JPS6244863B2 - - Google Patents
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- JPS6244863B2 JPS6244863B2 JP56122470A JP12247081A JPS6244863B2 JP S6244863 B2 JPS6244863 B2 JP S6244863B2 JP 56122470 A JP56122470 A JP 56122470A JP 12247081 A JP12247081 A JP 12247081A JP S6244863 B2 JPS6244863 B2 JP S6244863B2
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- polycrystalline silicon
- substrate
- ion
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L31/00—Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
- H01L31/18—Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment of these devices or of parts thereof
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は多結晶シリコンを用いた太陽電池の製
造方法に関する。
造方法に関する。
近年、化石燃料以外による創エネルギーを行う
必要性から、太陽光発電が重視されている。又、
使用する太陽電池の低コスト化を実現するべく開
発が進められている。かゝる状況において、多結
晶シリコンは好都合な材料であり、それを用いた
多結晶シリコン太陽電池が実用化されつゝある。
必要性から、太陽光発電が重視されている。又、
使用する太陽電池の低コスト化を実現するべく開
発が進められている。かゝる状況において、多結
晶シリコンは好都合な材料であり、それを用いた
多結晶シリコン太陽電池が実用化されつゝある。
一般に、多結晶シリコンを基板とする太陽電池
は単結晶を基板としたそれより約20〜30%も光電
変換率が低い。
は単結晶を基板としたそれより約20〜30%も光電
変換率が低い。
この主な原因は、前者には多結晶粒界が存在す
ることにある。該粒界には結晶結合の乱れが集積
しており、そのため結晶不整合に基づくブローク
ンボンド“broken bond”に起因する局在準位が
高濃度で存在する。
ることにある。該粒界には結晶結合の乱れが集積
しており、そのため結晶不整合に基づくブローク
ンボンド“broken bond”に起因する局在準位が
高濃度で存在する。
したがつて、粒界は光電変換過程において、非
光子生成因子、再結合因子および抵抗因子として
作用し、変換効率を下げる大きな原因となつてい
る。そこで、該粒界の水素化によつて再結合因子
を減少できたという報告(Appl.Phys.Lett.
Vol.36、No.10、P831 May 1980)がC.H.Seager
等によつてなされている。2Torrの真空中で350
℃に保ち、16〜70時間水素プラズマにさらした後
は、粒界における電子ビーム誘起電流(EBIC)
が回復するというものである。しかし、実際の多
結晶シリコン太陽電池の特性がどの程度改善され
たのか明確な記述はないが、処理時間の16〜70時
間は太陽電池を製造するための他のプロセス所要
時間と比較し、極めて長い。
光子生成因子、再結合因子および抵抗因子として
作用し、変換効率を下げる大きな原因となつてい
る。そこで、該粒界の水素化によつて再結合因子
を減少できたという報告(Appl.Phys.Lett.
Vol.36、No.10、P831 May 1980)がC.H.Seager
等によつてなされている。2Torrの真空中で350
℃に保ち、16〜70時間水素プラズマにさらした後
は、粒界における電子ビーム誘起電流(EBIC)
が回復するというものである。しかし、実際の多
結晶シリコン太陽電池の特性がどの程度改善され
たのか明確な記述はないが、処理時間の16〜70時
間は太陽電池を製造するための他のプロセス所要
時間と比較し、極めて長い。
本発明の目的は、上記欠点を持つ多結晶シリコ
ン太陽電池の処理方法を改善し、かつ粒界による
悪影響をできる限り低減するための新規な製造方
法を提供することにある。
ン太陽電池の処理方法を改善し、かつ粒界による
悪影響をできる限り低減するための新規な製造方
法を提供することにある。
われわれは多結晶シリコン太陽電池の結晶粒界
を水素化することにより、“broken bond”を補
