JPS6245688B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコンデンサ巻取装置におけるリード線
供給及び取付装置に関し、一層詳細には一方のリ
ード線を他方のリード線に対してコンデンサの電
極たるアルミ箔の反対側方に搬送して溶着するよ
うにし、リード線の定寸切断機構等を含む二つの
リード線形成機構をそれぞれアルミ箔の同一側方
に配することができ、装置の小型化が図れるコン
デンサ巻取装置におけるリード線供給及び取付装
置に関する。

従来、リード線が反対方向に突出したタイプの
コンデンサの巻取装置にあつては、アルミ箔の走
行路の両側方にリード線形成機構をそれぞれ別個
に配していた。しかるにこのリード線形成機構は
リード線の定寸切断機構、送り込み機構等を含み
それ自体かなりのスペースを必要とし、またアル
ミ箔の走行路の一方の側方にはこのアルミ箔を走
行させるプーリ等が軸支される基板が配されるか
ら、上記のごとくリード線形成機構をアルミ箔の
走行路の両側方に配置するのは装置が大型化する
とともに、基板側の前記リード線形成機構の保守
点検が容易でなく、さらにリード線の素材が装置
の後方にも位置するようになり装置の設置場所が
限定されるなどの難点がある。

本発明は上記難点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、リード線が互いに
反対方向に突出したタイプのコンデンサを製造す
るための、小型で、保守点検が容易で、かつ使い
易いコンデンサ巻取装置を提供するものであり、
その特徴は、二つのリード線を対応するそれぞれ
の電極に互いに反対方向に突出するようにして溶
着し、この電極を絶縁シートを介装して巻取るコ
ンデンサ巻取装置において、長尺なリード線素材
を定寸法に切断してリード線を形成する二つのリ
ード線形成機構を、巻取りのため走行する前記電
極の走行路に対してこの走行路の同一側方に位置
して設け、このリード線形成機構の一方で形成さ
れるリード線を挾持して、リード線形成機構を設
けた側とは反対側の前記走行路の側方の溶着位置
へ前記リード線を搬送する搬送機構を設けて成る
ところにある。

以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づ
き詳細に説明する。

１は基板であり、垂直に配設され、その一方の
側面（以下この面を前面とする）に突出して後述
するアルミ箔のプーリ等を軸支する。２はアルミ
箔であり、コンデンサの一方の電極となるべく基
板１の前面においてこれと平行に回転するプーリ
（図示せず）に巻回され、このアルミ箔２と同様
に他のプーリに巻回された絶縁材と他方の電極と
なるアルミ箔（図示せず）とともに基板１の前面
でこれと平行に回転する巻型（図示せず）に巻取
られ、アルミ箔２の面を常に基板１に対して垂直
になるようにして走行する。３はリード線素材た
る錫メツキ線であり、長尺な状態でバケツトに収
納され、定寸に切断されてコンデンサの一方のリ
ード線４となる。５は送り台であり、基板１に向
かつて垂直方向に往復駆動される。６は両端で開
口する案内筒であり、基板１に向かつて垂直に送
り台５に突設されている。前記バケツトに収納さ
れた錫メツキ線３はその先端を案内筒６の先端か
ら露出するようにして、案内筒６の基端から挿通
されており、この案内筒６はこの遊挿された錫メ
ツキ線３を自重等で変形しないように保持してい
る。７はロツドであり、送り台５に固定されたエ
アシリンダーで上下動し、案内筒６の基端近傍で
錫メツキ線３を挾離自在に固定する。

８はプレスであり、案内筒６が基板１に対して
最後退位置にあるとき案内筒６先端に近設され上
型と下型が上下動して案内筒６先端から露出して
いる錫メツキ線３の先端をアルミ箔２に溶着し易
いように偏平に形成する。９はエアシリンダ等を
含む挾持機構のロツドであり、案内筒６が最前進
位置にあるときロツド７で送り台５に固定されこ
れとともに前進した錫メツキ線３の先端偏平部を
ロツド９の下降で後述する円板状の受台１０との
間に挾持する。１１は切断刃であり、プレス８の
上型の基板１に対向する側面に上下動自在に併設
され、案内筒６の後退でこの切断刃１１の下方に
露出した錫メツキ線３をその下降でプレス８の下
型の角部と切断刃１１とで切断する。なお、送り
台５、案内筒６、ロツド７、プレス８、ロツド
９、切断刃１１でリード線形成機構１２を成す。

