JPS6243709Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 この考案は一定形状の多数個の部品を回転駆動
する回転円板の周囲に等配して設けた複数個のポ
ケツトに１個ずつ投入する部品投入装置に関する
ものである。

ロ 従来技術 例えば、両頭平面研削盤に於いては、上下の砥
石の中間に両砥石の回転軸と直交する平面内にお
いて回転する回転円板を配設し、この回転円板の
周囲に複数個のポケツトを等配してポケツト内で
ワークを支持させることにより砥石間へのワーク
のインデツクスが行われている。この種の両頭平
面研削盤に於けるインデツクス装置のワークの投
入に使用する部品投入装置の従来例を第１図及び
第２図に示すと、１は周囲にワークＷを嵌挿支持
する複数個のポケツト２を等配設する回転円板
で、適宜の駆動機構により連続的或いは間歇的に
回転する。３はワークＷを押せ押せの状態で先端
部に供給推進するシユートで、先端部にワークＷ
が１個だけ通る窓４を設け、この窓４を前記回転
円板１のポケツト２の回転軌跡上に配置する。そ
して、回転円板１が回転してポケツト２がシユー
ト３の先端部の窓４にくると、シユート３内の最
先端のワークＷが自重で窓４から落下して回転円
板１のポケツト２内に投入される。ところが、こ
の部品投入装置ではワークＷが微小で軽量であつ
た場合、シユート３の窓４からワークＷが落下せ
ず回転円板１のポケツト２内に投入されなかつた
り、シユート３の窓４からワークＷが落下しても
回転円板１のポケツト２内に正しい姿勢で投入さ
れず、途中でワークＷの詰まりを起こしやすく、
その度に装置全体の動きを止めてワークＷの詰ま
りを直す必要があり、インデツクスを悪くしてい
た。

そこで、上記欠点を除去するものとして、次の
ように改良したものが提案されている。それは第
３図に示すように、シユート３の先端部上方にそ
のピストンロツド先端に押込板５を取付けた投入
シリンダ６を適宜手段で設置し、回転円板１のポ
ケツト２がシユート３の先端部の窓４にくると、
それを検出器（図示せず）が検出してその電気信
号により投入シリンダ６を作動し、ピストンロツ
ドを伸長して押込板５でシユート３内の最先端の
ワークＷを窓４から回転円板１のポケツト２内に
投入を行い、この投入が完了すると投入シリンダ
６のピストンロツドを元の位置に退入させて次の
部品投入に備えさせるものである。このようにす
ると、ワークＷが微小で軽量であつても、投入シ
リンダ６のピストンロツド先端に取付けた押込板
５で強制的に押し込ませるから、回転円板１のポ
ケツト２内にワークＷは正しい姿勢でもつて１個
ずつ確実に投入される。

ところで、この装置ではワークＷを１個ずつ確
実に回転円板１のポケツト２内に強制的に押し込
ませる為にインデツクス装置とは別の駆動源を要
する投入シリンダ６や検出器等が必要であり、こ
の為、装置が大型化すると共に高価となり、また
動きに高精度を要して装置全体が複雑化し、更に
故障が起こりやすい等の欠点があつた。

ハ 考案の目的 この考案は装置をより小型に、構造をより簡単
にする為、別の駆動源を必要とする投入シリンダ
や検出器等を不要にさせ得る部品投入装置を提供
するものである。

ニ 考案の構成 この考案は回転円板上に同芯状に該回転円板の
ポケツトと同位相角でかつポケツトの位相範囲よ
り前後に広範囲に形成した突起を有するカム円板
を設け、このカム円板の突起を等配する円周上に
一端を弾圧する揺動部材を設け、この揺動部材の
他端に装設した押上部材に昇降部材を載置して設
け、この昇降部材と部品投入装置に昇降自在に設
けた押込部材を一体に固定してなり、回転円板の
回転に同調して微小で軽量なワークでも１個ずつ
確実に投入させるようにしたものである。

