JPS6257318B2 - - Google Patents

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JPS6257318B2
JPS6257318B2 JP14875481A JP14875481A JPS6257318B2 JP S6257318 B2 JPS6257318 B2 JP S6257318B2 JP 14875481 A JP14875481 A JP 14875481A JP 14875481 A JP14875481 A JP 14875481A JP S6257318 B2 JPS6257318 B2 JP S6257318B2
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amino acid
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aqueous
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JP14875481A
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Kyotaka Koyama
Shigeaki Irino
Norio Hagi
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Tosoh Corp
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Toyo Soda Manufacturing Co Ltd
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Priority to DD24340782A priority patent/DD216451A5/de
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  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はジペプチドエステルとアミノ酸エステ
ルとの付加化合物の回収法に関するものであり、
更に詳しくはこの付加化合物及び蛋白分解酵素を
含む水性懸濁液からこの付加化合物および酵素を
回収する方法に関するものである。
ジペプチドエステル、例えばN―ベンジルオキ
シカルボニル―α―L―アスパルチル―L―フエ
ニルアラニン低級アルキルエステルとアミン酸エ
ステル、例えばフエニルアラニン低級アルキルエ
ステルとの付加化合物は例えば甘味剤であるα―
L―アスパルチル―L―フエニルアラニン低級ア
ルキルエステルへの中間体などとして有用な化合
物である。
この様な付加化合物は、例えばアミノ酸エステ
ルとN―保護アミノジカルボン酸を水性媒体中蛋
白分解酵素の存在下で反応させることによつて得
られる(特開昭53−92729、特開昭54−9226)。こ
の反応では付加化合物は水性媒体中へ固相となつ
て析出する。そして水性媒体中には使用した酵素
がなおそのほとんどの活性を維持したまま溶存す
る。従つてこの様な水性混合液から付加化合物及
び酵素をいかに効率よく回収するかは極めて重要
な課題である。
上述した方法では付加化合物を過によつて回
収しているが酵素の回収は行つていない。
一方水と二層を形成することのできる有機溶媒
を反応終了液に加えて付加化合物を溶解抽出し、
これを有機溶媒中の均一液として分離し、水相か
ら酵素を回収することは知られている(特開昭54
−11295)。しかしながら抽出を効率よく行うため
には水と二相を形成することができると同時に付
加化合物に対する溶解力の大きい有機溶媒を使用
する必要があるが、この様な有機溶媒としては、
酢酸エチル等のエステル類やクロロホルム、二塩
化エタン等のハロゲン化アルキル類等比較的限ら
れている。ところがエステル類については、加水
分解の問題があり、またハロゲン化アルキル類に
ついては近年発ガン性が問題になつている折から
食品等の原料となる付加化合物の処理工程におい
ては、極力その使用を避けることが望ましい。
一方付加化合物に対する溶解力が小さい有機溶
媒の場合には、大量に使用することが必要で経済
上問題がある。
本発明者らはこの様な問題点を解決するため、
酵素の回収を同時に行う付加化合物の分離法につ
いて工業的に更に有利な方法を、鋭意検討した結
果、意外にも水相と有機溶媒相との二液相系にお
いて付加化合物の結晶が固相状態で有機溶媒相中
に取り込まれ、未反応基質や酵素を含む水相から
効果的に分離できること及び水相中から酵素を容
易に回収できることを見い出し、本発明を完成し
た。
即ち本発明は一般式 で表わされるジペプチドエステルとアミノ酸エス
