JPS6245763Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば熱間圧延ラインのスケールス
ルースにおけるスケールフラツシング装置に関す
るものである。

従来、例えば熱間圧延ラインにおいて発生する
スケールは、第１図に示す如く、圧延ライン１の
直下に設けられているスルース２へ落下させると
共に、スルース２の両端に設けられているスケー
ル排出用給水管３の先端ノズル３ａからの低圧噴
射水により、スルース２の傾斜面に沿つてスルー
ス２の中央部の集合溝４まで流し、この集合溝４
からダクト５を介してスケールピツト６内へ堆積
させ、スケールピツト６内に堆積したスケールは
任意の手段により排出する。

ところで、スルース２上へ落下したスケール
は、ノズル３ａ近傍では水圧により流れ易いが、
ノズル３ａから遠ざかるに従い水圧の影響が減少
するので、スルース２の勾配による水流だけとな
る。

従つて流速を速くするには、高圧水を噴射する
が、あるいはスルース２の勾配を大きくする必要
がある。

しかし、前者はコスト高となり、後者はスケー
ルピツト６を深くする必要があり、しかもスケー
ルピツト６からスケールを搬出する効率が著しく
低下する。

一般にスルース２の勾配は2.5％前後になつて
いるが、スケール以外の鉄塊等の落下があると堰
の如き現象となつてスケールが堆積し、排出不能
状態となり易く、作業員によつてスルース内のス
ケールを除去しなければならない。

本考案は、比較的簡単な手段によつて、スルー
ス上のスケールを効率よく排出できるようにした
ものであつて、その実施例を第２図、第３図に基
づき以下に説明する。

第２図および詳しくは第３図に示す如く、スケ
ール排出用給水管３の先端ノズル３ａの中央部位
に嵌挿孔３ｂを穿ち、この嵌挿孔３ｂからノズル
３ａ内に、圧縮空気供給管７の先端ノズル７ａ
を、給水管３の先端ノズル３ａの開口方向に向け
て嵌挿し、かつ嵌挿孔３ｂの周縁と圧縮空気供給
管７の先端ノズル７ａの外周とを溶接して、給水
管３の先端ノズル３ａと、圧縮空気供給管７の先
端ノズル７ａとを水密かつ一体的に設け、給水管
３の先端ノズル３ａからの噴射水の速度を、圧縮
空気によつて著しく加速し、スルース２上のスケ
ールを効率よくスルース２の中央部における集合
溝４まで流すようにしたのである。

なお、スルース２のラインが長い場合には、第
２図に示す如く、給水管３の先端ノズル３ａと、
圧縮空気供給管７の先端ノズル７ａとを前記の如
く一体化したものをスルース２の途中にも設ける
がよい。

しかして、幅30cm、深さ15cmの断面半円形で勾
配2.5％のスルース２内に、鋼板の鋸断屑を約３
ｍにわたつて堆積しておき、給水管３の水圧を
2.8Kg／cm²、圧縮空気供給管７の空気圧を６Kg／
cm²とした圧縮空気混合水をノズル３ａから噴射し
たところ、前記鋸断屑を約３秒間でスルース２の
中央部における集合溝４を経てスケールピツト６
へ流すことができた。

なお、圧縮空気の混入は間欠的でよく、そのた
めに、圧縮空気供給管７の管路中に、手動操作あ
るいは自動操作の開閉弁を設けておくものとす
る。

以上述べた如く、本考案によれば、比較的簡単
な手段かつ低コストによつて、スルース上のスケ
ールを効率よく除去することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスケールフラツシング装置の概
略を示す側面図、第２図は本考案のスケールフラ
ツシング装置の実施例を示す側面図、第３図は圧
縮空気混合水噴射ノズルの概略断面図である。 １……熱間圧延ライン、２……スルース、３…
…給水管、３ａ……ノズル、４……集合溝、５…
…ダクト、６……スケールピツト、７……圧縮空
気供給管、７ａ……ノズル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スケールスルースに設けるスケール排出用給水
   管の先端ノズルの中央部位に嵌挿孔を穿ち、この
   嵌挿孔からノズル内に、圧縮空気供給管の先端ノ
   ズルを、給水管の先端ノズルの開口方向に向けて
   嵌挿し、かつ嵌挿孔の周縁と圧縮空気供給管の先
   端ノズル外周とを溶接して成るスケールスルース
   におけるスケールフラツシング装置。