JPS6257921B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転部材、特に高速ジエツトエンジン
の軸の軸方向の遊びを測定する為のもので、測定
対象物に対して固定可能なケーシングを有し、そ
の中にモータで駆動可能な回転体が支承されてお
り、該回転体によつて接触子が前記測定対象物の
方向へ移動することができ、且つ、接触パルスを
発した後、再び前記測定対象物から離れる方向へ
移動することができ、前記接触子は前記ケーシン
グおよび測定対象物に対して電気的に絶縁されて
いる電気機械的軸方向遊び測定装置に関する。

距離測定装置、詳しくは圧縮機またはタービン
の羽根端部間の径方向間隙を測定する為のもので
羽根端部に接しているケーシング内壁にとりつけ
られる装置が雑誌“archiv ｆｕ¨ｒ technisches
messen”1974年１月刊行、11頁および12頁に記
載されている。

これについていえば周知の装置の場合、測定結
果は測定個所に向けられた接触子尖端の針状延長
部の両側に配置された差動変圧器―距離トランス
ミツタによつて就中軸方向に移動する接触子尖端
の変位距離に関して得られねばならない。接触子
尖端が軸方向のすべり移動のみを行なうので偏心
接触子によつて軸方向の遊びを測定する装置を装
着することは不可能である。

且つ、前記周知の場合において、針状延長部の
温度制限された、制御しにくい熱膨張は測定を誤
まらせるものであり、且つ、すえつけ上の理由か
ら延長部が相当長く形成されねばならないとき特
に測定を誤まらせるものである。

それ故、前記周知の装置は軸方向の遊びの測定
に対しても最も過度に不適当であり、且つ当該機
械、例えばガスタービンジエツトエンジンの構造
上の事実は測定対象物に対して横方向の接近、即
ち、軸方向の遊びが測定されねばならないロータ
の径方向への接近のみを許すとき特に不適当であ
る。

特にここで、例えばガス発生機の高圧タービン
が少なくとも高圧圧縮機より前に位置する低圧も
しくは中間圧圧縮機駆動用のもう一つのタービン
に接続されている多軸式ガスタービンジエツトエ
ンジンのガス発生機のロータについて上記のこと
が考えられる。

本発明の課題は先に論ぜられた技術の立場に対
してのべられた欠点を解消し、随意の軸方向の遊
びの測定を行なうことが可能な装置を作ることに
ある。

比較的単純な構造であり且つ、装置の取扱いが
比較的簡単な場合、この課題は主として測定対象
物の長手軸もしくは回転軸に対して横に向けられ
た測定装置の接近および必要に応じて比較的長く
構成された測定装置が強いる困難なすえつけ状態
をさらに考慮して解決されねばならない。

前記課題を解決する為に本発明は主として次の
特徴を具備する。

「接触子尖端が回転体として形成されており、
且つ、駆動モータの延長軸と結合されている。全
ての軸装置は回転部材の回転軸に対して本質的に
直角であり、しかも測定対象物に対して平行な作
動位置にあり、且つ、それには測定対象物に最接
近した端部において偏心接触子が設けられてい
る。

それには絶対角度エンコーダが設けられてお
り、該絶対角度エンコーダによつて軸の零位を決
めることができ、且つ偏心接触子と測定対象物間
の距離の変化をその変化に伴なつて進む前記軸の
回転角の変化から求めることができる。

前記偏心接触子の前記測定対象物の方への移動
の際、電気的に絶縁されて設けられた前記偏心接
触子と前記測定対象物の測定された接触抵抗が抵
抗極限値以下になつたとき、接触子信号が発せら
れ、それによつて前記絶対角度エンコーダの瞬時
の読みが記憶され、且つ前記駆動モータおよび前
記軸が逆方向に反転せしめられ、零位にもどされ
る。」 上記構成により本発明では偏心接触子３の測定
対象物４への接近或は離間の際にその運動の反転
は接触子信号により行つているので接触子の摩耗
がなく、また接触子の前進中に或は起る砕片材に
よる測定誤差の累積がない効果があるものであ
る。

本発明の他の形成は残りの下位の請求範囲から
明らかである。

図面にしたがつて本発明の実施態様につき模式
的に示し、且つ、詳細に説明する。

図において、１は電気モータ、２は該モータに
より駆動されるモータにより出て下方へ延長され
た軸を示す。操作される回転方向によつて軸２と
結合される偏心接触子、ここでは軸の端部に偏心
して配置された円板３の形状のものを測定対象物
４の方向へまたはそれから離れる方向へ動かすこ
とができる。それは測定対象物４が機械軸５に固
定されており、その軸方向の遊びを測定しなけれ
ばならない場合の円板である。６は機械軸５の回
転軸心または長軸心を示す。測定装置の軸２はケ
ーシング７内で回転することができる。ここでは
８はケーシング７に対して軸２を電気的に絶縁す
る部分、９は電気モータに対して軸２を電気的に
絶縁する部分を示す。

電気モータ１の上方に絶対角度エンコーダ１０
があり、それによつて回転過程中、軸２の回転角
が電気光学的に測定され且つ円板３を含めた軸２
の零点または始点が決められる。この場合その
時々に前記軸２の回転角に対して円板３の外周面
とそれに対向する測定対象物４間の一定の軸方向
距離Ｓがつけられている。

図面において、１１は電気接触抵抗用インジケ
ータ、１２は検出電子装置、１３はモータ制御装
置および１４は測定値記憶装置を示す。測定過程
は以下の通りである。

電気モータ１は軸２を介して偏心接触子３（円
板３）を零点から始めて測定対象物４に接し、イ
ンジケータ１１によつて測定された円板３付き軸
２と測定対象物４間の電気的接触抵抗が例えば約
10Kの調整された極限値以下になる迄回転する。
この時点で検出電子装置１２は信号パルスを発
し、同時に命令“接触”（信号流１５，１６，１
７）を発し、角度エンコーダ１０の瞬時の読みが
電気的に記憶され、電気モータ１がモータ制御装
置１３によつて自動的に反転せしめられ、その結
果、円板３付き軸２は零点にもどされる。

