JP3771396B2 - 自動取引装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行等の金融機関で使用される顧客操作型の自動取引装置に係り、特に、手形や小切手等の有価証券の取引を可能にした顧客操作型の自動取引装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来において、有価証券の1種である小切手の取引を可能にした顧客操作型の自動取引装置として、例えば特開平10−222729号公報に開示されているように、支払用の小切手および入金用の小切手に印刷されている金額および小切手番号を読取り、支払取引時に発行日付印字後の小切手を取引が確定するまで集積保留すると共に、入金取引時には入金用小切手を取引が確定するまで集積保留する小切手処理部を設け、銀行等の金融機関の営業時間外に小切手の発行を受けたり、小切手による入金を可能にしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、銀行等の金融機関の窓口において、手形や小切手での入金を扱う場合、窓口に顧客が持参した手形・小切手の記載内容を点検し、問題がなければ、自金融機関コードを含むMICR文字(磁気インク文字)を印字し、さらに渡り印(銀行名、支店名、日付、担当など)を捺印し、さらにマイクロフィルム撮影を行って支払地の金融機関の支店に取立てを依頼するという手続きを行う。
この場合、窓口の係員は、顧客が持参した手形・小切手が自店発行のものか、自行他店発行のものか、他行発行のものか、受取人口座は自店か、他店か、他行か、支払期日は過ぎていないかなどの点検を行い、自行他店および他行発行のもの、受取人口座が他店および他行のものについては手形交換所で交換する手続きを行う。
従って、手形・小切手を自動取引装置により自動取引するに際しては、窓口の係員が行っている作業内容と同様の処理を行うか、あるいは自動取引装置で受け入れた後の係員処理が容易になるように処理することが望ましい。
【0004】
しかしながら、上記従来の自動取引装置においては、顧客が持参した手形・小切手の金額、MICR文字上の小切手整理番号等が正常に読取れたならば、顧客の確認キー操作で入金用小切手収納部に収納する構成であるため、支払期日が過ぎている手形・小切手、または手形交換を行う時間がない、あるいは余裕がない手形・小切手を預かってしまい、結果的に取引を完了できなくなるといった問題がある。
また、支払期日までに余裕があったとしても、誤認識や記載漏れ等があった場合はそのための対応策を講じるための期間を考慮して自動扱いを行う必要があるが、従来装置においては、このような考慮がなされていない。
【0005】
このような支払期日の超過、または記載漏れ等に起因し、実際に取引を完了できなかった手形・小切手については、その後に、持参人に返却するという手続きを行う必要が生じ、取扱店および持参人の双方にとって極めて煩雑な手続きが発生し、業務の非効率化や顧客サービスの低下を招いてしまうといった問題がある。
本発明の目的は、手形・小切手の支払期日または支払期日までの期間に応じた取扱処理を行う顧客操作型自動取引装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、手又は小切手に記載されている支払期日又は振出日を認識する、または入力された支払期日又は振出日を取得する手段と、認識又は取得した支払期日又は振出日と現在日付との関係に応じた内容の操作案内表示および取引処理を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の顧客操作型自動取引装置1(以下、自動取引装置)の一実施形態を示す外観斜視図であり、顧客の操作面側には、カード挿入口2、明細票出力口3、通帳挿入口4、手形・小切手挿入口5、紙幣入出力口6、硬貨入出力口7、操作・表示部8が設けられている。
【0008】
図2は、図1の自動取引装置1の機能構成を示すブロック構成図であり、装置全体を制御する処理部101と、顧客操作の誘導または案内を行なう顧客用表示部102と、装置に対しての顧客操作を受け付ける顧客用操作部103と、紙幣入出力口6からの紙幣の出し入れを制御する紙幣制御部104と、硬貨入出力口7からの硬貨の出し入れを制御する硬貨制御部105と、明細票出力口3から出力する明細票の印字の管理を行なう明細票印字制御部106と、カード挿入口2から挿入された磁気カードまたはICカードに記録された顧客の暗証番号や口座番号などの情報を読取るカード制御部107と、通帳挿入口4から挿入された通帳の口座番号の読取りおよび取引内容の印字記録を行う通帳印字制御部108と、係員への誘導または案内、装置の状態表示を行なう係員用表示部109と、係員が自動取引装置1に対して紙幣、硬貨の充填など、係員が行なう操作を受け付ける係員用操作部110と、取り引きの履歴を記憶するジャーナル制御部111と、上位装置(例えばホストコンピュータ)との間で取り引きデータ等の通信を行なう回線制御部112と、前記処理部101が実行するアプリケーションプログラムと画面表示に必要な画面データ、手形および小切手の認識に必要な辞書データや書式データ等を記憶する記憶部113とを備え、さらに、手形・小切手挿入口5から挿入された手形(約束手形、為替手形)や小切手の記載内容を認識し、その認識結果に基づいて手形および小切手の取引を制御する手形・小切手制御部114とを備えている。
【0009】
ここで、顧客用操作部103は、顧客用表示部102の表示画面の表面にタッチパネルを配置した構造になっており、画面上のボタンに対応する位置を顧客が押圧することにより、その押圧された位置のボタンが操作されたものと認識し、その認識結果に従って処理を進める。
また、手形・小切手制御部114以外の構成要素は、従来において既に実現されているものであるが、その機能あるいは動作の概要は次の通りである。
【0010】
顧客待ちの状態では、処理部101は顧客用表示部102に図3に示すような「いらっしゃいませ」画面301を表示させている。この状態で、「いらっしゃいませ」画面301中の例えば「お引き出し」ボタン302が顧客によって操作されると、処理部101は、取り引き種別が「現金の引き出し」であるものと認識し、次に、「カードを入れて下さい」画面(図示せず)に遷移させる。
【0011】
この「カードを入れて下さい」画面において、顧客が「取消し」ボタンを押圧して「現金取り引き」を取り消さず、顧客固有の磁気カードまたはICカードをカード挿入口2に挿入したならば、処理部101は、次に「暗証番号を入力して下さい」画面(図示せず)に遷移させる。この「暗証番号を入力して下さい」画面において、顧客が「数値」ボタンを押圧し、暗証番号を入力すると、処理部101は、その暗証番号が正しいか否かを磁気カードまたはICカードから読取った暗証番号と比較することによって調べ、正しければ、取り引き金額を入力させる「金額を入力して下さい」画面(図示せず)に遷移させる。この時、暗証番号が正しくない場合は、再入力を促し、「訂正」ボタンの押圧の後に「数値」ボタンの押圧により正しい暗証番号を入力させ、所定回数繰り返しても正しい暗証番号が入力されなかった場合は、「カードをお取り下さい」画面(図示せず)に遷移させ、次に「やり直して下さい」画面に遷移させ、初期画面からの操作からやり直させる。また、「取消し」ボタンが押圧された場合は、初期画面すなわち図3の「いらっしゃいませ」画面301に遷移させる。
【0012】
正しい暗証番号が入力された場合、「金額を入力して下さい」画面(図示せず)に遷移させ、顧客が希望する引き出し金額を入力させる。そして、金額の入力操作が正しく行なわれた場合は、上位装置9に残高を問い合わせる。上位装置から「支払可能」の応答があれば、紙幣制御部104や硬貨制御部105を制御し、顧客が要求した金額の払い出しを行なう。
【0013】
処理部101は、上位装置9から支払可能の応答が返信されて来るまでの間、顧客用表示部102に「処理中、お待ち下さい」画面を表示し、払い出し制御が終了して紙幣入出力口6または硬貨入出力口7に紙幣または硬貨を排出したならば、「現金をお取り下さい」画面に遷移させる。この後、「カードをお取り下さい」画面に遷移させ、最後に「ありがとうございました」画面に遷移させ、顧客が要求した現金引き出しに関わる一連の制御を終了する。そして、今回の取り引きの履歴をジャーナル制御部111に記録させる。
【0014】
一方、「いらっしゃいませ」画面301中の例えば「お預入れ」ボタン303が顧客によって操作されると、処理部101は、「カードまたは通帳を入れて下さい」画面(図示せず)に遷移させる。
【0015】
