速度が
上昇する。しかし反応が進行するにつれて塩化水
素が生成するため、閉じた容器内の全圧力は急激
に上昇し、装置に余分の装置と安全装置を取付け
る必要がある。従つて一般に大気圧又は僅かに高
圧下、例えば最高10バールにおいて反応が行なわ
れ、塩化水素は圧力装置から連続的又は不連続的
に取除くようにすることができる。 本発明方法は連続的又は不連続的に行なうこと
ができる。連続方法は例えば反応管、撹拌式ケト
ル・カスケード法、ループ反応器、又は逆流カラ
ムの中で行なうことができる。 本発明方法を行なうためには、フエノール及び
必要な有機リン化合物を例えば初めに混入し、所
望の反応温度に上昇させ、熔融させる。この温度
でフオスゲンを通過させ、従つて装置に取付けら
れた還流冷却器中においてフオスゲンのゆつくり
した還流だけが起るようにする。次に泡計数器又
は他の適当な装置を用い塩化水素の発生を観測す
る。塩化水素の発生が止めば反応は終了する。次
に反応混合物を蒸溜して分離し、所望のクロロ蟻
酸エステルと残留物にする。残留物には有機リン
化合物が含まれる。有機リン化合物はこの操作の
結果本発明方法に対する効果を失なわない。従つ
て本発明方法の次の工程に使用することができ
る。この目的に対しては、第一の反応操作の蒸溜
から得られる塔底生成物を、例えばさらに蒸溜す
るか、又は適当な再結晶により回収し、純粋な有
機リン化合物にし、これを次の反応に用いること
ができる。しかし本発明方法の他の実施態様にお
いては、なお有効な有機リン化合物を含む第一の
反応からの塔底物を蒸溜し、そのまゝ第二の反応
に用いることができる。この実施態様は簡単なた
めに好適である。しかし生成して残留物の中に残
つている副成物を部分的に除去し、残留物の一部
のみをその中に含まれる有機リン化合物と共に次
のバツチへと循環させることも可能である。有機
リン化合物は2〜15回、好ましくは2〜10回、特
に好ましく3〜6回繰返し使用することができ
る。このように有機リン化合物を繰返し使用する
ことは、本発明方法を連続的に使用する場合に特
に有利である。この場合、反応は完全には終了し
ている必要はなく、連続的に操作される反応器か
ら取出された反応混合物を連続的に操作される蒸
溜装置に供給することもできる。この連続蒸溜に
おいて、所望のクロロ蟻酸アリールエステルは塔
頂生成物として取出され、一方塔底生成物は少く
とも一部分本発明方法の原料混合物へと循環され
る。 本発明方法によりつくることができるクロロ蟻
酸アリールエステルの例としては次のものがあ
る。クロロ蟻酸フエニルエステル、クロロ蟻酸o
−クレジルエステル、クロロ蟻酸m−クレジルエ
ステル、クロロ蟻酸p−クレジルエステル、クロ
ロ蟻酸ジメチルフエニルエステル、クロロ蟻酸4
−クロロフエニルエステル、クロロ蟻酸ナフチル
エステル、ヒドロキノンビスクロロフオーメー
ト、レゾルシンビスクロロフオーメート、1,5
−ジヒドロキシナフチレンビスクロロフオーメー
ト、4,4′−メチレンビスフエニルクロロフオー
メート、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)−エタンビス−クロロフオーメート、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−プロパンビ
スクロロフオーメート、4,4′−シクロヘキシリ
デン−ビスフエニルビス−クロロフオーメート、
及び4,4′−ジヒドロキシジフエニルエーテルビ
スクロロフオーメート。 クロロ蟻酸アリールエステル、特にクロロ蟻酸
フエニルエステルは本発明方法により高純度で得
られる。従つて多くの目的に対しては粗製物の形
で次に使用することができる。勿論、例えば蒸溜
又は再結晶により公知方法で精製することもでき
る。 クロロ蟻酸アリールエステルは例えば染料、例
えばシリウス(Sirius)染料〔ドイツ特許公開明
細書第2325088号及びウルマンス・エンチクロペ
デイー・デア・テクニツシエン・ヘミー、第4
巻、105,108及び109頁、ウルバン(Urban)及
びシユバルツエンベルク(Schwarzenberg)発
行、第3版、ベルリン・ミユンヘン、1953年〕及
びポリカーボネート・プラスチツクス、殺菌剤、
及び植物保護剤、例えば除草剤及び殺虫剤、特に
カーバメートの分類に入るもの、例えば「ザ・ペ
スチスサイド・マヌユアル(The Pesticide
Manual)〔ブリテイツシ・コープ・プロテクシヨ
ン・カウンシル(British Corp Protection
Council)発行〕、第6版、1979年、又はカー・ハ
ー・ビユツフエル(K.H.Bu¨chel)著「プランツ
エンシユツツ・ウント・シエドリングスベケンプ
ング(Pflanzenschuts und Sch¨adlingsbeka¨
mpfung)〔ゲー・テイーメ(G.Thieme)出版社
1977年発行〕60〜72頁に記載のものの製造に有用
