JPS62575Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、てんぷらやフライなどの揚げ物を製
造するためのフライヤに関するものである。

フライヤにおける食油の加熱方式としては、電
熱や石油、ガス等によつて油槽を直接加熱する直
接加熱方式が一般的であるが、加熱温度が高くな
り易いために食油の酸化や火災などを生じ易い。

このような問題が生じないようにするために
は、ヒートパイプを介して食油を加熱する間接加
熱方式の採用が考えられるが、ヒートパイプの熱
源としてガスを使用した場合には、燃焼熱の大半
が加熱に使用されることなく熱排気として外部に
排出されるため、加熱効率が非常に悪い。

本考案は、上記の如くガスとヒートパイプとの
組合わせによる間接加熱方式を採用したフライヤ
の加熱効率を高めることを目的としてなされたも
ので、燃焼室からの熱排気の排出流路を油槽を貫
通するパイプ内に形成し、この熱排気を食油の加
熱に再利用し得るように構成したことをその特徴
とするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明するに、第１図及び第２図において、１はフ
ライヤの本体、２は該本体１上に設けた食油を充
填するための油槽であつて、該油槽２の内部に
は、その左右にそれぞれ２本のヒートパイプ３，
３を近接並行させて凝縮部３ａ，３ａが食油に浸
漬する状態に配設すると共に、各ヒートパイプ３
の蒸発部３ｂを油槽２の外部前面に設けた燃焼室
４内に導入させ、該燃焼室４内に上記蒸発部３ｂ
を加熱するためのガスバーナー５を配設してい
る。

上記ヒートパイプ３は、内部に封入した熱媒体
の蒸発及び凝縮に伴う潜熱の吸収及び放出によつ
て伝熱を行うようにしたものである。

また、燃焼室４内においてガスの燃焼により発
生する熱排気を排出するため、上記油槽２の中央
下部には該油槽２を前後に貫通するパイプ６を設
け、該パイプ６内に上記熱排気の排出流路６ａを
形成すると共に、油槽２の背後に該排出流路６ａ
に通じる排気筒７を槽背壁２ａの全面に接するよ
うに設け、該排気筒７の上端に排出口８を開口さ
せている。

なお、図中９は油槽下端のドレン口、１０はガ
ス供給管である。

上記構成を有するフライヤにおいて、油槽２内
に充填された食油は、ガスバーナー５によりヒー
トパイプ３を介して間接的に加熱され、一方、燃
焼室４内でガスの燃焼により生じた熱排気は、油
槽２を貫通するパイプ６内の排出流路６ａを通つ
て排気筒７の排出口８から排出されるが、その
際、熱排気によつてパイプ６が加熱され、このパ
イプ６によつて食油の加熱が行われるばかりでな
く、排気筒７内に達した熱排気によつて槽背壁２
ａも全面的に加熱されることになり、従つて熱排
気が食油の加熱及び保温に極めて有効に作用す
る。

このように本考案によれば、燃焼室からの熱排
気の排出流路を油槽を貫通するパイプ内に設けた
ので、外部に排出されるべき排気中の熱エネルギ
を食油の加熱に有効再利用することができ、それ
によつて加熱効率を著しく高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るフライヤの第２図におけ
る−線での断面図、第２図は同第１図におけ
る−線での断面図である。 ２……油槽、３……ヒートパイプ、３ｂ……蒸
発部、４……燃焼室、５……ガスバーナー、６…
…パイプ、６ａ……排出流路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 食油を充填する油槽内に該食油を加熱するため
   のヒートパイプを配設し、該ヒートパイプの蒸発
   部を油槽の外部に設けた燃焼室内に導入すると共
   に、該燃焼室内に上記蒸発部を加熱するためのガ
   スバーナーを設け、該燃焼室からの熱排気の排出
   流路を油槽を貫通するパイプ内に設けたことを特
   徴とするフライヤ。