JPS6244598A - 亜鉛−マンガン合金電気めつき浴の回復方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、亜鉛−マンガン合金電気めっき浴の回復方
法に関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

鋼板の防食法として、従来より亜鉛めっきが広く行なわ
れており、亜鉛めっき銅板は、建材、家電製品および自
動車など広範な用途に使用されている。そして、近年、
製品の耐久性向上の要求が高まっており、亜鉛めっき鋼
板の耐食性？より改善することが強く求められている。

本発明者等は、上記の要求に応えるべく研究で重ねた結
果、従来の亜鉛電気めっき鋼板：て比べ、著しく耐食性
に優れた亜鉛−マンガン合金電気めっき鋼板を発明する
に至シ、出１頭した（特開昭５８−３７１８８号〕。

ところで、鋼板に亜鉛−マンガン合金電気めっき全施す
場合、アノードとして白金等の不溶性アノードを用いる
と、アノ−Ｆでの面接酸化あるいはアノ−Ｆで発生する
酸素による酸化によって。

めっき浴中のマンガンイオンが２価から３価以上へと変
化する。このマンガンイオンの酸化は肉：辰でも観察可
能であり、めっき浴の数色はピンク色工り褐色へと変る
。マンガンイオンの酸化は、めっきの進行と共に次第に
進み、その結果、カン−Ｆでの電解効率、即ちめっき皮
膜の析出効率が低下する。

従って、工業的に亜鉛−マンガン合金電気めっき鋼板を
製造しようとすると、めっき皮膜の析出効率の変化に合
わせて製造速度全変化させるか、析出効率が一定以下と
なったときに、めっき浴を廃棄して新に建浴する必要が
ある。しかし、めっき皮膜の析出効率低下は、比較的短
時間で生ずるために、上記方法では、亜鉛−マンガン合
金電気めっき鋼板の価格が高くなり、問題があった。

一方、アノードとして亜鉛あるいはマンガンの自溶性ア
ノードを用いれば、マンガンイオンの酸化は空気酸化に
よるものだけになるので、その酸化速度を不溶性アノ−
１’に用いた場合に比べて著しく遅くすることができる
。しかし、亜鉛−マンガン合金電気めっき時のカソード
電解効率は概ね５０％以下であるから、めっきの進行に
伴なってめっき浴中の金属イオンが大過剰になる。従っ
て、工業的に亜鉛−マンガン合金電気めっき銅板を製造
しようとすると、多量のめっき数音廃棄しながらめっき
を行なうか、めっき浴中の過剰金属イオン全めっき皮膜
として析出する速度以上で除去する必要がある。しかし
、これらの方法は、工業的には全く実用的でない。

以上のことから、工業的に亜鉛−マンガン合金電気めっ
き鋼板を製造するには、不溶性アノ−Ｆ全使用して電気
めっき七施すことが不可避であり、そして、そのために
は、アノードでのマンガンイオンの酸化？防止するか、
あるいは、３価以上の多価マンガンイオンを除去する必
要がある。

しかしながら、亜鉛−マンガン合金めっき法は、現在ま
でほとんど顧みられなかった技術であシ、まして、その
めっきの際にマンガンイオンの酸化を防止したシ、酸化
によって発生した３価以上の多価マンガンイオン全除去
しようとする試みについては、本発明者等以外では全く
なされていない。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、上述の現状に鑑み、亜鉛−マンガン
合金電気めっき浴で銅板に電気めつきｔ施す際に生成す
る、めっき浴中の３価以上の多価マンガンイオンを除去
して、めっき浴を回復することができる、亜鉛−マンガ
ン合金電気めっき浴の回復方法全提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明者等は、亜鉛−マンガン合金電気めっき浴で鋼板
に電気めっき會施す際に生成する、３価以上の多価マン
ガンイオン全除去して、めっき浴を回復する方法に関し
研究で重ねた結果、多価マンガンイオンを含むめっき液
上めっき浴の成分金属である亜鉛およびマンガンのうち
の少なくとも１種以上の金属と接触することによって、
多価マンガンイオンを接触還元すれば、多価マンガンイ
オン全２価のマンガンイオンに戻すことができ、めっき
浴中から多価マンガンイオンを除去できること？見い出
した。この発明は、上記知見によりなされたもので、硫
酸亜鉛および硫酸マンガンを主成分とし、クエン酸塩を
錯化剤として冷加してなる亜鉛−マンガン舒金電気めっ
き浴で、鋼板に電気めっきを施す際に生成する、前記め
っき浴中の３価以上の多価マンガンイオン金、金属亜鉛
または金属マンガンの少なくとも１種以上によって接触
還元することにより、前記めっき浴中の前記多価マンガ
ンイオン全除去して、前記めっき浴を回復することに特
徴を有するものである。

