JPS6247158B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電気機械的工具の制御装置に関し、
特に、衝撃部材を有する釘打機またはステープラ
などの衝撃工具の制御装置に関する。

本出願の先行技術としては、次のものをあげる
ことができる。

1978年10月24日付米国特許第4121745号「電気
機械的衝撃装置」明細書、1980年２月19日付米国
特許第4189080号「衝撃装置」明細書および1979
年９月６日米国特許出願第06／073030号明細書。

上記米国特許第4121745号明細書に記載の衝撃
工具においては、一対の互いに反対方向に回転す
るフライホイール、すなわち、フライホイールと
遊び車とが設けられ、加工片に圧接する操作によ
り移動し、上記遊び車をフライホイールの方向に
移動させて作動位置をとらせるとともに、手動作
動引金を解除する加工品応答装置が設けられてい
る。そして、上記加工品応答装置を加工片に圧接
しながら、上記引金を操作することにより、衝撃
部材が、上記フライホイールと遊び車との間に機
械的に挿入されるものである。

また、上記米国特許第4189080号明細書に記載
の衝撃工具においては、支持部材と協力している
単一のフライホイールを有し、衝撃部材を上記フ
ライホイールと支持部材との間の咬合部（bite）
の中に圧入させる装置が設けられており、上記引
金が作動される前に加工片に工具を圧着させる必
要のあることは、上述の米国特許明細書に記載の
ものと同様である。

しかし、上記いずれの装置においても、加工品
応答装置が作動しない場合には、引金が作動しな
いようになつているので、必ず加工品応答装置を
先に動作させなければならず、非常に使い勝手が
悪く汎用性が低いという問題を有している。

本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、
加工品応答装置および引金のいずれから動作させ
てもよく、使い勝手がよく汎用性の高い衝撃工具
を提供することを目的とするものである。

本発明によれば、衝撃部材は、モータまたはソ
レノイドなどの電気機械的作動装置の動作によつ
てフライホイールと支持部材（反対回転するフラ
イホイールでもよい）の間に導入される。引金に
よつて作動する電気スイツチが設けられる。この
スイツチは、２位置を持つ。引金が第１の位置に
作動したときには、スイツチは、回路を電気モー
タに閉じて、電気モータは回転し始める。第２の
位置においては、引金が十分に押圧されたとき
に、スイツチは回路を作動装置に部分的に閉じ
る。

加工品応答装置は、支持部材を、その非活動位
置、すなわちフライホイールからの間隔が衝撃装
置の厚さより大きい位置から、その動作位置、す
なわちその間隔が衝撃装置の厚さより小さい位置
へ動かし、それと同時に、安全スイツチを閉じ、
それによつて作動装置への回路を完成し、その結
果、作動装置は衝撃部材を支持部材とフライホイ
ールとの間の咬合部の中に押し込む。衝撃部材上
の圧力を維持した状態で、衝撃部材を支持部材と
フライホイールとの間に入れることができるため
に、ばね装置が設けられている。

論理回路を含む、その他の装置は、多数のスイ
ツチを特定の順序または任意の順序に閉じること
によつて工具の動作を可能にすることができ、ま
た時間遅れを提供することができる。

以下、添付図面を参照して本発明による衝撃工
具を例示的に説明する。

第１図および第２図に示した工具は、その全般
的外形は通常の釘打機またはステープラに似てい
る。それは、ハンドル要素１０を有し、その内部
に引金作動するスイツチ１１を含み、それは引金
１２を動かすことによつて作動する。この工具は
電線１３によつて電気エネルギ源に接続される。
マガジン１４は、釘またはステープルを保有す
る。主ハウジングは、電気モータ１６によつて作
動するフライホイール１５を内蔵し、モータ１６
は固定軸１７の周りに回転する。支持部材は、比
較的小さいローラ１８であつて、枢支２０された
板１９間の車軸３２の上に装架されている。板１
９は、リンク２１によつてベル・クランク２２に
連結され、ベル・クランク２２は２３において枢
支されている。このベル・クランク２２は加工品
応答安全装置２５の上端部に連結される。

