JPS6257882B2

JPS6257882B2 -

Info

Publication number: JPS6257882B2
Application number: JP6277480A
Authority: JP
Inventors: Fumio Obara
Original assignee: Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1980-05-14
Filing date: 1980-05-14
Publication date: 1987-12-03
Also published as: JPS56160575A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は給水加熱器ドレン装置の改良に関する
ものである。

従来、火力、原子力発電プラントの給水加熱器
ドレン装置は、第１図の様に構成されていた。す
なわち、タービン１の排気は復水器２で間接冷却
され復水３となつて、ポンプ４で抽出され昇圧さ
れた後、給水加熱器５，６，７などにより加熱さ
れて、蒸気発生装置（図示せず）へ給水８され
る。

給水加熱器５，６，７は各々タービン１の途中
段落から抽出した加熱蒸気ラインすなわち抽気系
統１０，１１，１２により復水３を加熱する。凝
縮後の抽気蒸気はドレンとなり、ドレン管１３，
１４を通り調節弁１６，１７で制御されながら順
次低圧側の給水加熱器へとドレンが集められ、最
後にドレン管１５、調節弁１８を経て復水器２へ
回収される。

各々の給水加熱器ドレンラインには、プラント
低出力時やドレン水位制御異常時等の場合に、ド
レンを直接復水器２に排出するバイパス系統１
９，２０，２１と、バイパス調節弁２２，２３，
２４が設けられている。

この様な従来技術による給水加熱器ドレン系統
においては、給水加熱器７，６は復水器２とは分
離されており、給水加熱器５は抽気系統１２が大
径で配管できないため復水器２の上部本体に収納
されていた。すなわち給水加熱器６，７は復水器
２および給水加熱器５より離れた場所に設置され
ていた。これによつてタービン１と給水加熱器
６，７を連絡する抽気系統１１，１２は長くなる
事になる。

同様に、各給水加熱器５，６，７を連絡する復
水３を流す配管も長くなり、更に各給水加熱器
６，７のドレン管１３，１４、バイパス系統１
９，２０も長くなり、従つてこれらの配管用スペ
ースが非常に大きくなつていた。

また各給水加熱器は非常に大きなスペースを有
し、これによつて建屋が大きくなり、工期の延長
や作業量の増大等によるプラント建設コストが大
巾に増大していた。

この様なプラント建設スペースのうち非常に大
きな割合を占める給水加熱器を復水器の上部内に
収納し、建屋のコストおよびタービンと給水加熱
器を連絡する配管や、給水加熱器同志を連絡する
ドレン管や復水配管の量などを大巾に低減する方
法もある。しかし限られたスペースの復水器上部
内に複数の給水加熱器を設置すると高速のタービ
ン排気流を阻害する恐れがあり、給水加熱器をで
きるだけ小さくし、かつ全部の給水加熱器の胴径
は近似したものが望まれていた。

すなわち給水加熱器５は給水加熱器７，６のド
レンを順次集めた全ドレン量を取扱うため、大容
量となり、給水加熱器６，７等と一緒に復水器上
部に設置した場合は、給水加熱器５がタービン排
気流を阻害してしまう。

また、調節弁１８、バイパス調節弁２４は順次
流れてきた全給水加熱器のドレンを取扱うので大
口径となり、場合によつては２台以上の弁を併設
する必要もあり、調節弁の設置スペースが広く必
要になつたり制御系が複雑になる欠点があつた。

本発明の目的とするところは、上記の如き従来
技術の欠点を排除、改良し、復水器上部内に複数
の給水加熱器を設置し、給水加熱器の設置スペー
スを大巾に低減し、またタービンと各給水加熱器
とは連絡する配管や各給水加熱器同志を連絡する
配管を短かくし、これら配管用スペースを小さく
し、プラント建設コストを低減せしめると共に大
口径の調節弁を削除して信頼性の高い給水加熱器
ドレン装置を提供することにある。

また本発明の別の目的は、復水器上部内に設け
る複数の給水加熱器が高速のタービン排気流を阻
害する恐れのない、できるだけ小さい給水加熱器
でかつ各給水加熱器の胴径が近似したものとなる
様な給水加熱器ドレン装置を提供することにあ
る。

以下本発明の一実施例を添付図を参照して説明
する。

第２図において、給水加熱器５，６，７，２９
は復水器２の上部本体内に設置し、給水加熱器５
のドレン冷却部を別置としドレン冷却器３６を設
置し、かつドレン冷却器３６の前にはドレンタン
ク３５を設置した構成とする。

