JPS6254042B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6254042B2
JPS6254042B2 JP57201091A JP20109182A JPS6254042B2 JP S6254042 B2 JPS6254042 B2 JP S6254042B2 JP 57201091 A JP57201091 A JP 57201091A JP 20109182 A JP20109182 A JP 20109182A JP S6254042 B2 JPS6254042 B2 JP S6254042B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
permeable membrane
solution
cellulose
weight
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57201091A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5991965A (ja
Inventor
Shigeo Aoyanagi
Kazuhiko Suzuki
Yukio Kyota
Masato Emi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP20109182A priority Critical patent/JPS5991965A/ja
Publication of JPS5991965A publication Critical patent/JPS5991965A/ja
Publication of JPS6254042B2 publication Critical patent/JPS6254042B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 背景技術 発明の分野 本発明は、透過膜の製造方法に関するものであ
る。詳しく述べると、人工腎臓装置、血漿分離装
置等に使用される透過膜の製造方法に関するもの
である。 先行技術 最近浸透作用、限外濾過作用等を利用する人工
腎臓装置、血漿分離装置等のごとき体液濾過装置
の発展はめざましく、医療界において広く使用さ
れている。しかして、このような体液濾過装置に
おいては極めて細い透析用中空糸や透析用平膜が
最も重要な部材となつている。 これらの透過膜、例えば透析用中空糸の代表的
なものとしては、セルローストリアセテートを脱
酢して得られる再生セルロースからなる中空糸が
あるが、この中空糸は透水能力が不充分であつて
血液の処理時間が長くなり、場合によつては患者
に対して長時間の治療時間を要し、特に老人や身
体虚弱者が患者であるような場合には好ましくな
い結果を生じることが見出されている。一方、セ
ルロースエステルを使用した中空糸も提案されて
おり、このような材料の使用により脱酢酸という
ような煩雑な工程も不要となり、その透水能力も
一応満足すべきものであるが、紡糸原液のドープ
として、例えばアセトン―ホルムアミド(40:
60)の混合物中、アセチルセルロース30重量%の
ものを使用するので、安全性の点で問題がある。 このようなセルローストリアセテートからの再
生セルロースあるいはセルロースアセテートの中
空糸の欠点を解消するために、銅アンモニアセル
ロース紡糸原液を環状紡糸孔から押出してその下
方に自重落下させ、その際線状に紡糸される紡糸
原液の内部中央部に該紡糸原液に対する非凝固性
液体を導入充填して吐出させ、それから自重落下
に充分流動延伸したのち、希硫酸溶液中に浸漬し
凝固再生を行なうことによる中空糸の製造が提案
されている(特公昭55−1363号公報)。しかしな
がら、この銅アンモニアセルロース中空糸は、前
記セルローストリアセテートからの再生セルロー
ス中空糸やセルロースエステル中空糸に比べると
透水能力は増大するとはいえ、これらはすべて尿
素、ビタミンB12等のごとき小分子量のものしか
透過し得ず、中分子量以上のものは透過できない
ので、例えば人工腎臓装置に使用した場合、次第
にメラニン色素等が蓄積してくるという欠点があ
つた。また、前記方法においては、銅アンモニア
セルロース紡糸原液を空中に吐出させるので、凝
固液に達するまでにアンモニアがある程度分離し
て表面から凝固し始める。したがつて、得られる
中空糸は外側表面にスキンが生成するので、内外
両表面部および内部が均質なものは得られない。
このような中空糸を透析装置に使用した場合、内
側表面部および内部と外側表面部とで生成する微
細孔の孔径が異なるので、性能が一定せず良好な