テルとの付加化合物(式中R1は低級アルキル
基、R2はアミノ酸の側鎖基、Xは置換基を有す
ることのあるベンジルオキシカルボニル基であ
り、nは1又は2である)を固相で含み、かつ蛋
白分解酵素を含む水性混合液に水と二相を形成す
ることのできる有機溶媒を加えて混合し、この付
加化合物の実質的部分を固相で含む有機溶媒相と
酵素を含む水相の二液相を形成させ、有機溶媒相
と水相を分離し、この付加化合物を有機溶媒のス
ラリーとして回収し、水相から酵素を回収するこ
とを特徴とするジペプチドエステルとアミノ酸エ
ステルとの付加化合物の回収法を提供するもので
ある。
一般式()中R1はメチル基、エチル基の様
な低級アルキル基、R2はイソプロピル基、ベン
ジル基の様なアミノ酸の側鎖基、Xはベンジルオ
キシカルボニル基、p―メトキシベンジルオキシ
カルボニル基の様な置換基を有することのあるベ
ンジルオキシカルボニル基、nは1又は2であ
る。
一般式()で表わされる付加化合物を固相で
含み、かつ蛋白分解酵素を含む水性混合液は一般
で表わされるアミノ酸エステルと一般式 で表わされるN―保護アミノジカルボン酸を水性
媒体中、蛋白分解酵素の存在下で反応させて、水
性媒体中に一般式()で表わされる付加化合物
を析出させることにより調製することができる。
一般式()及び()中、R1,R2,X及びn
は一般式()中におけると同じ意味を表わす。
なお以下一般式()で表わされる付加化合物、
同()で表わされるアミノ酸エステル及び同
()で表わされるN―保護アミノジカルボン酸
はそれぞれ付加化合物、アミノ酸エステル及びN
―保護アミノジカルボン酸と云う。
上述の方法による水性混合液の調製は特開昭53
−92729号公報等に記載されている公知の条件に
従つてよい。これらの条件を例示すると以下の様
である。
アミノ酸エステル及びN―保護アミノジカルボン
酸の水性媒体中での濃度 約0.1ないし約5M、好ましくは約0.2ないし約
2M アミノ酸エステルとN―保護アミノジカルボン酸
との量比(モル比) 約5:1ないし約1:5、好ましくは約2:1
ないし約1:4 使用酵素 酸性プロテアーゼ、チオールプロテアーゼ、金
属プロテアーゼ、セリンプロテアーゼ等の蛋白
分解酵素; 好ましくはプロリシン、サーモライシン、タシ
ナーゼN、PS―プロテアーゼ等の金属プロテ
アーゼ・サモアーゼなどの粗製酵素も使用可。
酵素濃度 通常基質1モルに対して約2ないし約400mg
(約5×10-5ないし約1×10-2ミリモル)程
度、好ましくは約5ないし約100mg(約1×
10-4ないし3×10-3ミリモル) 反応の際の液性 使用する酵素が酵素活性を示す範囲内、通常PH
約4ないし約9、好ましくは4ないし8。
反応温度 使用する酵素が酵素活性を維持し得る温度範
囲、好ましくは約20ないし約50℃。
アミノ酸エステルとN―保護アミノジカルボン
酸はそれぞれL―体又はL―体とD―体との混合
物を用いる。アミノ酸エステルとしてL―体を用
いるとLL―型ジペプチドエステルとL―型アミ
ノ酸エステルとの付加化合物が、またL―体とD
―体との混合物を用いるとLL―型ジペプチドエ
ステルとD―体又はD―体とL―体の混合のアミ
ノ酸エステルとの付加化合物が生成する。
こうして得られた水性混合液に水と二相を形成
することのできる有機溶媒を加えると付加化合物
の結晶は固相のまま有機溶媒相に移行しスラリー
状となる。酵素は水相に残る。水と二相を形成す
ることのできる有機溶媒としては、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン等のケトン類、ジイソ
プロピルエーテル等のエーテル類又は、これらの
混合液を好適なものとして例示することができ
る。
本発明は付加化合物を有機溶媒のスラリーとし
て分離するものであるから、付加化合物を完全に
溶解する程多量の有機溶媒を使用するものでな
い。その量は通常付加化合物1重量部に対して約
1ないし約20重量部、好ましくは約3ないし約15
重量部である。
本発明で出発原料として用いる水性混合液中の
水の量は必ずしも限定的ではないが通常付加化合
物1重量部に対して約0.3ないし約20重量部、好
ましくは約0.5ないし約15重量部である。
本発明で用いる有機溶媒は水相と二相を形成し
て付加化合物を懸濁させたとき、その溶解度の範
囲で付加化合物を溶解させて含むが、その実質的
部分を固相で、スラリーの形で含むものである。
本発明の方法において付加化合物を含む水性混
合液と有機溶媒を接触させるときの温度は、通常
約0ないし約80℃である。しかしながら、形成し
た二相を分離し、水相から残存酵素を回収する目
的の場合には、約5ないし約50℃で混合を行うこ
とが望ましい。混合時間および二相の分離時間は
特に限定的でないが、通常5分ないし3時間の範
囲内で行われる。
付加化合物の実質的部分をスラリーとして含む
