JPS6259421B2 - - Google Patents
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- JPS6259421B2 JPS6259421B2 JP18102983A JP18102983A JPS6259421B2 JP S6259421 B2 JPS6259421 B2 JP S6259421B2 JP 18102983 A JP18102983 A JP 18102983A JP 18102983 A JP18102983 A JP 18102983A JP S6259421 B2 JPS6259421 B2 JP S6259421B2
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Landscapes
- Surface Heating Bodies (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、電気エネルギーを利用した面状発熱
体に関するもので、さらに詳しくは、面状発熱素
子をホーロ層によつて被覆して金属基板上に固定
した発熱体の改良に関する。 従来例の構成とその問題点 面状発熱体は近年、機器の薄型化、均一加熱な
どのニーズに合つた発熱体として、脚光をあびる
ようになつてきた。しかし、従来の面状発熱体の
多くは、雲母などの絶縁基板にヒータを巻回した
構造であり、被加熱物への熱伝達が悪く、電気発
熱材が封口されていないので、耐湿性に問題があ
つた。また、近年、アルミナなどの生シートにタ
ングステンなどの導体ペーストを用いて導電パタ
ーンを形成し、シートをはり合わせて焼結した面
状発熱体があるが、焼結温度が高く、接点材料の
溶融などにより電極の取り出しなどに問題があつ
た。また、発熱体の熱容量が大きく、立上り時間
が長いなどの欠点がある。しかし、これらの多く
は製造時の作業性と生産性の悪いものであつた。 一方、ホーロ用金属基板にホーロ層によつて被
覆して面状発熱素子を結合した面状発熱体が提案
されている。この発熱体の構成を第1図に示す。
1はホーロ用金属基板で、その表面にはあらかじ
めホーロ層2を被覆してある。3は面状の発熱素
子であり、この素子をホーロ層2の表面におき、
その上からホーロ層を形成するスリツプを塗布
し、焼成してホーロ層4を形成し、このようにし
てホーロ層4によつて被覆され、基板と一体に結
合された発熱体が得られる。 この発熱体は、ホーロ層が耐熱性に優れ、電気
絶縁性にも比較的優れているので、100〜400℃程
度の中高温度域で使用するのに適し、しかも薄型
で長寿命が期待できるなどの特徴を有している。
しかし、上記のような構成では、以下のような問
題を生じることが判明した。 その第1は、ホーロ層の絶縁抵抗であり、使用
温度域が200℃程度以下ならば問題はないが、200
℃以上になるとホーロ層の絶縁抵抗が急激に劣化
する。この理由は、ホーロ層のサーミスタB定数
が大きいためと考えられる。 第2は、金属基板とホーロ層を介した発熱素子
間の絶縁耐力が低いことである。この理由は、ホ
ーロ層2が泡構造を有していること、製造過程に
おいて面状の発熱素子3をホーロ層2の表面に設
置したときに介入した空気が残存すること、発熱
素子3を置いた後発熱素子を被覆するためのホー
ロ層4を形成する際、ホーロ層2を再焼成するこ
となどの要因から、第2図に示したように、金属
基板1と発熱素子間3に空洞ができる。すなわち
ホーロ層2中にピンホール部5(第2図a)やボ
イド部6,6′(第2図b,c)ができ、絶縁破
壊されやすくなつているためと考えられる。 このようにホーロ用金属基板にホーロ層によつ
て被覆して面状発熱素子を結合した面状発熱体
は、耐熱性には優れてはいるものの、高温度での
電気絶縁性が低下し、実用化する際の問題になつ
ている。 発明の目的 本発明は、上記のようにホーロを用いた面状発
熱体の特に高温度での電気絶縁性を改良して、信
頼性の優れた面状発熱体を提供することを目的と
する。 発明の構成 本発明の面状発熱体は、金属基板に結合した絶
