JPS6253694B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はタービンの推進用ガスを加熱するため
にタービンとは別個の燃焼室を備えた、好ましく
は100MWまたはそれ以上の高出力ガスタービン
プラントに関する。この加熱はプラントに含まれ
ている圧縮機からの圧縮された燃焼用空気により
燃料を燃焼させることによつて行われる。本発明
は流動床において燃焼せしめられる石炭により運
転されるガスタービンプラントに特に適してい
る。この種のプラントでは、燃焼ガス用の流動床
および清掃器具は開放した建物または別個の建物
の中に適宜に配置されたかなりの大きさの圧力容
器の中に収納されなければならない。それ故に、
ガス導管は相対的に長くなる。

本発明の一つの目的は、高温の推進用ガスを燃
焼室からタービンに送る場合の熱損失が少ないプ
ラントを提供することである。

本発明の第２の目的は、燃焼室からの燃焼ガス
を導く導管を圧縮空気により冷却してそれにより
該導管の強度が可成りの加熱により減少しないよ
うにすると同時に損失熱を圧縮機からの圧縮空気
により燃焼室に戻すことにより該導管からの損失
熱を利用することである。

本発明の第３の目的は、内側の過大圧力を外側
の過大圧力と釣合わせることにより高温ガス用導
管の応力を減少せしめることである。

本発明の第４の目的は、加熱による膨脹により
惹起される高温ガス用導管とその支持装置との間
の移動を減少せしめることである。

本発明によれば、燃焼室とタービンとの間に、
燃焼室からの高温の推進用ガスをタービンに送る
ために意図された内管と該内管とともにプラント
中の圧縮機からの圧縮空気を燃焼室に送るように
設計された環状間隙を形成する同軸方向の外管と
を有する導管が配置されている。

内管の内側には耐熱材料からなるケーシング管
が配置されている。このケーシング管は数個の部
分からなり、それにより内管とケーシングとの間
に環状間隙を形成している。この間隙に絶縁材料
の層を取りつけることができる。ケーシング管の
部分は円周上の少くとも３点において導管の内管
に適宜連結されている。ケーシング管の部分は隣
接するケーシング管部分に対して軸線方向に移動
しうるように構成されかつ配置されるべきであ
る。この取りつけ方法により、温度変化が起つた
場合にケーシング管を固定点の間で半径方向に弾
性変形させることができる。

同軸管系は燃焼室に軸線方向に適宜固定されて
いる。ガスタービンの一定点と燃焼室の一定点と
の間の熱による移動はタービンへの接続部におい
て膨脹装置により吸収される。導管には曲り管を
設けることができる。燃焼室と曲り管との間の部
分を水平にまたは傾斜して配置し、かつ曲り管と
ガスタービンへの接続部との間の部分を垂直に配
置することができる。ガスタービンに対して曲に
管を水平方向に変位可能ならしめる変形吸収カツ
プリング装置が曲り管とタービンとの間の導管の
垂直部分に有利に取りつけられている。カツプリ
ング装置は金属ベローまたは１本の管部分のスリ
ーブが隣接する管部分の一端部を受け入れるよう
なスリーブ継手であつても良い。スリーブおよ
び／または管端部はある所定の角変位をなすこと
ができるように構成されている。スリーブおよ
び／または管端部は球形ユニオン面を有するよう
に構成することができる。管部分の間のシールリ
ングはピストンリングのようなシールの形式とす
ることができる。

本発明を添付図面について以下詳細に説明す
る。

添付図面において、符号１は球形の容器２を備
えた燃焼室１を示す。燃焼室２の中には、閉ざさ
れた環状容器４の中に環状流動床３が設けてあ
る。球形容器２および環状容器４はスタンド５に
より支持されている。環状容器４は穿孔された底
部６および環状空気室７を備えている。空気室７
の底部は複数個の弁８を有している。弁８は球形
容器２のスペース９からの燃焼用空気の供給を調
節する。スペース９はガスタービンプラントの圧
縮機１０からの圧縮空気を受け入れる。容器４は
その下側部に流動床３を冷却するための冷却管１
１を備えている。これらの冷却管１１はガスター
ビンプラントと並列に作動する蒸気タービンプラ
ントの蒸気発生プラントの一部を構成することが
できる。流動床３の容器と環状収集管との間に直
列に接続されたちり分離器１３および１４が設け
られている。