〔発明の構成〕

以下、この発明の亜鉛−マンガン合金電気めっき浴の回
復方法について詳述する。

この発明においては、クエン酸塩全錯化剤として含有す
る亜鉛−マンガン合金電気めっき浴中の多価マンガンイ
オンを、金属亜鉛または金属マンガンの１種以上によっ
て、下記のアノード反応およびカソード反応により、２
価のマンガンイオンに接触還元し、かくして、めっき浴
中の多価マンガンイオン全除去してめっき浴上回復する
ものである。

アノード反応：　Ｚｎ−＋Ｚｎ　　＋２ｅ−１または、
Ｍｎ−＋Ｍｎ　　＋２ｅ− カンード反応：　Ｍｎ”＋　（ｎ　−２）　ｅ−−＋Ｍ
ｎ””この発明の方法で対象とする亜鉛−マンガン合金
めっき浴は、錯化剤としてクエン酸塩上含有するもので
ある。これは、クエン酸塩を含有する亜鉛−マンガン合
金めっき浴？用いれば、広範囲な組成の亜鉛−マンガン
合金めっき全鋼板に施すことができ、実用性のあるめっ
き浴であることによる。

このような錯化剤を含有する亜鉛−マンガン合金電気め
っき浴で鋼板に電気めっき？施すときの、めっき浴の組
成および電解条件の一例を第１表に示す。

第　　１　　表 上記第１表に示しためつき浴組成および電解条件による
電気めっきによれば、任意の広範囲の・組成の亜鉛−マ
ンガン合金に２’Ａ板にめっき可能である。

既述したように、前記のようなめつき浴組成および電解
条件で鋼板にめっき全１１なうと、次第に多価マンガン
イオンが増加してカッ−）′電解効率が低下する。この
多価マンガンイオンの定義は未だ不可能であるが、多価
マンガンイオンの増加によってめっき浴の版色が、淡い
ピンク色エリ褐色へと変化する。

第２表に示すめっき浴組成および電解条件でめっきを行
なったときの、めっき浴の版色の変化を吸光九度計で測
定した結果を、第５図に示す。

第５図に示されるように、めっき時間が長くなるにつれ
て、多価マンガンイオンの増加による吸光度の増加が見
られる。第５図中に示した各めっき時間経過後から更に
一定時間（めっき時間０分でめっきを行なって２０１／
ｒｒ？　のめつき付着量が得られる時間）めっきを行な
い、このときのめつ第　　２　　表 き皮膜組成とカソード電解効率を調べた結果を、第３表
に示す。

第　　３　　表 第３表に示されるように、めっき時間の増大と共にカソ
ード電解効率は低下している。例えば、めっき時間９０
分から更にめっきを続けたものでは、めっき時間０分か
らめつき’ｋＥけだものに比べ、カソード電解効率は約
７割へ低下しており、前記一定時間内のめつき付着量は
、２０　ｙ／ｎ？ｌｔ−ら１４１２へと低下する。なお
、めっき浴中の金属イオン濃度は一定となるように調整
した。

以上のように、鋼板に亜鉛−マンガン合金電気めっきを
施す場合、めっきの進行と共に、めっき浴中の多価マン
ガンイオンが増加して、めっき浴が劣化し、カソード電
解効率が低下する。

そこで、この発明においては、このようなめつき浴の劣
化が生じたときに、前述したように、めっき浴中の多価
マンガンイオンを、金属亜鉛または金属マンガンの少な
くとも１種以上によって接触還元し、めっき浴を回復す
るものである。

めっき浴中の多価マンガンイオンを金属亜鉛または金属
マンガンで接触還元して、めっき浴を回復するためには
、例えば第１図に示すように、めっきセル１に循環させ
るめっき液を収容しためつき液タンク２内に、これらの
金属を布袋等の孔開き容器３に充填して、浸漬すればよ
い。あるいは、第２図に示すように、めっきセル１とめ
つき液タンク２との間にめっき液のパイノξス配管４を
設けて、パイノξス配管４の途中にこれらの金属を充填
した充填容器５を設置し、めっき液を充填容器５内を通
過させるようにしてもよい。金属亜鉛および金属マンガ
ンは、還元速度を速めるためには粒状物またはフレーク
の形で使用することが望ましい。

多価マンガンイオンの接触還元は、めっき終了後に行な
って、めっき浴を回復してもよく、また、めっき中に行
なって、めっき浴を回復しつつめっきを行なわせるよう
にしてもよい。

〔実施例〕

次に、この発明を、実施例によシ更に詳述する。

実施例１ 先の第２表に示しためつき浴組成および電解条件と同一
の条件で、鋼板に９０分間めっきを行なったのち、めっ
き浴（１０１）中へ粒状の金属亜鉛（平均粒径３　ｍ＋
ａ　）を１００２入れ、そして、１時間攪拌し、還元し
て、めっき浴を回復し、めっき浴の抜色の変化を吸光光
度計で測定した。その測定結果を、第３図に示す。