縁ホーロ層をホーロ下引層と、これと結合したホ
ーロ上引層から構成し、その表面に電気発熱素子
を介してホーロ層4を被覆してなり、かつホーロ
下引層及びホーロ上引層を構成するガラスフリツ
トのいずれかがチタン乳白フリツトであることを
特徴とする。本発明によれば、金属基材と電気発
熱素子との間の電気絶縁性が著しく向上し、200
℃以上の高温度で使用しても問題がない。 実施例の説明 本発明の面状発熱体の各構成要素について、以
下に詳しく説明する。 (A) 金属基板 本発明に適用できる金属基板は、ホーロ用鋼
板が最も適している。ホーロ用鋼板は、炭素の
含有量が0.008重量%以下と少なく、ホーロ焼
成中にCOやCO2の生成による泡発生が少ない
ことから、電気絶縁性の優れたものが得られ
る。その他にアルミナイズド鋼板、ステンレス
鋼、アルミニウムおよびそれらの合金等も用い
ることができる。 (B) ホーロ下引層及びホーロ上引層 絶縁ホーロ層を構成するホーロ下引層及びホ
ーロ上引層は、金属基板と電気発熱素子間の絶
縁層として最も重要である。 従来のような1層だけのホーロ層では、絶縁
抵抗や絶縁耐力が低い。特に第1図の構成のよ
うに、電気発熱素子に金属の薄帯を用いた場合
は、第2図のように金属薄帯の下部のホーロ層
に欠陥がどうしても生じてしまう。しかし、ホ
ーロ層だけ、すなわち電気発熱素子を設けない
場合は電気絶縁性が優れていることは本発明者
らは確認している。このことから、金属薄帯を
設けることによつてホーロ層に欠陥が生じるも
のと思われる。 金属基材と結合するホーロ層2は、スリツプ
中の水分あるいは炉内水蒸気と素地金属との反
応により水素が発生する。その反応機構は3Fe
+4H2O→Fe2O3+8〔H〕であらわされる。
すなわちホーロ層に水素が泡となつて多数介在
する。これに、電気発熱素子3を設置し、さら
にホーロ層4を施すときに、前記ホーロ層2中
の泡が上部へ出ようとするが、金属薄帯のある
所は泡がぬけ出ずに、大きな泡やピンホール等
の欠陥になるものと思われる。 本発明は、第3図のように、ホーロ2が金属
基板と結合したホーロ下引層2Aとホーロ下引
層と結合したホーロ上引層2Bからなり、かつ
これらを構成するガラスフリツトのいずれかを
チタン乳白フリツトで構成したものである。 すなわち、ホーロ層2は金属基材と反応によ
つて多数の泡が介在したホーロ下引層2Aと、
金属基材と反応しないため泡の介在がないホー
ロ上引層2Bとからなり、電気発熱体と接する
面が泡のないホーロ上引層となるため、1層だ
けホーロ層2を構成したものよりも、金属基材
と電気発熱体の電気絶縁性が優れたものとな
る。 また、一般に、ホーロ層を金属基材に形成す
るには、金属基材とガラスフリツトの熱膨張率
の関係からガラスフリツト中にNa2O、K2O、
Li2Oなどのアルカリ金属が多く含まれてい
る。このようなガラスフリツトで構成したホー
ロ層は、温度が高くなるにしたがつてアルカリ
成分のオン伝導が活発になり、絶縁抵抗の低下
が著しい。アルカリ金属の含有量を少なくする
と絶縁抵抗は向上するが、金属基材との熱膨張
率の差が極端に大きくなり、ホーロ層の剥離あ
るいは金属基材とホーロ層の密着が著しく低下
する。 本発明は、チタン乳白フリツトを用いること
により、アルカリ金属のイオンの移動を抑制
し、絶縁抵抗の高いホーロ層を形成したもので
ある。 チタン乳白フリツトは、再結晶析出型フリツ
トとも呼ばれ、あらかじめTiO2をガラス中に
溶融させておき、800〜850℃の温度でホーロ層
を形成するときに微細なTiO2の結晶が析出す
るガラスフリツトである。従つて、ガラス中に
析出したTiO2が、アルカリイオンの移動を抑
制し、絶縁抵抗の優れたホーロ層を得ることが
できる。 チタン乳白フリツトは、ホーロ下引層、ホー
ロ上引層を構成するガラスフリツトのいずれに
用いてもよいが、電気絶縁性からホーロ上引層
に用いた方が好ましい。 好ましいチタン乳白フリツト組成を第1表に
示す。
体に関するもので、さらに詳しくは、面状発熱素
子をホーロ層によつて被覆して金属基板上に固定
した発熱体の改良に関する。 従来例の構成とその問題点 面状発熱体は近年、機器の薄型化、均一加熱な
