JPS6243774Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、射出成形機の改良に関する。

従来、射出成形機の射出装置は第１図のごと
く、シリンダー１、スクリユー２、ノズル３から
なつており、シリンダー１とノズル３とは螺着に
より組立てられている。これを用いて熱硬化性樹
脂を射出成形する場合、螺着部分の締付けに緩み
が生じるとシリンダー１とノズル３との接合面４
に隙間ができ、ここから射出圧により、ネジ部５
に樹脂が侵入する。しかし、螺着部分の緩みは外
部から容易に発見できず、そのまま成形を続けた
ときは、ネジ部５に入つた樹脂が硬化し、ノズル
３の取外しが非常に困難となり工数の損失も大き
かつた。

本考案の目的は、上述したシリンダーとノズル
の螺着部分の緩みを速やかに発見できる機能を有
した射出成形機を提供することにある。

上述の目的を達成するため、本考案は第２図に
示す様に、シリンダー１′に流出穴６を設ける。
シリンダー１′とノズル３が正常に螺着されてい
る場合は、両者の接合面４に隙間はなく、流出穴
６はシリンダー１′の内部とは隔絶されている。
しかし、螺着が緩むと、接合面４に隙間ができ該
隙間を介して流出穴６とシリンダー１′の内部が
連通されるものである。これによつて、ネジ部５
に樹脂が流れ込む前に流出穴６を通つてシリンダ
ー１′の外部に樹脂が流出することになり、螺着
部分の緩みが直ちに発見できる。

上述のように本考案は、シリンダーとノズルの
螺着部分の締付けに緩みがある場合、射出圧によ
り外部に樹脂が流出するため締付けの緩みが速や
かに発見でき、適宜対処してネジ部の樹脂硬化が
未然に防止できる点、実用的価値大なるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の射出成形機の要部断面図、第２
図は本考案の要部断面図である。 １′はシリンダー、３はノズル、４は接合面、
５はネジ部、６は流出穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダーに樹脂の流出穴を設け、シリンダー
   とノズルの螺着部分においてその締付けが緩んだ
   ときに生ずる両者の接合面の隙間を介してシリン
   ダー内と前記流出穴が連通されるように構成した
   射出成形機。