安全スイツチ２６は、ベル・クランク２２によ
つて作動する。

上に述べたことからよく分るように、工具が加
工片に圧接されると、部材２５は第１図および第
２図に示すように上方に動かされて、ベル・クラ
ンク２２を反時計方向に枢動する。そのように枢
動すると、スイツチ２６の接触部材２６ａを作動
し、またリンク２１を下方に引いて板１９を枢点
２０の周りに時計方向に揺動する。この動作は、
支持要素１８、それはこの場合小さいローラであ
るが、それをフライホイール１５の周囲からの間
隔が衝撃部材２７の厚さより小さいような位置に
動かす。ソレノイドは２８に示され、衝撃部材２
７に連結された弾性部材２９は、駆動行程の完了
後に、衝撃部材をその最上方位置に復帰させるよ
うに作用する。

次に第３図を参照すると、これは本発明の簡単
な実施例であつて、工具が電気動力源に接続され
ているときには、スイツチ１１ａを閉じることに
よつてモータ１６が付勢される。これは、引金ス
イツチをその第１位置に作動することによつて行
なわれる。

引金をその第２位置まで更に作動させると、ス
イツチ１１ｂが閉じて、工具が加工片に圧接さ
れ、それによつてソレノイド２８用の安全スイツ
チ２６を作動させたときに、衝撃部材２７がフラ
イホイールと支持部材との間の咬合部に押し入れ
られることを可能にする。車軸３２は、一つのば
ねとして作用するように設計されているので、支
持部材１８は衝撃部材２７が支持部材とフライホ
イール１５との間に入ることができるように動く
ことができる。この車軸３２のばね作用は、衝撃
部材２７をフライホイール１５と摩擦係合に保持
するために役立つ。

第４図においては、種々の動作方式にこの装置
をプログラムすることのできる回路装置を開示し
ている。例えば、装置は任意の順序に引金スイツ
チと安全スイツチとを作動したときに動作するよ
うにプログラムされることができ、或は特定の順
序にのみ作動したときに動作するようにプログラ
ムされることができる。更に、この装置は、或る
時間遅延安全でプログラムされ、それによつて装
置は、引金スイツチを作動してから或る予め決め
られた長さの時間以内に安全スイツチの作動を行
なつたときだけに動作するようにすることができ
る。（すなわち、この装置は、引金作動の５秒以
内に、加工品応答安全装置が加工片表面に圧接さ
れたときにだけ動作する。）工具は、電気動力源
によつて付勢され、引金スイツチ１１は、第１位
置１１ａと第２位置１１ｂを持つように示され、
第１位置１１ａを閉じればモータ１６が付勢され
る。安全スイツチ２６とスイツチ１１の第２位置
１１ｂとは、論理装置への入力を構成し、その出
力はスイツチ３０を制御する。論理装置は、当業
者周知のように、リレー、個々の論理部品、集積
回路論理部品、または機械的論理部品などを装備
することができる。その詳細は、本発明の一部を
構成しないから、記載しないが、かような論理装
置の回路は、有能な電気技術者の技能範囲にあ
る。