どのニーズに合つた発熱体として、脚光をあびる
ようになつてきた。しかし、従来の面状発熱体の
多くは、雲母などの絶縁基板にヒータを巻回した
構造であり、被加熱物への熱伝達が悪く、電気発
熱材が封口されていないので、耐湿性に問題があ
つた。また、近年、アルミナなどの生シートにタ
ングステンなどの導体ペーストを用いて導電パタ
ーンを形成し、シートをはり合わせて焼結した面
状発熱体があるが、焼結温度が高く、接点材料の
溶融などにより電極の取り出しなどに問題があつ
た。また、発熱体の熱容量が大きく、立上り時間
が長いなどの欠点がある。しかし、これらの多く
は製造時の作業性と生産性の悪いものであつた。 一方、ホーロ用金属基板にホーロ層によつて被
覆して面状発熱素子を結合した面状発熱体が提案
されている。この発熱体の構成を第1図に示す。
1はホーロ用金属基板で、その表面にはあらかじ
めホーロ層2を被覆してある。3は面状の発熱素
子であり、この素子をホーロ層2の表面におき、
その上からホーロ層を形成するスリツプを塗布
し、焼成してホーロ層4を形成し、このようにし
てホーロ層4によつて被覆され、基板と一体に結
合された発熱体が得られる。 この発熱体は、ホーロ層が耐熱性に優れ、電気
絶縁性にも比較的優れているので、100〜400℃程
度の中高温度域で使用するのに適し、しかも薄型
で長寿命が期待できるなどの特徴を有している。
しかし、上記のような構成では、以下のような問
題を生じることが判明した。 その第1は、ホーロ層の絶縁抵抗であり、使用
温度域が200℃程度以下ならば問題はないが、200
℃以上になるとホーロ層の絶縁抵抗が急激に劣化
する。この理由は、ホーロ層のサーミスタB定数
が大きいためと考えられる。 第2は、金属基板とホーロ層を介した発熱素子
間の絶縁耐力が低いことである。この理由は、ホ
ーロ層2が泡構造を有していること、製造過程に
おいて面状の発熱素子3をホーロ層2の表面に設
置したときに介入した空気が残存すること、発熱
素子3を置いた後発熱素子を被覆するためのホー
ロ層4を形成する際、ホーロ層2を再焼成するこ
となどの要因から、第2図に示したように、金属
基板1と発熱素子間3に空洞ができる。すなわち
ホーロ層2中にピンホール部5(第2図a)やボ
イド部6,6′(第2図b,c)ができ、絶縁破
壊されやすくなつているためと考えられる。 このようにホーロ用金属基板にホーロ層によつ
て被覆して面状発熱素子を結合した面状発熱体
は、耐熱性には優れてはいるものの、高温度での
電気絶縁性が低下し、実用化する際の問題になつ
ている。 発明の目的 本発明は、上記のようにホーロを用いた面状発
熱体の特に高温度での電気絶縁性を改良して、信
頼性の優れた面状発熱体を提供することを目的と
する。 発明の構成 本発明の面状発熱体は、金属基板に結合した絶
縁ホーロ層をホーロ下引層と、これと結合したホ
ーロ上引層から構成し、その表面に電気発熱素子
を介してホーロ層4を被覆してなり、かつホーロ
下引層及びホーロ上引層を構成するガラスフリツ
トのいずれかがチタン乳白フリツトであることを
特徴とする。本発明によれば、金属基材と電気発
熱素子との間の電気絶縁性が著しく向上し、200
℃以上の高温度で使用しても問題がない。 実施例の説明 本発明の面状発熱体の各構成要素について、以
下に詳しく説明する。 (A) 金属基板 本発明に適用できる金属基板は、ホーロ用鋼
板が最も適している。ホーロ用鋼板は、炭素の
含有量が0.008重量%以下と少なく、ホーロ焼
成中にCOやCO2の生成による泡発生が少ない
ことから、電気絶縁性の優れたものが得られ
る。その他にアルミナイズド鋼板、ステンレス
鋼、アルミニウムおよびそれらの合金等も用い
ることができる。 (B) ホーロ下引層及びホーロ上引層 絶縁ホーロ層を構成するホーロ下引層及びホ
ーロ上引層は、金属基板と電気発熱素子間の絶
縁層として最も重要である。 従来のような1層だけのホーロ層では、絶縁
抵抗や絶縁耐力が低い。特に第1図の構成のよ
うに、電気発熱素子に金属の薄帯を用いた場合
は、第2図のように金属薄帯の下部のホーロ層
に欠陥がどうしても生じてしまう。しかし、ホ