この「カードまたは通帳を入れて下さい」画面において、顧客が「取消し」ボタンを押圧して「現金取り引き」を取り消さず、顧客固有の磁気カードまたはICカードをカード挿入口2に挿入したならば、処理部101は、次に図4の金種選択画面401に遷移させる。この金種選択画面401では、紙幣のみ、紙幣と硬貨、硬貨のみ、小切手のみ、手形のみ、手形と小切手の金種を選択する金種選択ボタン402〜407が表示される。そこで、顧客が例えば「紙幣のみ」の金種選択ボタン402を押圧すると、処理部101は紙幣入出力口6のシャッタを開き、顧客による紙幣の投入を待つ。この状態で、紙幣が投入されたならば、紙幣入出力口6の扉を閉じた後、投入された紙幣の金額を紙幣制御部104にカウントさせる。そして、カウントが終了したならば、カウントした金額を顧客用表示部102に表示すると共に、金額が正しいかどうかを顧客に確認させる。顧客が「確認」ボタンを押圧したならば、投入紙幣を収納すると共に、通帳印字制御部108により顧客の通帳に預け入れ金額を印字、または明細票に預け入れ金額を印字して出力させる。そして、印字が終了したならば、「通帳をお取り下さい」画面または「明細票をお取り下さい」画面に遷移させる。この後、「カードをお取り下さい」画面に遷移させ、最後に「ありがとうございました」画面に遷移させ、現金の預け入れに関わる一連の制御を終了する。そして、今回の取り引きの履歴をジャーナル制御部111に記録させる。
【0016】
本発明においては、現金を預け入れるのと同様な操作で、手形および小切手の取引を行うことができる。以下、手形および小切手の取引を行うための構成について詳細に説明する。なお、手形には、約束手形と為替手形があるが、以下では約束手形を代表して説明するものとする。また、「手形」という用語は断りがない限り「約束手形」を指すものとする。
【0017】
図5は、約束手形の例を示す図であり、ここでは、全国銀行協会連合会が制定した統一規格様式の横書手形用紙(統一手形形式)の例を示している。
約束手形の必要記載事項については、手形法第75条により、
(1)「約束手形」という文字(約束手形文句)
(2)手形金額
(3)一定金額を支払うという支払約束文句
(4)支払期日
(5)支払地
(6)受取人またはその指図人
(7)振出日
(8)振出地
(9)振出人の署名
を記載することが定められている。
【0018】
図5において、501が約束手形文句、502が手形金額、503が支払約束文句、504が支払期日、505が支払地、506が受取人またはその指図人、507が振出日、508が振出地、509が振出人の署名である。この振出人の署名には、捺印510が必要とされる。なお、511は、手形と一般の帳票とを区別するために磁気インクで印刷された磁気インク文字(MICR文字)であり、図5の例では24桁の数字からなっている。このMICR文字は、最初の2桁の数字「02」が小切手や手形などの種類を区別する番号を表し、「01」で小切手、「02」で約束手形であることを表すようになっている。また、次の4桁の数字「1301」が手形交換所の番号、次の4桁の数字「0007」が金融機関の番号(この例では山の手銀行の番号)、次の3桁の数字「015」が支店番号、次の6桁の数字「347685」が振出人の口座番号、最後の5桁の数字「35789」が整理番号をそれぞれ表している。
【0019】
図6は、小切手の例を示す図であり、ここでは、全国銀行協会連合会が制定した統一規格様式の例を示している。
小切手の必要記載事項については、小切手法第1条により、
(1)「小切手」という文字(小切手文句)
(2)小切手金額
(3)一定金額を支払うという支払委託文句
(4)支払人(金融機関の名称)
(5)支払地
(6)振出日
(7)振出地
(9)振出人の署名
を記載することが定められている。
【0020】
図6において、601が約束手形文句、602が小切手金額、603が支払委託文句、604が支払人、605が支払地、606が振出日、607が振出地、608が振出人の署名である。この振出人の署名には、捺印609が必要とされる。なお、610は磁気インク文字(MICR文字)であり、図6の例では24桁の数字からなっている。このMICR文字は、最初の2桁の数字「01」が小切手、次の4桁の数字「1301」が手形交換所の番号、次の4桁の数字「0007」が金融機関の番号(この例では山の手銀行の番号)、次の3桁の数字「003」が支店番号、次の6桁の数字「249262」が振出人の口座番号、最後の5桁の数字「93377」が整理番号をそれぞれ表している。
【0021】
図7は、図5のような約束手形および図6のような小切手の記載内容を認識し、受取人の口座に入金する処理を行う手形・小切手制御部114の詳細な構成を示すブロック図である。ここで示す手形・小切手制御部114は、手形・小切手入出力口5から挿入された手形または小切手の記載内容を画像データとして読取り、メモリ1142内にイメージデータ1143として格納するイメージ読取り部1141、メモリ1142内のイメージデータ1143を書式定義辞書1144に定義された書式定義情報に従って切り出した後、その切り出し領域のイメージデータを文字認識辞書1145を参照して認識し、メモリ1142内に文字認識データ1146として格納する文字認識処理部1147、前記書式定義辞書1144の書式定義情報で指定された位置に印刷されているMICR文字のイメージデータを切り出した後、その切り出し領域のイメージデータをMICR文字認識辞書1148を参照して認識し、メモリ1142内にMICR文字認識データ1149として格納するするMICR文字認識処理部1150、印影データベース91に予め登録されている振出人の印影を回線制御部112を通じて上位装置9から取得し、登録されている印影と振出人署名欄に捺印された印影とが同じか否かを照合する印影照合処理部1151、取引処理を正常に終了した手形/小切手の裏面にMICR文字を印字するMICR文字印字処理部1152および印字機構1153、手形・小切手入出力口5から挿入された手形または小切手をイメージ読取り位置や収納用のスタッカに搬送する搬送・収納制御部1154および搬送・収納機構1155、これらの各部を制御する主制御部1156とを備えている。
【0022】
メモリ1142内には、認識した手形または小切手の文字を一覧形式で格納する入力データテーブル1157と、自行のみの手形・小切手を扱うか、他行のものも扱うか、手数料を徴収するか否かなどの取引条件が設定された取引条件テーブル1158が設けられている。なお、入力データテーブル1157は、1つの手形または小切手に対し1つずつ設けられ、取引終了の際には格納内容が全て初期化される。
【0023】
この手形・小切手制御部114の主制御部1156は、手形・小切手の預入れが顧客によって選択されて図1の処理部101から起動命令が与えられた条件で上記の各部を制御し、手形・小切手入出力口5から挿入された手形または小切手の搬送、イメージ読取り、文字認識、スタッカへの収納あるいは取引不能要因を持つ手形・小切手を入出力口5へ返却する制御を行う。
【0024】
図8(a)は、手形・小切手制御部114の搬送・収納機構の概要を示す断面構成図である。ここで示す搬送・収納機構は、同時に複数枚の手形・小切手を入出力口5から挿入することができるように、入出力口5から挿入された手形・小切手801を一時収納する一時スタッカ802を備えている。
【0025】
すなわち、入出力口5から挿入された手形・小切手801は、ローラ803,804,805によって最上位位置のものから1枚ずつ分離して取り込まれ、一時スタッカ802内に一時的に収納される。入出力口5に挿入された手形・小切手801の取り込みが全て終了したならば、遮蔽爪806が反時計回りに回動され、イメージ読取り位置方向への搬送路の遮蔽状態が解除され、ローラ807によって一時スタッカ802内の手形・小切手のうち最上位位置の1枚がイメージ読取り位置方向へ搬送される。
【0026】
一時スタッカ802から送り出された手形・小切手801は、MICR文字読取りセンサ808の設置位置まで搬送され、ここでMICR文字の磁気量が検出される。この後、イメージセンサ809,810の設置位置まで搬送され、表面および裏面の記載内容がイメージデータとして読取られる。このイメージセンサ809,810が図7のイメージ読取り部1141を構成するものである。
【0027】
