JPS6257419B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、複数の水平行および垂直列から成る
碁盤目の交点で設けられている複数の棒状スペー
サ７によつて横断される鋳型の区画室の内部へ取
りつけるのに適しており、これらの棒状スペーサ
が鋳型へ加えられる静力学的圧力に対して鋳型の
内壁４を支持するスラブ連続鋳造用移動磁場電磁
誘導装置に関する。 連続鋳型のますます進展する開発および電磁撹
拌の成功は、鋳型の中へ溶融金属を導入した後こ
れら２つの方法を密接に結合することを考えさせ
るようになつている。 溶融金属の運動は、溶融金属を鋳型に導入する
と直ちに、対流作用を的確に選択すれば凝固を開
始する帯域から溶融金属の中に懸濁する多数の不
純物を引き離し、この不純物を浴の表面のスラブ
の形状にして回収をさせる。 鋳型の電磁撹拌は、ビレツトの連続鋳造の場合
には、鋳造管のまわりに設けられる回転磁場誘導
体の冷却ボツクスを組み合わせることによつて成
功裡に解決済である。 ところがスラブの連続鋳造に対する鋳型では、
本問題は更に困難である。というのは鋳造堅孔が
４個の矩形垂直壁で組み立てた組立体から成り、
上記４個の壁が、複数の分離可能冷却ボツクスに
属しており、上記ボツクスがそれらの間、すなわ
ち、スラブの大きい両面に接触する２個の大きい
ボツクスとスラブの小さい両面に接触する２個の
小さいボツクスとの間で密閉されかつ連通してい
ないからである。 実際上、２個の大きいボツクスしか鋳型の各大
きい面に対する誘導に従つた電磁誘導体を内蔵し
ないために十分有効な容積を備えない。 現在スラブの連続鋳造用電磁誘導体を設ける鋳
型の技術的概念は、複数のスペーサ又は複数の大
きい冷却ボツクスの内方又は外方の大型垂直壁を
補強又は支持するための複数の他の部材が存在す
るもので電磁誘導体を内蔵するため自由に使用で
きる場所が減少されるので未だ決定的なものでは
ない。 1975年９月17日附出願番号第7528439号で出願
されかつ第2324395号で公開されたフランス特許
出願では、上述の鋳型が提案されており、その鋳
型では複数の棒状スペーサ（上記のこの特許出願
の第５図と第６図）は、この構造体の補強部材と
誘導体の磁気回路の極部材とを同時に兼ねてい
る。 上記装置における撹拌の効率を必然的に限定す
る複数の部厚い極を必要とする欠陥を有する。 本発明の目的は、冷却ボツクスの内側大壁と外
側大壁とが碁盤の目の配列にした棒状スペーサに
よつて間隔を置かれて維持され、既存の鋳型に内
蔵させることができかつさらに効果的に撹拌作用
を発生させることができる上述の欠陥のない電磁
誘導装置を提供することである。 本発明による電磁誘導装置は、この誘導装置の
磁気回路が板を支持する上記棒状スペーサの間か
ら成る垂直あるいは水平複数通路に設けられる櫛
状磁気回路素子で構成されており、各回路素子が
複数の歯および複数のスロツトから成り、したが
つて、それらの歯が棒状スペーサと一直線となり
かつそれらのスロツトが、棒状スペーサの間に設
けれられる複数の自由空間と共に、複数のチヤン
ネルを形成し、これらのチヤンネルでは誘導装置
の磁気回路の励磁を行なう多相コイルの複数の活
性導体が設けられていることを特徴とする。 このような構成により、複数の磁気回路部材を
垂直方向又は水平方向に配設しかつ誘導コイルの
複数の電流が流れる直線導体の束をそれぞれ水平
方向または垂直方向に配設するように構成したの
で、それぞれ垂直方向または水平方向に移動する
磁場をつくることができる。 冷却ボツクスによる１個または複数の電磁誘導
体からなるスラブの連続鋳造用鋳型が既に公知で
あり、この際誘導体が上記冷却ボツクスの大きい
壁の両主方向のいずれかの方向に平行なスロツト
を有する櫛形状の磁気回路を備えおり、また各コ
イルが一定磁気回路内に内蔵される電流が通る直