な中間体である。 特に次のような商品名又は慣用名で呼ばれる化
合物を挙げることができる。セブイン(Sevin)
(カルバリール)、メキサカーベート
(mexacarbate)、メチオカーブ(Methiocarb)、
ベイカーブ(Baycarb)、アミノカーブ
(Aminocarb)〔マタシル(Matacil)〕、プロポク
シユア(propoxur)〔ベイゴン(Baygon)〕、カ
ーバノレート(Carbanolate)、プロメカープ
(promecarb)、モーバム(Mobam)、アリキシカ
ーブ(Allyxycarb)〔ハイドロール(Hydrol)〕、
ブタカーブ(Butacarb)、カーボフラン
(carbofuran)、フオーメタメート
(Formetamate)塩酸塩、メオバル(Meobal)、
メタクレート(Metacrate)、ブフエンカーブ
(bufencarb)、ジオキサカーブ(Dioxacarb)、マ
クバル(Macbal)、ランドリン(Landrin)、
CMPO、イソプロカーブ(Isoprocarb)、サペク
ロン(Sapecron)、TBPMC、ベンデイオカーブ
(bendiocard)、エチオフエンカーブ
(Ethiofencarb)、ハーキユルズ(Hercules)
6007、及びプロマシル(Promacyl)。 このようなカーバメートはまたはフエノールを
カーバモイルハライド又はイソシアネートと反応
させることにより得られる。しかしカーバモイル
ハライドは作業衛生の立場からすると問題を生じ
る化合物である。最初イソシアネートを用いると
カーバメートのN原子上にH原子を有するカーバ
メートのみが得られる。クロロ蟻酸エステルとア
ミンとの反応はこの制限を受けない。従つてこの
合成ルーは特にカーバメートのN原子上に分布し
たカーバメートの製造に特に有利である。これら
の用途は当業界の専門家には公知であり、例えば
ドイツ特許公告明細書第213155号、同第1213419
号及びウルマンス・エンチクロペデイー・デア・
テクニツシエン・ヘミー、第4版、第9巻、383
頁、フエルラーク・ヘミー1957年発行に記載され
ている。 従来法と比較すれば、本発明方法は次の利点を
有している。収率が高く純度のよい製品が得られ
る。腐蝕性が少なく、環境問題及び作業衛生の問
題が少ない。反応は圧力をかけずに行なうことが
でき、この効果はプロセス・コントロール上安全
度が高い。余分の溶媒を用いないで反応を行なう
と、高度の空間−時間収率が得られる。本発明に
より有機リン化合物を繰返し用いて工程のコスト
を低下させることができる。 本発明の有機リン化合物はフエノールとフオス
ゲンとの反応を行なわせクロロ蟻酸アリールエス
テルを生成させるが、ジアリールカーボネートへ
それ以上縮合する反応を促進しないことは驚くべ
きことである。さらに驚くべきことには、本発明
の添加物は反応に対する効果という点に関し従来
法の公知添加物と少くとも同等であるが、それ以
上に上述の技術的利点が得られる。 対照例1 (ドイツ特許公告明細書第2131555
号、実施例1の方法) フエノール500g(5.32モル)とジメチルフオ
ルムアミド10〜20gとの混合物を丸底フラスコ中
においては100〜120℃に加熱する。このフラスコ
には撹拌機、ガス入口管、内部温度計、−30〜−
40℃に冷却するための還流冷却器を取付け、また
ガスラインに泡計数を取付ける。フオスゲンをゆ
つくりと通し、還流冷却器には還流液が殆ど生じ
ないようにする。フラスコの内容物の色は暗色に
なる。 恒久的なCOCl2の還流がなくなると反応は実質
的に完了する。さらに1/2〜1時間混合物を撹拌
するか、或いは還流冷却器を取りはずし、混合物
中にフオスゲンをさらに通す(10〜20%過剰)。 窒素を用い反応混合物から過剰のフオスゲンを
追加し、真空中でクロロ蟻酸クロロ蟻酸フエニル
エステルを蒸溜する(沸点85℃/20mmHg)。 純度99.5%(ジ−n−ブチルアミンで滴定)の
生成物761.5gを得た(理論値の91%)。 ガスクロマトグラフによる分析によれば、この
生成物は約0.1〜0.2%のジメチルカルバモイルク
ロライドを含んでいた。 対照例2 (特公昭42−23409号の方法) 94g(1モル)のフエノールと8.3gのトリエ
チルフオスフアイトを対照例1と同様な装置に先
ず導入し、この混合物を熔融して液化し、35℃に
冷却する。冷却するとこの混合物は固化する。還
流が生じるまでフオスゲンを通す。泡計数計には
HClの発生は見られない。従つて実質的に反応は
生じなかつた。 対照例 3 対照例2の方法を繰返したが、この混合物を
120−125℃に加熱し、約60gのCOCl2を8時間に
亘つて導入する。 過剰のCOCl2を追加し、104gの粗製物を得
た。放置するとこの生成物は固化する。 この生成物は約15%のクロロ蟻酸フエニルエス
テルを含み(理論値の10%の収率に対応)、実質
的にジフエニルカーボネートから成つていた(ガ
