JPS6245584B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は証明パターンを有する紙葉類の判別装
置に関し、更に詳しくは、小切手などの有価証券
の如く発行者を証明するための印影あるいは署名
などパターンを有する紙葉類の判別装置に関する
ものである。

現在、金融機関においては当該機関に取引口座
を有する顧客が発行した有価証券が引き渡された
とき、その有価証券が真正であるか否かを判断
し、真正と判断されたとき発行者の口座から額面
金額相当額を引落す業務を行なつている。その
際、予じめ台帳に登録されている発行者の正規の
印影、署名などの証明パターンと、受領された有
価証券上に記された証明パターンとが照合され、
これによつて有価証券が正当に発行されたものか
どうかを判定している。

この種の有価証券の受取人は金融機関において
できるだけ早く現金化することを要望するもので
あるから、上記照合作業は迅速に行なう必要があ
る。しかしながら、従来はこれらの業務が人手に
よつて行なわれていたため、台帳との照合に熟練
した職員を必要とし、特に月末や年末のように引
落し業務の集中する繁忙期には多数の職員がこの
種業務に時間を費すことになり、金融業務合理化
上の大きな問題となつている。

これらの問題点を解消する１つの手段としては
予じめ登録された証明パターンを光学的に読取り
パターン情報としてデータ処理装置の記憶手段に
記憶しておき、照合すべき有価証券から読み取つ
た証明パターンと上記記憶手段に記憶されている
正規の証明パターン情報とをデータ処理装置によ
り自動的に照合する方式が考えられる。

しかしながら、この方式によつてパターン照合
を精度よく行なおうとすると、１つ１つのパター
ンの特徴を明確に示すために１件あたりのパター
ン情報記憶エリアを大きくとる必要があり、取扱
う口座数が多くなるに従つて記憶手段に要求され
る情報記憶容量は膨大なものとなる。また、処理
速度を上げるためにこのような大型の記憶手段か
ら目的のパターン情報を短いアクセス時間で読み
出そうとすると、必然的にデータ処理装置が大型
化し、有価証券を取扱う全ての金融機関にこのよ
うな方式を採用することは多大な設備投資を必要
とするため、実現不可能となつてしまう。

本発明は上記した種々の問題点を勘案してなさ
れたものであり、その目的とするところは、有価
証券の証明パターンの照合作業を高速度で且つ経
済的に実現しうる新規な判別装置を提供すること
にある。

この目的のために、本発明の特徴は、パターン
情報を記憶するための記憶手段を複数個にし、上
記各記憶手段毎に紙葉類から読取つた証明パター
ンと上記記憶手段から読出されたパターン情報と
を照合するための照合手段を設け、紙葉類に上記
証明パターンと共に記録されている符号情報、例
えば口座番号に応じて該紙葉類を処理すべきパタ
ーン照合手段を特定するようにしたことにある。

本発明によれば、正規の印影あるいは署名とし
て登録された証明パターンが、この証明パターン
を適用する取引口座の種類、あるいは口座番号の
数値範囲などにより定まる特定の記憶手段に登録
され、パターン照合時には有価証券上の符号デー
タに基づいて特定される上記記憶手段から照合す
べきパターン情報が読出されるため、取引口座の
数に応じた記憶容量が得られ、高性能、大容量の
データ処理装置を用いることなく、処理対象の拡
大に適合できる。また、本発明によれば複数のパ
ターン照合手段の少なくとも１つに、他のものと
は異なつたパターン照合基準を持たせることによ
り、一部の有価証券に特別のパターン照合を施す
こともできる。

以下、本発明の詳細を図面により説明する。

第１図は本発明の１実施例を示す図であり、１
は処理すべき紙葉類、例えば有価証券２を収納す
るホツパである。上記有価証券はその表面に取扱
い金融機関、口座番号、額面金額などの情報が機
械読取り可能な符号、例えば磁気インクによるバ
ーコードで記録してあり、有価証券の所定位置に
発行者の署名又は捺印がなされている。上記ホツ
パ１に収納された有価証券２は繰り出し装置３に
より順次１枚ずつ取り出され、搬送路４に送り込
まれる。６は上記搬送路４の入口部分に設置され
た符号情報読取り装置であり、通過する有価証券
２ａから前記した磁気コードを検出する磁気ヘツ
ド６１と、この出力の読取り回路６２とを備えて
おり、この読取り回路６２の出力信号は制御装置
７に取り込まれる。この制御装置７は読取り回路
６２からの入力信号、即ち有価証券２ａに記録さ
れた符号情報の内容に応じて、搬送路４に設けら
れた振分けゲート装置５，５′………を制御し、
上記有価証券２ａを複数の判別装置８，８′……
…のいずれかに振分ける。

判別装置８について説明すると、この装置は予
じめ登録された証明パターンをデータ化して記憶
するメモリ８０１を備えている。上記メモリ８０
１に記憶されるパターン情報は有価証券上の符号
情報と対応付けられており、このメモリーにパタ
ーン情報をもつ有価証券のみが前記した振分けゲ
ート装置５で振分けられて分岐搬送路８０２に導
入される。

