JPS6245410B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、プル形式の盲締付器に関する。

プル形式の固定棒盲締付器には、一般的に２つ
の形式がある。その一つは、締付器が二重動作の
用具によつて固定されるように構成され、もう一
つは、単一動作の用具によつて固定されるように
構成される。本発明の締付器は、この後者の形式
のものである。両形式の用具は、締付器の技術に
おいてよく知られている。

単一動作用具によつて固定されるように構成さ
れた締付器は、その締付器が、締付けられる加工
品の整列孔を通つて延びる締付器の組立部品を最
初に一緒に引張る前および引張つているときに固
定カラーを支持して、このカラーがつかえたり不
適当に移動して心棒にひつかかつたり、締付器の
最終固定時に故障したりしないようにする問題が
あつた。

また、予め準備された孔の通常の皿孔は100゜
±１゜である。従来の通常の100゜の頭リベツト
では、また±１゜の公差があつて、101゜の設置
孔に99゜の締付器頭部を使う可能性があり、孔の
皿孔と周囲頭部との接触の不良を生じ、かつ腐食
に対する潜在場所を作る結果となる。

スリーブ内の最初の直線削り孔およびカラーを
受容するための進入抵抗角に関する締付器頭部の
下側の角度は、皿状の孔とスリーブ頭部の下側と
の間の全周接触があることを確実にし、かつスリ
ーブと心棒との間の相互固定が、単一動作用具で
固定したときに適正に達成されることを確実にす
る。

本発明によれば、外側の部分が通常の皿状開孔
を持つ部品間を結合するときに使用するためのプ
ル形式の盲締付器が提供され、前記締付器は、一
端部に皿状頭部を持つ管状スリーブと、前記スリ
ーブ内で長手方向に運動することができる位置に
ある心棒であつて、前記心棒の他端部が前記スリ
ーブの他端部上に作用しているときに、前記スリ
ーブの皿状頭部より先に突出する前記心棒の端部
を引張るときにスリーブ上に盲のバルブ頭部を形
成する心棒とを有し、前記皿状頭部の下面は、皿
状開孔の包囲角よりも大きく設計された包囲角を
持ち、前記頭部は、前記皿状頭部の包囲角よりも
小さい包囲角を持つ内方に向いた円錐台状の進入
抵抗部分に終端する入口円筒状削孔を持ち、前記
心棒は環状の固定凹部を持ち、前記心棒を前記円
筒状削孔の中に抱持するように位置し、前記皿状
頭部の前記下面が前記皿状開孔に向つて動かさ
れ、締付器がセツトされたときに固定カラーの端
部の上に前記円筒状削孔が背面テーパを形成する
ように彎曲するよう、前記進入抵抗部分に沿つて
前記固定凹部の中に動かされるようにした環状の
固定カラーを持つている。

本発明のスリーブは、皿状頭部構造と、スピン
ドルまたは心棒を受容するためにこれを貫通する
長手方向の中心管状開孔とを持つている。好まし
い実施例においては、スリーブ頭部の下側は、
106゜±２゜の包囲円錐角を持つて形成され、通
常には100゜±１゜の包囲円錐角の皿孔部分を持
つ加工品の皿孔の中に受容される。従つて、締付
器が固定される前には、これらの対面する円錐表
面の包囲角には外側から内側に約６゜の差が存在
する。

スリーブ頭部の長手削孔は、約0.38mm
（0.015in）の直壁削孔または円筒孔と、連通する
固定カラー進入円錐台部分とを持ち、この円錐台
部分は、締付器の軸線に対して或る角度、約40゜
の抵抗角または約80゜の包囲角を持つている。

心棒は、スリーブの削孔内に受容され、リベツ
トが先行技術のように固定されたときに、スリー
ブの内端部または盲端部に係合して盲頭部を形成
するようにされた頭部をその盲端部に持つてい
る。

この心棒は、例えば米国特許第3292482号明細
書の記載のような隠れたブレークノツチと、米国
特許第3937123号明細書に記載のような固定凹部
が形成されている。

環状の固定カラーは、心棒の突出端部を抱持し
て、最初はスリーブ頭部内の直線削孔内に乗つて
いる。固定カラーの突出端部は、セツト工具の先
端部によつて係合され、心棒が引張られるにつれ
て、先端部の反動力は、スリーブの中の方に固定
カラーを圧入する。カラーは、スリーブの入口抵
抗に抗して当圧し、固定凹所内への動きは、カラ
ーが心棒の固定凹所内に押し込まれて、心棒がそ
の引張ストロークの終点に達するまで抑制され
る。