スクロマトグラフによる分析)。 実施例 1 (a) 500g(5.32モル)のフエノールと28gのト
リフエニルフオスフインを対照例1と同様な装
置の中に導入し、この混合物を120〜125℃に加
熱し、この温度でフオスゲンを通す。530gの
COCl2が8〜10時間で消費された。反応混合物
を125℃でさらに1時間撹拌し、次に還流冷却
器の代りにガス入口管を取付け、窒素で過剰の
COCl2を追出す。 対照例1〜3の方法とは対照的に、この段階
でも反応バツチはなお無色ないし淡黄色のまゝ
である。 74〜79℃/12mmHgないし内部温度最高105℃
において反応混合物を真空蒸溜し、744gのク
ロロ蟻酸フエニルエステルを得た。(アミンで
滴定して99.6%の純度、収率は理論値の89.5
%)。 (b) さらに500gのフエノールを新しいトリフエ
ニルフオスフインに供給せずに100gの残留物
に加える。この反応は560gのCOCl2を用いて
4aと同様に行なう。8時間フオスゲン化した
後、99.7%純度のクロロ蟻酸フエニルエステル
蒸溜物764gを得た(理論値の91.5%)。 (c) 新しいトリフエニルフオスフインを用いるこ
となく500gのフエノールと540gのフオスゲン
と共に蒸溜残渣を再使用した。10時間フオスゲ
ン化した後、754gのクロロ蟻酸フエニルエス
テル蒸溜物を得た(純度99.8%、理論値の90.4
%)。 低粘度の蒸溜残渣の重さは200gで、なお25%
のクロロ蟻酸フエニルエステルを含んでいた。3
回目の収量は2262g、蒸溜物中の純度約99.7%
(理論値の90.3%)で残留物中に約50gが含まれ
ていた(理論値の2.0%)。 実施例 2 方法は実施例1aと同様であつたが、トリフエニ
ルフオスフインは僅かに7.0gしか使用せず、約
145℃で550gのCOCl2を通した。 約14時間の反応時間後、蒸溜して純度99.6%の
クロロ蟻酸フエニルエステル640.6gと147.2gの
残留物を得た。残留物にはなお28.4%のエステル
を含んでいた。従つて全収率は638.0g(理論値
の76.6%)であり、さらに残留物中には41.8gが
含まれていた(理論値の5.0%)。 実施例 3 実施例1aの記載のバツチにフオスゲンを通し最
初は加熱し、フオスゲンは還流させた時十分の
COCl2が装置中で沸騰するまで続けた。ガス入口
を閉じ、混合物を徐々に加熱する。 内部温度が60℃に達すると、凝縮器の入口で
HClガスの発生が検出される。このことはこの温
度で反応が既に進行していることを意味する。 内部温度80℃において、凝縮器中でのCOCl2
還流が停止する。何故なら数分以内でCOCl2の供
給を消費するのに十分な速度で反応が進行するか
らである。 実施例 4 (a) 実施例1aと同様に方法を行なつたが、トリフ
エニルフオスフインの代りに30gの工業用トリ
フエニルフオスフインを用いた。 12時間の反応時間中530gのCOCl2を取つ
た。 蒸溜して718gのクロロ蟻酸フエニルエステ
ルを得た。(純度99.5%、収率は理論値の85.7
%)。 (b) 新しい500gのフエノールのバツチに、トリ
フエニルフオスフインオキサイドを加えず、
110gの残留物を導入した。12時間で550gの
COCl2をとつた。凝縮器を取去り、バツチの中
にさらに100gのCOCl2を通す。蒸溜して733.1
gのクロロ蟻酸フエニルエステルを得た(純度
99.2%、収率、理論値の87.4%)。低粘度の残
留物はなお温く170gであり、なお25%のクロ
ロ蟻酸エステルを含んでいた。残りは実質的に
ジフエニルカーボネートであつた。 全収量は1442g(理論値の86.6%)で、さら
に残留物中に42.5g(理論値の5.1%)が含ま
れていた。 実施例 5 実施例4aと同様に行なつたが、COCl2は110℃
で通した。 フオスゲン化を13時間行なつた後、530gの
COCl2が消費された。 蒸溜して745gのクロロ蟻酸フエニルエステル
が得られた(純度99.8%、収率は理論値の89.3
%)。 83.5gの残留物はなお40%のクロロ蟻酸フエニ
ルエステルが含まれていた(33.4g、理論値の
4.0%)。 実施例 6〜10 他の触媒を用い実施例1aの方法を行つた結果を
下記の表にまとめる。
【表】 実施例 11 385.7g(3.0モル)のp−クロロフエノールと
16gのトリフエニルフオスフインを先ず1のフ
ラスコの中に最初導入する。このフラスコに撹拌
機、ガス入口管、内部温度計及び強力な冷却能力
を備えた還流冷却器を備えている。この混合物を
125℃に加熱し、16時間の間全部で310gのCOCl2
を徐々に通し、フオスゲンが沸騰還流しないよう
にする。凝縮器を取去つた後窒素で残留フオスゲ
ンを追出し、最後の残留物を真空中で除去する。 粗製のクロロ蟻酸4−クロロフエニルエステル
を滴定法により理論値の85%の収率で得た。これ
は淡黄色の熔融物で冷却すると固化する。 純粋なエステルは蒸溜により得た(沸点104