この後、読取られたイメージデータによって手形・小切手の記載内容がチェックされ、取引不能要因がなく、取引処理が正常に終了したならば、MICR文字印字機構1153の設置位置まで搬送され、MICR文字が手形・小切手の裏面に印刷される。印刷を終えた手形・小切手はローラ811によってカセット構造の収納部812のスタッカ813または814に分類されて収納される。収納部812を手形・小切手制御部本体114から着脱自在なカセット構造にしたのは、処理を終えた手形・小切手を係員が簡単に取り出せるようにするためである。図8の例では、収納部812内には2つのスタッカ813,814が設けられ、例えばスタッカ813には手形のみ、スタッカ814には小切手のみが分類して収納される。搬送方向における下流側のスタッカ814に収納する場合には、その上流側のスタッカ813のフラッパ817が搬送・収納制御部1154の制御によって破線位置に切り替わり、下流側のスタッカ814への搬送路を形成するようになっている。
【0028】
なお、スタッカに収納する際の分類の仕方については、取引条件テーブル1158によって任意に指定可能になっている。また、一時スタッカ802には、未処理の手形・小切手が残っているか否かを検出するセンサ819が設けられている。また、スタッカの数も2つに限定されるものでなく、図8(b)に示すように、4つのスタッカ813〜816を設け、さらに細かく分類して収納することが可能になっている。例えば、手形・小切手の支払地・支払人が自店、他店あるいは他行かによって、また受取人口座が自店、他店あるいは他行かによって分類収納することができる。また、振出日、支払期日と現在日付との関係で分類収納してもよい。支払期日に余裕のない手形・小切手は係員に通報し、区分して収納すれば特急の処理を容易にできる。
【0029】
また、手形または小切手の表面および裏面の記載内容を各面に対応したイメージセンサ809,810で読取る構成を示しているが、手形または小切手の表裏反転機構を設けることにより、1つのイメージセンサのみで構成することができる。また、手形・小切手は、手形文句または小切手文句が記載された表面を上側にして挿入することを前提にしているが、裏面を上側にして挿入した場合は、イメージ読取りを行う前に、挿入面チェックを行い、裏面を上側にして挿入された手形・小切手は一旦返却し、再挿入させるように構成する。表面と裏面が逆になっているかどうかは、MICR文字読取りセンサ808の設置位置またはその近傍でMICR文字が検出されないことによって判別できる。この場合、為替手形にはMICR文字が印刷されていないので、為替手形と表裏が逆の小切手または約束手形との区別がつかなくなる。これを解決するために、裏面読取り用のイメージセンサ810によって手形文句または小切手文句の記載位置付近の文字を認識し、小切手文句または約束手形文句が認識された場合には、表裏が逆に挿入された小切手または約束手形であると判定し、為替手形文句が認識された場合には表裏が逆に挿入された為替手形であると判定する。MICR文字も検出できず、小切手文句、約束手形文句、為替手形文句のいずれも認識できなかった場合は、手形・小切手以外の帳票であるものと判定し、返却する。
なお、カット機構820は、公共料金納入帳票などを扱う場合に、その一部を切断して収納する際に使用するもので、手形・小切手の自動取扱においては使用しない。
【0030】
次に、手形・小切手制御部114内の文字認識辞書1145は、図9に示すように、漢字、かな・カタカナ文字、アラビア数字、英文字、記号、その他手形・小切手に特有の特殊記号などをそれぞれパターンマッチング処理によって認識するためのデータを記憶している。同様に、MICR文字認識辞書1148は、図10に示すように、MICR文字をパターンマッチング処理によって認識するためのデータを記憶している。
【0031】
次に、書式定義辞書1144は、図11および図12に示すように、小切手、手形における必要記載事項の記載位置の座標値で表現された書式定義情報を記憶している。すなわち、図11に示す小切手の書式定義辞書においては、小切手の左上隅をx,y座標の基準座標値(0,0)として、小切手文句の記載領域の対角座標値P10,P11、支払地の記載領域の対角座標値P20,P21、支払人の記載領域の対角座標値P30,P31、小切手金額の記載領域の対角座標値P40,P41、支払委託文句の記載領域の対角座標値P50,P51、振出日の記載領域の対角座標値P60,P61、振出地の記載領域の対角座標値P70,P71、振出人署名の記載領域の対角座標値P80,P81、MICR文字の記載領域の対角座標値P90,P91、印影の捺印領域の対角座標値P100,P101が認識対象1101の領域別に記憶している。
【0032】
また、約束手形についても同様に、図12に示すように、約束手形の左上隅をx,y座標の基準座標値(0,0)として、約束手形文句の記載領域の対角座標値P10,P11、受取人の記載領域の対角座標値P20,P21、支払期日の記載領域の対角座標値P30,P31、支払地の記載領域の対角座標値P40,P41、手形金額の記載領域の対角座標値P50,P51、支払約束文句の記載領域の対角座標値P60,P61、振出日の記載領域の対角座標値P70,P71、振出地の記載領域の対角座標値P80,P81、振出人署名の記載領域の対角座標値P90,P91、MICR文字の記載領域の対角座標値P100,P101、印影の捺印領域の対角座標値P110,P111、収入印紙の貼り付け領域の対角座標値P120,P121が認識対象1201の領域別に記憶している。
【0033】
次に、取引条件テーブル1158について図13を参照して説明する。取引条件テーブル1158とは、前述したように、自行のみの手形・小切手を扱うか、他行のものも扱うか、手数料を徴収するか否かなどの取引条件を予め設定するものであり、ここでは、取扱対象1301、窓口営業時間内手数料1302、窓口営業時間外手数料1303、自動認識結果と顧客の入力内容とが不一致の場合の再入力回数上限値1304、書式1305、照会の有無1306、収納分類1307、その他1308といった項目の取引条件を設定するようになっている。
【0034】
取扱対象1301では、小切手および手形を扱うか、扱う場合の発行元金融機関として自行自店、自行他店、他行のいずれのものを扱うか、さらに受取人口座として自行自店、自行他店、他行のいずれのものを扱うか、また手形・小切手の1枚当りの取扱可能限度額、引き受け許容期限を設定するようになっている。例えば、小切手と手形の両方を扱う場合は、そのチェックボックス1310をON(黒丸印の状態)にする。同様に、自行自店、自行他店、他行の発行のものを扱う場合には、そのチェックボックスをON(黒丸印の状態)にする。図13では、他行発行のものを扱わず、発行元が自行自店、自行他店の手形・小切手を扱う条件設定がされていることを示している。また、受取人口座が他行のものは扱わず、受取人口座が自行自店、自行他店の手形・小切手を扱う条件設定がされていることを示している。また、取扱可能限度額には、自動取引する上での手形・小切手の1枚当りの限度額が数字で設定され、図13の例では「五千万円」が設定されていることを示している。さらに、引き受け許容期限には、満期日より幾日前までの手形・小切手を引き受けるかが設定され、図13の例では満期日より3日前までの手形・小切手を引き受け、1日前、2日前の場合は引き受けないという条件設定がされていることを示している。ここで、満期日とは、手形金額または小切手金額が「支払われるべき日」であり、約束手形の支払期日と同義である。満期日が休日の場合にはこれに次ぐ第1の取引日が「支払われるべき日」となる。この引き受け許容期間を設定している理由は、他行発行の手形を受付けた場合に、手形交換所において手形交換を行うための時間を確保するためである。なお、小切手の場合、振出日付後10日目までの間(振出日を含めて11日間)に支払の呈示があれば直ちに支払うべきものとされているから(小切手法第29条)、引き受け許容期間は、法的には振出日付後10日目まで(支払呈示期間内)となるが、自動取引装置で扱う本例の場合には手形交換に必要とする時間を確保するために、支払呈示期間満了の日の3日前とし、誤認識や記載漏れ等に起因する対応策を講ずることが十分な時間を確保できるようにしている。
【0035】
また、窓口営業時間内手数料1302では、発行元の金融機関が自行自店、自行他店、他行であるか、受取人口座が自行自店、自行他店、他行であるかによって、任意の手数料を設定するようになっており、図13の例では、発行元および受取人口座が自行自店、自行他店は無料であり、他行のものは全て有料とする条件が設定されている。なお、例えば受取人口座が他行の場合には、窓口で徴収するという条件を設定することも可能である。
【0036】
同様に、窓口営業時間外手数料1303では、発行元の金融機関が自行自店、自行他店、他行であるか、受取人口座が自行自店、自行他店、他行であるかによって、任意の手数料を設定するようになっており、図13の例では、発行元に関係なく受取人口座が自店のものは無料であり、他店のものは有料(100円)、他行のものは有料(200円)とする条件が設定されている。また、受取人口座が他行の場合であっても、自行と他行の手形交換所が同じである場合は、手数料を無料にするという条件設定も可能である。
