JPS6245466B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は冷凍・冷蔵シヨーケースに関し、特
に水冷式凝縮器を用いる冷凍・冷蔵シヨーケース
の改良に関するものである。

冷凍・冷蔵シヨーケースには、シヨーケース本
体内に冷却装置（即ち冷媒圧縮器、凝縮器および
冷媒蒸発器を有する冷媒循環回路を構成している
装置）を組込んだ冷却ユニツト内蔵式のものと、
冷媒圧縮器と凝縮器をシヨーケース本体から離れ
た別の場所に設け配管でシヨーケース本体の蒸発
器に接続して冷媒循環回路を完成するようにした
別置式のものがある。

別置式のものでは、シヨーケース設置場所でシ
ヨーケースの蒸発器と別に設置した圧縮器および
凝縮器の別置ユニツトとの間に配管をして冷媒循
環回路を完成させる必要があるので、高度の冷凍
工事技術を有する技術者を必要とし、また工期も
長く、冷媒循環回路としての品質も一定しない。

一方、内蔵式には、凝縮器が空冷式のものと、
水冷式のものの二種類あり、空冷式のものでは、
設置工事はシヨーケースの設置のみで良いが、凝
縮器からの熱がシヨーケース設置場所の空間即ち
店内へ放散するので、店内温度の上昇を招き、冷
房負荷の増大、冷凍機効率の低下、店内商品への
影響等の欠点がある。特に、フアンを用いた強制
空冷式のものでは、フアンが騒音源ともなる。

水冷式のものでは、店内に熱が放散されること
はないが、冷却水の供給のための配管を必要と
し、特に水道水を冷却水として用いる場合クリー
ニングタワーを利用することになり、そのための
配管工事が容易ではない。

このような従来の欠点を解決するものとして、
本発明者は冷却水タンク、放熱器、フアンおよび
ポンプをシヨーケース本体と分離し、屋外設置ユ
ニツトとし、このユニツトとシヨーケース本体の
水冷式凝縮器とをホースで接続したものを、特願
昭55−136454号（特開昭57−60156号）で提案し
た。

本発明は、このような水冷式冷凍・冷蔵シヨー
ケースを用いた店舗の節電、冷却効率をはかるた
めの改良を提供するものである。

本発明よれば、水冷式凝縮器を含む冷却装置を
内蔵した冷凍・冷蔵シヨーケースであつて、該凝
縮器の冷却水放熱のため、シヨーケース本体とは
分離して冷却水タンク、放熱器、フアンおよびポ
ンプを筐体中に収納した屋外設置ユニツトを有
し、該屋外設置ユニツトを上記シヨーケースを配
置した店舗外壁に接して配置するとともに、この
ユニツトと水冷式凝縮器との間をホースで接続し
て冷却水を循環させ屋外で放熱させるようにし、
該放熱ユニツトの上下部に店舗内と接続する通気
孔を設けるとともに、該通気孔を開閉するダンパ
を設け、該ユニツトの筐体の天井部、正面部、側
面部を開閉可能な板戸としたことを特徴とするも
のである。

以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。

第１図および第２図を参照して、図示の実施例
は、シヨーケースとしてオープンシヨーケース１
に本発明を適用した場合を示している。この冷
凍・冷蔵オープンシヨーケース１は商品陳列室２
の後部通風路に冷媒蒸発器３を配置され、下方に
機械室４を有し、機械室４中に冷媒圧縮器５、お
よび水冷式凝縮器６が配置されている。圧縮器
５、凝縮器６および蒸発器３はパイプで接続され
て冷媒循環回路を構成されて冷却ユニツトを構成
している。なお７は、陳列室２の前部開口を塞ぐ
ように冷気エアカーテンを作るために、冷気を吹
き出すための送風機である。

凝縮器６は、水冷凝縮器を用いられており、冷
却水入口８および冷却水出口９を備えている。

このオープンシヨーケースを設置する店舗外壁
Ｗに隣接して、シヨーケース１に付属の冷却水放
熱ユニツト１０を設置する。このユニツト１０
は、冷却水タンク１１を有し、その下方にモータ
１２で駆動されるポンプ１３を有している。また
フアン１４をタンク側方に上方に向けて備え、タ
ンクよりも外部に面した放熱器１５を有してい
る。タンク１１の下部はポンプ１３の吸入側にパ
イプ１６で接続され、ポンプ１３の吐出側は放熱
器１５へパイプ１７で接続されている。

放熱器１５の出口１８は冷却水の供給口であ
り、タンク１１は冷却水の戻り口１９を備えてお
り、冷却水供給口１８と戻り口１９は、水冷蒸発
器の冷却水入口８および出口９にそれぞれ店舗外
壁Ｗを貫通して設けたホース（ゴムあるいは軟質
ビニール）２０，２１で接続される。