℃/10mmHg)。 実施例 12 324.4g(3.0モル)のp−クレゾールと15.7g
のトリフエニルフオスフインとを最初に対照例1
記載の装置に導入する。この混合物を120〜125℃
に加熱し、12時間に亘り330gのCOCl2を通す。
反応混合物を1時間撹拌し、真空中で過剰のフオ
スゲンを追出し、461.0gのクロロ蟻酸4−トリ
ルエステルを蒸溜し去る。ジ−n−ブチルアミン
に対する滴定、及びガスクロヤトグラフによる分
析の結果、このエステルは実質的に純粋であつ
た。(沸点92〜94℃/13mmHg)。収率は90.1%。
少量のエステルが蒸溜物中に存在している。 実施例 13 対照例1記載と同様な装置の中に433g(3.0モ
ル)の2−ナフトールと15.7gのトリフエニルフ
オスフインを加える。この混合物を120〜125℃に
加熱し、12時間に亘り325gのCOCl2を導入す
る。反応混合物を1時間撹拌し、真空中で過剰の
フオスゲンを追出し、粗製のクロロ蟻酸2−ナフ
チルエステルを理論値の75%の収率で得た。 これを真空蒸溜により精製した。(沸点136〜
138℃/7.5mmHg又は121〜124℃/1.5mmHg)。 1−ナフトールを2−ナフトールの代りに用い
ても適当な結果が得られた。 実施例 14 125gのフオスゲンを7時間に亘り114.0g
(0.5モル)の2,2−ビス−(4−ヒドロキシフ
エニル)−プロパン(ビスフエノールA)と5.0g
のトリフエニルエチルフオスフインを1のクロ
ロベンゼン中に含む溶液に120〜125℃で通した。
その速度は反応容器に連結してCO2で冷却した還
流冷却器にCOCl2が凝縮しない速度である。この
反応混合物を2時間115℃で撹拌する。廻転蒸溜
器中で溶媒を蒸溜する。 190.7gの純度90.0%の2,2−ビス−(4−ク
ロロフオルモキシフエニル)−プロパンを得た
(理論値の97.2%の収率)。(純度はジ−n−ブチ
ルアミンで滴定して決定)。 ナフサから再結晶した試料の質量スペクトルは
m/e=352/354のピーク(分子ピーク)を示
し、NMRスペクトル(CDCl3中)はδ=1.67
(s)、7.1(d)及び7.3(d)ppmにシグナルを示し
た。 実施例 15 実施例1と同様な装置の中に500gの2−sec−
ブチルフエノール(純度99%、3.30モル)と5.8
gのトリフエニルフオスフインとを先ず導入す
る。この混合物を140〜145℃に加熱し、6.5時間
に亘り360gのフオスゲンを導入する。さらに1
時間の間反応混合物を撹拌し、対照例1と同様に
処理した。 蒸溜して669.5gの純粋なクロロ蟻酸2−sec−
ブチルフエニルエステルを得た。沸点は116゜−
118℃/16mmHg(文献値71℃/1mmHg、ドイ
ツ特許公開明細書第2213408号)であり、100%純
粋であつた)。エステルの純度はアミンに対して
滴定して行なつた。 これは収率が理論値の95.5%であることに対応
する。 31gの残留物が残り、これはなお生成物を含
み、その約50%が回収できる。触媒は残留残渣中
に残り、これは再使用でき、その活性は失なわれ
なかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 R1R2R3PR4nXn 但し式中R1,R2及びR3は互いに独立にハロゲ
    ン、アルキル又はアリールを表わし、その2個は
    リン原子と共にリンを含有した五員環の不飽和の
    複素環基をつくることができ、Xはハロゲンを表
    わし、 R4はアルキル又はハロゲンであり、 nは0か1であり、 さらにR4及びXは一緒に酸素であることがで
    きる、 の有機リン化合物の存在下において、温度60〜
    180℃で反応を均一な液相中で行なうことを特徴
    とするフエノールとフオスゲンから芳香族クロロ
    蟻酸エステルを製造する方法。 2 使用する有機リン化合物が式 R5R6R7PR8nYn 但し式中R5,R6及びR7は夫々独立に炭素数1
    〜8のアルキル、フエニル又は塩素であり、その
    2個はリン原子と共にリンを含有した五員環の不
    飽和の複素環基をつくることができ、 Yは塩素又は臭素であり、 R8はメチルであり、 nは上述の意味を有し、 さらにR8及びYは一緒に酸素を表わすことが
    できる、 の化合物である特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 3 使用する有機リン化合物がトリフエニルフオ
    スフイン、トリフエニルフオスフインオキサイ
    ド、トリブチルフオスフイン、トリブチルフオス
    フインオキサイド、トリフエニルフオスフインジ
    クロライド、又はトリブチルフオスフインジクロ
    ライドである特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 有機リン化合物が有機ヒドロキシ基1当量当