線導体の２個の束から成つている（例えば上述の
フランス特許出願第2324395号、第２図と第３
図、または第2324397号で公開されたフランス特
許の第２図参照）。先行のこれら２件のフランス
特許出願に説明される磁気回路の歯または極部材
は、冷却ボツクスの垂直大壁の間での補強部材と
して使用される。このような磁気回路は、上記冷
却部材が棒状スペーサの碁盤面の配列によつて構
成される型式の既存の鋳型の冷却ボツクスの中に
内蔵させることができない。 以下添付図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。 第１図に示される鋳型１は、２個の大水冷ボツ
クス１および２個の小水冷ボツクス２とから成
り、上記小水冷ボツクス２は、図示しない手段に
よつて公知のように互いに組み立てられる。スラ
ブの冷却室は、ギヤツプ３内に設けられており、
上記ギヤツプ３を大水冷ボツクス１の２個の内壁
４および小水冷ボツクス２の２個の内壁５によつ
て構成させてある。これらの内壁４と５とは、非
磁性と熱の伝導率のよい金属好ましくは銅合金か
ら構成させる一方、両ボツクス１および２の別の
壁は鋼からつくられる。 スラブの大きい両面に等しい大水冷ボツクス１
は、小水冷ボツクス２よりも十分厚くし、そのた
め大水冷ボツクス１内にそれぞれ誘導体を内蔵さ
せることができる。極端な場合、上記２個の小水
冷ボツクス２は、冷却水の循環に対する内部チヤ
ンネルを設けた複数の厚い板によつて簡単に構成
できる。 内壁面４の表面積を大きくし、かつ、冷却水圧
を高くしてあるので、複数の補強部材を設ける必
要があり、そのため大水冷ボツクスの内壁４と外
壁６との間でかなり一定の間隔を維持し、両側ボ
ツクスは互いに平行にしてあり、かつ、押圧力に
耐えるため公知のように補強させることができ
る。 既存の鋳型の大部分では、上記補強部材は中空
棒の形状にした棒状スペーサ７およびタイバー８
によつて強固にさせてあり、上記タイバー８は棒
状スペーサ７を貫通し、かつ第６図で示されるよ
うに大きい似壁４のねじ盲孔９の中へねじ込んで
ある。これらタイバー８のヘツド１０は壁６の外
面に対して支承されまた所望側で締め付けできる
ように外側から近ずくことができる。 第２図で示すように複数の棒状スペーサ７と複
数のタイバー８とは複数の行と列にして碁盤目の
配列に従つて配設してある。 第３図では前記大水冷ボツクス１の内壁４と外
壁６ならびに複数の棒状スペーサ７の孔を通して
ある複数のタイバー８があるのが判る。これら棒
状スペーサ７は、独立棒または壁６と一体部材に
よつて構成させることができる。ボツクス１の内
側に向いた面の内壁４は、この内壁４のほぼ全高
に亘つて延長されるリブ１１を備える。複数のタ
イバー８の作用を受けて、内壁４は、それらの複
数のリブの頂点によつて対抗板１２を支持してあ
り、この板１２自体は棒状スペーサ７の端に支持
されている。それらリブ１１はリブ自体の間に内
壁４と対抗板１２とで壁４の強制冷却させる水循
環チヤンネル１３を構成する。対抗板１２は、例
えば銅製または銅合金製のような非磁性合金属材
料である。第３図で示されるように、対抗板１２
は棒状スペーサ７の垂直方向に延長させてある
が、しかも複数チヤンネル１３内の循環水の入口
および出口のオリフイス２３，２４を対抗板１２
の下方と上方部分に設けるという条件でボツクス
１の全高に亘つて延長させることができる。 上述のように考案された冷却ボツクスでは、棒
状スペーサ７が存在するために、鋳型内で鋳造さ
れる金属の有効な混合をさせる強力な磁場を発生
する誘導装置を外壁６と対抗板との間に設けるこ
とが困難である。 本発明によると、上記問題は、公知のように櫛
形状であり、かつ同様に櫛形状にした複数の磁気
回路部材（１４ａから１４ｋまで）に細分割され
る磁気回路部材１４を使用して解決される。第４
図に示されるように、各磁気回路部材１４ａ……