【0037】
次に、自動認識結果と顧客入力内容とが不一致の場合の再入力回数の上限値1304として、「3回」が設定されている。すなわち、本実施形態の自動取引装置にあっては、手形・小切手の振出日や支払期日、金額等を自動認識するが、万全を期すために、自動取扱の対象となる手形・小切手を手形・小切手入出力口5に挿入する前に、その手形・小切手の記載内容のうち重要な内容である振出日や支払期日、金額を顧客用操作部103を用いて顧客に入力させ、その入力内容と自動認識結果とを比較し、いずれか1つでも一致しない場合は、その不一致の項目のデータを顧客用操作部103から再度入力させる処理手順を用意している。この場合に、再入力しても不一致項目が残っている場合は、その不一致項目がなくなるまで再入力操作が繰り返し行われることになり、1つの手形・小切手の処理時間が長くなり、装置を長時間占有する結果を招き、稼働率が悪くなる。そこで、本実施形態では再入力回数の上限値1304を設定し、この上限値で示される再入力回数に達した場合は、処理を打ち切り、対象の手形・小切手を返却するようにしている。
【0038】
次に、手形・小切手の書式1305としては、全国銀行協会連合会が定めた統一形式のみのものを扱うという条件が設定されている。
また、照会の有無1306として、他行口座照会、印影照会、盗難・紛失照会を行うか否かを設定するようになっており、図13の例では、他行口座照会、印影照会、盗難・紛失照会を全て行うという条件が設定されている。ここでの他行口座照会とは、振出人の口座照会のことである。
【0039】
また、収納分類1307では、4つのスタッカA,B,C,Dに対し、どのような条件の手形・小切手を分類収納するかという条件を設定するようになっている。図13の例では、スタッカAには受取人口座が自店、スタッカBには受取人口座が自行他店、スタッカCには受取人口座が他行、スタッカDには受取人口座に関係なく手形・小切手金額が「500万円」以上のものを分類して収納する条件が設定されている。
【0040】
次に、その他1308では、手形と小切手を複数枚混在させて受け付け可能ととするか否かを設定するようになっており、図13の例では「可」が設定されている。
【0041】
次に、以上のように構成された自動取引装置1の手形・小切手の自動取引処理について図14〜図17に示すフローチャートを参照して説明する。
図14は、手形・小切手の自動取引処理の全体を示すフローチャート、図15は図14中における手形・小切手の記載内容の認識処理の詳細を示すフローチャート、図16は図14中における手形・小切手の受入れ処理の詳細を示すフローチャート、図17は図16中におけるスタッカ収納処理の詳細を示すフローチャートである。
【0042】
まず、顧客待ちの状態で、顧客が本自動取引装置に近づくと、顧客検知センサ(図示せず)が顧客の接近を検知し、処理部101に通知する。そこで、処理部101は図3に示した「いらっしゃい画面」301を顧客用表示部102に表示させる(ステップ1401)。この「いらっしゃい画面」301において、取引種目として例えば、お預入れのボタン303が顧客によって選択されると、処理部101は図4の金種選択画面を顧客用表示部102に表示させる。そこで、「小切手のみ」ボタン405、「手形のみ」ボタン406、「手形と小切手」ボタン407の何れかが選択されると(ステップ1402)、手形または小切手の取引であるものと判断し(ステップ1403)、次に、取引対象顧客(受取人口座)を特定するために、顧客特定情報が記録された通帳またはカードの挿入案内を顧客用表示部102に表示する(ステップ1405)。しかし、手形または小切手以外の取引種目が選択された場合には、その選択された取引種目に関する処理を従来と同様に行う(ステップ1404)。
【0043】
通帳またはカードの挿入案内表示に従って通帳またはカードが通帳挿入口4またはカード挿入口2から挿入されたならば、処理部101は、金融機関コードおよび口座番号を読取る。そして、手形または小切手金額の受取人としての顧客の口座が他行のものである場合には、回線制御部112および上位装置9を介して他行のホストコンピュータに口座照会を行い、正しいことが確認できたならば(ステップ1406)、次に、手形・小切手の記載内容の入力画面と手形・小切手の挿入指示メッセージを顧客用表示部102に表示する。すなわち、図18に示すような手形・小切手の記載内容の入力画面1801を表示し、手形・小切手の記載内容のうち取引の可否に関わる重要事項である振出日1803、支払期日1804および金額1802を入力するように案内する。
【0044】
そこで、顧客が手元の手形・小切手の記載内容を見ながら振出日1803、支払期日1804および金額1802を数字ボタン1805を用いて入力し、さらに確認ボタン1806を操作して内容確認を行うと、その確認された入力内容をメモリ1142の入力データテーブル1157に格納する。すなわち、手形であれば、図20に示すように、振出日、支払期日、金額を顧客入力内容として格納する。また、小切手であれば、図21に示すように、振出日、金額を入力データテーブル1157に格納する。この後、処理部101は該当する手形・小切手の挿入指示メッセージを表示し、かつ手形・小切手制御部114を起動して搬送・収納制御部1154により手形・小切手入出力口5のシャッタ(図示せず)を開かせ、手形・小切手の入力を促す。
【0045】
そこで、顧客が手形・小切手入出力口5に手形・小切手を挿入すると(ステップ1407)、手形・小切手制御部114の主制御部1156は、搬送・収納制御部1154を制御し、挿入された手形・小切手を一時スタッカ802に搬送し、収納させる(ステップ1408)。
【0046】
手形・小切手入出力口5に挿入された手形・小切手が全て一時スタッカ802に収納されたならば、主制御部1156は遮蔽爪806を反時計回りに回動させ、イメージ読取り位置方向への搬送路の遮蔽状態を解除し、ローラ807によって一時スタッカ802内の手形・小切手のうち最上位位置の1枚をイメージ読取り位置方向へ搬送させる(ステップ1409)。この場合、手形と小切手が複数枚同時に入力されたときには、その合計枚数を図19に示すような確認画面1901に表示し、確認ボタン1902により顧客の確認がなされた条件でイメージ読取り位置方向への搬送を開始する。取消ボタン1903が操作された場合には、返却する。
【0047】
一時スタッカ802から送り出された手形・小切手801は、MICR文字読取りセンサ808の設置位置まで搬送され、ここでMICR文字の磁気量が検出される。この後、イメージセンサ809,810の設置位置まで搬送され、表面および裏面の記載内容がイメージデータとして読取られ、メモリ1142にイメージデータ1143として格納される。
【0048】
主制御部1156は、このイメージデータ1143によって手形・小切手の記載内容を自動認識する(ステップ1410)。この場合の認識処理については図15を用いて後述する。この認識処理により、手形であれば、図20に示すような自動認識結果が入力データテーブル2000に格納される。すなわち、種別コード2001、手形交換所番号2002、銀行番号2003、支店番号2004、振出人口座番号2005、手形・小切手整理番号2006、振出日2007、金額2008、支払期日2009、支払地2010、受取人2011、振出地2012、振出人の署名2013、受取人口座番号2014、印影2015、収入印紙イメージ2016の各認識結果が入力データテーブル2000に格納される。なお、手形交換所番号2002、手形・小切手整理番号2006は必要に応じて認識対象になるものであり、認識対象にする場合には、図12の書式定義情報で予め設定しておくことは言うまでもない。手形交換所番号2002とは、図5の符号512で示す枠内に印刷された「東京1301」のことであり、また手形・小切手整理番号2006とは図5の符号513で示す「No.A135789」のことである。以下の説明では、これらの手形交換所番号2002、手形・小切手整理番号2006が認識対象に設定されているものと仮定して説明を行う。また、印影2015および収入印紙イメージ2016は、イメージ形式のデータとして格納される。また、振出人口座番号2005は、MICR文字511の認識結果から得られるものである。
【0049】