償して局在準位を低減し、光電変換特性の改善を
計るために詳細な検討を行つた。その結果、粒界
の水素化には水素プラズマ(電離気体)中にさら
した多結晶シリコン太陽電池にイオン加速電圧を
印加した状態で処理を行うことが極めて効果的で
あることを見い出した。
を水素化することにより、“broken bond”を補
償して局在準位を低減し、光電変換特性の改善を
計るために詳細な検討を行つた。その結果、粒界
の水素化には水素プラズマ(電離気体)中にさら
した多結晶シリコン太陽電池にイオン加速電圧を
印加した状態で処理を行うことが極めて効果的で
あることを見い出した。
本発明によれば、p−n接合が形成された多結
晶シリコンの受光面側表面を水素プラズマ放電中
にさらし、かつ昇温可能な基板ホルダーに装填
し、該多結晶シリコンに数kv以下の負のイオン
加速電圧を印加して処理することを特徴とする多
結晶シリコン太陽電池の製造方法が得られる。
晶シリコンの受光面側表面を水素プラズマ放電中
にさらし、かつ昇温可能な基板ホルダーに装填
し、該多結晶シリコンに数kv以下の負のイオン
加速電圧を印加して処理することを特徴とする多
結晶シリコン太陽電池の製造方法が得られる。
本発明の多結晶シリコン太陽電池の製造方法に
よれば、イオン加速電圧を印加した方がより水素
化されることが、赤外吸収測定のシリコン−水素
結合による吸収が増加することより確められた。
よれば、イオン加速電圧を印加した方がより水素
化されることが、赤外吸収測定のシリコン−水素
結合による吸収が増加することより確められた。
又、電子ビーム誘起電流(EBIC)像観察によ
つて、イオン加速電圧を印加することによつて、
粒界の該電流値の回復に要する水素プラズマ処理
時間を著しく短縮できることが確められた。
つて、イオン加速電圧を印加することによつて、
粒界の該電流値の回復に要する水素プラズマ処理
時間を著しく短縮できることが確められた。
さらに、多結晶シリコン太陽電池の直列抵抗を
著しく減少でき、太陽電池の曲線因子が極めて向
上することを確めた。したがつて、本発明の多結
晶シリコン太陽電池の製造方法によれば、太陽電
池の短絡電流Iscを増加させ、曲線因子F.F.を向
上させることができ、光電変換効率を約8〜30%
も向上できることが見い出された。アモーフアス
シリコン太陽電池のように膜全体にHを含有し、
又そのデバイス膜厚がpin各層全体で〜1μm程
度と厚い場合に比べて、本願のような多結晶シリ
コン太陽電池の場合は初期状態として水素は全く
含んでなく、プラズマ(電離気体)処理によつ
て、結晶粒界のみが水素化される。又、多結晶シ
リコン太陽電池の場合pn接合は表面から約0.3μ
m前後に設けられる。したがつて、本願の水素化
は表面から薄くかつ粒界のみでよいという事情か
ら、イオン加速電圧は著しく低くてよく、かつ結
晶性を乱してアモーフアス化しないように加速電
圧は低くなければならない。
著しく減少でき、太陽電池の曲線因子が極めて向
上することを確めた。したがつて、本発明の多結
晶シリコン太陽電池の製造方法によれば、太陽電
池の短絡電流Iscを増加させ、曲線因子F.F.を向
上させることができ、光電変換効率を約8〜30%
も向上できることが見い出された。アモーフアス
シリコン太陽電池のように膜全体にHを含有し、
又そのデバイス膜厚がpin各層全体で〜1μm程
度と厚い場合に比べて、本願のような多結晶シリ
コン太陽電池の場合は初期状態として水素は全く
含んでなく、プラズマ(電離気体)処理によつ
て、結晶粒界のみが水素化される。又、多結晶シ
リコン太陽電池の場合pn接合は表面から約0.3μ
m前後に設けられる。したがつて、本願の水素化
は表面から薄くかつ粒界のみでよいという事情か
ら、イオン加速電圧は著しく低くてよく、かつ結
晶性を乱してアモーフアス化しないように加速電
圧は低くなければならない。
以下本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明
する。
する。
第1図は我々が水素プラズマ処理に用いたイオ
ン加速電圧を印加することのできるプラズマ放電
装置の模式図である。金属製ベルデユア11内は
ゲートバルブ12を介して排気系13に接続され
ており真空に保たれる。又ベルデユア11内には
基板14を昇温可能な基板ホルダー15とプラズ
マ放電を励起するための高周波(RF)コイル1
6が設けられている。ゲートバルブ12を全開に
して排気系13の能力限までの到達真空度〜
10-7Torrにベルデユア11内を排気した後、流
量調制器17によつて定められた流量だけガス導
入管18よりアルゴンガスもしくは水素ガスを導
入し、ゲートバルブ12を適当に閉めて10-3〜
10-2Torr程度までベルデユア11内のガス圧を
上げる。時を同じくして基板加熱用電源Aより供