透析効果は得られ難いという欠点があつた。 さらに、前記銅アンモニアセルロース膜は、重
金属である銅を使用するために、製膜工程あるい
は製錬、水洗工程において銅イオン排液が多量に
排出し、これを処理するために多額の費用がかか
るという欠点があつた。また、溶剤が銅アンモニ
ア溶液であるため、第三物質として原液に添加で
きる孔径制御剤もその種類が限定されている。し
たがつて、後工程で除去できる物質を原液に添加
し、透過能を制御する等の技術的応用の範囲が狭
くなるという欠点があつた。また、銅アンモニア
セルロース膜の場合には、充分な洗浄を行なつて
もなお微量の銅イオンが透過膜中に残存するの
で、このような透過膜を使用した透析装置におい
ては、透析操作開始直後に白血球が一時的に急激
に減少するという、いわゆる一過性白血球減少症
(hemo dialysis leukopenia)等の副作用を生体
に与え、これが患者に与える影響には無視し得な
いものがある。 発明の目的 したがつて、本発明の目的は、新規な透過膜の
製造方法を提供することにある。本発明の他の目
的は、残留金属が存在しない透過膜の製造方法を
提供することにある。本発明のさらに他の目的は
孔径制御剤の選択幅の大きい透過膜製造方法を提
供することにある。 これらの諸目的は、セルロース100重量部に対
してポリエチレンオキサイド5〜50重量部を、該
セルロース100重量部に対してホルムアルデヒド
80〜150重量部となるように配合したホルムアル
デヒドとメチルスルホキサイドとにセルロースお
よびポリエチレンオキサイドを溶解してなる溶液
を膜状に成形し、このようにして形成された成形
物を酸またはアルカリ水溶液よりなる凝固液中に
浸漬して凝固再生し、ついで該凝固再生物を洗浄
して前記ポリエチレンオキサイドを溶出させて除
去することを特徴とする透過膜の製造方法により
達成される。 また、本発明は、セルロースの濃度がジメチル
スルホキサイドに対して4〜20重量%である透過
膜製造方法である。さらに、本発明はセルロース
溶液の粘度が500〜2500ポイズである透過膜の製
造方法である。本発明は、ホルムアルデヒドがパ
ラホルムアルデヒドの形で使用されてなる透過膜
の製造方法である。また、本発明は凝固液が例え
ばアルカリの水溶液、特に水酸化ナトリウムの水
溶液である透過膜の製造方法である。さらに、本
発明は、透過膜が中空糸である透過膜の製造方法
である。本発明は、成形物がセルロース溶液を環
状紡糸孔から押出し、かつ紡糸させる前記セルロ
ース溶液の内部中央部に該セルロース溶液対する
非凝固性液体を導入充填して吐出させることによ
り形成される透過膜の製造方法である。また、本
発明は、透過膜が平膜である透過膜の製造方法で
ある。 発明の具体的説明 本発明において使用されるセルロースとして
は、平均重合度200〜1500のものが好ましく、特
に平均重合度300〜1000のものが最も好ましい。 溶媒は、ジメチルスルホキサイドとホルムアル
デヒドとを反応させて得られる錯体であり、セル
ロース1重量部に対するホルムアルデヒドの使用
量は0.8〜1.5重量部であり、好ましくは1.15〜
1.25重量部である。ホルムアルデヒドは、通常パ
ラホルムアルデヒドの形で使用される。また、セ
ルロースの濃度はジメチルスルホキサイドに対し
て4〜20重量%、好ましくは6.0〜12.0重量%で
ある。 セルロース溶液を製造するには、乾燥セルロー
ス、ジメチルスルホキサイドおよびパラホルムア
ルデヒドを撹拌下に90〜140℃、好ましくは、110
〜120℃の温度に1〜5時間、好ましくは2〜3
時間加熱して均一に溶解させ、その間に発生する
ガス状ホルムアルデヒドを除去したのち、ジメチ
ルスルホキサイドに溶解した孔径制御剤としての
ポリエチレンオキサイド溶液を添加して撹拌し、
均一透明な原液が得られる。この原液は、500〜
2500ポイズ、好ましくは1000〜1500ポイズであ
る。これは粘度が500ポイズ未満では、得られる
透過膜の機械的強度が低下する。一方、粘度が
2500ポイズを越えると、紡糸時に脈動が生じ、窒
素による輸送が困難になる。 孔径制御剤として使用されるポリエチレンオキ
サイドは、数平均分子量が400〜20000、好ましく
は600〜1000である。その添加量は、セルロース
100重量部に対して5〜50重量部、好ましくは20
〜30重量部である。 本発明により製造される透過膜は、中空糸膜、
平膜等を問わず任意の形状のものがあり、その膜
厚は5〜100μm、好ましくは8〜30μmであ
る。中空糸膜の場合、平均内径は100〜1000μ
m、好ましくは150〜350μmである。 つぎに、透過膜の製造方法について説明する。
まず、中空糸膜の製造方法について述べると、セ
ルロースをジメチルスルホキサイドおよびホルム