一方、認識対象が小切手であった場合、図21に示すような自動認識結果が入力データテーブル2100に格納される。すなわち、種別コード2101、手形交換所番号2102、銀行番号2103、支店番号2104、振出人口座番号2105、手形・小切手整理番号2106、振出日2107、金額2108、支払地2009、受取人2110、振出地2111、振出人の署名2112、受取人口座番号2113、印影2114の各認識結果が入力データテーブル2100に格納される。なお、手形交換所番号2102、手形・小切手整理番号2106は必要に応じて認識対象になるものであり、認識対象にする場合には、図11の書式定義情報で予め設定しておくことは言うまでもない。手形交換所番号2102とは、図6の符号610で示す枠内に印刷された「東京1301」のことであり、また手形・小切手整理番号2106とは図6の符号611で示す「A193377」のことである。以下の説明では、これらの手形交換所番号2102、手形・小切手整理番号2106が認識対象に設定されているものと仮定して説明を行う。また、印影2114は、イメージ形式のデータとして格納される。また、振出人口座番号2105は、MICR文字610の認識結果から得られるものである。
【0050】
しかし、手形法および小切手法で定められた必要記載事項の中に記載漏れ、あるいは読取り不能な文字があった場合、図22に示すような案内メッセージ画面2201を表示し、窓口に誘導する。また、捺印されていることが認められない場合も同様である。
【0051】
認識処理が終了したならば、次に、ステップ1410の認識処理において取扱不可フラグがONになっていないかどうかの認識結果チェックを行い(ステップ1411)、OKならば(取扱不可フラグ=OFFならば)、振出日のチェックを行う(ステップ1415)。しかし、OKでなければ(取扱不可フラグ=ONならば)、取扱不可理由を顧客用表示部102に表示させた後(ステップ1413)、対象となっている手形・小切手を入出力口5に向けて搬送し、返却する(ステップ1414)。
【0052】
この後、一時スタッカ802内に未処理の手形・小切手が残っているか否かをセンサ819の出力信号に基づいて判定し(ステップ1431)、残っている場合には、次の手形・小切手を一時スタッカ802からイメージ読取り位置方向へ搬送させる(ステップ1432)。しかし、残っていない場合には、通帳およびカードを返却し、手形・小切手の取引処理を終了する。
【0053】
取扱不可フラグがOFFの場合、振出日のチェックを行う(ステップ1415)。そして、期限が超過している場合、すなわち小切手であればその振出日から11日を経過している場合、手形であれば支払期日を過ぎてしまっている場合には、期限が過ぎている旨の取扱不可理由を顧客用表示部102に表示させた後(ステップ1417)、対象となっている手形・小切手を入出力口5に向けて搬送し、返却する(ステップ1430)。この後、一時スタッカ802内に未処理の手形・小切手が残っているか否かをセンサ819の出力信号に基づいて判定し(ステップ1431)、残っている場合には、次の手形・小切手を一時スタッカ802からイメージ読取り位置方向へ搬送させる(ステップ1432)。
【0054】
次に、取扱可能期間内かどうかをチェックする(ステップ1418)。すなわち、取引条件設定テーブル1158の引き受け許容期限内であるか否か(小切手であればその支払呈示期間満了日の3日前であるか、手形であれば満期日より3日前であるか)をチェックする。もしも、これらの条件を満たしていない場合には、その旨の取扱不可理由を顧客用表示部102に表示させた後(ステップ1419)、対象となっている手形・小切手を入出力口5に向けて搬送し、返却する(ステップ1430)。この後、一時スタッカ802内に未処理の手形・小切手が残っているか否かをセンサ819の出力信号に基づいて判定し(ステップ1431)、残っている場合には、次の手形・小切手を一時スタッカ802からイメージ読取り位置方向へ搬送させる(ステップ1432)。
【0055】
この場合、手形交換所の地域によっては、取引条件設定テーブル1158に設定した引き受け許容期限内では交換に必要な時間が不足する事態も考えられるため、手形・小切手が呈示された日が例えば、支払呈示期間満了日のちょうど3日前または満期日よりちょうど3日前であった場合には、図23に示すように、支払期日に余裕がないが処理を続けるか否かを問い合わせる確認画面2301を表示し、顧客によって確認ボタン2302が操作されたならば処理を続け、取消ボタン2303が操作されたならば処理を終了するようにしてもよい。または図24に示すように、支払期日に余裕がないために、窓口に案内する画面2401を表示し、窓口で取り扱うようにしてもよい。さらには満期日より3日前以内の余裕がない場合、「余裕がないので照会中です」と表示し、照会の結果、自行小切手は受付け、他行小切手は返却するステップをとってもよい。さらには特急手数料を表示し、受取人の「確認」または「取消」の入力を受けて処理を行うようにしてもよい。このように手形交換に必要な時間に余裕を持たせておくことにより、支払期日までに支払いができないといった不測の事態を回避することができる。
【0056】
次に、取扱可能限度額をチェックする(ステップ1420)。すなわち、自動認識した手形金額または小切手金額が、取引条件設定テーブル1158に設定した取扱可能限度額を超えていないかどうかをチェックする。超えている場合には、その旨の取扱不可理由を図25に示すような確認画面2501に表示させた後(ステップ1421)、対象となっている手形・小切手を入出力口5に向けて搬送し、返却する(ステップ1430)。この後、一時スタッカ802内に未処理の手形・小切手が残っているか否かをセンサ819の出力信号に基づいて判定し(ステップ1431)、残っている場合には、次の手形・小切手を一時スタッカ802からイメージ読取り位置方向へ搬送させる(ステップ1432)。
【0057】
取扱可能限度額をチェックし、高額の手形・小切手を自動扱い対象から除外しておくことにより、例えば手形・小切手の金額の読み取りミスによって高額の補償をしなければならなくなるといった危険を回避することができる。なお、取引条件設定テーブル1158に設定した取扱可能限度額を超えていた場合、図25に示す画面2501で顧客を窓口へ誘導し、窓口扱いとする。
【0058】
以上のチェックが終了したならば、振出人の口座照会を自行または他行のホストコンピュータに対して行い(ステップ1422)、正規の口座開設者であることが確認できなかった場合は、取扱不可理由の画面を表示し(ステップ1424)、対象となっている手形・小切手を入出力口5に向けて搬送し、返却する(ステップ1430)。
【0059】
正規の口座開設者であることが確認できた場合は、受取人口座が他行口座であるか否かをチェックする(ステップ1425)。受取人口座が他行口座であった場合、取引条件テーブル1158に設定した手数料1302または1303に従って手数料を計算する(ステップ1426)。受取人口座が自行口座であった場合も同様にして、取引条件テーブル1158に設定した手数料1302または1303に従って手数料を計算する(ステップ1427)。図13の設定例によれば、受取人口座が他行口座であった場合は、窓口営業時間内および時間外の両方で有料となる。しかし、受取人口座が自行口座であった場合、窓口営業時間内であれば、自行自店口座および自行他店口座は無料となるが、窓口営業時間外になると、自行自店口座は無料、自行他店口座は有料となる。
【0060】
次に、手形・小切手の自動認識結果を顧客用表示部102に表示する(ステップ1428)。そして、手形・小切手の受入れ処理に移り、自動認識した手形・小切手の受取人口座への受け入れを行う(ステップ1429)。
これにより、1枚目の手形・小切手の受入れ処理が終了する。この後、一時スタッカ802内に未処理の手形・小切手が残っているか否かをセンサ819の出力信号に基づいて判定し(ステップ1431)、残っている場合には、次の手形・小切手を一時スタッカ802からイメージ読取り位置方向へ搬送させる(ステップ1432)。
そして、挿入された全ての手形・小切手の処理が終了したならば、顧客の通帳またはカードを返却して一連の処理を全て終了する(ステップ1433)。
【0061】
次に、図14のステップ1410の認識処理について図15の詳細フローチャートを用いて説明する。
手形・小切手の自動認識処理では、まず、手形文句または小切手文句のイメージデータをメモリ1142中のイメージデータ1143から切り出す(ステップ1501)。この切り出し処理は書式定義辞書1144に定義された手形の書式定義情報1201の中の「約束手形文句」記載領域の対角座標値または小切手の書式定義情報1101の中の「小切手文句」記載領域の対角座標値を用いて実施する。そして、切り出されたイメージデータと文字認識辞書1145に登録された文字とをパターンマッチングによって比較し、切り出したイメージデータ中の文字を認識する(ステップ1502)。そして、小切手文句であるか、手形文句であるかを判別する(ステップ1503)。この結果、小切手文句であることが判明したならば、小切手の必要記載事項の各記載領域のイメージデータを書式定義情報1101に従って切り出し、その切り出した各領域の文字を文字認識辞書1145およびMICR文字認識辞書1148を用いて認識し、さらに必要記載事項の記載漏れがないかどうかなどのチェックを行う(ステップ1507)。