有機溶媒相と酵素を含む水相は液々抽出の時に用
いられるような慣用の手段により分離することが
できる。前述した様な付加化合物の生成反応で、
未反応で残つたアミノ酸エステル、N―保護アミ
ノジカルボン酸、酵素等の大部分は水相に残るの
で、これによつて付加化合物をこれらから分離す
ることができる。分離された有機相からは、慣用
の手段、例えば有機溶媒を蒸発により除去すると
か、ろ過等の方法により付加化合物を単離するこ
とができる。あるいは、分離された有機相を酸性
水溶液と接触させることにより、付加化合物の一
方の成分であるアミノ酸エステルを水相側に移動
させ、これよりアミノ酸エステルを、有機相から
は他方の成分であるジペプチドエステルを分離す
ることができる。
また付加化合物を含む有機溶媒相を直ちに付加
化合物のアミノ基の保護基(一般式()中の
X)の脱離の工程に供することもできる。
付加化合物の実質的部分をスラリーとして含む
有機溶媒相を分離した水相中にはなお活性を有す
る反応に使用した酵素の大部分が含まれており、
この水相は限外過膜等により酵素を濃縮回収し
再び使用することができる。またその他の慣用の
手段、例えば塩析等の操作により酵素を水相と分
離した後用いることもできる。これらのうち限外
過膜による方法は工業的に最も有利である。限
外過膜の膜材質としては特に限定はなくポリア
クリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
スルホン、酢酸セルロース等を使用することがで
きる。しかしながら使用する酵素の分子量に応じ
た分画性をもちかつ酵素に対する吸着性の少ない
膜を選択し使用することが望ましい。膜モジユー
ルとしては特に限定はなく、中空糸型、スパイラ
ル型、円管型、平板型等いずれでも使用すること
ができる。
こうして濃縮された酵素溶液は未反応で残つた
アミノ酸エステル及びN―保護アミノジカルボン
酸とともに次回の付加化合物生成反応の原料とし
て用いることができる。
また単に限外過によつて酵素を濃縮するだけ
でなく、濃縮液に更に塩類水溶液を加えて過を
継続し、実質上酵素のみを含む塩類水溶液の形で
酵素を回収することができる。
こうして回収した酵素又はその水溶液は再度付
加化合物の生成反応に使用できる。また勿論蛋白
分解酵素を用いる他の反応にも使用できる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば水性混合液中の付加化合物を他の成分から有機
溶媒中への高濃度のスラリーの形で効率的に分離
できる。また付加化合物を全量溶解することなし
に実質的部分を固形物として有機溶媒相に抽出で
きるので、溶媒の使用量が少なくてすみ工業的に
有利である。しかも溶解による抽出の場合に比べ
てより安定で、かつ生理学的により問題の少ない
有機溶媒を用いることができる。更にまた水相の
方からは、酵素を回収、再使用することができる
ので経済的にも有利である。以下本発明を実施例
により更に詳しく説明する。
実施例 1 N―ベンジルオキシカルボニル―L―アスパラ
ギン酸53.45gとDL―フエニルアラニンメチルエ
ステル塩酸塩107.84gを2のフラスコにとり、
蒸留水400ml、5N―水酸化ナトリウム水溶液100
mlおよび粗製サーモライシン(サーモアーゼPS
―160、商標、大和化成(株)製)4.8g、酢酸カルシ
ウム一水温0.9gを加え、40℃で撹拌しながら反
応させた。15時間後懸濁状の反応混合液を得た。
この液にトルエン600mlを加え、40℃で20分間撹
拌混合した。撹拌を止めると固形物を懸濁状に含
むトルエン相と均一透明な水相とに分離した。10
分後に固形物を含むトルエン相を水相から分離
し、トルエン相は200mlの0.5%酢酸カルシウム水
溶液で2回洗浄を行つたのち固形物をガラスフイ
ルターを用いて過により分離した。乾燥後酢酸
エチル―n―ヘキサン混合溶媒から再結晶を行い
N―ベンジルオキシカルボニル―d―L―アスパ
ルチル―L―フエニルアラニンメチルエステル
(以下Z―APMと云う)と主にD―体のフエニル
アラニンメチルエステル(以下D―PMと云う)
との1:1の付加化合物101.1g(収率83.2%)
を得た。この結晶が、Z―APMと主にD―PMの
1:1の付加化合物であることは、NMR、IR、
元素分析、旋光度が特開昭53−92729号に開示さ
れているデーターと同一であることにより確認し
た。一方二相分離を行つた水相と洗浄液を混合し
(全量840ml)酵素活性をカゼイン消化法により測
定したところ仕込み酵素の88%の残存活性がある
ことを認めた。さらにこの水溶液をポリスルホン
系中空糸型限外過膜装置(アミコン社製
H1P5,分画分子量5000、膜面積0.05m2、中空糸
内径0.5mm)により200mlまで濃縮を行つた。濃縮
液の酵素活性は仕込んだ酵素に対して86%であつ