給された電力より、基板ホルダー15が所定の温
度に昇温され、装填された基板14は200〜400℃
に保たれ、基板表面からの水素原子の拡散が促進
される。しかる後、高周波電源BよりRFコイル
16に供給されたRF電力よりプラズマ放電を発
生させる。又、基板14を装填した基板ホルダー
15と接地された本処理装置框体との間にはプラ
ズマ放電より生じたイオンを加速するために、イ
オン加速用電源10で基板14が負電位となるよ
う数kv以下の電圧を印加し、プラズマ(電離気
体)処理を行う。ただし、このイオン加速電圧で
イオンが基板内に打ち込まれることはなく、ダメ
ージを与えることもない。それは印加電圧が比較
的低いためと、処理中の真空度が低真空のためミ
ーンフリーパスが短いためである。むしろミーン
フリーパスが短いため、ガス分子との衝突が多く
なり、ガスプラズマ中の電離を促進させている。
又、加速電圧の印加はイオンを基板近傍に集束す
る効果もあり、基板近傍で電離発生したH原子に
より、基板表面のH原子濃度を高める作用があ
る。これにより、H原子の基板中への拡散を促進
している。
ン加速電圧を印加することのできるプラズマ放電
装置の模式図である。金属製ベルデユア11内は
ゲートバルブ12を介して排気系13に接続され
ており真空に保たれる。又ベルデユア11内には
基板14を昇温可能な基板ホルダー15とプラズ
マ放電を励起するための高周波(RF)コイル1
6が設けられている。ゲートバルブ12を全開に
して排気系13の能力限までの到達真空度〜
10-7Torrにベルデユア11内を排気した後、流
量調制器17によつて定められた流量だけガス導
入管18よりアルゴンガスもしくは水素ガスを導
入し、ゲートバルブ12を適当に閉めて10-3〜
10-2Torr程度までベルデユア11内のガス圧を
上げる。時を同じくして基板加熱用電源Aより供
給された電力より、基板ホルダー15が所定の温
度に昇温され、装填された基板14は200〜400℃
に保たれ、基板表面からの水素原子の拡散が促進
される。しかる後、高周波電源BよりRFコイル
16に供給されたRF電力よりプラズマ放電を発
生させる。又、基板14を装填した基板ホルダー
15と接地された本処理装置框体との間にはプラ
ズマ放電より生じたイオンを加速するために、イ
オン加速用電源10で基板14が負電位となるよ
う数kv以下の電圧を印加し、プラズマ(電離気
体)処理を行う。ただし、このイオン加速電圧で
イオンが基板内に打ち込まれることはなく、ダメ
ージを与えることもない。それは印加電圧が比較
的低いためと、処理中の真空度が低真空のためミ
ーンフリーパスが短いためである。むしろミーン
フリーパスが短いため、ガス分子との衝突が多く
なり、ガスプラズマ中の電離を促進させている。
又、加速電圧の印加はイオンを基板近傍に集束す
る効果もあり、基板近傍で電離発生したH原子に
より、基板表面のH原子濃度を高める作用があ
る。これにより、H原子の基板中への拡散を促進
している。
本実施例ではRFコイル16をベルデユア11
内に収納してあるが、金属製でないガラス製ベル
デユア等を用いた場合はRFコイル16はベルデ
ユアの外巻きでもプラズマ放電を発生せしめるこ
とが可能である。又、イオン加速用電圧を基板1
4と装置框体間に印加したが、框体とは別な基板
14に対向した電極等を設け、該対向電極と基板
間にイオン加速電圧を印加しても同様な作用を持
たせることが可能であり、少くとも放電励起用構
成物とイオン加速用構成物と基板を保持する昇温
用構成物とを具備することが本発明を実施する際
の必要条件である。
内に収納してあるが、金属製でないガラス製ベル
デユア等を用いた場合はRFコイル16はベルデ
ユアの外巻きでもプラズマ放電を発生せしめるこ
とが可能である。又、イオン加速用電圧を基板1
4と装置框体間に印加したが、框体とは別な基板
14に対向した電極等を設け、該対向電極と基板
間にイオン加速電圧を印加しても同様な作用を持
たせることが可能であり、少くとも放電励起用構
成物とイオン加速用構成物と基板を保持する昇温
用構成物とを具備することが本発明を実施する際
の必要条件である。
次に第1図に示す装置を用いた実施例について
述べる。
述べる。
実施例 1
p−n接合が形成された多結晶シリコン基板を
HF洗浄等により酸化膜を除去した後ベルデユア
11内基板ホルダー15に受光面側を表面にして
装填する。ベルデユア11内を到達真空度まで排
気した後、基板14を約350℃に昇温する。流量
調制器17とゲートバルブ12の操作によりアル
ゴンガスを約3×10-3Torrにベルデユア11内
を満し、RF電力を供給してArプラズマ放電を起
こす。この際、基板14にイオン加速電圧−
250V印加する。これによりAr+イオンボンバード
によりベルデユア11内および基板14表面は清