アルデヒドに溶解させた原液を環状紡糸孔から押
出し、その下方に自重で落下させる。その際、線
状に紡糸する原液の内部中央部により充分延伸さ
せたのち、凝固液中に浸漬して凝固再生を行な
う。紡糸速度は20〜12m/分、好ましくは60〜
100m/分である。凝固再生後に巻取り、この巻
取り中空糸は、必要によりアルコール―水混合液
で処理し、さらに水洗したのち、乾燥を行なう。 紡出される原液の内部中央部に導入充填される
非凝固性液は乾燥時に透過性の低い液体が選ばれ
る。好適な非凝固性液体としては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン、
パークロルエチレン、トリクロルエチレン、軽
油、灯油、ヘプタン、オクタン、ドデカン、流動
パラフイン、ミリスチン酸イソプロピル、エタノ
ール等がある。 凝固液としては、アルカリ水溶液および酸水溶
液のいずれも使用できる。アルカリとしては水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等があるが、好ま
しくは水酸化ナトリウムであり、通常0.5〜20重
量%、好まくは1.0〜5.0重量%の水溶液であり、
その液温は20〜80℃、好ましくは30〜60℃であ
る。酸としては硫酸、硝酸、リン酸、塩酸などが
あるが、好ましくは硫酸等であり、その液温は20
〜80℃、好ましくは40〜60℃である。 巻取つた中空糸を処理するアルコール―水混合
液としては、メタノール―水、エタノール―水、
イソプロパノール―水等があり、アルコール濃度
は5〜100重量%、好ましくは10〜60重量%であ
る。温水処理は30〜100℃、好ましくは40〜80℃
の液温で行ない、凝固液を完全に除去するととも
に、ポリエチレンオキサイドを溶出除去する。乾
燥は温風トンネル乾燥、温風回転乾燥等により40
〜120℃、好ましくは60〜100℃の温度で行なわれ
る。 平膜を製造する場合には、前記のごとき原液を
スリツト状押出孔から吐出されて平膜状に成形し
たのち、このようにして成形された膜状物凝固液
中に浸漬して凝固再生を行なう。原液を平膜状に
成形する方法としては種々あるが、一例を上げる
と、例えば押出装置に設けられたスリツト状押出
孔より膜状に吐出させた原液は平行に配置された
2個のローラにより厚みを規制されて凝固槽内の
凝固液に浸漬され、変向棒を通過して、その間に
凝固してローラにより引上げられる。別の方法と
しては、押出装置の押出孔より膜状に吐出させた
原液を、凝固槽内に凝固液中の回転ドラムの表面
に付着させて凝固させたのち、ローラにより引上
げるものである。さらに他の方法としては、押出
装置の押出孔より膜状に吐出させた原液を、回転
ドラムの表面に付着させ、ローラで押圧して厚み
を規制したのち、前記回転ドラムに接触するドラ
ム、さらに別の回転ドラムへと転着させながら凝
固させ、ついで他の分離して配置したローラを経
で引上げられる。さらに別の方法としては、複数
枚、例えば2枚のガラス板よりなる鋳型内にセロ
フアン、ポリエチレンテレフタレート等のフイル
ムを挿入し、該フイルムと一方のガラス板との間
の空隙に前記原液を注入して膜状物を形成させた
のち、該膜状物を前記フイルムとともに取出して
凝固液浸漬して凝固再生を行ない、ついで該フイ
ルムを剥離する。なお、水洗、乾燥等の条件は中
空糸膜の場合と同様である。 つぎに、実施例を挙げて本発明方法を、さらに
詳細に説明する。 比較例 1 乾燥セルロース(含水率1%以下に乾燥したも
の)(重合度730〜980)512g、パラホルムアルデ
ヒド(92%以上含有)625gおよびジメチルスル
ホキサイド(含水量500ppm以下)9375gを反応
器に仕込み、加熱撹拌したところ、第1図に示す
ように2〜3時間後に90〜100℃に達し、均一に
溶解した。さらに数時間加熱撹拌して過剰のホル
ムアルデヒドを水封式ポンプで充分除去して均一
透明な原液(20℃における粘度2070ポイズ)を得
た。 このようにして得られた原液を、環状紡糸孔を
装着した紡糸口金装置に導き、5Kg/cm2の窒素圧
でギヤポンプにより定量的に紡糸孔より吐出させ
た。紡糸孔の孔径は3.8mmであり、原液の吐出量
は9.5ml/分とした、一方、紡糸口金装置に装着
した非凝固性液体の導入管よりミリスチン酸イソ
プロピルを導入し、前記原液に内包させて吐出さ
せた。ミリスチン酸イソプロピルの吐出量は43
ml/分とした。ついで、吐出原液を空間に100mm
自重落下させ、ただちに浴温約30〜40℃の2.0重
量%水酸化ナトリウム水溶液を満した凝固浴に浴
長4mで導入した。このときの紡糸速度は80m/
分であつた。 この糸条をカセに巻取り50重量%濃度のメタノ
