JPS6246304B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光フアイバの研磨法に係る。

光フアイバを分岐接続する場合には、第１図に
示したような分配器を使用する。すなわち、分配
器１は例えば２本の光フアイバ２の端末間を熱融
着し融着された部分をテーパ部３に仕上げて構成
されている。

而して、幹線となる光フアイバ４と分配器の接
続は、テーパ部３の適所で切断し切断端面の径を
幹線となる光フアイバの径と合致させることが必
要である。第１図ｃは、上記の分配器により構成
された分岐接続部を示す。そのテーパ部３はテー
パ部を受容する内部スリーブS₁を固着され、接続
すべき幹線となる光フアイバ４は内部スリーブS₂
を固着されている。内部スリーブS₁，S₂は外部ス
リーブＳ内でつき合せされ、光フアイバ４と分配
器の接続がなされる。

光フアイバの径と切断端面の径と高精度で合致
させるには、前記の切断位置をミクロンオーダの
高精度で選定する必要がある。

また、ポリマクラツド光フアイバの着脱式コネ
クタを構成する場合には、コネクタ内部スリーブ
内で露出されるコア長が最小限であることが望ま
しく、光フアイバの軸方向切断位置の精密なコン
トロールが要求される。

本発明は上記の事情に基きなされたもので光フ
アイバの軸方向切断位置の精密なコントロールが
容易にしかも自動的になされる光フアイバ研磨法
を提供する。

以下、図面につき本発明の詳細を説明する。第
２図において、分配器のテーパ部３は必要な切断
面径に等しい内径の第１のスリーブ５と、それよ
り大きな内径の第２のスリーブ６とを同心的に結
合して成る研磨用冶具７に、第２のスリーブ側か
らテーパ部３を第１のスリーブ内に挿入し前記冶
具に装着される。第１、第２のスリーブ５，６内
には接着剤８が充填され分配器を固定する。而し
て、第１のスリーブ５の材料を第２のスリーブ６
の材料よりも高硬度のものとする。

上記の如くして研磨冶具に装着した分配器は次
のようにして研磨される。すなわち、分配器を装
着した冶具７を第１のスリーブ５が研磨機Ｇに対
向するように固定装置Ｆに支持させ、研磨機Ｇに
固定装置に近接する等速送りを加え乍ら研磨を開
始する。図示省略の制御回路には研磨機Ｇの負荷
急減を検出し、研磨機Ｇの等速送りを停止させ逆
方向の送りを加える機能を持たせておく。

上記の如くすれば、研磨機Ｇによる研磨が進行
し、第１のスリーブ５の研削が終了した時、前記
の制御回路の作用により研磨機Ｇの送りは停止さ
れ、研磨機Ｇは逆方向に送られ治具７からはなれ
る。

前記の第１のスリーブの研削と同時にその内部
にある分配器テーパ部３の研削もなされている。
従つて、前記のように第１のスリーブ５の研削の
終了した所で研磨を停止させれば、テーパ部３は
第１のスリーブ５内径と等しい切断端面を呈する
こととなる。

上記の如くして研磨した後、第２のスリーブ６
は着脱式コネクタの内部スリーブとしてそのまま
使用される。

また、ポリマクラツド光フアイバにあつては、
クラツドが柔らかいため研磨に際し研磨端面が荒
れ易いこと、適当な接着剤がないこと等の理由で
単純なつき合わせ接続型の着脱式コネクタを採用
することは困難である。従つて、コネクタ内部ス
リーブを閉鎖端面に光フアイバコアを挿通する小
孔を有する一端閉鎖型のものとし、この内部スリ
ーブを使用して着脱式コネクタとすることが考え
られている。光フアイバは接続端においてクラツ
ドを剥離され、露出されたコアは前記内部スリー
ブの小孔の軸方向寸法だけクラツド切断端から突
出するように研磨されることが必要である。

ところが、前記小孔の軸方向寸法に正確に合せ
てコアの研磨を行うことは非常に困難である。

第４図は上記のようなポリマクラツド光フアイ
バの研磨に本発明を適用した例を示す。第４図に
おいて、ポリマクラツド光フアイバ８のコア９よ
り若干大きな内径を有する第１のスリーブ１０
と、クラツド１１より若干大きな内径を有し一端
閉鎖型で閉鎖端に第１のスリーブ内径と等径の小
孔１２を有し、且つ第１のスリーブより硬度の低
い材料から成る第２のスリーブ１３とを同心的に
結合して研磨治具１４が構成されている。ポリマ
クラツド光フアイバ８その接続端においてクラツ
ド１１が剥離され、コア９が所要長露出されてい
る。ポリマクラツド光フアイバー８は図示しない
適宜手段により研磨治具１４に対し心合せされコ
アを第１のスリーブ１０内に挿入し、クラツド剥
離端を第２のスリーブ１３の閉鎖端内面に当接し
て、第１のスリーブに対してはコア９が接着剤１
５により、また第２のスリーブに対してはクラツ
ド１１が接着剤１６によりそれぞれ固定されてい
る。接着剤１５はコア９より屈折率が高くしかも
硬化後の硬度大で、スリーブの材質、ガラスとの
接着性の良いものが選定される。また接着剤１６
は屈折率がコアより低いものが選定される。

光フアイバを上記のように研磨治具１４に装着
し第２図の実施例と同様、第３図に示す如くして
研磨する。すると、前記実施例と同様、第１のス
リーブ１０が研磨され終つた所で研磨が停止され
る。

従つて、第２のスリーブ１３を正確に製作して
おけば、コア９の研磨長を正確にコントロールす
ることができる。

而して、研磨終了後において、第２のスリーブ
１３はそのまま着脱式コネクタの内部スリーブと
して使用される。

なお、上記の如くすれば軟質のポリマクラツド
を研磨することはないので、研磨は円滑に行われ
る。また、コアの露出長を最小限にできるので、
コア露出による損失を最小限とすることができ
る。

なお、第２図に示す実施例において、分配器を
第２のスリーブ６内に心合せさせるには、第５図
のようにすればよい。すなわち、分配器の光フア
イバ２の弾性を利用し、これらとスリーブ６内周
との接触により分配器をスリーブに心合せさせ
る。

上記のように本発明によれば、光フアイバの軸
方向切断位置を容易且つ自働的に正確に定めるこ
とができる。これにより、研磨長のコントロール
はもちろん、テーパ部を所要の切断端面径に正確
に切断することができる。

本発明は前記各実施例に限定されない。例えば
第１のスリーブを柔らかく、第２のスリーブを硬
くしておき、第１のスリーブの研磨完了後におけ
る負荷の増大により研磨を終了するようにしても
よい。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは光分配器の一例を示す略平面面、同
図Ｂは光分配器における接続態様を示す模式図、
同図Ｃは分岐接続部の断面図、第２図は本発明の
一実施例の断面図、第３図は研磨状態の正面図、
第４図は本発明の他の実施例の断面図、第５図は
第２図の実施例の変形例の断面図である。 ５，１０……第１のスリーブ、６，１３……第
２のスリーブ、７，１４……研磨治具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 研磨すべき光フアイバを、研磨すべき長さに
   等しい軸方向寸法を有し第１の材質から成る第１
   のスリーブと、この第１のスリーブに同心的に連
   結され光フアイバを支持し第２の材質から成る第
   ２のスリーブとより成る研磨冶具に装着し、前記
   第１のスリーブ端末から研磨を開始し両スリーブ
   の材質の相違による研磨機の負荷の変動を検出し
   て研磨を停止することを特徴とする光フアイバの
   研磨法。