    り0.1〜20モル%の量で用いられる特許請求の範
    囲第1〜3項のいずれかに記載の方法。 5 有機リン化合物を数回再使用する特許請求の
    範囲第1〜4項のいずれかに記載の方法。 6 有機リン化合物を再使用するためにこのリン
    化合物を含む蒸溜残渣をさらに処理することなく
    蒸溜する特許請求の範囲第1〜5項のいずれかに
    記載の方法。 7 80〜160℃の温度において反応を行なう特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 8 不活性溶媒中において反応を行なう特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
JP7434581A 1980-05-22 1981-05-19 Manufacture of aromatic chloroformic acid ester Granted JPS5716839A (en)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19803019526 DE3019526A1 (de) 1980-05-22 1980-05-22 Verfahren zur herstellung von chlorameisensaeurearylestern

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5716839A JPS5716839A (en) 1982-01-28
JPS6261581B2 true JPS6261581B2 (ja) 1987-12-22

Family

ID=6103038

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7434581A Granted JPS5716839A (en) 1980-05-22 1981-05-19 Manufacture of aromatic chloroformic acid ester

Country Status (6)

Country Link
US (1) US4366102A (ja)
EP (1) EP0040741B1 (ja)
JP (1) JPS5716839A (ja)
BR (1) BR8103173A (ja)
DE (2) DE3019526A1 (ja)
IL (1) IL62904A0 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1198445A (en) * 1981-08-10 1985-12-24 Ppg Industries, Inc. Preparation of aromatic haloformate
DE3220105A1 (de) * 1982-05-28 1983-12-01 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung in (alpha)-stellung chlorierten stickstoff-heterocyclen
JPS605191A (ja) * 1983-06-24 1985-01-11 松下電器産業株式会社 ミシン針定位置停止装置
JPS6160633A (ja) * 1984-09-03 1986-03-28 Toyo Soda Mfg Co Ltd 3−tert−ブチル−4−クロロフエニルクロロホルメ−ト
US4638077A (en) * 1984-11-29 1987-01-20 General Electric Company Method for the preparation of chloroformate compositions
US5183919A (en) * 1989-12-18 1993-02-02 The Dow Chemical Company Process for the preparation of diaryl carbonates
US5136077A (en) * 1989-12-18 1992-08-04 The Dow Chemical Company Process for the preparation of diaryl carbonates
DE4137640A1 (de) * 1991-11-15 1993-05-19 Basf Ag Verfahren zur herstellung von chlorameisensaeurearylestern
US5424473A (en) * 1994-03-16 1995-06-13 The Dow Chemical Company Process for the preparation of aryl haloformates and diaryl carbonates