分岐搬送路８０２の入口側には有価証券から磁
気コードを検出するための磁気ヘツド８０３が配
置され、更に進んだ位置に有価証券上の証明パタ
ーンを読取るための光学センサ８０７が配置して
ある。上記磁気ヘツド８０３の出力は読取回路８
０４で読取られ、符号データとして制御装置８０
５に取り込まれる。制御装置８０５は上記符号デ
ータに基づきアドレスを算出し、メモリ８０１を
アクセスして、対応するパターン情報をバツフア
メモリ８０６に読出す。

磁気ヘツド８０３を通過した有価証券は光学セ
ンサ８０７を通過するとき、その表面に記録され
た証明パターンが読取られ、照合回路８０８にお
いて特徴抽出された後、前記バツフアメモリ８０
６に読出されている登録されたパターン情報と比
較され、比較結果が制御装置８０５に与えられ
る。上記比較結果を示す信号に基づき、制御装置
は振分けゲート装置８０９に動作信号を送り、パ
ターンの照合を終えた有価証券を良券収納箱８１
０又は不良券収納箱８１１のいずれかに振分け収
納する。尚、照合装置８′，８″も上記照合装置８
と同様の構成となつている。

上述した実施例装置は、搬送路４の入口側にお
いて有価証券の符号情報を読取り、その内容に応
じて該有価証券を振分け制御し、振分け先のパタ
ーン照合装置８，８′，８″………が上記振分け制
御と並行して照合動作を行える構成となつている
ため、制御が簡単で、高速度でパターン照合を行
なうことができ、特に搬送路４の入口側に近い振
分けゲート装置５から分岐される照合装置８に、
照合頻度の高い口座を割り当でることにより一層
の処理高速化を実現できる。尚、上記構成におい
て、振分け段階で有価証券の搬送速度を高めるこ
とは容易であるが、パターン照合段階での処理速
度との関係で特定の照合装置に有価証券の待ち行
列が生ずることが考えられる。

このような場合、各照合装置において分岐搬送
路の入口側に有価証券を１時スタツクする装置を
設け、振分けられた有価証券を上記スタツク装置
に蓄積しつつ先着のものから照合処理するように
改良すればよい。

第２図は本発明の他の実施例を示す図であり、
理解を容易にするため前記第１図と同一の部分は
同じ符号を付してある。

この実施例装置は、搬送路４の入口部に設けた
振分け制御用の制御装置７の機能を高度化したも
のであり、搬送路４を通過中の有価証券２ａから
読取つた符号情報に応じて振分けゲート装置５，
５′………を制御すると共に、この符号情報から
パターン情報記憶用のメモリ８０１，８０１′…
……内の対応するパターン情報記憶アドレスを算
出し、バツフアメモリ８０６，８０６′………へ
のデータ読出し制御も行なえるようにしたもので
ある。従つて、第１図との比較で明らかなよう
に、各照合装置８，８′………は有価証券から証
明パターンを読取るための光学的センサ８０７の
みを有し、符号情報を読取るための磁気センサ回
路は省かれた構造となつている。

制御装置７は磁気センサ６１を次々と通過する
有価証券についての状態監視を行なうために、有
価証券毎のデータを１時記憶するメモリ７０を備
えており、符号情報読取り回路６からのデータ処
理を行なう一方、メモリ７０に各有価証券毎のデ
ータを書き込み、メモリ７０の内容を随時チエツ
クすることにより各有価証券毎の所定のタイミン
グでゲート制御、パターン情報記憶メモリからの
パターン情報の読出制御を行ない、また各照合回
路８０８………からの照合完了信号を受けてメモ
リ７０に記憶されている該当する有価証券につい
てのデータを消去するよう動作する。

以上の説明から明らかなように、本発明装置は
小切手、手形などのように、符号情報と証明のた
めのパターンとを有する紙葉類を全自動で処理
し、上記証明パターンが正規のパターンと一致す
るか否かを比較的記憶容量の少ないメモリを用い
て効果的かつ高速度で実現するものであり、特に
金融機関における有価証券の取扱業務の合理化に
大いに貢献できるものである。

尚、実施例の説明では符号情報の読取りを磁気
ヘツドで行なう場合について述べたが、本発明は
かかる符号情報、あるいはパターンの認識におい
て使用するセンサを限定するものではなく、又、
紙葉類の搬送形式、分岐についても種々の変形が
可能なること明らかである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す図、第２図は本
発明の他の実施例を示す図である。 図において、４は紙葉を搬送するための搬送
路、７は紙葉から読取つた符号情報に基づき振分
けゲート５，５′を制御する制御装置、８，８′
８″………は振分けられた紙葉について証明パタ
ーンを照合する装置部分、８０１，８０１′……
…は登録されたパターン情報を記憶するためのメ
モリを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (1) 符号情報と証明パターンとが記録されて
   いる紙葉類から上記符号情報を読取る手段と、 (2) 上記符号情報毎に上記証明パターンに対応す
   る標準パターン情報がグループ分けされ、その
   一つのグループの標準パターン情報が予め記憶
   されている記憶手段と、上記紙葉類が供給され
   たとき、その紙葉類に記録された証明パターン
   を読取る手段と、該手段から得られる証明パタ
   ーン情報と上記記憶手段から得られる標準パタ
   ーン情報とを照合する手段とをそれぞれ有する
   複数個のパターン照合手段と、 (3) 上記読取られた符号情報に基づいて、上記複
   数のパターン照合手段の１つに上記符号情報を
   読取られた紙葉類を選択的に供給する手段とを
   有することを特徴とする紙葉類判別装置。