この装着中に、カラーは傾斜したり、心棒にか
みついたりしない適正位置に保持されて、早期の
固定を防止している。固定凹部が適正位置にある
ときにのみ、カラーは凹部の中に受入れられる。

この固定動作中に、締付器頭部の下面は、開孔
壁に対して密着変形し、この変形運動は、スリー
ブの直線また円筒状削孔を固定カラーの端部の上
へ角度的に彎曲させて、カラーの外方変位に抗す
る付加的固定を形成する。

米国特許第3148578号、第3292482号、第
3377907号、第3915055号、第3937123号および第
4012984号明細書は、先行技術を開示している。
本発明は、スリーブ頭部における相対的角度によ
つて先行技術に対して識別され、それはまた固定
カラーおよび固定凹部に関係し、その入口円筒壁
部分は、上記先行技術において得られなかつた有
利な結果を生じるものである。

締付器のセツト中において、頭部は、変形し
て、固定カラーの上へ彎曲する。これは、強固な
周囲頭部接触を生じ、穿孔された皿孔の角度公差
を大きくすることができる。また、カラーの抵抗
角は、増大した機械的利点による保持を提供し、
設備時に固定カラーを強固に位置を保ち、しかも
単一動作または非シフトの引張り頭部の使用を許
容する。また、直線壁削孔の変形は、カラーを抑
制したカラーを整列状態に維持し、かみつきを防
止し、角度彎曲する前および彎曲時において、背
面テーパをあたえてカラーを更に固定することが
できる。

添付図面に例示された実施例を参照して以下に
本発明を説明する。

第１図を参照すると、締付けられるべき加工品
は、１０および１２で示され、整列した開孔１４
を持つている。外側の加工品１０は、皿状の開孔
１６を持ち、それは通常は100゜±１゜である。

本発明の締付器は、全体を１８で示し、全体を
２０で示すスリーブと、全体を２２で示す心棒と
を持つている。

スリーブ２０は、皿状の頭部２４を含み、一体
の長手方向に延びた環状本体区間２６を持つてい
る。

皿状頭部２４の下表面２８は、106゜±２゜の
角を含んでいる。

頭部２４は、入口の直線すなわち円筒状の削孔
３０が形成され、それは約0.38mm（0.015in）の深
さを持つている。この壁削孔３０は、環状の円錐
台状部分３２と連通し、この角は約80゜の包囲角
を持つている。

このスリーブ２０の内方に突出する端部２６
は、中心孔３４を有し、その上端部は比較的小さ
い直径の円筒部分３６を持ち、環状の止め肩部３
８を形成する。

心棒２２は、スリーブ２０内で長手方向に運動
するようにその中に配置され、その内方端部に拡
大頭部４０が形成され、盲頭部を形成するときに
スリーブ２０の内端部に当接するようにされる。

心棒の反対端部は、４２に示すように、スリー
ブの頭部より先に突出する。この突出した端部
は、通常の方法でプルガンによつて係合されるよ
うにされる。心棒２２は、環状の肩部４４が形成
され、この肩部は、スリーブ上の協働する止め肩
部３８に当接するようにされた止め肩部を提供
し、心棒２２の動きを制限する。

環状の固定凹部４６は、また止め肩部４４と隠
れたまたは閉じた環状ブレークノツチ４８との間
に形成される。かようなブレークノツチは、米国
特許第3292482号明細書に開示されている。

環状の固定カラー５０は、心棒を抱持して、削
孔３０内に位置している。この削孔３０の壁と固
定カラーの表面との間に係合によつて、締付器の
固定時に固定カラーは直線整列に保持されること
が確保される。

締付器の固定時の動作順序は、第１図、第４図
および第６図の比較と、その関連の拡大断面図に
示される。

第１図には、締付器１８は、開孔１４の中に挿
入されたところが示され、皿状頭部２４は部品ま
たは板１０の外表面とほぼ同平面を呈し、頭部の
下面２８は皿孔１６に隣接して面している。

固定カラーの外端面は、米国特許第3082898号
明細書に示したように、通常の単動作のプル形式
のセツト工具の前端片の当接鼻部分５２によつて
係合される。かようなセツト工具の先端部だけを
図示しているけれども、その構造と機能は、当業
者に周知である。一般的にいえば、心棒の突出端
部４２は、当接する鼻部分５２によつて固定カラ
ー５０に対して反動力を加えながら、心棒を引張
るためにセツト工具の中に係合される。