１３はターンテーブルであり、断面凹状となる
ように突周縁１４が形成された円板状をなす。こ
のターンテーブル１３は突周縁１４の上面を案内
筒５の高さ位置より若干下方に位置して水平に、
かつ第３図に示すようにその中心を前記リード線
形成機構１２に対し基板１に向かつて左前方に又
その外周を切断刃１１の近傍に位置して軸着され
ている。又このターンテーブル１３はその下面で
同心に固設されたプーリと、ロータリアクチユエ
ターとの間に架設された無端ベルトでリード線挾
持位置とリード線溶着位置との間を第３図に示す
ようにリード線挾持位置から反時計方向にすなわ
ちリード線形成機構１２から離反する方向に回転
するようにして180度回動する。なお、このター
ンテーブル１３の前記凹状部には前記受台１０が
その上面を突周縁１４の上面と同一高さにして軸
着され、この受台１０はターンテーブル１３から
独立して間欠的に回転している。１５は挾持板で
あり、ターンテーブル１３がリード線挾持位置に
あるとき、錫メツキ線３が切断されてなるリード
線４の先端偏平部から離れた所をこの挾持板１５
の一端下面と突周縁１４の上面との間に挾持すべ
く、この挾持板の中央で軸１６に回転自在に軸着
されている。なおリード線４を挾持する挾持板１
５の一端下面にはその挾持を確実にするためにゴ
ム板１７が固設され、リード線４を挾持する突周
縁１４の上面にさらに突部１８がその上方を前記
案内筒６が通過できる高さにして固設されてい
る。１９は軸受台であり、その底面で突周縁１４
の上面に固定され、挾持板１５の他端下方に延設
されるとともに、軸１６を固定するために上方に
起立延設されている。２０は圧縮ばねであり、挾
持板１５の他端下面と軸受台１９の延設部上面と
の間に付勢して配設され、ゴム板１７と突部１８
とで形成される挾持部２１を常時は閉じるように
している。２２はエアシリンダーのロツドであ
り、挾持部２１がリード線挾持位置にあるとき、
圧縮ばね２０の上方に位置しその下降で挾持板１
５を圧縮ばね２０の付勢に抗して押下げ挾持部２
１を開口する。なおターンテーブル１３、挾持板
１５、軸受台１９、圧縮ばね２０で搬送機構２３
を成す。

２４はスポツト溶接の電極であり、この電極２
４はロツド９に対してターンテーブル１３の軸を
中心に180度回転した位置、すなわち、ターンテ
ーブル１３がリード線溶融位置にあるとき挾持部
２１に挾持されて搬送されたリード線４の先端偏
平部の上方に位置し、その下降でリード線４とア
ルミ箔２を前記受台１０に押圧して溶着する。な
おこのアルミ箔２は、リード線４の先端偏平部と
受台１０の上面との間を通るようにして基板１に
対して左方向から水平に進入し、受台１０のほぼ
中心上面に近設された遊転プーリ２５とこの遊転
プーリ２５の上方に位置する遊転プーリ２６とで
その高さ位置を変え、基板１に対して右方向に走
行している。２７はエアシリンダのロツドであ
り、挾持板１５がリード線溶着位置にあるとき圧
縮ばね２０配設部の上方に位置し、アルミ箔２に
溶着されたリード線４を挾持部２１から解放すべ
くその下降で挾持板１５を押下げ挾持部２１を開
口する。