【0062】
手形文句であることが判明した場合も同様に、手形の必要記載事項の各記載領域のイメージデータを書式定義情報1201に従って切り出し、その切り出した各領域の文字を文字認識辞書1145およびMICR文字認識辞書1148を用いて認識し、さらに必要記載事項の記載漏れがないかどうかなどのチェックを行う(ステップ1507)。
【0063】
しかし、小切手文句および手形文句のいずれも認識できなかった場合には、他の帳票であるものとして手形・小切手入出力口5から排出すると同時に、その旨を顧客用表示部102に表示し(ステップ1504,1505)、さらに取扱フラグをONにし(ステップ1506)、現在の認識対象となっている手形・小切手の認識処理を終了する。
【0064】
小切手の各記載領域の記載内容の認識および記載漏れ等のチェックが終了したならば、次に、MICR文字の磁気量をチェックする(ステップ1509)。すなわち、MICR文字読取りセンサ808が検出した磁気量が閾値以上であるか否かをチェックし、閾値未満であった場合には、偽造または改ざんされた恐れがあるものと考えられるため、取扱不可フラグをONにする(ステップ1510,1506)。
【0065】
次に、振出日の矛盾がないかどうかをチェックする(ステップ1511)。すなわち、振出日として暦にない日付(例えば、2月29日)または2月1日〜2月7日までといった期間指定の記載がされているなどの場合は、矛盾有りとして取扱不可フラグをONにする(ステップ1512,1506)。
【0066】
次に、小切手金額として、漢数字金額とアラビア数字金額の両方が記載されている場合、その金額が矛盾しないかどうかをチェックする(ステップ1513)。小切手法および手形法によれば、文字優先の原則により漢数字金額が採用されるのであるが、自動取扱する場合、認識ミスもあり得るため、矛盾があった場合は矛盾有りとして取扱不可フラグをONにし(ステップ1514,1506)、窓口扱いに誘導する。
以上の処理で、取扱不可フラグがONにならなかった手形・小切手についてのみ次の処理(図14のステップ1411)に進む。
【0067】
一方、約束手形文句であった場合も同様に、手形の各記載領域の記載内容の認識および記載漏れ等のチェックが終了したならば(ステップ1516,1517)、次に、MICR文字の磁気量をチェックする(ステップ1518)。すなわち、MICR文字読取りセンサ808が検出した磁気量が閾値以上であるか否かをチェックし、閾値未満であった場合には、偽造または改ざんされた恐れがあるものと考えられるため、取扱不可フラグをONにする(ステップ1519,1526)。なお、為替手形については、MICR文字が印刷されていないため、MICR文字のチェックは行わない。
【0068】
次に、振出日と支払期日との矛盾がないかどうかをチェックする(ステップ1520)。すなわち、振出日として暦にない日付(例えば、2月29日)または2月1日〜2月7日までといった期間指定の記載がされている場合、あるいは振出日や支払期日より後の日付になっているような場合は、矛盾有りとして取扱不可フラグをONにする(ステップ1521,1526)。
【0069】
次に、手形金額として、漢数字金額とアラビア数字金額の両方が記載されている場合、その金額が矛盾しないかどうかをチェックする(ステップ1522)。矛盾があった場合は矛盾有りとして取扱不可フラグをONにし(ステップ1523,1526)、窓口扱いに誘導する。
【0070】
次に、収入印紙のイメージデータを切り出し、収入印紙が貼られているか、収入印紙金額は適切かのチェックを行い(ステップ1524)、収入印紙が貼られていない場合、および収入印紙金額が不足していた場合には、取扱不可フラグをONにし(ステップ1525,1526)、窓口扱いに誘導する。なお、手形法では収入印紙が貼られていない場合であっても、手形としては有効であるが、収入印紙がないものについては印紙税法違反の制裁があるため、自動取引に際しては、窓口に誘導するのが適切であるという措置である。
以上の処理で、取扱不可フラグがONにならなかった手形についてのみ次の処理(図14のステップ1411)に進む。
【0071】
次に、取扱不可フラグがONにならなかった手形・小切手を受取人口座に入金する受け入れ処理について図16の詳細フローチャートを用いて説明する。
受入れ処理では、まず、手形か、小切手かを判定する(ステップ1600)。小切手であった場合、手形割引をするか否かを顧客(受取人)に問い合わせる画面を表示し(ステップ1601)、割引有りの応答操作があったならば手形割引計算を行い、その計算結果を表示する(ステップ1602,1603,1604)。そして、その計算結果に対する確認応答を待ち(ステップ1605)、OKの応答操作が顧客によってなされたならば(ステップ1606)、ステップ1607の処理に進む。
【0072】
一方、手形割引無の応答操作がなされた場合および受入れ対象が小切手であった場合は、割引計算を行うことなくステップ1607の処理に進む。
ステップ1607では、図14のステップ1407で顧客が入力した手形・小切手の記載内容と図15の認識処理で自動認識した内容とを比較し、必要記載事項の全てが一致するか否かを調べる。すなわち、手形であれば図20、小切手であれば図21の入力データテーブル中の自動認識結果と顧客入力内容とを比較する。
【0073】
この結果、顧客入力内容に対応する必要記載事項のそれぞれが全て一致している場合は、その内容を図26に示すような確認画面2601に、手形・小切手の読取り画像を縮小した画像2602と共に表示し、顧客に確認させる(ステップ1608)。図26においては、必要記載事項のうち金額2603、振出日2604、支払期日2605のみを表示している例を示している。これに対し、顧客が確認ボタン2608の操作によって応答したならば、MICR文字をMICR文字印字機構1153を用いて手形・小切手の裏面に印字する(ステップ1609)。しかし、確認ボタン2608に代えて訂正ボタン2607による応答があった場合には、顧客入力内容の取消または訂正を行わせる(ステップ1610)。そして、再入力回数が取引条件テーブル1158で設定されている上限値1304に達しているか否かを判定し(ステップ1612)、達していなければ、ステップ1610で再入力された顧客入力内容と自動認識結果とを再度比較する(ステップ1607)。上限値1304で示される再入力回数に達している場合には、装置の稼働率の低下を招くため、現在処理中の手形・小切手を返却する(ステップ1613)。
【0074】
一方、必要記載事項の中に不一致の項目があった場合は、例えば金額が不一致となっている場合は、図27に示すような再入力画面2701に、手形・小切手の読取り画像の縮小画像2702を表示し、その縮小画像2702から目視確認できる金額を数字ボタン2704によって顧客に再入力させる(ステップ1611)。入力された金額は入力金額2703として表示される。そして、確認ボタン2705が操作されたならば、ステップ1612に進み、再入力回数が取引条件テーブル1158で設定されている上限値1304に達しているか否かを判定し(ステップ1612)、達していなければ、ステップ1611で再入力された顧客入力内容と自動認識結果とを再度比較する(ステップ1607)。
【0075】
また、必要記載事項の中の振出日が不一致となっている場合は、図28に示すような再入力画面2801に、手形・小切手の読取り画像の縮小画像2802を表示し、その縮小画像2802から目視確認できる振出日を数字ボタン2804によって顧客に再入力させる(ステップ1611)。入力された振出日は振出日2703として表示される。そして、確認ボタン2805が操作されたならば、ステップ1612に進み、再入力回数が取引条件テーブル1158で設定されている上限値1304に達しているか否かを判定し(ステップ1612)、達していなければ、ステップ1611で再入力された顧客入力内容と自動認識結果とを再度比較する(ステップ1607)。
【0076】
また、必要記載事項の中の支払期日が不一致となっている場合は、図29に示すような再入力画面2901に、手形・小切手の読取り画像の縮小画像2902を表示し、その縮小画像2902から目視確認できる支払期日を数字ボタン2904によって顧客に再入力させる(ステップ1611)。入力された振出日は振出日2903として表示される。そして、確認ボタン2905が操作されたならば、ステップ1612に進み、再入力回数が取引条件テーブル1158で設定されている上限値1304に達しているか否かを判定し(ステップ1612)、達していなければ、ステップ1611で再入力された顧客入力内容と自動認識結果とを再度比較する(ステップ1607)。