ホ 実施例 以下この考案の実施例を第４図及び第５図につ
いて説明すると次の通りである。

図面に於いて、１１は適宜の駆動機構により連
続的或いは間歇的に回転する回転円板で、周囲に
ワークＷを嵌挿支持する複数個のポケツト１２を
等配設している。１３は回転円板１１の上面に同
芯状に配設したカム円板で、周囲に前記回転円板
１１のポケツト１２と同数の突起１４を該ポケツ
ト１２と同位相角でかつポケツト１２の位相範囲
より前後に広範囲に等配で突設している。１５は
回転円板１１の回転中心と同芯状に設けた軸（図
示せず）に嵌挿したスリーブで、門型形状をした
支持部材１６を一体に固着し、この支持部材１６
にベース板１７を一体に固着している。１８はベ
ース板１７を開口部を下向きにして固着したコ字
型形状の部材１９に中間部付近を揺動自在に枢着
した揺動部材で、後端部１８ａをコ字型部材１９
との間に介在した弾性部材（図示せず）の弾力で
カム円板１３の突起１４を等配設する円周上に常
時弾圧している。２０は揺動レバー１８の先端部
１８ｂに嵌着した杆で、押上げボルト２１を螺挿
してロツクナツト２２で固定している。２３はベ
ース板１７に固着したＬ字型形状の部材で、下端
部に三角形状の部材２４とガイド２５を一体に取
付けて近傍にプールされたワークＷが一列に整列
して導入されるワーク導入部２６を構成してい
る。２７は押上げボルト２１上に載置した昇降部
材で、上面に突設したガイド軸２８をＬ字部材２
３を上下方向に摺動自在に支受している。２９は
昇降部材２７に固着したワーク押込板で、Ｌ字型
部材２３のワーク導入部２６の最先端で昇降部材
２７と一体に昇降する。

次に、以上のように構成された部品投入装置の
動作について説明する。先ず、Ｌ字型部材２３の
ワーク導入部２６の近傍にプールさせたワークＷ
が該ワーク導入部２６に回転円板１１の回転に伴
つて一列に整列して押せ押せの状態で導入させて
その最先端のものが押込板２９の側面に当接して
規制されている状態で、かつ揺動レバー１８の後
端部１８ａがカム円板１３の周囲に突設した複数
個の内で１個の突起１４上に載置している状態に
於いて、回転円板１１と同調してカム円板１３が
回転すると、揺動レバー１８の後端部１８ａは突
起１４上から平面上を弾圧するようになり、これ
により揺動レバー１８は揺動してその先端部１８
ｂは上方に移り、杆２０、押上げボルト２１を介
して昇降部材２７を上昇して押込板２９を上昇す
る。すると、押込板２９の下面がワークＷの上面
より上方に位置し、ワーク導入部２６内のワーク
Ｗは回転円板１１との摩擦抵抗によりその回転に
伴つて全体がその最先端のものがＬ字型部材２３
の側面に当接して規制されるまで移動をする。次
に、カム円板１３の回転が更に進むと、揺動レバ
ー１８が後端部１８ａを突起１４により押上げら
れて前回とは反対方向に揺動するから、その先端
部１８ｂは下方に移り、杆２０、押上げボルト２
１は下方に降下する。これに伴つて昇降部材２７
も降下しようとするが、これに一体に固着した押
込板２９がワーク導入部２６内の最先端のワーク
Ｗ上に乗り上げて降下は停止する。この状態で回
転円板１１のポケツト１２がくると、昇降部材２
７の自重で押込板２９を降下して最先端のワーク
Ｗをポケツト１２内に強制的にに投入する。

ヘ 考案の効果 この考案によれば回転円板１１の回転に同調し
て押込板２９を昇降してワークＷをポケツト１２
内に投入するようにしたから、別の駆動源を必要
とする投入シリンダや検出器等を不要にすること
ができ、これにより装置の小型化、構造の簡略化
を図り、これにより安価な装置を提供すると云う
格別顕著な効果を発揮し得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来の部品投入装置を示す
図面、第４図及び第５図はこの考案の部品投入装
置の実施例を示す平面図及び側面図である。 １１……回転円板、１２……ポケツト、１３…
…カム円板、１４……突起、１８……揺動レバ
ー、２０……杆、２１……押上げボルト、２６…
…ワーク導入部、２７……昇降部材、２９……ワ
ーク押込板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連続或いは間歇回転する回転円板の周囲に等配
   設する複数個のポケツトに部品を１個ずつ投入す
   る部品投入装置に於いて、回転円板上に同芯状に
   該回転円板のポケツトと同位相角でかつポケツト
   の位相範囲より前後に広範囲に形成した突起を有
   するカム円板を設け、このカム円板の突起を等配
   設する円周上に一端を弾圧する揺動部材を設け、
   この揺動部材の他端に装設した押上部材に昇降部
   材を載置して設け、この昇降部材と部品投入位置
   に昇降自在に設けた押込部材を一体に固定したこ
   とを特徴とする部品投入装置。