測定記憶装置４に測定値（デジタルにエンコー
ドされた回転角）が記憶され、且つ表示され、円
板３が接触位置を再び去つたのちも同様である。
１９′は測定値を表示する表示領域を示す。

測定用解放要素はみかけの円板３と測定対象物
４間の電気的接触である。例えば10KΩの接触抵
抗という比較的高い極限値は測定対象物４が静止
しているという仮定のもとで、非常に軽い接触の
みを意味する。

主な利用例の場合それ故機械軸５の軸方向遊び
を測定する場合にも実際に進行する周速で測定対
象物４が円板３を通過して運動するという結果に
なる。その際、軸３と測定対象物４間のみかけの
電気的接触のみがあらわれる。10KΩの接触抵抗
の仮の極限値には円板３が測定対象物４に約0.2
ないし0.4μｍ近ずくだけですでに達する。

図面に示すごとく、前記装置の場合、軸２の回
転角は電気光学的に測定することができる。

図示はしないが偏心接触子はさらに半円形、弓
形またはかんぞう形状に形成しても良い。

それぞれの場合について、円板状の外周面が測
定対象物に対して常に平行に位置することが考慮
されねばならない。

図示のごとく、軸２はもつばら円周方向に、且
つ、ケーシング７にその時々の外輪で固定された
玉軸受１８，１９で支承されてねじれることがで
きる。

それ故、測定結果は有利にもつぱらその時々の
軸のねじれた状態を通して求められる。

図示はしないが、駆動モータを結合された軸は
場合によつて多数の円筒状ケーシングのセグメン
トから組立てられたケーシング内に取りつけられ
ても良く、その場合ケーシングには測定装置を例
えばターボ機械の外側ケーシングあるいはガスタ
ービン駆動機構の圧縮機またはタービンのケーシ
ングに固定する為の装置が設けられても良い。

きわめて良好な測定結果に関係して、前記すえ
つけ状態を考慮して、偏心接触子付き軸がカルダ
ン継手ないしはたわみ性、ねじり剛性連結リンク
によつて駆動モータおよび角度エンコーダに対し
て調整可能であることが有利である。

前記装置は場合によつては接触子付き軸を含め
た測定装置のケーシングを測定対象物に対して
種々軸方向に移動させることが可能であるように
形成されても良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の装置の模式図である。 １…電気モータ、２…軸、３…偏心接触子（円
板）、４…測定対象物、５…機械軸、６…軸心、
７…ケーシング、８，９…絶縁部、１０…絶対角
度エンコーダ、１１…電気接触抵抗用インジケー
タ、１２…検出電子装置、１３…モータ制御装
置、１４…測定値記憶装置、１５，１６，１７…
信号流、１９′…表示領域、１８，１９…玉軸
受。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転部材、特に高速ジエツトエンジンの軸の
   軸方向の遊びを測定する為のもので、測定対象物
   に対して固定可能なケーシングを有し、その中に
   モータで駆動可能な回転体が支承されており、該
   回転体によつて接触子が前記測定対象物の方向へ
   移動することができ、且つ、接触パルスを発した
   後、再び前記測定対象物から離れる方向へ移動す
   ることができ、前記接触子は前記ケーシングおよ
   び測定対象物に対して電気的に絶縁されている電
   気機械的軸方向遊び測定装置において、 (a) 前記回転体は駆動モータ１の延長軸２であ
   り、該延長軸は回転部材の回転軸６に対して本
   質的に直角であり、且つ前記測定対象物４に対
   して平行に配置されており、且つ前記測定対象
   物に最も近い端部に偏心接触子が設けられてお
   り、 (b) 絶対角度エンコーダ１０が設けられており、
   該絶対角度エンコーダによつて、前記軸２の零
   位を決めることができ、且つ前記偏心接触子と
   前記測定対象物間の距離の変化をその変化に伴
   なつて進む前記軸の回転角の変化から求めるこ
   とができ、 (c) 前記偏心接触子の前記測定対象物４の方への
   移動の際、電気的に絶縁されて設けられた前記
   偏心接触子と前記測定対象物間のインジケータ
   １１によつて測定された接触抵抗が抵抗極限値
   以下になつたとき、接触子信号が発せられ、そ
   れによつて前記絶対角度エンコーダ１０の瞬時
   の読みが記憶され、且つ前記駆動モータおよび
   前記軸２が逆方向に反転せしめられ、零位にも
   どされることを特徴とする電気機械的軸方向遊
   び測定装置。 ２ 前記軸２の回転角を電気光学的に測定するこ
   とができることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の電気機械的軸方向遊び測定装置。 ３ 前記偏心接触子が軸２に対して偏心して配置
   された円板３であることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項または第２項記載の電気機械的軸方向
   遊び測定装置。 ４ 前記円板が半円形、弓形またはじん蔵形状に
   形成されていることを特徴とする特許請求の範囲
   第３項記載の電気機械的軸方向遊び測定装置。 ５ 前記偏心接触子の外周面が前記測定対象物に
   対して常に平行に走つていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項、第２項、第３項または第４
   項記載の電気機械的軸方向遊び測定装置。 ６ 前記偏心接触子付き軸がカルダン継手ないし
   はたわみ性、ねじり剛性連結リンクによつて前記
   駆動モータおよび角度エンコーダに対して調整可
   能であることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項、第２項、第３項、第４項または第５項記載の
   電気機械的軸方向遊び測定装置。