た。
こうして得た酵素液を用いて付加化合物の生成
反応をくり返した(蒸溜水400mlのうち200mlに代
えてこの酵素液を用い、粗製サーモライシンの添
加量は0.6gとした)。最初の生成反応の場合とほ
とんど同一の結果が得られた。
実施例 2 実施例1において粗製サーモライシンを7.2
g、酢酸カルシウム一水温を1.3g反応時間を8
時間にした以外は実施例1と同様にしてペプチド
生成および付加化合物の形成反応を行つた。反応
終了後トルエンのかわりにメチルイソブチルケト
ンを1使用した以外は実施例1と同様に処理を
行つた。固形物を懸濁状で含有したメチルイソブ
チルケトン相は分離後ロータリーエバポレーター
で溶媒を留去したのち、残渣を酢酸エチル―n―
ヘキサン混合溶媒から再結晶し、Z―APMとD
―PMの1:1付加化合物を102.2g(収率84.1
%)を得た。水相と洗浄液を合わせた液(全量
840ml)は仕込み酵素に対して90%の酵素活性を
保持していた。さらにこの液をポリアクリロニト
リル系中空糸型限外過膜装置(旭化成社製、
HL―100型、分画分子量6000、膜面積0.2m2、中
空糸内径0.8mm)を用いて200mlまで濃縮した。濃
縮液の酵素活性は仕込んだ酵素に比べて75%であ
つた。
実施例 3 実施例2と同様にしてペプチド生成および付加
化合物の形成反応を行つた。反応終了後メチルイ
ソブチルケトンのかわりにジイソプロピルエーテ
ル500mlを使用した以外は実施例2と同様に処理
を行つた。固形物を懸濁状に含有したジイソプロ
ピルエーテル相は分離後ロータリーエバポレータ
で溶媒を留去したのち、残渣を酢酸エチル―n―
ヘキサンから再結晶し、Z―APNと主にD―PM
の1:1付加化合物96.5g(収率79.5%)を得
た。水相と洗浄液を合わせた液(全量680ml)は
仕込み酵素に対して72%の酵素活性を保持してい
た。さらにこの液をポリイミド型円管状限外過
膜装置(日東電気工業社製、NTU―4220、膜面
積0.014m2、分画分子量20000)を用いて200mlま
で濃縮した。濃縮液の酵素活性は仕込んだ酵素と
比べて70%であつた。
実施例 4 実施例2においてDL―フエニルアラニンメチ
ルエステル塩酸塩のかわりにL―フエニルアラニ
ンメチルエステル塩酸塩を用いた以外は実施例2
と同様にしてペプチド生成および付加化合物形成
反応を行つた。反応終了後メチルイソブチルケト
ンのかわりにメチルイソブチルケトン900mlとト
ルエン100mlの混合溶媒を用い実施例2と同様に
後処理を行つた。固形物を懸濁状で含有する有機
相は、水相から分離したのちロータリーエバポレ
ータで溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル―n―ヘ
キサンより再結晶し、Z―APMとL―フエニル
アラニンメチルエステル(以下L―PMと云う)
の1:1付加化合物98.68g(収率81.2%)を得
た。Z―APMとL―PMの1:1付加化合物であ
ることは、NMR、IR、元素分析、旋光度が特開
昭53−92729号に開示されているデーターと同一
であることにより確認した。水相と洗浄液を合わ
せた液(全量920ml)は仕込んだ酵素に対して92
%の酵素活性を有していた。この液を実施例1と
同様の操作により200mlまで濃縮した。濃縮液の
酵素活性は仕込んだ酵素に対して88%であつた。
更にこれに0.5%の酢酸カルシウム水溶液を、
過によつて減少する量を補償する様絶えず加え
て200mlの定量過を行ない、粗製サーモライシ
ンをほとんど他成分を含まない形で0.5%酢酸カ
ルシウム水溶液の溶液の形で回収した。得られた
粗製サーモライシン溶液の酵素活性は仕込んだ酵
素のそれの85%であつた。
実施例 5 N―ベンジルオキシカルボニル―L―アスパラ
ギン酸5.345gとDL―フエニルアラニンメチルエ
ステル塩酸塩10.784gを200mlのフラスコにと
り、蒸留水40ml、5M―水酸化ナトリウム水溶液
10mlおよびサーモライシン200mg、酢酸カルシウ
ム一水塩130mgを加え40℃で撹拌しながら反応さ
せた。7時間後反応混合液にメチルイソブチルケ
トン100mlを加え、40℃で20分間撹拌、混合し
た。撹拌停止10分後固形物を含む有機相と均一な
水相とを分離し、有機相は20mlの0.5%酢酸カル
シウム水溶液で2回洗浄を行つたのち、ロータリ
ーエバポレーターで溶媒を留去し残渣を酢酸エチ
ル―n―ヘキサンより再結晶し、Z―APMと主
にD―PMの1:1の付加化合物の結晶を10.34g
(収率85.2%)を得た。水相と洗浄液を合わせた
液(全量70ml)は仕込み酵素に対して82%の酵素
活性を保持していた。さらにこの液をポリアクリ
ロニトリル系中空糸型限外過膜装置(旭化成社
製ミニモジユールNM―3型、HI膜、膜面積25
