JPH0693375B2 - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

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JPH0693375B2
JPH0693375B2 JP25314885A JP25314885A JPH0693375B2 JP H0693375 B2 JPH0693375 B2 JP H0693375B2 JP 25314885 A JP25314885 A JP 25314885A JP 25314885 A JP25314885 A JP 25314885A JP H0693375 B2 JPH0693375 B2 JP H0693375B2
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heating element
holo
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holo layer
titanium
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正樹 池田
西野  敦
善博 渡辺
将浩 平賀
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気エネルギーを熱源とした各種暖房機器や
調理機器に用いられる面状発熱体に関するものである。
従来の技術 従来、面状発熱体として樹脂フィルムで金属発熱体素子
を挾着したものが多用されているが、樹脂フィルムの耐
熱性が低いため、200℃以上では使用できない。
そこで、特開昭57-109419号公報に示されるような、ホ
ーロ用金属基板上に、絶縁性ホーロ層を形成した後、さ
らにホーロ層中に箔状の電気発熱素子を一体に埋設した
発熱体が提案されている。
この発熱体の構成を第7図,第8図に示す。1は金属基
板で、その表面に絶縁性ホーロ層2が被覆してある。3
は面状発熱素子(第6図に発熱素子の代表例を示す。)
であり、この素子3をホーロ層2の表面におき、その上
から、ホーロ層4を形成するスリップを塗布し、焼成し
てホーロ層4を形成し、こうしてホーロ層4によって被
覆され、基板と一体に結合された発熱体が得られる。こ
の発熱体は電気絶縁性に比較的優れているので、150〜4
00℃の中高温度域で使用するのに適し、しかも薄型で長
寿命が期待できるなどの特徴を有する。
発明が解決しようとする問題点 電気用品規格には、絶縁抵抗が使用時1MΩ以上、絶縁耐
力1kV以上と規定してある。このタイプの面状発熱体の
最大のポイントは上記特性の安定化にある。
面状発熱体の絶縁抵抗は次式によって表わされる。
ここでRは面状発熱体の絶縁抵抗、ρtはt℃における
ホーロ層の体積固有抵抗、Aは発熱体素子の面積、dは
ホーロ層の膜厚を示す。
ここでホーロ層の膜厚はホーロ密着性の観点から決定さ
れるもので、たかだか100〜300μm程度であるので、面
状発熱体の絶縁抵抗を向上、安定化させるためには、体
積固有抵抗のすぐれたガラスフリットで絶縁ホーロ層を
形成してやればよい。ガラスフリットの体積固有抵抗は
ガラス中のアルカリ成分量(Na2O,K2O,Li2Oなど)によ
って大きく影響を受けるので、アルカリ成分量の少ない
ガラスフリットを選択してやれば、絶縁抵抗の安定化は
達成することができる。
しかしながら、絶縁耐力については、上記の絶縁抵抗ほ
ど明確な関係が得られず、使用するガラスフリットの種
類,膜厚,焼成条件等によって、その特性が著しく変化
する。本発明者らは特願昭58-181029で示したように、
第8図4のホーロ層にチタン乳白フリットを用いれば、
絶縁耐力の向上化が達成できることを見出した。しかし
ながら、この方法だけでは、絶縁耐力の安定化という点
で依然として問題があり、特性バラツキも大きく、量産
歩留りの点で問題があった。
問題点を解決するための手段 絶縁性を有するホーロ層を形成した金属基板上に、チタ
ン乳白ホーロ層によって、箔状の電気発熱素子を被覆結
合した面状発熱体において、前記チタン乳白ホーロ層の
アナターゼ型TiO2の析出強度TAとルチル型TiO2の析出強
度TRとが式TR/(TA+TR)<0.6を満足することを特徴と
する。
作用 前記の構成により、絶縁耐力の安定化が図れるととも
に、製品歩留りもアップし、寿命耐久のすぐれた発熱体
を提供することができる。
実施例 本発明の構成は本質的には従来の構成とほぼ同一であ
る。第1図(イ),(ロ),(ハ),(ニ)は本発明の
面状発熱体の構成例を示す。1は金属基板で、その両面
に絶縁性を有するホーロ層2を形成している。発熱素子
3は前記ホーロ層2の表面に設置し、チタン乳白ホーロ
層4で被覆することにより、発熱素子3をホーロ層で挾
持した構成となっている。なお、(ロ),(ハ),
(ニ)の如く、ホーロ層の膨張率の整合化を図る意味
で、中間ホーロ層5を設けることも可能である。また、
発熱素子を設けた側と反対側の面に、焼成時の熱変形を
防止する意味で、それぞれのホーロ層を重ね塗りするこ
とも可能である。
以下各構成要素について説明する。
(1)金属基材 本発明の面状発熱体を構成するホーロ基板の金属基材に
は、アルミニウム,アルミダイキャスト,鋳鉄,アルミ
ナイズド鋼,低炭素鋼,ホーロ用鋼板,ステンレス鋼板
が使用され、その選択にあたっては使用条件,使用温
度,基材の形状,加工性により決定され、必要に応じて
前処理が行われる。以後の説明にはホーロ用鋼板を中心
に述べる。
(2)発熱素子 本発明に用いられる電気発熱素子は、基本的には薄帯状
あるいはラス鋼状のものであり、その厚みは10〜150μ
mが適当であり、好ましくは30〜100μmである。
金属の薄帯化は通常の冷間圧延,熱間圧延による方法の
ほかに、超急冷法による方法もある。薄帯化した金属を
所望のパターンに形成する方法としてはエッチング,プ
レス打抜き加工法,エキスパンド法が適している。
第6図にパターン形成した発熱素子の一例を示す。発熱