DE19518473A1 (de) * 1995-05-19 1996-11-21 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Chlorameisensäurearylestern
KR100570472B1 (ko) 2004-06-24 2006-04-12 한기종 트리포스젠을 이용한 에스테르 제조방법
US7297754B2 (en) * 2005-06-28 2007-11-20 General Electric Company Method for the preparation of aromatic chloroformates

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3170946A (en) * 1961-08-17 1965-02-23 Union Carbide Corp Preparation of arylchloroformates
US3255230A (en) * 1962-07-03 1966-06-07 Union Carbide Corp Catalytic synthesis of aryl chloroformates
US3211776A (en) * 1963-01-22 1965-10-12 Du Pont Catalytic process for preparing aromatic chloroformates
US3211775A (en) * 1963-01-22 1965-10-12 Du Pont Catalytic process for preparing aromatic chloroformates
US3211774A (en) * 1963-01-22 1965-10-12 Du Pont Process for preparing aromatic esters of chloroformic acid
US3382207A (en) * 1965-09-30 1968-05-07 Gen Electric Flame-retardant polycarbonates
US3544626A (en) * 1966-09-29 1970-12-01 Ici Ltd Quaternary ammonium and phosphonium salts as catalysts in the production of carboxylic acid chlorides
GB1188898A (en) * 1967-10-06 1970-04-22 Sumitomo Chemical Co Novel Carbamate Compounds
GB1200768A (en) 1967-11-08 1970-08-05 Fisons Pest Control Ltd Production of chloroformates
US3673247A (en) * 1969-03-11 1972-06-27 Phillips Petroleum Co Hydroxybenzensulfonyl halide production
US3792075A (en) * 1970-12-05 1974-02-12 Sumitomo Chemical Co Carbonate esters of aromatic hydroxy carboxylic acids
US4085129A (en) * 1971-06-25 1978-04-18 Hoechst Aktiengesellschaft Process for the preparation of chloroformic acid aryl esters and cyclic carbonates
US3966786A (en) * 1972-01-28 1976-06-29 Eszakmagyarorszagi Vegyimuvek Method for producing chloroformates
DE2325088C3 (de) 1973-05-17 1978-03-30 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Azofarbstoffe und deren Verwendung zum Färben von Papier ung vegetabilischen Materialien
DE2334736B2 (de) * 1973-07-09 1980-06-26 Roehm Gmbh, 6100 Darmstadt Verfahren zur Herstellung von Kohlensäureestern
US4102912A (en) 1977-02-14 1978-07-25 General Electric Company Process to prepare polyhalodiphenyl carbonates