ール水溶液中に60分間浸漬して処理し、ついで50
〜60℃の水で温水処理した。ついで、この糸条を
温風トンネル内で90〜100℃で0.3分間乾燥して中
空糸を得た。得られた中空糸は平均内径230μ
m、平均膜厚17μmで、該表面、内表面および内
部が均一な中空糸膜であつた。 このようにして得られた中空糸を用いて(膜面
積0.7m2)、牛血について生体(in vivo)濾過試
験を行なつたところ、アルブミン、フイブリノー
ゲンともほとんど透過せず最高でも3%程であつ
た。 実施例 1 乾燥セルロース(含有率1%以下に乾燥したも
の)(重合度730〜980)501g、パラホルムアルデ
ヒド(92%以上含有)625gおよびジメチルスル
ホキシド(含有量500ppm以下)8860gを反応器
に仕込み、加熱撹拌したところ、2〜3時間語に
90〜100℃に達し、均一に溶解した。ついで、ジ
メチルスルホキシド440gにポリエチレンオキサ
イド(数平均分子量1000)18gを溶解した溶液
を、前記原液に添加して撹拌し、均一な原液(20
℃における粘度2000ポイズ)を得た。 このようにして得られた原液を、環状紡糸孔を
装着した紡糸口金装置に導き、5.0Kg/cm2の窒素
圧でギヤポンプにより定量的に紡糸孔より吐出さ
せた。紡糸孔の孔径は3.8mmであり、原液の吐出
量は9.5ml/分とした。一方、紡糸口金装置に装
着した非凝固性液体の導入によりミリスチン酸イ
ソプロピルを導入し、前記原液に内包させて吐出
させた。ミリスチン酸イソプロピルの吐出量は
4.3ml/分とした。ついで、吐出原液を空間に140
mm自由落下させ、ただちに浴温約30〜40℃の2.0
重量%水酸化ナトリウム水溶液を満した凝固浴に
浴長4mで導入した。このときの紡糸速度は
80m/分であつた。 この糸条をカセに巻取り、比較例1と同様な方
法で処理、乾燥して中空糸を得た。得られた中空
糸は平均内径220μm、平均膜厚16μmであり、
外表面、内表面および内部が均一な中空糸膜であ
つた。 このようにしてえられた中空糸を用いて(膜面
積0.7m2)、牛血について生体(in vivo)濾過実
験を行なつたところ、結晶たんぱく透過率(%)
は、第1表のとおりであつた。 実施例 2 実施例1と同様な方法において、孔径制御剤と
して数平均分子量1000のポリエチレンオキサイド
21.6gを使用した以外は、同様な方法を行なつ
て、中空糸を得た。得られた中空糸は平均内径
225μm、平均膜厚16μmであり、外表面、内表
面および内部が均一な中空糸膜であつた。 このようにして得られた中空糸を用いて、実施
例1と同様な生体濾過実験を行なつたところ、第
2表の結果が得られた。
【表】
【表】 実施例 3 実施例1と同様の方法により得られた原液を、
スリツト状押出孔を備えた押出装置に導き、5
Kg/cm2の窒素圧でスリツト状押出孔より吐出させ
た。押出孔の幅は4.0mm、長さ250mmであり、原液
の吐出量は9.8ml/分であつた。吐出した膜状物
は回転ドラムの表面上に付着させ、ローラにより
押圧して厚みを規制しながら、互いに接触しなが
ら回転する3個のドラムの表面に順次貼着させな
がら凝固槽内の浴温30〜40℃の3.0重量%水酸化
ナトリウム水溶液で凝固させ、ついで該回転ドラ
ムより剥離させてローラを経て引上げた。このと
きの速度は70m/分であつた。ついで、50重量%
濃度のメタノール水溶液中に50分間浸漬したの
ち、50〜60℃の温水で洗浄し、温風回転乾燥器内
で70〜80℃の温度で0.35分間乾燥して平均膜厚20
μmの平膜を得た。 このようにして得られた平膜を用いて、実施例
1と同様な生体濾過実験を行なつたところ、第3
表のとおりであつた。
【表】 実施例1〜3で得られた中空糸膜および平膜に
ついて、日本薬局方の「重金属試験法」を参照
し、つぎの方法で残存銅の定量を行なつた。ま
ず、試料を0.5g精秤し、磁性のるつぼに入れ、
ゆるく蓋をして弱く加熱して炭化した。冷却後、
硝酸2mlおよび硫酸5滴を加え、白煙が生じるま
で注意して加熱し(中火で乾固、強火で加熱)、
500〜600℃で強熱して灰化した。冷却後、塩酸2
mlを加え、水溶上で蒸発乾固し、0.1Nの塩酸で
るつぼを洗浄しつつ10mlにしたのち、紫外線を用
いて測定したところ、残存銅は、いずれも0ppm
であつた。これに対して、市販の銅アンモニアセ
ルロースからの再生中空糸の場合、同様に試験し
たところ、残存銅は19〜30ppmであつた。 発明の具体的効果 以上述べたように、本発明による透過膜の製造
方法は、ジメチルスルホキサイドおよびホルムア
ルデヒドにセルロースおよびポリエチレンオキサ
イドを溶解してなる溶液を膜状に成形し、このよ
うにして成形された成形物を凝固液中に浸漬して
