JPS6254486B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、各種事務処理に供される事務机、特
に詳しくは連続組立式の事務机に関するものであ
る。

「従来の技術」 現在一般に使用されている事務机は、その全体
の大きさ或いは抽出の数・機能等において大なり
小なりの相違を有しているが、基本的にはいずれ
の事務机も、他から独立した一体構造体となつて
いるので、事務処理上連続した机ラインが必要な
場合等には、通常は個々に独立する事務机を所望
のライン上に連続して配列しているのが現状であ
る。

然し乍ら、斯る独立机の連続配列にあつては、
徒に設置スペースが要求されるばかりか、例え床
面に連続して事務机が配列されていると雖も、あ
くまでもラインを構成する各事務机の機能は、
夫々の製作時に既に決定されているので、その後
の事務処理環境又は事務処理システム等の変化に
伴い、個々の机の機能を変更する必要が生じた
り、或いは配列状態の一部分を変更する必要が生
じても、これらの必要性に簡単に即応することが
できなかつた。

そこで、本出願人は、床面に一定間隔をおいて
立設される縦骨材と、隣接する縦骨材同士を順次
連結する上下２本の横骨材のみで、連続机の骨組
構造を構成すると共に、各縦骨材の一側面上下方
向に対のフツク穴を複数段穿設し、隣接する縦骨
材間に該フツク穴の一にフツクする支持腕を介し
て天板を高低調節自在に支持し、且つ上部横骨材
に吊設用レール部を設け、該レール部にキヤビネ
ツトを左右動可能に吊設する連続机の構造体を提
供している（実開昭54−第132524号公報参照）。

「発明が解決しようとする問題点」 従つて、斯る連続机構造は、従来の如く個々に
独立した事務机を連続して配列する必要がないの
で、設置スペースの有効利用は勿論のこと、縦骨
材同士を順次上下部の横骨材で連結し、且つ各縦
骨材のフツク穴に支持腕の基部をフツクして、該
支持腕上に天板の端部を載置するだけで、連続し
た机ラインが容易に得られると共に、支持腕のフ
ツク位置を変更すれば、必要に応じて２本の縦骨
材間に支持される天板の高さを自在に調節できた
り、或いは天板下方においてキヤビネツトの吊設
位置を自由に変更できるので、従来と比較すれ
ば、事務処理環境・事務処理システム等の変化
に、多少なりとも対応できることとなつた。

然し乍ら、該連続机構造において、天板の高さ
を自由に調節できると雖も、該高低調節はあくま
でも２本の縦骨材間に支持される天板全体でしか
行なえないので、２本の縦骨材間に支持される天
板の任意個所を必要に応じ分離して、該天板の一
部を段差支持したり、或いは天板の一部を完全に
取外すことは、構造上全く不可能であつた。

これに対し、現今の事務処理はOA化が急速に
進み、天板の一部に高さが異なる各種のOA機器
類を載置したり、或いは天板の同一線上の床面に
大型のOA機器類を設置する要請があるにも拘ら
ず、上記従来の連続机構造の如く、単に２本の縦
骨材間に支持される天板全体で対応するだけで
は、斯る要請に十分に即応することができないば
かりか、今後予想される事務処理の多様な変化に
対しても対応できるものではなかつた。

「問題点を解決するための手段」 而して、本発明は上記従来の問題点を解決する
ために開発されたもので、床面に一定間隔をおい
て立設される主縦骨材と、隣接する主縦骨材同士
を順次連結する上下２本の横骨材とで、机の連続
する骨組構造を構成すると共に、上記各主縦骨材
の一側面上下方向に対のフツク穴を複数段穿設
し、隣接する主縦骨材間に該フツク穴にフツクす
る支持腕を介して天板を高低調節自在に支持する
構成とし、且つ上記上部横骨材に吊設用レール部
を設け、該レール部に吊下体を左右動可能に吊設
する構成の連続組立式事務机を前提として、隣接
する主縦骨材間に一又は二以上脱着可能に配設さ
れる補助縦骨材を備え、該補助縦骨材は自身の一
側面上下方向に、上記主縦骨材のフツク穴と夫々
同位置で対応する対のフツク穴を穿設すると共
に、自身の他側面上部に先端が上方に折曲して上
記上部横骨材の背面と係合する上係合片を設け、
他側面下部に先端が下方に折曲して上記下部骨材
の背面と係合する下係合片を夫々設け、該上下の
係合片を対応する各横骨材に係合して、補助縦骨
材を主縦骨材間の任意個所に配設し、該補助縦骨
材と主縦骨材又は補助縦骨材同士のフツク穴を利
用して、天板を任意個所で分離して支持できる構
成を採用した。