【0077】
以上の再入力操作によって不一致項目がなくなったならば、自行の金融機関コードを含むMICR文字を手形・小切手の裏面に印字し、ステップ1615に進む。
ステップ1615では、上記の処理で認識した手形金額または小切手金額を受取人口座に入金する処理を行う。具体的には、受取人の口座番号、手形金額または小切手金額、支払期日を上位のホストコンピュータ9に送信し、手形金額または小切手金額を受取人口座に入金する。
【0078】
次に、通帳が挿入されているか否かを判定し(ステップ1616)、通帳が挿入されていた場合には、図30に示すように、手形または小切手による入金金額を通帳3001に印字する。この場合、手数料有りの条件では、手数料も印字する。また、必要に応じて、あるいは取引条件テーブル1158で手形・小切手の縮小画像の印字が指定されている場合にのみ、図30に破線枠で示すように、縮小画像3002を白黒画像またはカラー画像で印刷する。
次に、入金処理を終えた手形・小切手を、取引条件テーブル1158に設定した収納分類1307に従って収納部812のスタッカに分類して収納する(ステップ1618)。そして、通帳を排出し(ステップ1619)、一連の処理を終わる。
【0079】
通帳が挿入されていない場合、図31に示すように、手形または小切手による入金金額3111を明細票3110に印字する。また、振出人銀行番号、振出人口座番号、振出日、手数料などの内容3112と共に、縮小画像3113を白黒画像またはカラー画像で印刷する(ステップ1620)。次に、入金処理を終えた手形・小切手を、取引条件テーブル1158に設定した収納分類1307に従って収納部812のスタッカに分類して収納する(ステップ1621)。そして、カードおよび明細票を排出し(ステップ1622)、一連の処理を終わる。
【0080】
次に、スタッカ収納処理について図17の詳細フローチャートを参照して説明する。
ここでは、図8(b)に示すように4個のスタッカ813,814,815,816が用意され、かつ図13の取引条件テーブル1158においてスタッカA(813)には受取人口座が自店、スタッカB(814)には受取人口座が自行他店、スタッカC(815)には受取人口座が他行、スタッカD(816)には500万円以上の手形・小切手を分類して収納するものとする。
【0081】
まず、受取人口座が自店で、かつ500万円未満であるか否かを判定し(ステップ1701)、自店かつ500万円未満であればスタッカA(813)に収納する(ステップ1702)。しかし、自店かつ500万円未満でなければ、次に自行他店かつ500万円未満であるか否かを判定し(ステップ1703)、自行他店かつ500万円未満であればスタッカB(814)に収納する(ステップ1704)。しかし、自行他店かつ500万円未満でなければ、次に他行かつ500万円未満であるか否かを判定し(ステップ1705)、他行かつ500万円未満であればスタッカC(815)に収納する(ステップ1706)。以上のいずれでもない場合は、スタッカD(816)に収納する(ステップ1707)。
【0082】
ところで、図14の処理では受取人口座が他行であった場合には、手数料を有料にして手形・小切手を引き受ける処理にしているが、図32に示すように他行口座であった場合には、一律に窓口に誘導するメッセージを表示し(ステップ3211)、窓口扱いにするようにしてもよい。なお、図32において図14と同一部分は同一符号で示している。
【0083】
また、図14の処理では印影照会および盗難・紛失照会を行っていないが、取引き条件テーブル1158によって印影照会および盗難・紛失照会を行うべきことが指定されている場合には、図33に示すように、口座照会ステップと受取人口座の判定ステップとの間で、印影照会を行い(ステップ3310)、OKであれば盗難・紛失照会を行い(ステップ3313)、OKでなければ取扱不可理由を表示し(ステップ3312)、現在処理中の手形・小切手を返却する(ステップ1430)。また、盗難・紛失照会を行った結果、盗難または紛失届がなされているものに該当する場合は(ステップ3314)、顧客を窓口に誘導するメッセージを表示し、窓口に誘導したうえで、当該手形・小切手を特定のスタッカに収納する(ステップ3316)。
【0084】
一方、収納部812に処理を終えた手形・小切手を収納する場合の分類の仕方としては、図17で示したような分類の仕方の他に、自動認識処理の認識誤りあるいは収納部812に収納した後の係員の作業内容や作業手順を考慮した分類を行うことができる。図34は、スタッカ収納処理の他の例を示すフローチャートであり、まず、受取人口座が自行であるか否かを判定し(ステップ3401)、自行であれば、自動認識結果と顧客入力内容とは訂正入力操作なしで一致したか否かを判定する(ステップ3402)。訂正入力操作なしで一致した場合には、自動認識処理結果の信頼性が高いものと見なし、自行用スタッカAに収納する(ステップ3403)。しかし、1回以上の訂正入力操作が行われた場合には、自動認識処理結果の信頼性が低いものと見なし、自行用スタッカBに収納する(ステップ3404)。
【0085】
受取人口座が他行である場合も同様に、自動認識結果と顧客入力内容とは訂正入力操作なしで一致したか否かを判定する(ステップ3405)。訂正入力操作なしで一致した場合には、自動認識処理結果の信頼性が高いものと見なし、他行用スタッカAに収納する(ステップ3406)。しかし、1回以上の訂正入力操作が行われた場合には、自動認識処理結果の信頼性が低いものと見なし、他行用スタッカBに収納する(ステップ3407)。
【0086】
従って、金融機関の係員は、自動認識処理結果の信頼性が低いものと見なされたスタッカBについてのみ念入りに目視チェックすればよくなり、再点検作業の効率を向上させるのに貢献することができる。
【0087】
また、MICR文字の裏面印刷に際しては、自動認識結果と顧客入力内容とが訂正入力なしで一致した時のみ行い、訂正入力操作が1回でも行われたときには両者が一致したとしてもMICR文字は印字せず、予め定めたスタッカに収納し、係員による点検を受けて係員からの指示に従ってMICR文字を印字または印字しないようにしてもよい。
【0088】
以上のように、本実施形態によれば、挿入口から挿入された手形・小切手に記載されている支払期日または振出日を認識し、その認識した支払期日または振出日と現在日付との関係に応じて、現在日付が支払期日を過ぎている場合、および現在日付が振出日より求まる現実の支払日を過ぎている場合には、挿入された手形・小切手を返却し、さらに受付け不能または窓口誘導案内表示を行うようにしたため、支払期日に間に合わない手形・小切手を引き受けてしまうなどの事態が生じるのを未然に防止することができる。
【0089】
また、支払期日までの期間または現実の支払日までの期間が予め設定した期間より短い場合には、顧客に対する確認案内画面を表示し、その応答操作に応じて、挿入された手形・小切手の返却処理または受付け処理を行うようにしたため、仮に誤認識した手形・小切手を受付けてしまった場合であっても前記設定期間内に対応策を講じる余裕が生じ、取引不能になるなどの不測の事態を防止することができる。なお、上述の実施形態で振出日、支払期日を文字認識しているが、手入力によるもの、例えば図14のステップ1407で入力されたものだけで振出日、支払期日としてもよい。
【0090】
また、発行元(支払地)と受取人口座とをチェックし、発行元によっては自動取引を行わなくしたり、取扱いを行うが引き受け許容期限や手数料を変えるなど、取扱の条件を異ならせるようにしたため、受取人口座および発行元に応じて異なる顧客サービスあるいは利便性を提供することができる。
【0091】
この結果、一旦預かった手形・小切手を顧客に返却する係員の作業がなくなるなど、自動扱いした手形・小切手のその後の作業を効率良く支援することができる。また、顧客にとってもその場で取扱不可理由が呈示されるため、その後の対処が容易になり、結果的に顧客サービスを向上させることができる。
さらに、スタッカに収納する場合であっても、その後の係員による作業を考慮して分類収納することにより、係員に作業効率を向上させることができる。
【0092】
なお、図13の取引条件テーブル1158においては、発行元および受取人口座が自店、自行他店、他行に関係なく、一律に取扱可能限度額および引き受け許容期限を設定しているが、図35に示すように、自店、自行他店、他行のそれぞれに対応して取扱可能限度額および引き受け許容期限を設定するようにしてもよい。また、盗難・紛失照会についても同様である。