凝固再生することにより行なわれるものであるか
ら、得られる透過膜は中空糸膜としてあるいは平
膜として勝れた透析効果を示すだけでなく、銅が
まつたく存在しないので、白血球減少症等の副作
用を生体に与える心配はない。また、使用するポ
リエチレンオキサイドの分子量および添加量を選
定することにより所望の分子量(孔径)の溶質を
分離することができる。また、ポリエチレンオキ
サイドは分子量分布がシヤープであるので、透過
膜中に形成される細孔の径も均一なものにするこ
とができる。さらに、本発明では、銅アンモニア
セルロース溶液を使用しないので、重金属の残存
がないことはもちろんのこと、中空に膨出させて
もアンモニアの蒸発ないので、これに基づく外表
面の固化はない。このため内表面、外表面および
内部が均一な膜が得られる。したがつて、人工腎
臓用透析膜としてあるいは血液分離装置用膜等と
して極めて有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セルロース100重量部に対してポリエチレン
    オキサイド5〜50重量部を、該セルロース100重
    量部に対してホルムアルデヒド80〜150重量部と
    なるように配合したホルムアルデヒドとメチルス
    ルホキサイドとにセルロースおよびポリエチレン
    オキサイドを溶解してなる溶液を膜状に成形し、
    このようにして形成された成形物を酸またはアル
    カリ水溶液よりなる凝固液中に浸漬して凝固再生
    し、ついで該凝固再生物を洗浄して前記ポリエチ
    レンオキサイドを溶出させて除去することを特徴
    とする透過膜の製造方法。 2 セルロースの濃度はジメチルスルホキサイド
    に対して4〜20重量%である特許請求の範囲第1
    項に記載の透過膜の製造方法。 3 セルロース溶液の粘度は500〜2500ポイズで
    ある特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
    透過膜の製造方法。 4 ホルムアルデヒドはパラホルムアルデヒドの
    形で使用されてなる特許請求の範囲第1項ないし
    第3項のいずれか一つに記載の透過膜の製造方
    法。 5 凝固液はアルカリの水溶液である特許請求の
    範囲第1項ないし第4項のいずれか一つに記載の
    透過膜の製造方法。 6 アルカリは水酸化ナトリウムである特許請求
    の範囲第5項に記載の透過膜の製造方法。 7 ポリエチレンオキサイドは数平均分子量が
    400〜20000である特許請求の範囲第1項ないし第
    6項のいずれか一つに記載の透過膜の製造方法。 8 透過膜は中空糸膜である特許請求の範囲第1
    項ないし第7項のいずれか一つに記載の透過膜の
    製造方法。 9 成形物はセルロース溶液を環状紡糸孔から押
    出し、かつ紡出させる前記セルロース溶液の内部
    中央部に該セルロース溶液に対する非凝固性溶液
    を導入充填して吐出させることにより形成される
    特許請求の範囲第8項に記載の透過膜の製造方
    法。 10 透過膜は平膜である特許請求の範囲第1項
    ないし第7項のいずれか一つに記載の透過膜の製
    造方法。
JP20109182A 1982-11-18 1982-11-18 透過膜の製造方法 Granted JPS5991965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20109182A JPS5991965A (ja) 1982-11-18 1982-11-18 透過膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20109182A JPS5991965A (ja) 1982-11-18 1982-11-18 透過膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5991965A JPS5991965A (ja) 1984-05-26
JPS6254042B2 true JPS6254042B2 (ja) 1987-11-13

Family

