JPS626042Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は円形シートを印刷機等に給紙する治具
に関するものであり、特に円形シートを印刷機等
に対して正確な位置（前後、左右の位置はもとよ
り回転位置も含む）に供給給紙する治具に関する
ものである。

従来より印刷図柄が施こされ、かつ円形に打抜
かれたラベル等に、さらにナンバー、数量、品質
等の追印刷する必要がある場合、追印刷のための
印刷機に円形のラベルを正確な位置に供給する治
具がなく、甚だ不便であつた。

本考案は特に予め印刷の施され、さらに円形に
打抜かれた円形ラベルに、ナンバー、等の追印刷
を行なう場合に、その追印刷を行なう簡易オフセ
ツト印刷機等にラベルを正確な位置に供給する治
具として開発されたものである。しかしながらそ
の用途は前記例に限られるものではない。

以下図面により本考案を詳細に説明する。第１
図に本考案に用いられる円形シートを示す。同図
に示す如く円形シート１は円形に打抜かれてお
り、さらに商標、商品の表示、装飾のための印刷
図柄２が施されている。さらにナンバー、数量、
品質等の追印刷の図柄が施される空欄３が設けら
れている。

さらに回転位置を合わせるための孔４が印刷機
への給紙方向と反対側（後方向）に形成されてい
る。この孔４は円形に打抜く際に同時に形成され
たものである。

この孔４の直径は６mm程度であり、又外周より
約１〜２mmの極めて短い間隔５をもつて形成され
る。尚、この間隔５を長く採る場合は孔４から外
周方向に対して少しの切り込み６を形成すること
が好ましい。即ち後述の如く給紙の際、基点受軸
３０がこの孔４に貫通された状態でシート１が給
紙方向（前方向）に引張られた場合、受軸３０に
よりシート１が孔４から外周方向に対し容易に切
り裂かれるように構成される。

第２図に本考案の治具の斜視図を示す。図中１
０は基板であり、該基板１０の両側には側板２
０，２０が取付けられている。該側板２０，２０
は円形シート１の大きさ（直径）によりその間隔
を調節可能となつている。即ち側板２０，２０は
基板１０の左右方向の溝１１に摺動可能に嵌着さ
れ、ネジ２２により基板に対し固定されるように
なつている。尚、基板１０には側板２０，２０の
間隔が直読可能なようにメモリ１２が形成されて
いる。

側板２０，２０の内側面には、該側板がシート
１に対し緩接し、シートの保持、給紙の際に適度
の摩擦が得られるようにクツシヨン材２３，２３
が接着されており、このクツシヨン材の材質とし
てはゴム、フエルト、発泡樹脂等が適当である。

さらに基板１０の中央には基点受軸３０が取付
けられている。該基点受軸３０も側板と同様円形
シート１の大きさ等によりその基板に対する前後
位置を調節可能となつている。即ち基点受軸３０
は基板１０の前後方向の溝１５に摺動可能に嵌着
され、ネジ３２により基板に対し位置が固定され
るようになつている。尚、１３は前後位置のメモ
リである。

これ等の調節可能な固定機構により、種々の大
きさの円形シートに対し、その円形シートの前端
の位置がほぼ同じ位置に積載され、左右の位置も
定められる。

この受軸３０の後方向の側は、前述の如く給紙
の際シート１が孔４から外周方向に切り裂かれ易
くするため、切り刃３４が形成されている。

又受軸３０の切り刃３４側即ち後方側の端線は
基板面の垂線に対し前方向に少し傾斜しており、
この傾斜θによりシート１が前方向に傾斜して基
板面に積載され、かかる傾斜積載によつて給紙の
際シートが１枚１枚よく剥れ、２枚差しが少なく
なり好ましい給紙ができる。かかる傾斜θの角度
としては３゜〜６゜が好ましい。

第３図に本考案の他の実施例を示す。

この実施例に於いては２枚の側板１２０，１２
０が図示する如く開閉軸１２５により蝶着されて
基板１１０に固定されるものである。

この実施例ではこの開閉軸１２５と受軸１３０
は基板１１０の溝１１５内を摺動するスライド板
１３１に固着され、該スライド板１３１はネジ１
３２により基板１１０に固定されることにより、
受軸１３０と側板１２０の前後位置が調節され
る。そして側板１２０の開閉の角度は開閉軸１２
５に設けられたネジ１２２により調節可能に固定
される。

これ等の調節固定機構によりこの実施例に於い
て、種々の大きさの円形シートに対し、その円形
シート前端の位置がほぼ同じ位置に基板に積載さ
れ、左右位置も定められる。

このように本治具に積載された円形シートは、
シートの前部に印刷機の送りローラーが当接し
て、該ローラーの回転に従い１枚１枚追印刷の印
刷機に給紙される。

尚、前記実施例に於いては、種々の大きさの円
形シートに対して印刷機にその前端の位置がそろ
うようにするため基点受軸を基板に対し前後方向
に摺動可能に取り付けた例を示したが、基点受軸
は基板に固定し、治具を印刷機に前後方向に摺動
可能に取付けても良い。

本考案は以上の如き構成であるから、下記に示
す如き優れた実用上の効果を有する。

即ち、従来種々の大きさの円形（楕円形も含
む）シートをその回転位置までも正確に積載給紙
できる好ましい治具はなかつたが、本考案の治具
によれば、種々の大きさの円形シートを前後、左
右位置はもとより回転位置までも正確にそろえて
印刷機等に給紙することができる。

しかもかかる給紙時に於いて、基点受軸によつ
て孔から外周方向にシートが切り裂かれ、給紙さ
れるので、１枚１枚よく分離して給紙することが
でき、さらには基点受軸を前方に少し傾斜させる
ことにより一層２枚差しを少なくすることがでか
る。

又、本考案の治具に円形シートを積載するに当
り、受軸により容易にそろえて積載することがで
き、又第３図の実施例に示される如く側板を蝶番
を介した開閉形にすることにより一層容易にそろ
えて積載することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
円形シートの平面図、第２図は第１の実施例の治
具の斜視図、第３図は第２の実施例の治具の斜視
図である。 １……円形シート、２……（予め印刷された）
図柄、３……空欄、４……孔、５……間隔、６…
…切り込み、１０，１１０……基板、１１，１
５，１１５……溝、１２，１３……メモリ、２
０，１２０……側板、２２，３２，１２５，１３
２……ネジ、２３，１２３……クツシヨン材、３
０，１３０……基点受軸、３４，１３４……切り
刃。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 円形シート１を積載する基板１０，１１０と、 該基板の左右方向にその間隔または開閉角度が
   調節可能に取付けられた２枚の側板２０，１２０
   と、 同じく基板の前後方向に調節可能に取付けられ
   た基点受軸３０，１３０とを有し、 該基点受軸が、前方向に少し傾斜し、かつ基板
   上に積載された円形シートの円周後部に形成され
   た孔４に貫通されるように構成され、 給紙の際には基点受軸により孔から外周方向に
   円形シートが切り裂かれて給紙されるものである
   ことを特徴とする円形シートの給紙治具。