「作用」 依つて、本発明にあつては、上下の係合片と上
下部の横骨材の係合を得て、補助縦骨材を主縦骨
材間の任意個所に配設して、該補助縦骨材と主縦
骨材又は補助縦骨材同士のフツク穴を利用して、
該各フツク穴に支持腕をフツクすれば、主縦骨材
間内の任意個所においては勿論のこと、主縦骨材
を越える任意個所においても、天板の一部を分離
して、その天板一部を段差支持したり、或いは天
板一部のみを完全に取外すことができるので、特
にOA化に伴う事務処理環境又は事務処理システ
ム等の多様な変化に対しても、十分に即応できる
こととなる。

「実施例」 以下、本発明を図示する一実施例に基づいて詳
述する。

本実施例に係る連続組立式事務机も、第１図・
第２図に示す如く、床面に一定間隔をおいて立設
される主縦骨材１と、隣接する主縦骨材１，１同
士を順次連結する上部横骨材２と下部横骨材３を
備え、該上下部の横骨材２，３と２本の主縦骨材
１，１で単位の骨組構造を構成し、該単位の骨組
構造を連続することにより、連続する机の骨組構
造を達成し、且つ各主縦骨材１の下端に補強脚４
を設け、該補強脚４を介して主縦骨材１を床面上
に立設すると共に、その一側面の上部上下方向に
対のフツク穴５を複数段穿設し、該対のフツク穴
５の一に支持腕６の基部をフツクして、該支持腕
６上に天板７の端部を夫々載置することにより、
隣接する各主縦骨材１，１間毎に天板７を高低調
節自在に支持する構成となす。

尚、本実施例にあつては、図示する如く、高低
調節自在に支持される天板７とは別体の固定天板
部７′を各主縦骨材１，１の上端面間に順次固定
して、最高位の支持状態にあつては、該固定天板
部７′と天板７を連続させて、比較的広い天板ス
ペースを提供できる構成となすと共に、天板７は
如何なる位置で支持される場合にも共用できる構
成となしている。

そして、特徴とするところは、隣接する主縦骨
材１，１間に一又は二以上脱着可能に配設される
補助縦骨材８を備える点に存する。

補助縦骨材８は、図示する如く、自身の一側面
の上下方向に、上記各主縦骨材１の一側面に穿設
されたフツク穴５と同位置で対応する対のフツク
穴９を穿設すると共に、自身の他側面上部に先端
１１ａが上方に折曲して上記上部横骨材２の背面
と係合する横Ｌ字状の上係合片１１Ａを設け、他
側面下部に先端１１ｂが下方に折曲して下部横骨
材３の背面と係合する下係合片１１Ｂを設け、該
各係合片１１Ａ，１１Ｂを夫々対応する各横骨材
２，３と係合させて、ネジ１２で締付固定するこ
とにより、極めて簡単な作業で、補助縦骨材８を
隣接する主縦骨材１，１間の任意個所に、必要に
応じて一又は二以上配設するものとする。

尚、該補助縦骨材８の下端にも、上記補強脚４
と同一な補強脚１０を設けると共に、補助縦骨材
８の各対のフツク穴９にも、前記と同様支持腕６
の基部をフツクすることは言うまでもない。従つ
て、第３図に示す如く、補助縦骨材８のフツク穴
９と主縦骨材１のフツク穴５又は補助縦骨材８同
士のフツク穴９，９を介して、隣接する主縦骨材
１，１間内又は該一の主縦骨材１を越えて、任意
に天板７の端部を支持することが可能となる。

更に、各上部横骨材２の下面全域に、吊設用レ
ール部１３を該横骨材２と平行に固設する一方、
抽斗を複数段設けてなるキヤビネツト１４の背面
上部に係合部１５を設け、第４図に示す如く、該
係合部１５を上記レール部１３に係合することに
より、キヤビネツト１４を左右動自在に吊設する
と共に、キヤビネツト１４の背面下端部に下部横
骨材３の側面と当接して滑動する滑動子１６を設
けて、上記状態で吊設されたキヤビネツト１４の
左右動を円滑に案内し、且つ吊設時の水平姿勢を
保持する構成とする。又、上記吊設用レール部１
３には、第５図に示す如く、自身の背面上端部に
係合部１８を設けてなる棚体１７も吊設するもの
とし、該棚体１７は背面下端部に下部横骨材３の
側面に当接する滑動子又は突起１９を設けて、棚
体１７の円滑な左右動と水平姿勢を保持すると共
に、該棚体１７の棚板１７ａに書類又は物品等の
収納整理に供されるケース・バスケツト２０を載
置するか、或いは書類又は物品（小型機器類を含
む）等を直接載置して、天板７下方の空間を有効
に利用できる構成とする。