浄化され、いわゆるイオンクリーニングされる。
約2分程度イオンクリーニング行つた後、RF電
力を切り、再び流量調制器17とゲートバルブ1
2の操作より、アルゴンガスを排気し改ためて水
素ガスを約1×10-2Torrベルデユア11内に満
し、RF電力を供給しプラズマ放電を起こす。こ
の際基板14にイオン加速電圧−300V印加す
る。これにより基板表面がガスプラズマ全体にさ
らされているため、H+イオンシヤワーを基板1
4に集めることができ、多結晶シリコン粒界の積
極的な水素化が行われる。約1時間程度H+プラ
ズマ処理を行つた。しかる後、ベルデユー内より
取り出された基板の電極形成を行なうべき周知の
工程を経て、p−n接合のp層側、n層側にそれ
ぞれAl、Ti−Ag等の電極が形成される。周知の
ごとく、これらの電極のオーミツク性を良くする
為に通常アロイ工程が設けられる。さらに周知の
ごとく反射防止膜を形成する工程を経て太陽電池
を完成したが、水素プラズマ処理を行なわない太
陽電池と比較し、光電変換効率が19%も向上して
いることが判つた。
HF洗浄等により酸化膜を除去した後ベルデユア
11内基板ホルダー15に受光面側を表面にして
装填する。ベルデユア11内を到達真空度まで排
気した後、基板14を約350℃に昇温する。流量
調制器17とゲートバルブ12の操作によりアル
ゴンガスを約3×10-3Torrにベルデユア11内
を満し、RF電力を供給してArプラズマ放電を起
こす。この際、基板14にイオン加速電圧−
250V印加する。これによりAr+イオンボンバード
によりベルデユア11内および基板14表面は清
浄化され、いわゆるイオンクリーニングされる。
約2分程度イオンクリーニング行つた後、RF電
力を切り、再び流量調制器17とゲートバルブ1
2の操作より、アルゴンガスを排気し改ためて水
素ガスを約1×10-2Torrベルデユア11内に満
し、RF電力を供給しプラズマ放電を起こす。こ
の際基板14にイオン加速電圧−300V印加す
る。これにより基板表面がガスプラズマ全体にさ
らされているため、H+イオンシヤワーを基板1
4に集めることができ、多結晶シリコン粒界の積
極的な水素化が行われる。約1時間程度H+プラ
ズマ処理を行つた。しかる後、ベルデユー内より
取り出された基板の電極形成を行なうべき周知の
工程を経て、p−n接合のp層側、n層側にそれ
ぞれAl、Ti−Ag等の電極が形成される。周知の
ごとく、これらの電極のオーミツク性を良くする
為に通常アロイ工程が設けられる。さらに周知の
ごとく反射防止膜を形成する工程を経て太陽電池
を完成したが、水素プラズマ処理を行なわない太
陽電池と比較し、光電変換効率が19%も向上して
いることが判つた。
実施例 2
実施例1とほぼ同様な工程を経て多結晶シリコ
ン太陽電池が作製された。ただし、水素プラズマ
処理において、イオン加速電圧を−100〜−500V
と変えた種々の多結晶シリコン太陽電池が作製さ
れた。
ン太陽電池が作製された。ただし、水素プラズマ
処理において、イオン加速電圧を−100〜−500V
と変えた種々の多結晶シリコン太陽電池が作製さ
れた。
実施例1で得られたイオン加速電圧−300Vの
場合を含めて得られた太陽電池の特性を測定した
ところ、第2図に示すような結果が得られた。イ
オン加速電圧を印加しない場合と比較して、すべ
て特性が向上しており、短絡電流値Iscが約8%
向上する場合21と曲線因子F.F.が約27%向上
する場合22とがあることが判つた。太陽電池の
光電変換効率としてはIscやF.F.が良い場合、さ
らにIscとF.F.の両方が良い場合により高い値が
得られることは周知である。したがつて、イオン
加速電圧を印加する効果が著しく大きいことが判
つた。実施例のような低い負のバイアス電圧では
イオン注入のようにダメージを与えて特性が劣化
することはなく、アモーフアスのように結晶性が
乱れることもない。又これらの効果はシリコン−
水素結合の増加によりもたらされていることを、
イオン加速電圧を印加して水素プラズマ処理を行
つた、微小粒径を持つ多結晶シリコンの赤外吸収
スペクトル変化より確めることができた。したが
つて、イオン加速電圧を印加することにより
“broken bond”等をより積極的に水素化でき、
結晶性を回復することができるといえる。
場合を含めて得られた太陽電池の特性を測定した
ところ、第2図に示すような結果が得られた。イ
オン加速電圧を印加しない場合と比較して、すべ
て特性が向上しており、短絡電流値Iscが約8%
向上する場合21と曲線因子F.F.が約27%向上
する場合22とがあることが判つた。太陽電池の
光電変換効率としてはIscやF.F.が良い場合、さ
らにIscとF.F.の両方が良い場合により高い値が
得られることは周知である。したがつて、イオン