素子の材料としてはFe-Ni,Fe-Ni-Cr,ステンレス鋼など
の各種電気発熱材を用いることができる。
(3)電気絶縁性を有するホーロ層 前述したように、面状発熱体の電気絶縁性を電気用品規
格に適合化させるためには、第1表に示したようなガラ
スフリットを用いるのが好ましい。
ホーロ形成方法としては、ホーロスリップのスプレー
法,ディップ法,粉末静電法,電気泳動法等が用いら
れ、所定の焼成温度で焼成される。
(4)チタン乳白ホーロ層 チタン乳白ホーロ層は焼成条件、ミル引き条件、ガラス
フリットの種類等により、析出するTiO2の結晶系が異な
る。その結果の一例を第2図のX線パターンに示す。Ti
O2の析出結晶はアナターゼ型とルチル型である。第2図
の(a)はTiO2結晶が析出しないアモルファス状態であ
り、(b)はアナターゼ型TiO2がわずかに析出した状
態、(c)はアナターゼ型TiO2が析出した状態である。
(d)はルチル型TiO2が析出した状態を示したものであ
る。これらの析出状態は第3図に示したように、例えば
焼成温度によって、代表的なチタン乳白ホーロ層の析出
結晶の種類およびその量が著しく異なり、焼成温度の増
加につれ、アナターゼ型TiO2からルチル型TiO2にシフト
して行く。ここでX線強度は強度がもっとも強くあらわ
れる101面の強度をプロットしたものである。本発明者
らは、この結晶析出状態と絶縁耐力の間には密接な関係
があることを見い出した。
その結果を第4図に示した。ここでTA,TRはそれぞれ、
アナターゼTiO2およびルチル型TiO2の101面でのX線強
度を示す。これからわかるように、TR/(TA+TR)の値
が増加するにつれ、すなわちルチル型TiO2量の増加につ
れ、絶縁耐力が著しく減少し、電気用品規格に規定する
ところの1kVの値をクリアーすることができなくなる。
すなわち、これらの結果から、本発明の面状発熱体のチ
タン乳白ホーロ層としては、TR/(TA+TR)<0.6の範囲
になるようにする必要がある。
これらの値を満足するものであれば、チタン釉薬のスプ
レー,転写紙法,ディップ,粉末静電法などで形成する
ことが可能である。
次に具体的な実施例について述べる。
第1図(イ)に示した構成のものを用いて、本発明品と
従来品の比較を行うためにサンプルを各50枚試作した。
金属基板は大きさ200mm×200mm,厚さ0.8mmのホーロ用鋼
板を用いて、酸洗,ニッケル処理を行った後、絶縁性を
有するホーロ層を形成した。このホーロ層に用いられる
ガラスフリットは第1表に示されるような低アルカリホ
ウケイ酸ガラスで、第2表に示すようなミル配合組成に
し、ボールミルで3時間湿式粉砕混合して、所望のスリ
ップを得た。
このスリップを前述の基板上に、約150μmになるよう
にスプレー塗布を行い、乾燥後,約850℃で焼成し、絶
縁性を有するホーロ層を形成した。
また、発熱素子として、第6図に示したSUS430(厚さ60
μm)製パターンを用いた。これを前述のホーロ層上に
設置し、その上から、フェロー社製1553Cチタン乳白フ
リットを用いて第2表に示した配合のスリップをスプレ
ー塗布し、乾燥,焼成して、サンプルを50枚試作した。
ここで、本発明品はTR/(TA+TR)の値が0.4になるよう
に、焼成条件,ミル引き条件等をシビアーに管理した。
比較として、現行品は、前述の値については、全く加味
しないで試作したものである。
それら各50枚のサンプルの絶縁耐力を測定し、そのバラ
ツキ度合を比較した。その結果を第5図に示した。
この結果から明らかなように、本発明品は絶縁耐力の高
い、安定なものが得られることを示している。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、電気的特性にすぐれ、
かつ安定に作れるとともに、製品歩留りもアップした面
状発熱体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ),(ロ),(ハ),(ニ)は本発明による
発熱体の構成例を示す縦断面図、第2図はチタン乳白ホ
ーロのTiO2粒子析出状態を示すX線パターン、第3図は
代表的なチタン乳白ホーロ層のTiO2粒子析出状態と焼成
温度の関係を示した図、第4図は絶縁耐力とTR/(TA+T
R)の値の関係を示した図、第5図は本発明品と従来例
の絶縁耐力のバラツキ度合を比較した図、第6図は電気
発熱素子の一実施例を示す平面図、第7図は従来例を示
す要部欠截斜視図、第8図は第7図A-A′線断面図であ
る。 1……金属基板、2……絶縁性を有するホーロ層、3…
…電気発熱素子、4……チタン乳白ホーロ層、5……中
間ホーロ層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平賀 将浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−72185(JP,A) 特開 昭59−201384(JP,A) 特開 昭51−80628(JP,A) 特開 昭59−88340(JP,A) 特公 昭60−8983(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性を有するホーロ層を形成した金属基
    板上に、チタン乳白ホーロ層によって、箔状の電気発熱
    素子を被覆結合した面状発熱体において、前記チタン乳
    白ホーロ層のアナターゼ型TiO2析出強度TAとルチル型Ti
    O2の析出強度TRとが式TR/(TA+TR)<0.6を満足する関
    係にあることを特徴とする面状発熱体。
JP25314885A 1985-11-12 1985-11-12 面状発熱体 Expired - Lifetime JPH0693375B2 (ja)

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JPS62113378A JPS62113378A (ja) 1987-05-25
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