又、各主縦骨材１，１間毎に支持される天板７
は、自身の下面に抽斗２１を取付けてなり、該抽
斗２１の具体的な取付構造は、図示する如く、各
天板７の下面に２本のレール２２ａ，２２ｂを固
設し、該各レール２２ａ，２２ｂに各レールと
夫々係合して滑動する転子２３ａ，２３ｂを有す
る支持体２４を左右動自在に支承し、該支持体２
４に抽斗２１を進退自在に支持することとし、少
なくとも該抽斗２１を主縦骨材１，１間内の任意
の位置で使用に供することができる構成とする。

依つて、上記構成の事務机を床面に連続して組
み立てた場合には、例えば使用者の体格等に応じ
て、主縦骨材１のフツク穴５に対する支持腕６の
フツク位置を適宜選択して、各主縦骨材１，１間
に支持される天板７の高低を調節したり、天板７
直下に取付けられる抽斗２１、及びレール部１３
に吊設されているキヤビネツト１４・棚体１７
を、事務処理に適した最適位置に移動したりする
ことが可能となる。

斯る基本的な使用状態にあつて、特に機械化に
伴う事務処理環境又は事務処理システム等の変化
に応じて、OA機器類又はその他事務処理に必要
な什器類を載置するために、２本の主縦骨材１，
１間に支持される天板７の一部を、他の部分から
段差支持する必要が生じたり、或いは大型の機器
類等を天板７と同一線上の床面に設置するため
に、天板７の一部を他の部分から完全に取外す必
要が生じたような場合には、第６図・第７図に示
す如き対応が可能となる。

即ち、天板７の一部を段差支持をする場合に
は、各図Ａに示す如く、既述した上下係合片１１
Ａ，１１Ｂ及びネジ１２を介して、その部分の両
側に２本の補助縦骨材８を配設するか、或いは主
縦骨材１を兼用する場合には１本の補助縦骨材８
のみを配設して、補助縦骨材８同士の内側フツク
穴９，９又は補助縦骨材８の内側フツク穴９と主
縦骨材１の内側フツク穴５を選択して、該各フツ
ク穴に支持腕６をフツクさせて、該両支持腕６，
６に所定寸法に切断されている別の天板７ａの端
部を載置すれば、載置される機器２５の高さに応
じて、識別の天板７ａのみが段差支持されること
となる。

尚、別の天板７ａと分離して両側に存すること
となる天板７の各隣接端部は、補助縦骨材８又は
主縦骨材１の外側フツク穴９又は５に所期の高さ
をもつてフツクされている支持腕６，６により、
今まで通りの高さで支持されることは言うまでも
ない。

更に、同じ一部段差支持でも、天板を上下に並
列的に段差支持する必要が生じたような場合に
は、第６図Ｂに示す如く、１枚の天板７は主縦骨
材１等により通常の高さにそのまま支持してお
き、他方必要個所に補助縦骨材８，８を配設し、
該補助縦骨材８の下位フツク穴９に支持腕６をフ
ツクすれば、別の天板７ａを上記天板７の下方に
並列的に支持することも可能となる。又、本実施
例にあつても、２本の主縦骨材１，１間に支持さ
れる天板７全体を、他の主縦骨材１，１間に支持
される。天板７に対して段差支持できることは言
うまでもない。

次に、天板７の一部を完全に取外す場合には、
上記と同様に、取外し部分の両側に２本の補助縦
骨材８を配設するか、又は主縦骨材１を兼用する
場合には１本の補助縦骨材８のみを配設して、そ
れらの外側フツク穴９又は５のみに支持腕６をフ
ツクさせて、該各支持腕６に所定寸法に切断され
ている天板７，７の端部を夫々載置すれば、該各
天板７，７は今まで通りの高さに分離して支持さ
れると共に、該分離する天板７，７間に機器類の
設置スペースＳが容易に画成されるので、該スペ
ースＳに事務処理に対応できる大型の機器類２６
等を簡単に設置することが可能となる。