第３図に示されるように、９０分間のめつきにより増加
した吸光度は、金属亜鉛による多価マンガンイオンの２
価イオンへの還元によって減少し、めっき時間０分のレ
ベルまで戻っている。なお、めっき時間０分の吸光度が
還元後よシも多少高いのは、建浴時のめつき浴の攪拌に
よって、空気酸化が若干起こったためである。

また、前述したのと同様に、めっき時間０分、９０分お
よび還元後から更に一定時間（めっき時間０分でめっき
を行なって２０７Ｓのめつき付着量が得られる時間）め
っきを行なって、めっき皮膜組成およびカソード電解効
率を調べた結果を、第４表に示す。

第　　４　　表 第４表に示されるように、金属亜鉛による多価マンガン
イオンの還元で、カソード電解効率は、めっき時間０分
のレベルまで回復している。

実施例２ 実施例１と同一の条件で鋼板に９０分間めっきを行なっ
たのち、めっき浴（１０、ｌ）中へフレーク状の金属マ
ンガン（大きさ１　Ｑｍｍｘ　Ｉ　Ｑｍｍｘ　３＋ｕ）
ｉｉｏｏｒ入れ、１５分間攪拌して還元し、めっき浴の
抜色の変化全吸光光度計で測定した。そのＣ１ｊ定結果
を、第４図に示す。

第４図に示されるように、９０分間のめつきにより増加
した吸光度は、金属マンガンによる多価マンガンイオン
の２価イオンへの還元に工っで、第３図の場合と全く同
様に減少し、めっき時間０分のレベルまで戻っている。

また、実施例１と同様に、めっき時間０分、９０分およ
び還元後から更に一定時間めっき７行なって、めっき皮
膜組成およびカソード電解効率を調べると、第５表のよ
うになったー 第５表に示されるように、金属マンガンによる多価マン
ガンイオンの還元で、カソード電解効率は、めっき時間
０分のレベルまで回復している。

実施例３ 布袋（市販のアノードバッグ〕に実施例２で使用したの
と同一の金属マンガンｋ　Ｉ　Ｋｇ入れて、めっき液タ
ンク内に浸漬し、還元によってめっき浴を回復しながら
、実施例１および２と同一の条件で長時間めっきを行な
った。そして、実施例１および２と同様に、各めっき時
間から更に一定時間めっきを行なったときの、めっき皮
膜組成２よびカソード電解効率？調べた。その結果？、
第６表に示す。

第　　６　　表 第６表に示されるように、金属マンガン？めっき液タン
ク内に浸漬してめっきを行なうと、アノードで生成しｔ
多価マンガンイオンが金属マンガンと接触して速やかに
還元されるため、めっき浴中には多価マンガンイオンの
蓄積が起こらず、長時間のめつきによってもカッ−）″
電解効率は低下していない。

〔発明の効果〕

この発明は、以上のように構図されるので、亜鉛−マン
ガン合金電気めっき浴で鋼板に電気めっきケ施す際に生
成Ｔる多価マンガンイオンを、めっき浴から除去してめ
っき浴を回復できる。従って、カンード電解効率全低下
させずに長時間のめっきを行なうことができ、亜鉛−マ
ンガン合金電気めっき鋼板が工業的に製造可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の方法で行なわれる多価マンガンイ
オンの接触還元の仕方の１例を示す説明１閑、第２図（
ζ、同じく、第１図とは別の１例？示す説明図、第３図
（σ、この発明の方法に従い、金属亜鉛による接触還元
によってめっき浴を回復したときの、めつき浴液色の吸
光度変化を示すグラフ、第４図は、同じく、金属マンガ
ンによる接触還元によってめっき浴を回復したときの、
めっき浴液色の吸光度変化を示すグラフ、第５図は、従
来のめつき浴の回復を行なわないときの、めっき浴液色
の吸光度変化を示すグラフである。図面（ておいて。 １・・・めっきセル％　　　　２・・めっキ液タンク、
３・・・孔開き容器、　　　　４・・・パイ、ｏス配管
、５・・・充填容器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 硫酸亜鉛および硫酸マンガンを主成分とし、クエン酸塩
   を錯化剤として添加してなる亜鉛−マンガン合金電気め
   つき浴で、鋼板に電気めつきを施す際に生成する、前記
   めつき浴中の３価以上の多価マンガンイオンを、金属亜
   鉛または金属マンガンの少なくとも１種以上によつて接
   触還元することにより、前記めつき浴中の前記多価マン
   ガンイオンを除去して、前記めつき浴を回復することを
   特徴とする、亜鉛−マンガン合金電気めつき浴の回復方
   法。