ガスタービン１５および該ガスタービンにより
駆動される圧縮器１０は２ケの共軸方向の管１７
および１８を含む導管１６を介して燃焼室１に相
互に接続されている。管１７はガス収集管１２に
接続されかつ燃焼室１からの加熱されたガスをガ
スタービン１５に導く。加熱されたガスは矢印１
９により示すとおりに流れる。管１８は容器２お
よび圧縮機１０に接続され、かつ圧縮機１０から
の圧縮空気を容器２の壁部とその内部に配置され
た装置との間のスペース９に導く。圧縮空気は矢
印２１により示すとおり環状スペース２０の中を
流れる。タービン１５は、また、発電機２２を駆
動する。タービン１５からの排ガスは熱交換器２
３に導かれ、そこで排ガスの残りの熱が利用され
る。排ガスは給水の予熱に利用することができ
る。公開内容から明らかなように、球形容器は圧
力を受ける。この種類のガスタービンプラントで
は、内側の過大圧力は15バールないし20バールで
あつても良い。タービン１５の推進ガスの温度は
800℃ないし900℃になるかもしれない。

本発明を通じて、環状スペース２０の中の圧縮
空気の圧力は、すべての場合において、管１７の
内部の高温のガスの圧力に相当している。これは
高温のガスを運ぶ管１７が僅かな応力のみを受け
ることを意味する。同時に、隙間、すなわち、環
状スペース２０の中の圧縮空気は管１７を冷却す
るので、管１７は強度に関して十分に低い温度に
保持される。圧縮空気、すなわち、燃焼用空気は
内側の管１７を冷却するときに予熱される。熱ガ
スが失つた熱は圧縮空気により燃焼室に戻されて
利用することができる。流動床を去るガスの温度
はタービン１５の入口で所望の温度が得られるよ
うに調整される。管１７の温度を約200℃に保つ
ことができる。それ故に、管１７は導管１６およ
び流動床３の中の圧力の低下にために起る外側の
過大圧力に容易に耐えうるような強度を有するよ
うに製造することができる。水または蒸気が通さ
れる冷却管１１により環状容器４の壁部を冷却す
ることにより、温度調整を完全にまたは部分的に
達成することができる。温度調整は、また、流動
床３における燃焼中、過剰空気を調整することに
よつて行うことができる。推進ガスの余剰の熱は
タービン１５の後の熱交換器２３において処理す
ることができ、例えば、ガスタービンと並列に運
転される蒸気設備の給水を加熱するために利用す
ることができる。

第２図、第３図および第４図に示すように、導
管１６の内管１７は複数個のＵ字形のホルダー２
４または管の軸線に平行に配置された複数個のプ
レート２５により管１８の中心に配置することが
できる。外管１８は複数個の柱２６により支持さ
れる。内管１７の中には、複数個の比較的短いケ
ーシング管２７が配置されている。ケーシング管
２７は３個所において固定要素２８により内管１
７に留められている。この固定要素２８の取りつ
けは第５図および第６図に示されている。ケーシ
ング管２７の端部は該ケーシング管の長さが温度
変化のために変化したときに互に軸線方向に移動
できるように形成されている。三点による取りつ
けは、第５図に示すように、ケーシング管２７の
半径方向の変形を惹起すことがありうる。冷態お
よび高温状態にあるケーシング管の形状は符号２
７ａおよび２７ｂによりそれぞれ示してある。固
定要素２８の間にサポート３０を配置することが
できる。管１７とケーシング管２７との間の隙間
には、絶縁材料３１の層が設けられている。管１
８は絶縁層３２により包囲されている。

管１７および１８は燃焼室１に軸線方向に固定
されている。曲り管３３はカツプリング３５によ
りタービンハウジング３４に連結されている。カ
ツプリング３５は導管１６の水平部分の長さが温
度変化により変化したときに曲り管３３の水平方
向の変位を許容する。曲り管３３の外管３９のフ
ランジ３６とタービンハウジング３４のフランジ
３７との間に、ベロー３８が挿入されている。フ
ランジ３６および３７は複数個のボルト４０によ
り連結されている。ボルト４０は導管１６の中の
空気の圧力によつて起る力を吸収する。数本のボ
ルトはフランジ３６とフランジ３７との間の距離
を決定するためにスペーサ４１により包囲されて
いる。

内管１７の曲り管４２と内管１７の垂直部分１
７ａとの間に、カツプリング４３が配置されてい
る。カツプリング４３はある所定の角変形を許容
する。カツプリング４３は管１７ａ上にかつター
ビンハウジング３４内にそれぞれスリーブ４４を
有しかつ曲り管４２の下端部および管部１７にそ
れぞれ球面４５を有するように構成されている。
前記球面４５はスリーブ４４の中に突出してい
る。密封ピストンリング４７がみぞ穴４６の中に
取りつけられている。