ーロ層だけ、すなわち電気発熱素子を設けない
場合は電気絶縁性が優れていることは本発明者
らは確認している。このことから、金属薄帯を
設けることによつてホーロ層に欠陥が生じるも
のと思われる。 金属基材と結合するホーロ層2は、スリツプ
中の水分あるいは炉内水蒸気と素地金属との反
応により水素が発生する。その反応機構は3Fe
+4H2O→Fe2O3+8〔H〕であらわされる。
すなわちホーロ層に水素が泡となつて多数介在
する。これに、電気発熱素子3を設置し、さら
にホーロ層4を施すときに、前記ホーロ層2中
の泡が上部へ出ようとするが、金属薄帯のある
所は泡がぬけ出ずに、大きな泡やピンホール等
の欠陥になるものと思われる。 本発明は、第3図のように、ホーロ2が金属
基板と結合したホーロ下引層2Aとホーロ下引
層と結合したホーロ上引層2Bからなり、かつ
これらを構成するガラスフリツトのいずれかを
チタン乳白フリツトで構成したものである。 すなわち、ホーロ層2は金属基材と反応によ
つて多数の泡が介在したホーロ下引層2Aと、
金属基材と反応しないため泡の介在がないホー
ロ上引層2Bとからなり、電気発熱体と接する
面が泡のないホーロ上引層となるため、1層だ
けホーロ層2を構成したものよりも、金属基材
と電気発熱体の電気絶縁性が優れたものとな
る。 また、一般に、ホーロ層を金属基材に形成す
るには、金属基材とガラスフリツトの熱膨張率
の関係からガラスフリツト中にNa2O、K2O、
Li2Oなどのアルカリ金属が多く含まれてい
る。このようなガラスフリツトで構成したホー
ロ層は、温度が高くなるにしたがつてアルカリ
成分のオン伝導が活発になり、絶縁抵抗の低下
が著しい。アルカリ金属の含有量を少なくする
と絶縁抵抗は向上するが、金属基材との熱膨張
率の差が極端に大きくなり、ホーロ層の剥離あ
るいは金属基材とホーロ層の密着が著しく低下
する。 本発明は、チタン乳白フリツトを用いること
により、アルカリ金属のイオンの移動を抑制
し、絶縁抵抗の高いホーロ層を形成したもので
ある。 チタン乳白フリツトは、再結晶析出型フリツ
トとも呼ばれ、あらかじめTiO2をガラス中に
溶融させておき、800〜850℃の温度でホーロ層
を形成するときに微細なTiO2の結晶が析出す
るガラスフリツトである。従つて、ガラス中に
析出したTiO2が、アルカリイオンの移動を抑
制し、絶縁抵抗の優れたホーロ層を得ることが
できる。 チタン乳白フリツトは、ホーロ下引層、ホー
ロ上引層を構成するガラスフリツトのいずれに
用いてもよいが、電気絶縁性からホーロ上引層
に用いた方が好ましい。 好ましいチタン乳白フリツト組成を第1表に
示す。
【表】
(C) 電気発熱素子
本発明に適用できる電気発熱素子は金属の薄
帯である。ホーロ層に封入する場合、薄帯でな
ければ面状発熱体としての熱容量が大きくな
り、本発明の目的に反する。 電気発熱素子の材質は薄帯にできる金属、合
金はどれでも適用できるが、特にFe、Fe−Cr
系、Ni−Cr系、Fe−Cr−Ni系が優れている。
鉄系のものは低炭素鋼が適している。 金属の薄帯化は通常の冷間圧延、熱間圧延に
よる方法の他に超急冷法による薄帯化も可能で
ある。薄帯の膜厚は10〜150μmが適用できる
が、好ましい範囲は20〜100μmである。10μ
m以下の薄帯は加工が困難であるとともに、作
業性が悪い。また、150μm以上では、ヒート
サイクルを加えるとホーロ被覆層に亀裂が入つ
たり、面状発熱体にそりが発生したりするなど
の問題がある。 薄帯化した金属を所望のパターンに形成する
方法としては、エツチング法、プレス加工法が
適している。 第4図にパターン形成した電気発熱素子の実
施例を示す。形状は定格電力、発熱面積、温度
分布などを考慮して設定する。 (D) 第2のホーロ層 発熱素子を被覆する絶縁層は、ホーロ層以外
に、無機質耐熱塗料などがあるが、第1のホー
ロ層及び電気発熱素子との密着が悪い。この、
絶縁層としての第2のホーロ層は、作業性、コ
ストなどから、チタン乳白フリツトを用いるの
が好ましい。 次に本発明を実施例により詳細に説明する。 実施例 1 金属基材として大きさ150×150mm、厚さ0.8mm