本発明の精神から逸脱することなく多くの変形
を行なうことができることは理解されるであろ
う。従つて、特許請求の範囲内に特別に記載され
ていない制限は意図せず、かかる制限は意味され
るべきではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による工具の断面側面図、第
２図は、前面板を除去した同工具の前面図、第３
図は、任意順序に２個のスイツチを同時作動して
工具を動作するための簡単な回路図、第４図は、
種々の動作方式を行なうことのできる論理装置を
含む回路図である。 １０……ハンドル、１１……スイツチ、１２…
…引金、１３……電線、１４……マガジン、１５
……フライホイール、１６……電気モータ、１７
……固定軸、１８……ローラ、１９……板、２０
……枢点、２１……リンク、２２……ベル・クラ
ンク、２３……枢点、２５……加工品応答安全装
置、２６……安全スイツチ、２７……衝撃部材、
２８……ソレノイド、２９……弾性部材、３０…
…論理装置の出力により制御されるスイツチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 衝撃部材と、手動作動引金と、加工品接触要
   素と、電気モータ駆動フライホイールおよび支持
   要素とを備え、フライホイールと支持要素とは衝
   撃部材の厚さよりも小さい距離に位置することが
   できる衝撃工具において、フライホイール１５と
   支持要素１８とが衝撃部材２７の厚さよりも小さ
   い間隔にあるときに衝撃部材２７をフライホイー
   ル１５と支持要素１８との間に導入するために、
   手動作動制御装置１１，１２と、加工品応答制御
   装置２５，２６と、手動作動制御装置１１，１２
   と加工品応答制御装置２５，２６の任意の順序の
   作動で応答して動作するソレノイド２８とを備え
   ていることを特徴とする衝撃工具。 ２ 前記加工品応答制御装置は、加工品応答スイ
   ツチ２６からなり、この加工品応答スイツチ２６
   は加工品接触要素２５により作動され、加工品接
   触要素２５はフライホイール１５と支持要素１８
   の一方を不作動位置から作動位置へ動かすように
   なされ、非作動位置ではフライホイール１５と支
   持要素１８との距離は衝撃部材２７の厚さより大
   きく、作動位置ではフライホイール１５と支持要
   素１８との距離は衝撃部材２７の厚さよりも小さ
   いことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載
   の衝撃工具。 ３ 前記手動作動制御装置は、第１位置１１Ａと
   第２位置１１Ｂとを有する引金作動スイツチ１１
   からなり、引金作動スイツチ１１は、第１位置１
   １Ａでモータ１６を始動し、第２位置１１Ｂで前
   記ソレノイド２８への回路の一部を閉成し、前記
   加工品応答スイツチ２６は、前記ソレノイド２８
   への回路を閉成し、よつて加工品接触要素２５が
   加工品に圧接されかつ前記引金１２も作動されな
   い限り前記ソレノイドによる衝撃部材の運動を阻
   止する特許請求の範囲第２項に記載の衝撃工具。 ４ 前記手作動スイツチは、第１位置と第２位置
   とを持つた引金作動スイツチ１１と、論理回路
   と、閉じると前記ソレノイド３０を始動する電気
   スイツチ３０とを備え、引金作動スイツチ１１は
   第１位置１１ａでモータ１６を始動し、第２位置
   １１ｂで前記加工品応答スイツチ２６と共に論理
   回路への入力を形成し、論理回路の出力は電気ス
   イツチ３０を制御することを特徴とする特許請求
   の範囲第２項に記載の衝撃工具。 ５ 前記衝撃部材２７をフライホイール１５と支
   持要素１８との間に導入するときにフライホイー
   ル１５と支持要素１８とのうちの少なくとも一方
   を他方に対して後退させて前記衝撃部材２７を両
   者間に通し、前記衝撃部材２７に対する押圧力を
   維持する装置３２を備えた特許請求の範囲第１項
   に記載の衝撃工具。 ６ 前記手動作動制御装置１１，１２の始動と前
   記加工品応答制御装置２５，２５の始動に選択的
   に応答して前記衝撃工具２７を加工品に衝撃を与
   える方向に任意の順序か、予定の順序か予定の時
   間内かのうち少くともいずれかで運動させる論理
   装置を備えている特許請求の範囲第１項に記載の
   衝撃工具。 ７ 前記フライホイール１５と前記支持要素１８
   の一方はフライホイール１５と支持要素１８との
   距離が衝撃部材２７の厚さより大きい非作動位置
   と、フライホイール１５と支持要素１８との距離
   が衝撃部材２７の厚さよりも小さい作動位置との
   間を移動できることを特徴とする特許請求の範囲
   第３項および第４項のいずれかに記載の衝撃工
   具。 ８ 前記加工品接触要素２５は、前記フライホイ
   ール１５を支持要素とのうちの一方を、両者間の
   距離が前記衝撃部材の厚さよりも大きい非作動位
   置から両者間の距離が前記衝撃部材の厚さよりも
   小さい作動位置へ移動させるようになされている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第６項に記載の
   衝撃工具。 ９ 前記引金作動スイツチ１１と前記加工品応答
   スイツチ２６とが予定順序で作動した時にのみ前
   記ソレノイド２８は応答して前記衝撃部材２７を
   前記フライホイール１５と支持要素１８との間に
   導入するように前記論理回路がなされていること
   を特徴とする特許請求の範囲第４項に記載の衝撃
   工具。 １０ 前記引金作動スイツチ１１と前記加工品応
   答スイツチ２６との一方が他方の作動に続いて予
   定時間内に作動するときのみ前記ソレノイド２８
   は応答して前記衝撃部材２７を前記フライホイー
   ル１５と支持要素１８との間に導入するように前
   記論理回路がなされていることを特徴とした特許
   請求の範囲第４項に記載の衝撃工具。 １１ 前記引金作動スイツチ１１と前記加工品応
   答スイツチ２６がいかなる順序で作動した時にも
   前記ソレノイド２８が応答して前記衝撃部材２７
   を前記フライホイール１５と支持要素１８との間
   に導入するようになされていることを特徴とする
   特許請求の範囲第４項に記載の衝撃工具。