加速電圧を印加する効果が著しく大きいことが判
つた。実施例のような低い負のバイアス電圧では
イオン注入のようにダメージを与えて特性が劣化
することはなく、アモーフアスのように結晶性が
乱れることもない。又これらの効果はシリコン−
水素結合の増加によりもたらされていることを、
イオン加速電圧を印加して水素プラズマ処理を行
つた、微小粒径を持つ多結晶シリコンの赤外吸収
スペクトル変化より確めることができた。したが
つて、イオン加速電圧を印加することにより
“broken bond”等をより積極的に水素化でき、
結晶性を回復することができるといえる。
実施例 3
p−n接合が形成され、かつアロイ処理工程を
経て電極が形成された多結晶シリコン基板を用い
て、イオン加速電圧を印加しながら水素プラズマ
処理が行われた。しかる後、周知のごとく反射防
止膜を形成する工程を経て太陽電池が作成され
た。
経て電極が形成された多結晶シリコン基板を用い
て、イオン加速電圧を印加しながら水素プラズマ
処理が行われた。しかる後、周知のごとく反射防
止膜を形成する工程を経て太陽電池が作成され
た。
ただし、水素プラズマ処理における手順は実施
例1、2に述べたとほゞ同様に行い、処理時間の
み60分〜5分と変えた場合の太陽電池を種々作成
した。電極が形成された多結晶シリコンを水素プ
ラズマ処理した場合、実施例1、2のごとく電極
が形成されていない場合と比較して、さらに特性
が向上することが見い出された。これはアロイ処
理工程の高温処理を受けない場合粒界に取り込ま
れた水素の離脱が起こらないためである。ところ
で、水素プラズマ処理時間を変えて得られた太陽
電池の未処理に対する光電変換効率の向上率(η
H/ηOを第3図に示す。処理時間30分の場合3
1、10分の場合32及び5分の場合33について
それぞれ図に示すような結果が得られたが、同一
向上率を期待する場合でも、概してイオン加速電
圧を増加させることによつてより短時間化できる
ことが見い出され、数kv以上の印加は必要でな
かつた。このことは、電子ビーム誘起電流
(EBIC)像の粒界における起電流の回復に要する
水素プラズマ処理時間が、イオン加速電圧を増加
することによつて、より短時間化できることから
裏付けられた。
例1、2に述べたとほゞ同様に行い、処理時間の
み60分〜5分と変えた場合の太陽電池を種々作成
した。電極が形成された多結晶シリコンを水素プ
ラズマ処理した場合、実施例1、2のごとく電極
が形成されていない場合と比較して、さらに特性
が向上することが見い出された。これはアロイ処
理工程の高温処理を受けない場合粒界に取り込ま
れた水素の離脱が起こらないためである。ところ
で、水素プラズマ処理時間を変えて得られた太陽
電池の未処理に対する光電変換効率の向上率(η
H/ηOを第3図に示す。処理時間30分の場合3
1、10分の場合32及び5分の場合33について
それぞれ図に示すような結果が得られたが、同一
向上率を期待する場合でも、概してイオン加速電
圧を増加させることによつてより短時間化できる
ことが見い出され、数kv以上の印加は必要でな
かつた。このことは、電子ビーム誘起電流
(EBIC)像の粒界における起電流の回復に要する
水素プラズマ処理時間が、イオン加速電圧を増加
することによつて、より短時間化できることから
裏付けられた。
以上実施例より説明したように、本発明は多結
晶シリコン太陽電池の水素プラズマ処理において
負のイオン加速電圧を基板に印加することにより
該処理時間の著しい短縮化と、光電変換効率の従
来以上の大幅な向上を可能とするものである。
晶シリコン太陽電池の水素プラズマ処理において
負のイオン加速電圧を基板に印加することにより
該処理時間の著しい短縮化と、光電変換効率の従
来以上の大幅な向上を可能とするものである。
第1図は本発明を説明するための、プラズマ放
電装置の模式図を示す。11はベルデユア、12
はゲートバルブ、13は排気系、14は基板、1
5は基板ホルダー、16はRFコイル、17は流
量調制器、18はガス導入管、10はイオン加速
電源、Aは基板加熱用電源、Bは高周波電源であ
る。 第2図は本発明によつて得られた多結晶シリコ
ン太陽電池の水素プラズマ処理において負のイオ
ン加速電圧Vaccに対する短絡電流Isc及び、曲線
因子F.F.を示す。21はIscが向上する場合の試
料群22はF.F.が向上する試料群である。 第3図は本発明によつて得られた多結晶シリコ
ン太陽電池の水素プラズマ処理において、イオン
加速電圧を印加しない場合の光電変換効率ηOに
対する印加した場合の効率ηHの向上率(ηH/η
O)をVaccに対し処理時間を変えた場合について
示す。31は30分、32は10分、33は5分の処
理時間の場合をそれぞれ示す。
電装置の模式図を示す。11はベルデユア、12