のホーロ用鋼板を用い、通常のホーロ掛けに用い
られている前処理を施し、これにホーロ下引層及
びホーロ上引層を形成した。これらのガラスフリ
ツトの組成、ホーロスリツプの組成および製造条
件を第2表、第3表に示す。
帯である。ホーロ層に封入する場合、薄帯でな
ければ面状発熱体としての熱容量が大きくな
り、本発明の目的に反する。 電気発熱素子の材質は薄帯にできる金属、合
金はどれでも適用できるが、特にFe、Fe−Cr
系、Ni−Cr系、Fe−Cr−Ni系が優れている。
鉄系のものは低炭素鋼が適している。 金属の薄帯化は通常の冷間圧延、熱間圧延に
よる方法の他に超急冷法による薄帯化も可能で
ある。薄帯の膜厚は10〜150μmが適用できる
が、好ましい範囲は20〜100μmである。10μ
m以下の薄帯は加工が困難であるとともに、作
業性が悪い。また、150μm以上では、ヒート
サイクルを加えるとホーロ被覆層に亀裂が入つ
たり、面状発熱体にそりが発生したりするなど
の問題がある。 薄帯化した金属を所望のパターンに形成する
方法としては、エツチング法、プレス加工法が
適している。 第4図にパターン形成した電気発熱素子の実
施例を示す。形状は定格電力、発熱面積、温度
分布などを考慮して設定する。 (D) 第2のホーロ層 発熱素子を被覆する絶縁層は、ホーロ層以外
に、無機質耐熱塗料などがあるが、第1のホー
ロ層及び電気発熱素子との密着が悪い。この、
絶縁層としての第2のホーロ層は、作業性、コ
ストなどから、チタン乳白フリツトを用いるの
が好ましい。 次に本発明を実施例により詳細に説明する。 実施例 1 金属基材として大きさ150×150mm、厚さ0.8mm
のホーロ用鋼板を用い、通常のホーロ掛けに用い
られている前処理を施し、これにホーロ下引層及
びホーロ上引層を形成した。これらのガラスフリ
ツトの組成、ホーロスリツプの組成および製造条
件を第2表、第3表に示す。
【表】
【表】
【表】
次に、材質がNi−Crで厚みが60μmの発熱素
子を第4図に示したパターンに形成し、前記ホー
ロ層表面に設置した。その後、第3表のホーロ上
引層のスリツプを発熱素子が被覆されるように塗
布し、乾燥後800℃で10分間焼成して試料Aとし
た。 また、試料Bとして、前記のホーロ上引層を金
属基材と結合させ、その表面に前記のホーロ下引
層を形成し、前記試料Aと同じようにNi−Crの
発熱素子を設置し、前記のホーロ上引層で被覆し
た。 さらに比較例として、金属基材に前記のホーロ
下引層を被覆し、その表面にNi−Crの発熱素子
を設置し、前記のホーロ上引層でその表面を被覆
した。 これらの試料について、金属基材と発熱素子間
の室温および300℃での絶縁抵抗、絶縁耐力を測
定した。なお、絶縁抵抗は、電圧500V印加のと
きの抵抗を測定し、絶縁耐力は、国洋電機(株)製耐
圧試験器を使用し、しや断電流を10mAに設定し
て1分間通電し、シヨートしたときの電圧を示
す。その結果を第4表に示す。
子を第4図に示したパターンに形成し、前記ホー
ロ層表面に設置した。その後、第3表のホーロ上
引層のスリツプを発熱素子が被覆されるように塗
布し、乾燥後800℃で10分間焼成して試料Aとし
た。 また、試料Bとして、前記のホーロ上引層を金
属基材と結合させ、その表面に前記のホーロ下引
層を形成し、前記試料Aと同じようにNi−Crの
発熱素子を設置し、前記のホーロ上引層で被覆し
た。 さらに比較例として、金属基材に前記のホーロ
下引層を被覆し、その表面にNi−Crの発熱素子
を設置し、前記のホーロ上引層でその表面を被覆
した。 これらの試料について、金属基材と発熱素子間
の室温および300℃での絶縁抵抗、絶縁耐力を測
定した。なお、絶縁抵抗は、電圧500V印加のと
きの抵抗を測定し、絶縁耐力は、国洋電機(株)製耐
圧試験器を使用し、しや断電流を10mAに設定し
て1分間通電し、シヨートしたときの電圧を示
す。その結果を第4表に示す。
【表】
上記の結果から、本発明によるものは、絶縁抵
抗、絶縁耐力が比較例よりも大幅に優れているこ
とがわかる。 発明の効果 以上のように、本発明の面状発熱体は、従来の