以上の構成によれば、シヨーケース１の動作
中、ポンプ１３を動作させると、タンク１１中の
冷却水は、ポンプ１３の働きで、パイプ１６，１
７から放熱器１５で放熱した後、ホース２０を通
つて水冷凝縮器６へ入り、ここで冷媒凝縮熱を受
けて、ホース２１を通つて、タンク１１へ戻り、
再び放熱器１５で放熱して再利用される。

このように、凝縮器６での凝縮熱は店舗内に放
熱されることなく、水によつてホース２１を通つ
て外部へ運ばれ、そこで放熱されるので、店舗内
の温度が上昇する不都合がない。また一度使用し
た冷却水は放熱器１５で放熱されて再利用できる
利点がある。

本発明は、屋外に放熱されるエネルギーの再利
用を目的とし、これを冬期間の店舗内暖房に利用
することを主眼としている。

このため、本発明では、屋外設置ユニツト１０
の筐体外壁を板体とし、天井２２、側壁２３，２
４および正面壁２５を、第２図に良く示されるよ
うに、開閉可能な板戸とするとともに、店舗外壁
Ｗを通して、店舗内と連通する上下２つの開口２
６，２７を背壁に形成した。２８，２９は店舗外
壁に設けた開口である。開口２６，２７には、こ
れらを開閉するためのダンパ３０，３１を設けて
いる。なお３２，３３はパツキン、３４はユニツ
トの天井板２２を開け放しにするためのストツパ
ーである。

この構成によれば、冬期暖房を必要とする場
合、ユニツト１０の天井２２、側壁２３，２４お
よび正面壁２５を全て締切り、ダンパー３０，３
１を図示実線の位置にして、開口２６，２７を開
くと、店内とユニツト筐体内とは連通した閉じた
空間を形成する。従つて、フアン１４の動作によ
り、タンク１４および放熱器１５からの放熱によ
つて暖まつた空気は上部の開口２６，２８を通つ
て店内に吹出され、店内を循環した後、下部開口
２９，２７を通つてユニツト１０内に戻り、そこ
で再び暖められる。従つて、放熱ユニツト１０で
放熱される熱を店内の暖房に利用できるので、店
内暖房のために特別なエネルギーを不用とするか
減少できるので、省エネルギーの目的を達するこ
とができる。また、暖房不要時には、ダンパ２
６，２７を図示鎖線の位置にして、開口２６，２
７を閉じれば、放熱によつて暖まつた空気は店内
に流入しない。このとき天井２２を第２図に示す
ようにストツパー３４で開け放しておき、側壁２
３，２４および正面壁２５の一部または全部を開
けておけば、フアン１４の動作で、外気が放熱器
１５、タンク１１の外面を吹抜けるので、冷却水
の放熱は効率良く行なわれる。

以上述べたように、本発明によれば、水冷式凝
縮機を持つ冷凍・冷蔵シヨーケースにおいて、従
来捨てられていた熱を暖房用熱源として利用でき
るので、このようなシヨーケースを用いる店舗で
の省エネルギーの要請を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図、第２
図は、放熱ユニツトの天井、側壁、正面壁を開い
た状態の斜視図である。 １…冷凍・冷蔵シヨーケース、６…水冷凝縮
器、１０…放熱ユニツト、１１…タンク、１３…
ポンプ、１４…フアン、１５…放熱器、２２…天
井、２３，２４…側壁、２５…正面壁、２６，２
７，２８，２９…開口、３０，３１…ダンパ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 凝縮器を含む冷却装置を内蔵した冷凍・冷蔵
   シヨーケースにおいて、該凝縮器が水冷式凝縮器
   であり、該凝縮器の冷却水放熱のため、上記シヨ
   ーケース本体とは分離して冷却水タンク、放熱
   器、フアンおよびポンプを筐体中に収納した屋外
   設置ユニツトを有し、該屋外設置ユニツトを上記
   シヨーケースを配置した店舗外壁に接して配置す
   るとともに、上記水冷式凝縮器と該ユニツト間を
   ホースで接続して冷却水を循環させ屋外で放熱さ
   せるようにし該放熱ユニツトの上下部に店舗内と
   接続する通気孔を設けるとともに該通気孔を開閉
   するダンパーを設け、該ユニツトの筐体の天井部
   と側面部の少くとも一部とを開閉可能な板戸とし
   たことを特徴とする水冷式凝縮器を有する冷凍・
   冷蔵シヨーケース。