この様な構成の第２図において、タービン１の
排気は復水器２で間接冷却され復水３となつてポ
ンプ４で抽出昇圧された後、各給水加熱器へ送水
される。給水加熱器２９のドレンはドレン管３０
と調節弁３１を経て給水加熱器７へ回収され、給
水加熱器７のドレンと一緒になりドレン管１３、
調節弁１６により給水加熱器６へ回収される。な
お、給水加熱器７，２９のドレンの一部は分岐管
１９，２３、調節弁２２，３３を通して復水器２
に回収される。給水加熱器６のドレンと一緒にな
つたこれらのドレンは、ドレン管１４と調節弁１
７によりドレンタンク３５へ導かれる。また最も
低圧の給水加熱器５のドレンもドレン管３７によ
りドレンタンク３５へ導かれる。ドレンタンク３
５のドレンは別置とされた給水加熱器５のドレン
冷却器と同じドレン冷却器３６により復水と熱交
換したのち、ドレン管３８によつて復水器２へ導
かれる。

この様なドレン系統の構成は、給水加熱器５へ
流入するドレンが無いために他の給水加熱器６，
７，３５などの様に小形にすることができるの
で、復水器上部内へ複数の給水加熱器を設置する
ことが可能となり、建屋を大巾に縮少できるうえ
に、各給水加熱器を連絡する配管も大巾に低減で
きる利点も持つている。さらにドレンタンク３５
を設置して給水加熱器のドレンを集めることによ
り、給水加熱器５の中にドレンを貯溜させ水位を
作る必要がなくなる。この結果プラント出力によ
るドレン流量の変化や、給水加熱器５内の圧力が
変化してもドレンタンク３５の水位が変化するこ
とによつてドレンは復水器へ導かれる。すなわち
ドレンタンク３５はバランス管３９によつて給水
加熱器５と均圧となつているので、給水加熱器５
内の圧力と復水器２内の圧力との差から、ドレン
タンク３５からドレン冷却器３６を経てドレン管
３８で復水器２に至るまでの流路の摩擦損失を引
いた値が、ドレンタンク３５の水位とドレン管３
８を復水器２に接続する高さとの差となるので、
ドレンタンク３５内の水位がこのバランスを作り
出す位置まで上下して自然にドレン系統の流量を
制御してくれる。その結果ドレン管３８には複雑
でかつ調整や保守が大変な調節弁を設置する必要
がなく、従来技術では要していた大形の調節弁用
スペースが不用となり、コストの点でも信頼性の
点でも、また建屋スペースの点でも非常に優利な
構成となる。

このように本発明によれば、プラント建設スペ
ースのうち非常に大きな割合を占める複数の給水
加熱器を、高速のタービン排気旅を阻害すること
なく復水器上部本体内に収納することができ、大
巾なプラント建設コストの低減を図ることができ
る。また、複数の給水加熱器を復水器上部本体内
に収納することによつて、タービンと各給水加熱
器を連絡する配管や、給水加熱器同志を連絡する
配管を短かくし、配管用スペースの低減と有効利
用を図ることができる。更に本発明によれば、一
部ドレン配管には複雑でかつ調整や保守が大変な
調節弁を設置する必要がなく、調節弁用スペース
の他目的への有効利用や、メインテナンスの不必
要、信頼性の向上等の如き効果をあげることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドレン系統を示す図、第２図は
本発明の一実施例を示す図。１……タービン、２……復水器、５，６，７，
２９……給水加熱器、３５……ドレンタンク、３
６……ドレン冷却器。

Claims

【特許請求の範囲】

１加熱蒸気としてタービンの抽気が導かれる初
段の給水加熱器のドレン系路に介装されたタンク
と、このタンクと前記給水加熱器の内圧をバラン
スさせるよう両者を接続して設けられたバランス
管と、復水器から前記給水加熱器へ復水を導く復
水管に介装されて復水を加熱するドレン冷却器
と、前記タンクから前記ドレン冷却器を経て復水
器にドレンを導くドレン管と、前記給水加熱器の
次段の給水加熱器からのドレンを前記タンクへ導
くドレン管とを設けることにより、複数の給水加
熱器を復水器上部に収納したことを特徴とする給
水加熱器ドレン装置。