…１４ｋは、組み立てかつ接着させるある磁性板
の束によつて構成させることができ、これら板に
はスロツト１５および歯１６を設けている。鉄板
の束の厚さｄは、棒状スペーサ７の隣接する両列
（第７図）または隣接する両行（第２図）との間
で自由にできる間隔ｄに等しい。 第２図と第３図の場合では、各磁気回路部材
（１４ａから１４ｋまで）は、隣接する棒状スペ
ーサ７の間に垂直方向に配設され、それらのスロ
ツト１５は一度複数の異なつた上記磁気回路部材
が置かれると、棒状スペーサ７の複数行の間に含
まれる空間内に整直される。公知のようにほぼ矩
形状にしてある２個の誘導コイル１７と１８と
は、棒状スペーサ７の複数行の間で整直されるス
ロツト１５内に水平方向に配設される誘導コイル
の水平部分１７ａ，１７ｂ，１８ａ，１８ｂを貫
通する。誘導コイル１７，１８の垂直部分１７ｃ
と１８ｃとは、複数の磁気回路部材１４ａ………
１４ｋの外側にはみ出てかつ重なるよう適宜曲げ
られる。コイル（１７と１８）は、単相の交流電
源（図示せず）に接続され、そのため第２図に示
される配置ではあたかもリニヤーモータが磁場内
を移動するように垂直方向に移動する磁場を発生
する。 第２図で詳細に判るように、棒状スペーサ７の
下方と上方行は、上方と下方の隔壁１９，２０を
有する単独部材で形成され、それら隔壁１９，２
０がボツクス１の全長に亘つて延長され、そのた
め冷却水の水供給導管２６と水排出導管２７に対
するそれぞれ上方と下方の２個の水流通ボツクス
２１，２２を構成している。水流通ボツクス２１
と２２に穿孔されるオリフイス２３，２４は、ボ
ツクス１から誘導コイル１７，１８を収容する中
仕切２５の中へまた水ボツクス仕切２２に向つて
中仕切２５の外への水の出口へ冷却水を通す。 中仕切２５を通過する流水量よりも、50から
100倍大きい流水量が内壁４に沿つて内壁仕切１
３を通過し、内壁４が凝固途中のスラブと接触す
る。水ボツクス仕切２１は、水供給導管２６を介
して給水させるとともに、中仕切２５の中と内壁
仕切１３を通過した後、冷却水を水排出導管２７
によつて水流通ボツクス２２から排出される。 すなわち冷却水の流れる経路は次の通りであ
る。

【表】 第５図に示すように、磁気回路部材１４のスロ
ツト１５は、それらの横方向面に凹部２８を設
け、例えばコイル１７ａを形成する導体の板体の
束に対して示されるように、冷却水の水へ接触さ
せる絶縁導体の束の表面を増大させるのが有利で
ある。 第５図ではさらに各導体の束は、磁気回路部材
のスロツト１５において例えばばち形くさび２９
によつてスロツト１５の外縁側でコイル１７ａを
形成する導体の板体の束と対接し、かつ冷却水を
通過させる凹部３１を有するくさび３０によつて
スロツト１５の底部で閉め付けられることが解
る。第６図で示されるように、コイルの導体の束
に直交して棒状スペーサ７の中に更に凹部３２を
設け、導体の束１７，１８と棒状スペーサ７との
間の冷却水の通過を良好にしている。 第７図では磁気回路部材１４および水平方向に
移動する磁場を発生させるコイル１７と１８の別
の配置を示している。この場合には磁気回路部材
１４は、同様櫛形状にしてある２個の磁気回路部
材１４ａと１４ｂとに分割されるが、しかも第２
図の磁気回路部材よりも長くかつより多い数の歯
を有している。各磁気回路部材１４ａ，１４ｂは
棒状スペーサ７の隣接する２個の行の間で水平方
向に配設され、一度それら２個の基本回路が配設
されると、それらのスロツトが棒状スペーサ７の
複数列の間に含まれる空間内で整直される。上記
２個のコイル１７と１８とは、それぞれ３個の基
本コイルに細分割され、これら基本コイルの電流
が流れる直線導体は、棒状スペーサ７の間で整直
されるスロツト１５内で垂直方向に配設される。
重ねるために適宜軽く弯曲させるコイル１７と１
８とのヘツドは、棒状スペーサ７の隣接する行の
上方および下方端の対の間から成る空間内に配設