US4129595A (en) * 1978-03-29 1978-12-12 Chevron Research Company Preparation of chloroacetyl chloride

Also Published As

Publication number Publication date
IL62904A0 (en) 1981-07-31
EP0040741A1 (de) 1981-12-02
EP0040741B1 (de) 1983-06-08
DE3160414D1 (en) 1983-07-14
DE3019526A1 (de) 1981-11-26
BR8103173A (pt) 1982-02-09
JPS5716839A (en) 1982-01-28
US4366102A (en) 1982-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6261581B2 (ja)
EP0543249B1 (de) Verfahren zur Herstellung von Alkylencarbonaten
US3994949A (en) Production of aromatic cyanic acid esters
KR870000673B1 (ko) N-메틸 카르바메이트의 연속제조법
DE3212133A1 (de) Verfahren zur herstellung aromatischer bis(aetheranhydride)
EP0547479B1 (de) Verfahren zum Spalten von Polycarbonaten
DE102004005726A1 (de) Entwässerung von Kreislaufströmen bei der Herstellung von Bisphenol A
US5136077A (en) Process for the preparation of diaryl carbonates
DE102010042937A1 (de) Verfahren zur Herstellung von Diarylcarbonaten aus Dialkylcarbonaten
EP0791574B1 (de) Verfahren zur kontinuierlichen Herstellung von Arylcarbonaten
US4044060A (en) Process for preparing geminal dihalides
EP1987018B1 (en) Process for the production of alkylene carbonate and use of alkylene carbonate thus produced in the manufacture of an alkane diol and a dialkyl carbonate
EP0757029B1 (de) Verfahren zur kontinuierlichen Herstellung von Diarylcarbonaten
EP0050779B1 (de) N-alkylierte Formamide, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung
DE10114808A1 (de) Verfahren zur Herstellung von Oligocarbonaten
US5504249A (en) Preparation of o-chloromethylbenzoyl chlorides
DE4312037A1 (de) Verfahren zur Spaltung von Polycarbonaten
US6206819B1 (en) Halogenation catalyst
DE3130843A1 (de) Verfahren zur herstellung von urethanen
US4085129A (en) Process for the preparation of chloroformic acid aryl esters and cyclic carbonates
EP0446514A1 (en) Process for the preparation of aryl esters of N-alkyl carbamic acids
US4095034A (en) Manufacture of α-naphthyl-N-methyl-carbamate
RU2819162C1 (ru) Способ получения о-изопропил-n-(3-хлорфенил)карбамата
US4067883A (en) Process for preparing a 4-hydroxy-benzodioxol
EP1313790B1 (de) Reaktivrektifikation