JPS6245798Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は溶融金属容器、特にタンデイツシユの
内張りに使用される耐火断熱ボード相互間の接合
部の改良に関する。 タンデイツシユの一般的な構成は、鉄製容器
（鉄皮）内に耐火れんがを内張りし、さらに耐火
断熱ボード（以下ボードと称する）を装着したも
のであり、製鋼用取鍋から受鋼して連鋳設備へ注
入する役割を有する。 従来、タンデイツシユに用いるボードとボード
の接合部分は、完全に密着させないと、ボードの
背面まで地金が差し込んで事故の原因となつてい
た。 この事故防止のため、従来は第１図に示すよう
に鉄皮１の裏張り耐火れんが２の内面に施工した
ボード３の接合部４に、１例として第１表に示す
ような材質のモルタルを使用し、さらに接合部４
に短冊形ボード５を釘で抜ちつける煩雑な作業が
おこなわれ、ボードの内張り施工に長時間の労力
を必要としていた。 本考案は以下に説明するように、これらの従来
技術を改善したものであつて、作業性を容易に
し、しかも地金差しの事故を完全に排除したので
ある。

【表】 本考案の構造は第２図、第３図および第４図に
示すように、ボード３の各一端部を凹凸状３Ａあ
るいは波状３Ｂとして、１例として第２表に示す
ような材質のモルタルを図のごとく充填したモル
タル充填部６を形成し、モルタルとボード端部の
接合を強化することによつて、充填したモルタル
の剥離を防止し、ボード相互の連結・接合力を高
め、従来の施工作業時間を著しく短縮することが
できた。 本考案の実施結果として、15トン・タンデイツ
シユに従来技術と比較した施工作業時間（分）の
データを第３表に示す。本考案に係る構造によれ
ば、施工作業時間は従来の1/2であり、ボードの
接合が強化でき、地金差しの事故が皆無となつ
て、省力、省エネルギー等、断熱効果とともに現
場作業能率の向上に貢献するところ、顕著な考案
である。

【表】

【表】 以上、タンデイツシユの例について説明した
が、その他の溶融金属容器にも同様に適用して同
等の作用、効果が奏し得られることは明白であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はタンデイツシユの内面からみた従来構
造の部分斜視図、第２図ないし第４図は、本考案
における実施例を示す横断面図である。 図中、１…鉄皮、２…内張り耐火れんが、３…
耐火断熱ボード、３Ａ，３Ｂ…本考案におけるボ
ードの凹凸状あるいは波状端部、４…従来構造に
おける耐火断熱ボードの接合部、５…従来構造に
おける短冊形耐火ボード、６…本考案におけるボ
ード接合空間のモルタル充填部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タンデイツシユ用内張耐火ボードの各端部が凹
   凸状あるいは波状であつて、これらの両端部によ
   り形成される空間部をボード相互の接合目地部と
   し、該接合目地部にモルタルを充填した、溶融金
   属容器用内張耐火断熱ボードの接合部構造。