cm2、中空糸内径0.8mm、分画分子量6000)を用い
20mlまで濃縮した。濃縮液の酵素活性は仕込んだ
酵素に比べて77%であつた。
実施例 6 サーモライジンのかわりにPS―プロテアーゼ
1gを用いた以外は実施例5と同様の操作でペプ
チド生成、付加化合物の形成および反応後の処理
を行つた。再結晶後、得られたZ―APMと主に
D―PMの1:1付加化合物の収量は9.87g(収
率81.2%)であり水相から回収された酵素の活性
は仕込酵素に対して膜濃縮以前は84%であり、膜
濃縮後は78%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 で表わされるジペプチドエステルとアミノ酸エス
    テルとの付加化合物(式中R1は低級アルキル
    基、R2はアミノ酸の側鎖基、Xは置換基を有す
    ることのあるベンジルオキシカルボニル基であ
    り、nは1又は2である)を固相で含み、かつ蛋
    白分解酵素を含む水性混合液に水と二相を形成す
    ることのできる有機溶媒を加えて混合し、この付
    加化合物の実質的部分を固相で含む有機溶媒相と
    酵素を含む水相の二液相を形成させ、有機溶媒相
    と水相を分離し、この付加化合物を有機溶媒のス
    ラリーとして回収し、水相から酵素を回収するこ
    とを特徴とするジペプチドエステルとアミノ酸エ
    ステルとの付加化合物の回収法。 2 水性混合液が、一般式 で表わされるアミノ酸エステル(式中R1は低級
    アルキル基R2はアミノ酸の側鎖基である)と一
    般式 で表わされるN―保護アミノジカルボン酸(式中
    Xは置換基を有することのあるベンジルオキシカ
    ルボニル基でありnは1又は2である)を水性媒
    体中、蛋白分解酵素の存在下で反応させて、一般
    で表わされるジペプチドエステルとアミノ酸エス
    テルとの付加化合物(式中、R1,R2、X及びn
    は前記同様である)を生成させた反応生成液であ
    る特許請求の範囲第1項記載の回収法。 3 水と二相を形成することのできる有機溶媒が
    水と二相を形成することのできるケトン類、脂肪
    族系もしくは芳香族系の炭化水素類、エーテル類
    又はこれらの混合物である特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載の回収法。 4 水と二相を形成することのできる有機溶媒を
    付加化合物を完全に溶解できる量未満の量で用い
    る特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか
    の項記載の回収法。 5 水と二相を形成することのできる有機溶媒を
    付加化合物1重量部に対して約1ないし約20重量
    部の量で用いる特許請求の範囲第1項ないし第3
    項のいずれかの項記載の回収法。 6 付加化合物のジペプチド部分がLL―型であ
    る特許請求の範囲第1項ないし第5項のいずれか
    の項記載の回収法。 7 付加化合物、アミノ酸エステル及びN―保護
    アミノジカルボン酸の一般式中のR1がメチル
    基、R2がベンジル基、nが1である特許請求の
    範囲第2項ないし第6項のいずれかの項記載の回
    収法。 8 用いるアミノ酸エステル及びN―保護アミノ
    ジカルボン酸がそれぞれL―型又はL―型とD―
    型との混合物である特許請求の範囲第2項ないし
    第7項のいずれかの項記載の回収法。 9 蛋白分解酵素が金属プロテアーゼである特許
    請求の範囲第1項ないし第8項のいずれかの項記
    載の回収法。 10 水相を有機溶媒相から分離したのち、限外
    過膜による限外過に付し、酵素を濃縮された
    酵素溶液の形で回収する特許請求の範囲第1項な
    いし第9項のいずれかの項記載の回収法。 11 限外過膜上に残る酵素溶液に塩類溶液を
    加えて更に限外過を行う特許請求の範囲第9項
    または第10項記載の回収法。 12 塩類溶液がカルシウム塩の水溶液である特
    許請求の範囲第11項記載の回収法。
JP14875481A 1981-09-21 1981-09-22 ジペプチドエステルとアミノ酸エステルとの付加化合物の回収法 Granted JPS5851896A (ja)

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DE8282108116T DE3274985D1 (en) 1981-09-21 1982-09-02 Process for recovering a dipeptide derivative
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