面状発熱体よりも電気絶縁性に優れ、これまでに
面状発熱体の実使用温度が200℃以下だつたもの
が250〜350℃での使用が可能となる。
抗、絶縁耐力が比較例よりも大幅に優れているこ
とがわかる。 発明の効果 以上のように、本発明の面状発熱体は、従来の
面状発熱体よりも電気絶縁性に優れ、これまでに
面状発熱体の実使用温度が200℃以下だつたもの
が250〜350℃での使用が可能となる。
第1図は従来の面状発熱体の縦断面図、第2図
はその欠陥部を現わした要部の断面図、第3図は
本発明の面状発熱体の要部構成を示す縦断面図、
第4図は実施例に用いた電気発熱素子の平面図で
ある。 1……金属基板、2……第1のホーロ層、2A
……ホーロ下引層、2B……ホーロ上引層、3…
…電気発熱素子、4……第2のホーロ層。
はその欠陥部を現わした要部の断面図、第3図は
本発明の面状発熱体の要部構成を示す縦断面図、
第4図は実施例に用いた電気発熱素子の平面図で
ある。 1……金属基板、2……第1のホーロ層、2A
……ホーロ下引層、2B……ホーロ上引層、3…
…電気発熱素子、4……第2のホーロ層。
Claims (1)
- 1 金属基板と、その表面に形成した第1のホー
ロ層と、前記ホーロ層上に、第2のホーロ層によ
つて被覆して結合した電気発熱素子とを有する面
状発熱体であつて、第1のホーロ層をホーロ下引
層とホーロ上引層で構成し、前記ホーロ下引き層
およびホーロ上引層を形成するガラスフリツトの
いずれかがチタン乳白フリツトであることを特徴
とする面状発熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18102983A JPS6072185A (ja) | 1983-09-28 | 1983-09-28 | 面状発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18102983A JPS6072185A (ja) | 1983-09-28 | 1983-09-28 | 面状発熱体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6072185A JPS6072185A (ja) | 1985-04-24 |
JPS6259421B2 true JPS6259421B2 (ja) | 1987-12-10 |
Family
ID=16093520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18102983A Granted JPS6072185A (ja) | 1983-09-28 | 1983-09-28 | 面状発熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6072185A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2534961Y2 (ja) * | 1991-07-12 | 1997-05-07 | 株式会社トーキン | 圧電振動ジャイロ |
JP2534962Y2 (ja) * | 1991-08-01 | 1997-05-07 | 株式会社トーキン | 圧電振動ジャイロ |
RU177507U1 (ru) * | 2016-12-16 | 2018-02-28 | Общество с ограниченной ответственностью "Термостат+" | Нагревательный прибор для комбинированной системы обогрева помещений с низкой теплоизоляцией |
-
1983
- 1983-09-28 JP JP18102983A patent/JPS6072185A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6072185A (ja) | 1985-04-24 |
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