本発明は以上のように構成したので、送り台５
が最後退位置にあるとき、バケツトに収納されて
いる錫メツキ線３はその先端を若干露出して案内
筒６に遊挿されロツド７で送り台５に挾持されて
いる。なお錫メツキ線３の先端は前行程で既に偏
平に形成されている。ターンテーブル１３がリー
ド線挾持位置にあるとき、錫メツキ線３は案内筒
６とともにそれぞれに開口するプレス８、切断刃
１１、挾持部２１内を通過して前進する。この最
前進位置で送り台５は停止し錫メツキ線３の先端
偏平部はロツド９の下降で受台１０の間に挾持さ
れる。送り台５の後退に際し、ロツド９は錫メツ
キ線３の先端偏平部の挾持を続け、ロツド７はそ
の挾持を解放し、案内筒６は錫メツキ線３を残し
てリード線４の長さに相当する距離を後退し停止
する。案内筒６が停止すると、ロツド７は再び錫
メツキ線３を送り台５に挾持し、案内筒６先端か
ら大きく露出した錫メツキ線３はロツド２２の上
昇によつて閉じる挾持部２１に挾持される。この
挾持動作が完了すると、ロツド９は上昇し錫メツ
キ線３の先端偏平部の挾持を解放し、切断刃が下
降して錫メツキ線３は切断され、挾持部２１に挾
持されてリード線４が形成される。このリード線
４は挾持部２１に挾持されたままターンテーブル
が回転しリード線溶着位置へ搬送され、電極２４
がロツド９に対してターンテーブル１３の軸を中
心に180度回転した位置にあるので、リード線４
の先端偏平部は確実に電極２４の下方に位置する
ものとなる。一方ロツド７で送り台５に挾持され
ている錫メツキ線３は最後退位置に案内筒６と共
に後退し、これによつてプレス８の上型と下型の
間に位置するものとなつた錫メツキ線３の先端は
その切断に際してできたバリとともに所定の寸法
に偏平に形成される。リード線溶着位置へ搬送さ
れたリード線４はその先端偏平部を走行を停止し
たアルミ箔２に電極２４で溶着される。この溶着
が完了するとロツド２７が下降し挾持部２１が開
口しリード線４の挾持を解放し、リード線４が溶
着されたアルミ箔２は再び走行を開始し、リード
線４は挾持部２１から離脱する。この後にロツド
２９は上昇し挾持部２１はターンテーブル１３と
共にリード線挾持位置へ戻る。なお受台１０は、
ロツド９が錫メツキ線３の先端偏平部を受台１０
との間に挾持しているとき、および電極２４がリ
ード線４とアルミ箔２とを受台１０の上面で溶着
しているときにその回転を停止するようにして間
欠的に回転しており、受台１０の上面の同一部分
でのみ溶着が行なわれないようにして受台１０の
耐久性向上に寄与している。又図示しないが、コ
ンデンサの他方のリード線はアルミ箔２の走行路
に対してこの走行路の側方の上記リード線形成機
構１２と同一側方に位置する他のリード線形成機
構で形成され、反対側方へ搬送されることなくそ
のまま前記受台１０とは別に設けた受台等を含む
溶着機構で溶着される。

なお、上述の実施例においてリード線の挾持位
置からその溶着位置への搬送に際してターンテー
ブルを用いたが、これに限るものでなく前記両位
置間を往復搬送し得る他の機構でもよい。

このようにして本発明によれば、リード線を形
成する二つのリード線形成機構をそれぞれの電極
の走行路の側方であつて基板に対して離れた側方
に共に配することができるので、コンデンサ巻取
装置の小型化が図れ、又基板とアルミ箔走行路の
間に前記リード線形成機構を配設せずともよいの
で保守点検作業が極めて容易となり、しかも錫メ
ツキ線が収納されているバケツトが装置の前方に
位置するようになり装置の設置場所が限定され
ず、さらに錫メツキ線を案内筒へ挿通する際に作
業性が良いなどの著効を奏する。

以上本発明につき好適な実施例を挙げて種々説
明したが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのはもちろんのことである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る装置の好適な実施例を示し、
第１図はリード線形成機構を省略した一部正面
図、第２図は左側面図、第３図は平面図である。 １……基板、２……アルミ箔、３……錫メツキ
線、４……リード線、５……送り台、６……案内
筒、７……ロツド、８……プレス、９……ロツ
ド、１０……受台、１１……切断刃、１２……リ
ード線形成機構、１３……ターンテーブル、１４
……突周縁、１５……挾持板、１６……軸、１７
……ゴム板、１８……突部、１９……軸受台、２
０……圧縮ばね、２１……挾持部、２２……ロツ
ド、２３……搬送機構、２４……電極、２５，２
６……遊転プーリ、２７……ロツド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 二つのリード線を対応するそれぞれの電極に
   互いに反対方向に突出するようにして溶着し、こ
   の電極を絶縁シートを介装して巻取るコンデンサ
   巻取装置において、長尺なリード線素材を定寸法
   に切断してリード線を形成する二つのリード線成
   形機構を、巻取りのため走行する前記電極の走行
   路に対してこの走行路の同一側方に位置して設
   け、このリード線形成機構の一方で形成されるリ
   ード線を挾持して、リード線形成機構を設けた側
   とは反対側の前記走行路の側方の溶着位置へ前記
   リード線を搬送する搬送機構を設けて成るコンデ
   ンサ巻取装置におけるリード線の供給及び取付装
   置。