はゲートバルブ、13は排気系、14は基板、1
5は基板ホルダー、16はRFコイル、17は流
量調制器、18はガス導入管、10はイオン加速
電源、Aは基板加熱用電源、Bは高周波電源であ
る。 第2図は本発明によつて得られた多結晶シリコ
ン太陽電池の水素プラズマ処理において負のイオ
ン加速電圧Vaccに対する短絡電流Isc及び、曲線
因子F.F.を示す。21はIscが向上する場合の試
料群22はF.F.が向上する試料群である。 第3図は本発明によつて得られた多結晶シリコ
ン太陽電池の水素プラズマ処理において、イオン
加速電圧を印加しない場合の光電変換効率ηOに
対する印加した場合の効率ηHの向上率(ηH/η
O)をVaccに対し処理時間を変えた場合について
示す。31は30分、32は10分、33は5分の処
理時間の場合をそれぞれ示す。
Claims (1)
- 1 p−n接合が形成された多結晶シリコンの少
なくとも受光面側表面を水素プラズマ(電離気
体)中にさらし、かつ昇温可能な基板ホルダーに
装填し、数kv以下の負のイオン加速電圧を前記
多結晶シリコンに印加して処理することを特徴と
する多結晶シリコン太陽電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56122470A JPS5823487A (ja) | 1981-08-06 | 1981-08-06 | 多結晶シリコン太陽電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56122470A JPS5823487A (ja) | 1981-08-06 | 1981-08-06 | 多結晶シリコン太陽電池の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5823487A JPS5823487A (ja) | 1983-02-12 |
JPS6244863B2 true JPS6244863B2 (ja) | 1987-09-22 |
Family
ID=14836635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56122470A Granted JPS5823487A (ja) | 1981-08-06 | 1981-08-06 | 多結晶シリコン太陽電池の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5823487A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61160980A (ja) * | 1985-01-09 | 1986-07-21 | Agency Of Ind Science & Technol | 太陽電池の製造方法 |
WO1989000341A1 (en) * | 1987-07-07 | 1989-01-12 | Mobil Solar Energy Corporation | Method of fabricating solar cells with anti-reflection coating |
US20090101202A1 (en) * | 2007-10-17 | 2009-04-23 | Industrial Technology Research Institute | Method of fast hydrogen passivation to solar cells made of crystalline silicon |
JP5173370B2 (ja) * | 2007-11-21 | 2013-04-03 | シャープ株式会社 | 光電変換素子の製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5643775A (en) * | 1979-09-18 | 1981-04-22 | Seiko Epson Corp | Production of solar battery |
-
1981
- 1981-08-06 JP JP56122470A patent/JPS5823487A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5643775A (en) * | 1979-09-18 | 1981-04-22 | Seiko Epson Corp | Production of solar battery |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5823487A (ja) | 1983-02-12 |
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