その最初の位置においては、拡大した第３図に
最もよく示すように、皿状頭部２８の下表面はそ
の外端部付近において皿状表面１６と環状の係合
状態にあつて、各表面の傾斜角度の差のために、
内方端部付近のこれらの表面間には空間が存在す
る。

固定カラー５０は、直線状の削孔３０の中に受
容されていて、図示では僅かな間隔が示されてい
るけれども、その嵌合状態は、カラー５０が削孔
３０の壁で支持され、心棒２２を抱持するように
なつている。従つてカラーの内方端部は、円錐台
状部分３２に乗つて休止している。

第４図および第５図を参照すると、固定順序の
中間段階が例示されている。この段階において、
心棒２２が引張られて、鼻部分５２は反動を受け
て固定カラーを内方に押しつける。またこの段階
において、盲のバルブ頭部５４が形成され、止め
肩部４４は、肩３８に当接する。円錐台状部分
は、カラーの内方への運動に抵抗して、カラー５
０による早期の固定を抑制する。

心棒への引張動作が継続して、固定カラーに対
する鼻部分５２の反動力が増加するに従つて、固
定カラーは固定凹部４６の中に押し入れられる。

更に重要なことは、この固定動作が続くに従つ
て、スリーブの頭部２４が変形して、表面２８が
開孔１６の全長にわたつて皿孔１６と完全な環状
接触状態に変形することである。それと同時に頭
部は、また締付器の軸線に対して約３゜だけ削孔
３０の背面テーパを生じるように彎曲させる。

かような運動の効果は、第３図、第５図および
第７図の比較によつて最もよく示されている。す
なわち、表面１６および２８は、皿孔の全長にわ
たつて完全な周囲係合にあり、またそれまで直線
であつた削孔３０は、背面テーパにしたために固
定カラー５０の外端部の上に事実上曲げられるこ
とが分る。カラー５０は、第５図および第７図に
最もよく示すように固定凹部４６の中に押込まれ
るときに変形される。かようにして、固定カラー
は外方の移動に抗して付加的に固定される。