【図面の簡単な説明】

第１図はガスタービンプラントの略図、第２図
は燃焼室とプラントのタービンとの間の接続管の
部分断面図、第３図は第２図の導管をＡ−Ａで裁
つた半径方向断面図、第４図は別の一実施例の対
応する断面を示した図、第５図は第２図の導管を
Ｂ−Ｂで裁つた内管の断面を拡大して示した図、
第６図は第２図の内管をＣで裁つた長手方向の断
面図、第７図は第２図の導管をＤ−Ｄで裁つた断
面図、かつ第８図は第２図においてＥで示したた
わみ管接手の断面図である。 １……燃焼室、２……球形容器、３……流動
床、４……環状容器、５……スタンド、６……穿
孔底部、７……空気室、８……弁、１０……圧縮
機、１１……冷却管、１２……収集管、１３，１
４……ちり分離器、１５……ガスタービン、１６
……導管、１７，１８……管、２０……環状スペ
ース、２２……発電機、２３……熱交換器、２４
……ホルダー、２５……プレート、２６……柱、
２７……ケーシング管、２８……固定要素、３０
……サポート、３１……絶縁材料、３２……絶縁
層、３３……曲り管、３４……ハウジング、３５
……カツプリング、３６，３７……フランジ、３
８……ベロー、３９……外管、４０……ボルト、
４１……スペーサ、４２……曲り管、４３……カ
ツプリング、４４……スリーブ、４５……球面、
４７……密封ピストンリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ガスタービンプラント中に含まれた圧縮機１
   ０により供給された圧縮空気により燃料を燃焼さ
   せることによりタービン１５の推進用ガスを加熱
   するためのタービン１５とは別個に設けた燃焼室
   １を備えたガスタービンプラントにおいて、燃焼
   室１とタービン１５との間に内側絶縁材を備えた
   内管１７と前記内管１７を包囲する同軸方向の外
   管１８とを有する導管１６が配置され、かつ前記
   内管１７は燃焼室１からの高温のガスをタービン
   １５に導くために設けられ、さらに、内管１７と
   外管１８との間に形成された間隙２０が前記プラ
   ントの圧縮機１０からの圧縮空気を燃焼室１に導
   くために設けられていることを特徴とするガスタ
   ービンプラント。 ２ 特許請求の範囲第１項記載のガスタービンプ
   ラントにおいて、数個の部分から構成されたケー
   シング管２７が導管１６の内管１７の内側に配置
   されてそれにより内管１７とケーシング管２７と
   の間に環状間隙を形成することを特徴とするガス
   タービンプラント。 ３ 特許請求の範囲第２項記載のガスタービンプ
   ラントにおいて、絶縁材料３１の層が内管１７と
   ケーシング管２７との間の間隙に取りつけられて
   いることを特徴とするガスタービンプラント。 ４ 特許請求の範囲第２項記載のガスタービンプ
   ラントにおいて、ケーシング管の部品が円周方向
   に沿つて少くとも３点において内管１７に連結さ
   れ、かつ少くともその一端部においてケーシング
   の隣接部分に対して軸線方向に移動可能であるこ
   とを特徴とするガスタービンプラント。 ５ 特許請求の範囲第１項記載のガスタービンプ
   ラントにおいて、導管１６の内管１７および外管
   １８が燃焼室１に固定されていることを特徴とす
   るガスタービンプラント。 ６ 特許請求の範囲第５項記載のガスタービンプ
   ラントにおいて、導管１６が曲り管３３を含み、
   かつカツプリング装置３５が曲り管３３とガスタ
   ービン１５との間に設けられて管の部品の間でガ
   スタービン１５への導管１６の接続部に対して曲
   り管３３を変位可能ならしめたことを特徴とする
   ガスタービンプラント。 ７ 特許請求の範囲第６項記載のガスタービンプ
   ラントにおいて、導管１６がベロー型式のカツプ
   リング装置３８を含むことを特徴とするガスター
   ビンプラント。 ８ 特許請求の範囲第６項記載のガスタービンプ
   ラントにおいて、導管１６が管部分の一端部を収
   納するように構成されたスリーブ４４を含み、か
   つカツプリング装置４３が例えばピストンリング
   型式の１個または数個のシールリングを含むこと
   を特徴とするガスタービンプラント。