される。これらコイル１７，１８とは、単相の交
流電源（図示せず）に接続される。 しかしながら、棒状スペーサの更に多数の行ま
たは列で更に多数のコイルを備えることができる
ことと、これらコイルが例えば３相のような多相
の電源へ接続され得ることは明らかである。 さらに、本発明が上述の実施例に限定されず本
発明の範囲を逸脱することなく多数の変形を考え
られることは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、鋳型の透視図、第２図は、第３図の
−線に沿つて見た垂直断面図、第３図は、第
２図の−線に沿つて見た垂直断面図、第４図
は、第２図と第３図とに示される誘導体の磁気回
路を構成する磁気回路部材の１つを示す透視図、
第５図は、上記磁気回路のスロツト内のコイルの
導体の束を示す拡大尺度の部分断面図、第６図
は、第３図の細部を示す拡大尺度の部分断面図、
第７図は、水平方向に移動する磁場をつくるため
の誘導体の可能な第２配置を示す第２図と同様な
垂直断面図である。 １：大水冷ボツクス、２：小水冷ボツクス、
３：ギヤツプ、４：内壁、５：内壁、６：外壁、
７：スペーサ、８：タイバー、９：盲孔、１０：
ヘツド、１１：リブ、１２：対抗板、１３：水循
環チヤンネル、１４：磁気回路部材、１５：スロ
ツト、１６：歯、１７：誘導コイル、１７ａ，１
７ｂ：水平部分、１７ｃ：垂直部分、１８：誘導
コイル、１８ａ，１８ｂ：水平部分、１８ｃ：垂
直部分、１９：隔壁、２０：隔壁、２１：水流通
ボツクス、２２：水流通ボツクス、２３：オリフ
イス、２４：オリフイス、２５：中仕切、２６：
水供給導管、２７：水排出導管、２８：凹部（第
５図）、２９：ばち形くさび（第５図）、３０：く
さび（第５図）、３１：凹部（第５図）、３２：凹
部（第６図）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の水平行および垂直列から成る碁盤目の
   交点で設けられる複数の棒状スペーサ７によつて
   横断される鋳型の区画室の内部へ取りつけるのに
   適しており、これらの棒状スペーサ７が鋳型へ加
   えられる静力学的圧力に対して鋳型の内壁４を支
   持するスラブ連続鋳造用移動磁場電磁誘導装置に
   おいて、この誘導装置の磁気回路が板を支持する
   上記棒状スペーサ７の間から成る垂直あるいは水
   平通路に設けられる複数の櫛状磁気回路部材１４
   ａ………１４ｋで構成されており、各回路部材が
   複数の歯１６および複数のスロツト１５から成
   り、したがつて、それらの歯１６が棒状スペーサ
   ７と一直線となり、かつ、それらのスロツト１５
   が、棒状スペーサ７の間に設けられる複数の自由
   空間と共に、複数のチヤンネル１３を形成し、こ
   れらのチヤンネル１３では誘導装置の磁気回路部
   材１４ａ………１４ｋの励磁を行なう多相コイル
   １７，１８が設けられていることを特徴とする電
   磁誘導装置。 ２ それらの磁気回路部材１４ａ………１４ｋが
   組み立てられかつ接着される複数の薄い磁性板か
   らつくられていることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項記載の誘導装置。 ３ それらのスロツト１５がコイル１７，１８の
   束に沿つて冷却水を循環させるためスロツトの横
   側面で凹部２８から成ることを特徴とする、特許
   請求の範囲第１項あるいは第２項に記載の誘導装
   置。 ４ 誘導コイル１７ａ，１７ｂ，１８ａ，１８ｂ
   がそれぞれこのコイルを収容するスロツト１５の
   底部に対して楔３０によつて絶縁されており、楔
   ３０が冷却水を通過させるため導体の束へ対面さ
   せる凹部３１をもつていることを特徴とする、特
   許請求の範囲第１項ないし第３項の１つに記載の
   誘導体。