ID=16435241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20109182A Granted JPS5991965A (ja) 1982-11-18 1982-11-18 透過膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5991965A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63269749A (ja) * 1987-04-27 1988-11-08 Inoue Mtp Co Ltd 自動車用天井材およびその製造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5327647A (en) * 1976-07-16 1978-03-15 Rhone Poulenc Textile Method of production of cellulose molded articules
JPS5571808A (en) * 1978-11-27 1980-05-30 Nippon Zeon Co Ltd Production of cellulose hollow
JPS55117915A (en) * 1979-03-07 1980-09-10 Toray Ind Inc Production of cellulose system hollow yarn film

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5327647A (en) * 1976-07-16 1978-03-15 Rhone Poulenc Textile Method of production of cellulose molded articules
JPS5571808A (en) * 1978-11-27 1980-05-30 Nippon Zeon Co Ltd Production of cellulose hollow
JPS55117915A (en) * 1979-03-07 1980-09-10 Toray Ind Inc Production of cellulose system hollow yarn film

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63269749A (ja) * 1987-04-27 1988-11-08 Inoue Mtp Co Ltd 自動車用天井材およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5991965A (ja) 1984-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4464321A (en) Process for the preparation of chitosan fibers
JPS5865009A (ja) 非対象ポリアミド中空糸膜の製造方法
US4385094A (en) Ethylene-vinyl alcohol hollow fiber membrane and method for the production thereof
JPS6214642B2 (ja)
EP0037185B1 (en) A semipermeable membrane
US5290448A (en) Polyacrylonitrile membrane
JPS61283305A (ja) 多孔質中空糸膜
GB1565113A (en) Semipermeable membranes and method for producing same
US4869857A (en) Process for producing porous membranes
JPS6254042B2 (ja)
CA1184716A (en) Plasma phoresis membrane
US5403485A (en) Dialysis membrane made of cellulose acetate
JPH11309355A (ja) ポリスルホン系中空糸型血液浄化膜とその製造方法
JPS59166208A (ja) 気体分離膜の製造法
US4830796A (en) Process for preparing a polyester-amide hollow fiber membrane
US5505859A (en) Hollow fiber for dialysis and process of manufacturing
JPS6256764B2 (ja)
JPH047256B2 (ja)
JP2011020071A (ja) ポリスルホン系中空糸膜の製造方法
JPS6411322B2 (ja)
JPS60193504A (ja) 透析用中空繊維膜
JPS58109610A (ja) 中空繊維の製造方法
JPS61274706A (ja) セルロ−ス系中空糸,その製造方法及び流体分離器
JPH0445831A (ja) 親水化膜
JPH0523554A (ja) セルロース系中空糸