【0093】
さらに、手形・小切手の縮小画像を通帳または明細票に印刷する場合でも、単なる縮小画像を印刷するのでなく、取引の証拠となる重要部分のみを適宜に編集し、縮小印刷するのが望ましい。例えば、図36のように、振出日、金額、振出人口座、受取人口座、振出人署名および印影のみを編集して縮小印刷する。このようにすることにより、印刷時間が短くなり、装置の稼働率を上げることが可能になる。また、印刷インクの使用量も少なくなり、運転コストを下げることが可能になる。さらに、拡大しても全体像を復元することができないように重要部分以外を除去して縮小印刷することにより、偽造が困難になり、安全性を上げることができる。
【0094】
また、自動認識の方法としては、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、手形・小切手から読取ったイメージデータを所定方向にスキャンし、文字の記載領域候補、印影の記載領域候補、収入印紙の記載領域候補、MICR文字の記載領域候補を抽出し、これらの領域候補の中の記載内容を文字認識辞書やMICR文字認識辞書によって認識するようにしてもよい。このようにした場合は、統一形式以外の手形・小切手を扱うことができる。
【0095】
また、図13および図35の取引条件テーブルにおいては、受取人口座と発行元の両方の関係に応じて、手数料、取扱可能限度額、引き受け許容期限を異ならせるように条件を設定しているが、図37に示すように、受取人口座のみの条件で手数料、取扱可能限度額、引き受け許容期限などを異ならせるようにしてもよい。同様に、図38に示すように、手形・小切手の発行元のみの条件で手数料、取扱可能限度額、引き受け許容期限などを異ならせるようにしてもよい。
【0096】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、手形・小切手を自動取り扱いする場合に、支払期日に間に合わない手形・小切手を引き受けてしまうなどの事態が生じるのを未然に防止することができる。
また、支払期日までの期間または現実の支払日までの期間が予め設定した期間より短い場合には、顧客に対する確認案内画面を表示し、その応答操作に応じて、挿入された手形・小切手の返却処理または受付け処理を行うようにしたため、仮に誤認識した手形・小切手を受付けてしまった場合であっても前記設定期間内に対応策を講じる余裕が生じ、取引不能になるなどの不測の事態を防止することができるなど、自動取引後における係員の作業の効率化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の顧客操作型自動取引装置の一実施形態を示す外観斜視図である。
【図2】図1の実施形態の機能構成を示すブロック構成図である。
【図3】図1の顧客操作型自動取引装置における「いらっしゃいませ」画面の例を示す図である。
【図4】図1の顧客操作型自動取引装置における「金種選択」画面の例を示す図である。
【図5】約束手形の書式と記載例を示す図である。
【図6】小切手の書式と記載例を示す図である。
【図7】手形・小切手制御部の詳細構成を示すブロック図である。
【図8】手形・小切手制御部の搬送・収納機構の例を示す断面構成図である。
【図9】文字認識辞書の構成例を示す図である。
【図10】MICR文字認識辞書の構成例を示す図である。
【図11】小切手の書式定義情報の例を示す図である。
【図12】手形の書式定義情報の例を示す図である。
【図13】取引条件テーブルの構成例を示す図である。
【図14】手形・小切手の自動取引処理の全体を示すフローチャートである。
【図15】図14中における手形・小切手の記載内容の認識処理の詳細を示すフローチャートである。
【図16】図14中における手形・小切手の受入れ処理の詳細を示すフローチャートである。
【図17】図16中におけるスタッカ収納処理の詳細を示すフローチャートである。
【図18】手形・小切手を挿入する前に金額、振出日、支払期日を入力する画面を示す図である。
【図19】小切手と手形が複数枚同時に入力された場合の確認画面を示す図である。
【図20】手形の自動認識結果と顧客入力内容を格納する入力データテーブルの構成図である。
【図21】小切手の自動認識結果と顧客入力内容を格納する入力データテーブルの構成図である。
【図22】手形・小切手の記載内容が自動認識できない場合の案内メッセージ画面を示す図である。
【図23】支払期日に余裕がない場合の注意メッセージ画面を示す図である。
【図24】支払期日に余裕がない場合に窓口へ誘導する画面を示す図である。
【図25】取扱可能限度額を超えていた場合に窓口へ誘導する画面を示す図である。
【図26】自動認識結果と顧客入力内容とが一致した場合の画面を示す図である。
【図27】自動認識結果と顧客入力内容とが不一致の時の画面を示す図である。
【図28】自動認識結果と顧客が入力した振出日とが不一致の時の画面を示す図である。
【図29】自動認識結果と顧客が入力した支払期日とが不一致の時の画面を示す図である。
【図30】通帳への印字内容の例を示す図である。
【図31】明細票への印字内容の例を示す図である。
【図32】受取人口座が他行であった場合に窓口へ誘導する処理の例を示すフローチャートである。
【図33】印影照会、盗難・紛失照会を付加した処理を示すフローチャートである。
【図34】スタッカ収納処理の他の例を示すフローチャートである。
【図35】取引条件テーブルの第2の例を示す図である。
【図36】縮小印刷の他の例を示す図である。
【図37】取引条件テーブルの第3の例を示す図である。
【図38】取引条件テーブルの第4の例を示す図である。
【符号の説明】
1…顧客操作型自動取引装置、2…カード挿入口、3…明細票出力口、4…通帳挿入口、5…手形・小切手挿入口、114…手形・小切手制御部、501…約束手形文句、502…手形金額、503…支払約束文句、504…支払期日、505…支払地、506…受取人またはその指図人、507…振出日、508…振出地、509…振出人の署名、510…捺印、511…MICR文字、601…約束手形文句、602…小切手金額、603…支払委託文句、604…支払人、605…支払地、606…振出日、607…振出地、608…振出人の署名、609…捺印、610…MICR文字、802…一時スタッカ、813〜816…スタッカ、1141…イメージ読取り部、1142…メモリ、1143…イメージデータ、1144…書式定義辞書、1145…文字認識辞書、1146…文字認識データ、1147…文字認識処理部、1148…MICR文字認識辞書、1149…MICR文字認識データ、1150…MICR文字認識処理部、1151…印影照合処理部、1157入力データテーブル、1158…取引条件テーブル。

Claims (2)

  1. 顧客の操作に応答して取引を行なう銀行で使用される自動取引装置において、
    装置で受け入れた手形又は小切手に記載されている支払期日又は振出日を認識する、または、入力された支払期日又は振出日を取得する手段と、
    この自動取引装置で扱う手形又は小切手の取引条件が設定された取引条件テーブルを備え、前記取引条件テーブルは少なくとも自行および他行発行の手形又は小切手の取扱い、および引き受け許容期限を含み、認識又は取得した支払期日又は振出日と、現在日付および前記取引条件テーブルに設定された前記引き受け許容期限との関係に応じた内容の操作案内表示および取引処理を行なう制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記現在日付と前記支払期日および前記取引条件テーブルに設定された前記引き受け許容期限とを比較、又は、前記現在日付と前記振出日より求まる現実の支払日とを比較する処理手段とを備え、前記支払期日または前記引き受け許容期限までの期間または前記現実の支払日までの期間が予め設定した期間より短い場合には、顧客に対する確認案内画面を表示し、その応答操作に応じて手形又は小切手の取扱不可又は受付け処理を行なうと共に、前記日付の比較に応じて、自行発行小切手と他行発行小切手の取扱いを異ならせることを特徴とする自動取引装置。
  2. さらに装置で受け入れた手形又は小切手を収納する複数のスタッカを有し、前記取引条件テーブルはさらに前記複数のスタッカに分類して収納する前記手形又は小切手の収納分類の設定を含み、前記制御手段は、収納分類の設定に従って受け入れた手形又は小切手を該当するスタッカに搬送して収納することを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
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