又、斯る場合にあつては、第６図Ｂに示す如
く、上記設置スペースＳの中央に１本又は２本の
補助縦骨材８を配設し、該補助縦骨材８のフツク
穴９に支持腕６をフツクして、該支持腕６上に短
寸の天板７ａを載置すれば、該天板７ａの両側に
機器類２６を分離して設置することも可能とな
る。尚、本実施例にあつても、２本の主縦骨材
１，１間に支持される天板７全体を取外すことが
可能であることは言うまでもない。

更に、机の連続ラインは、第７図Ａに示す如
く、一直線上に連続させるのみならず、同図Ｂに
示す如く、主縦骨材１の床面に対する立設位置を
変化させることにより、Ｌ字形状又はコ字形状に
連続させることも可能であるが、特にこの場合に
は、図示する如く、１本の補助縦骨材８をＬ字コ
ーナー部に配設して、該補助縦骨材８の対のフツ
ク穴９，９に支持腕６をフツクすれば、コーナー
部において天板７，７同志の端部を、何ら支障な
く連続して支持できる利点がある。

又、事務処理上天板スペースを広くしたいよう
な場合には、第８図に示す如く、上記とは逆に主
縦骨材１，１の他側から２本の補助縦骨材８を配
設し、該逆向きの補助縦骨材８，８の各フツク穴
９に支持腕６を夫々フツクすれば、主縦骨材１の
他側にも天板７を別途支持できるので、極めて事
務処理上好都合となる。

「発明の効果」 以上の如く、本発明は、主縦骨材のフツク穴と
夫々同位置で対応する対のフツク穴を穿設した補
助縦骨材を、自身の他側面に設けられた上下の係
合片を介して、主縦骨材間の任意個所に配設し、
該補助縦骨材と主縦骨材又は補助縦骨材同士のフ
ツク穴を利用して、天板を任意個所で分離して支
持できるように構成としたことを特徴とするもの
であるから、天板一部を段差支持したり、或いは
天板一部のみを完全に取外すことが簡単にできる
ので、特にOA化に伴う事務処理環境又は事務処
理システム等の多様な変化に対しても、十分即応
できる連続組立式事務机を提供できることとなつ
た。

又、天板一部の段差支持・取外しを可能とする
補助縦骨材は、自身の係合片を対応する横骨材に
係合するだけで、２本の主縦骨材間に配設できる
ので、作業性の面でも何ら負担がかかるものでは
ないばかりか、有機的に利用すれば上記以外に
も、Ｌ字形状又はコ字形状に連続させた机ライン
のコーナー部において、連続する天板の端部同士
を簡単に支持できたり、或いは天板を主縦骨材の
逆側にも支持できることとなり、補助縦骨材の存
在は机の自在性に大きく貢献できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る連続組立式事務
机の要部骨組構造を示す分解斜視図、第２図・第
３図・第４図・第５図は組立状態を示す断面図、
第６図Ａ，Ｂは変更使用例を示す要部正面図、第
７図Ａ，Ｂは変更使用例を示す要部平面図、第８
図は他の変更使用例を示す断面図である。 １……主縦骨材、２……上部横骨材、３……下
部横骨材、５……フツク穴、６……支持腕、７…
…天板、８……補助縦骨材、９……フツク穴、１
１Ａ……上係合片、１１Ｂ……下係合片、１３…
…吊設用レール部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 床面に一定間隔をおいて立設される主縦骨材
   と、隣接する主縦骨材同士を順次連結する上下２
   本の横骨材とで、机の連続する骨組構造を構成す
   ると共に、上記各主縦骨材の一側面上下方向に対
   のフツク穴を、複数段穿設し、隣接する主縦骨材
   間に該フツク穴にフツクする支持腕を介して天板
   を高低調節自在に支持する構成とし、且つ上記上
   部横骨材に吊設用レール部を設け、該レール部に
   吊下体を左右動可能に吊設する構成の連続組立式
   事務机において、隣接する主縦骨材間に一又は二
   以上脱着可能に配設される補助縦骨材を備え、該
   補助縦骨材は自身の一側面上下方向に、上記主縦
   骨材のフツク穴と夫々同位置で対応する対のフツ
   ク穴を穿設すると共に、自身の他側面上部に先端
   が上方に折曲して上記上部横骨材の背面と係合す
   る上係合片を設け、他側面下部に先端が下方に折
   曲して上記下部横骨材の背面と係合する下係合片
   を夫々設け、該上下の係合片を対応する各横骨材
   に係合して、補助縦骨材を主縦骨材間の任意個所
   に配設し、該補助縦骨材と主縦骨材又は補助縦骨
   材同士のフツク穴を利用して、天板を任意個所で
   分離して支持できるように構成したことを特徴と
   する連続組立式事務机。