とくに、本発明によれば、皿状頭部下面２８の
包囲角が外側加工品の従来の皿状開孔の包囲角よ
りも大きいので、締付器がセツトされて固定カラ
ー５０を内方へ押し込んだ時に円筒状削孔３０が
半径方向内方に湾曲する。この結果、固定カラー
５０が固定凹部に確実に固定されて使用中に移動
することがない。また、簡単な形状の管状固定カ
ラーを用いることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による締付器の縦断面図であ
つて、締付けられる加工品に予め設けた開孔内に
挿入された締付器と、締付器を固定する前にセツ
ト工具の先端鼻部分によつて係合された締付器の
固定カラーとを示し、第２図は、第１図の２−２
にほぼ沿つた断面図、第３図は、第１図の円形３
内の拡大図、第４図は第１図に類似の部分図であ
つて、締付固定の中間段階にある締付器を示し、
第５図は、第４図の円形５内の拡大図、第６図
は、第１図および第４図に類似の図であつて、最
終固定状態の締付器を示し、第７図は、第６図の
円形７内の拡大図である。 １０，１２……締付けられる加工品（板）、１
４……整列孔、１６……皿状孔、１８……締付
器、２０……スリーブ、２２……心棒、２４……
スリーブの皿状頭部、２６……スリーブ円筒区
間、２８……皿状頭部下面、３２……スリーブ頭
部の円錐台状部分、３４……中心開孔、４０……
心棒の拡大頭部、４４……肩部、４６……固定凹
部、４８……ブレークノツチ、５０……固定カラ
ー、５２……セツト工具の先端鼻部分、５４……
盲のバルブ頭部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一端部に皿状頭部を持つ管状スリーブと、前
   記スリーブ内で長手方向に動くことができる位置
   にある心棒であつて前記心棒の他端部が前記スリ
   ーブの他端部上に作用しているときに、前記スリ
   ーブの皿状頭部より先に突出する前記心棒の端部
   を引張るときに前記スリーブ上に盲頭部を形成す
   る心棒とを有する締付器であつて、前記管状スリ
   ーブの前記皿状頭部の下面は、外側部品の皿状開
   孔の包囲角よりも大きく設計された包囲角を持
   ち、前記皿状頭部２４は、前記皿状頭部２４の包
   囲角よりも小さい包囲角を持つ内方に向いた円錐
   台状の進入抵抗部分３２に終端する入口円筒状削
   孔３０を持ち、前記心棒は環状の固定凹部４６を
   持ち、前記心棒２２を前記円筒状削孔３０の中に
   抱持するように位置し、前記皿状頭部の前記下面
   ２８が前記皿状開孔に向つて動かされて締付器が
   セツトされたときに前記円筒状削孔が前記皿状開
   孔に作用する前記皿状頭部２４の軸方向への移動
   によつて固定カラー５０の端部の上に背面テーパ
   を形成するように湾曲するよう、前記円錐台状部
   分３２に沿つて前記固定凹部４６の中に動かされ
   るようにした環状の固定カラー５０を持つている
   ことを特徴とする外側部品が通常の皿状開孔を持
   つ部品間を結合するときに使用するためのプル形
   式の盲締付器。 ２ 前記皿状開孔１６は、約100゜の包囲円錐角
   を持つようにされ、前記皿状頭部の下面２８の包
   囲角は、約106゜であつて、前記内方に向いた円
   錐台状部分３２の包囲角は、約80゜であることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載のプル形
   式の盲締付器。 ３ 前記締付器の軸線に対する前記円筒状削孔３
   ０の背面テーパは、締付器がセツトされた後に約
   ３゜であることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項あるいは第２項に記載のプル形式の盲締付器。 ４ 前記管状スリーブの前記皿状頭部の下面と接
   触している外側部品の皿状開孔は、当初は前記皿
   状頭部の下面の包囲角よりも小さい包囲角を持つ
   けれども、前記皿状頭部の下面２８は、前記締付
   器の固定時に前記皿状開孔１６とほぼ完全な角度
   接触状態に変形されて、接続部分内にセツトされ
   る特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに
   記載のプル形式の盲締付器。 ５ 前記固定凹部４６と前記円筒状削孔３０と前
   記円錐台状部分３２とに対応した前記心棒の近接
   部分との間に形成される空間に対応する前記固定
   カラーの容積と形状が、前記固定カラー５０が前
   記円筒状削孔３０の外側部分内方に向つて押し込
   められ、かつ、前記外側部分１０の皿状開孔１６
   に対して前記皿状頭部２４を押圧する力が前記皿
   状頭部の下面２８を皿状頭部の下面２８全体が前
   記皿状開孔１６と接するようになつていて、締付
   器がセツトされたときに前記固定カラー５０と背
   面テーパ係合するよう前記円筒状削孔３０を半径
   方向内方に湾曲させることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項乃至第４項のいずれかに記載のプル
   形式の盲締付器。 ６ 前記固定カラーと係合する鼻部分５２を持つ
   アンビルからなる単一動作工具によつてセツトさ
   れる盲締付器であつて、前記締付器のセツト力が
   前記心棒と固定カラーとの間にのみ与えられるよ
   うになつていて、前記スリーブは軸方向に延びた
   孔を有し、前記心棒は一端部が拡大頭部で終る真
   直シヤンク部をもち、前記皿状頭部をもつ前記軸
   方向孔内に置かれ、前記スリーブの他端にバルブ
   頭部を形成するため前記心棒とスリーブの間に相
   対的な軸方向への力を与えると前記スリーブの他
   端と係合し、前記円錐台状部分は約80゜の包囲角
   を成し、前記固定カラーは前記円筒状削孔を囲ん
   でいる前記皿状頭部の外面と接することのないよ
   うな外形を有して全セツトサイクルのセツト力は
   前記鼻部分５２から前記固定カラーを介して前記
   円錐台状部分へ加えられ、前記心棒は固定凹部４
   ６を有し、この固定凹部が前記円錐台状部分と対
   向しているときは係止空間を形成し、前記鼻部分
   は前記固定カラーのみと係合して、よつてセツト
   荷重のすべては前記心棒と前記固定カラーの間に
   与えられ、前記円筒状削孔は前記鼻部分と前記円
   錐台状部分との間の固定カラーに与えられる相対
   的な力により変形されながら前記固定カラーを押
   し込み、前記円筒状削孔は前記固定カラーが前記
   鼻部分によつて前記係止空間へ移動されるときに
   前記固定カラーの移動を案内するようになつてい
   る特許請求の範囲第１項乃至第５項のいずれかに
   記載のプル形式の盲締付器。