JPS6243658Y2

JPS6243658Y2 -

Info

Publication number: JPS6243658Y2
Application number: JP1982176683U
Authority: JP
Priority date: 1982-11-22
Filing date: 1982-11-22
Publication date: 1987-11-13
Also published as: JPS5981568U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、加圧式自動注湯炉における制御装
置に関する。

自動注湯炉は第１図に示すように金属等を溶融
して、溶湯Ａを貯湯室１に貯留する一方、不出湯
時には加圧管路２を通してベース圧力Ｐの空気を
貯湯室１に供給して、溶湯面をせき３よりも低い
一定のレベルに保つ。一方、出湯時には貯湯量に
応じたシヨツト圧力△Ｐの空気をベース圧力Ｐに
追加して貯湯室に印加して、溶湯Ａをスロート４
を介して注湯チヤンバ５に押し上げて、せき３を
越えた溶湯を出湯口６から出湯する。

ベース圧力Ｐおよびシヨツト圧力△Ｐは、炉体
内の貯湯量を示す重量検出器７の出力に応じて、
貯湯室１に供給する空気圧を制御する圧力制御装
置８により設定され、注湯動作における炉内加圧
制御はすべて自動的に行われる。

一方、注湯動作の繰返えしにより貯湯室１の溶
湯Ａは減少する為、ある時点では受湯口９より溶
湯の補給を行う必要がある。しかも、この受湯中
は注湯炉の操業を中断することなく鋳造ラインに
注湯を行なうの好ましい。しかし、第１図のよう
な従来の制御装置では、受湯中に注湯を行なうと
次のような問題が生じる。即ち、今、貯湯室１内
にベース圧力Ｐとシヨツト圧力△Ｐが加圧されて
いる状態で、受湯口９より受湯が行なわれたとす
る。この場合には、貯湯室１内の貯湯量が増加す
るから、その増加分は重量検出器７により検出さ
れ、ベース圧力Ｐの設定値は圧力制御装置８によ
り下降補正される。しかし一方では、受湯により
炉内に溶湯が入り溶湯面が高くなる為、炉内圧は
上昇する。しかも、通常の受湯速度は大きく、受
湯による炉内圧の上昇に対して、圧力制御装置８
の炉内圧力の下降補正能力は極めて小さい。その
為、重量検出器７および圧力制御装置８による設
定値と比較して、実際上の炉内圧力は高くなつて
しまう。この結果、注湯に際して設定注湯量より
も多くの溶湯が、出湯される不都合があつた。

この不都合を解決する為、従来では、次に述べ
るような受湯時の炉内圧力調整方法が使用されて
いる。即ち、受湯に伴つて上昇した受湯時におけ
る貯湯室１内の実際圧力と、重量検出器７による
制御信号圧とを比較検出した後、両圧力の差圧に
基づいて排気弁（図示せず）を介して、炉内圧の
一部を放圧する炉内圧力調整方法である。

しかし、従来のこの方法は、貯湯室１内の実際
圧力を検出した後、更に重量検出器７による制御
信号圧と比較して放圧を行う為、受湯による炉内
圧力上昇に対して放圧が遅れがちである。また、
従来の装置は、更に受湯時における貯湯室１内の
実際圧力と制御信号圧を比較する差圧発信器等を
設置する必要があり、自動注湯炉全体の構成が非
常に複雑になる欠点があつた。

この考案は、従来の加圧式自動注湯炉における
前述のような欠点を除去する為になされたもので
あつて、受湯の検出および受湯時の炉内圧力の一
部の放出を、、迅速かつ正確に行なうことができ
る構造の簡単な受湯検出機構を有する制御装置を
提供することを目的とする。

以下にこの考案の一実施例を第２図とともに説
明する。第２図において、１０は自動注湯炉の貯
湯室１の底面を貫通して上端が貯湯室１内に露出
するように設けた電極である。電極１０、直流電
源１１およびリレー１３は互いに直列に接続され
ており、リレー１３の一端はアースされている。
また、１４は注湯炉に対して溶湯を運搬する、例
えば天井走行クレーンであつて、通常のクレーン
と同様にクレーン本体は、走行車輪とレールとを
介してアースされている。１５はクレーン１４に
吊り掛けられたトリベであつて、このトリベ１５
には所定量の溶湯を貯留しており、受湯時にはト
リベ１５より受湯口９に溶湯が注入される。トリ
ベ１５とクレーン１４とは、フツク装置１６を介
して電気的に接続されている。また、貯湯室１の
上面に連通している排気管路１７は、排気弁１８
の一方のポートに接続されており、排気弁１８の
他方のポートは大気に開放されている。

以上の構成において、トリベ１５に貯留されて
いる溶湯は、クレーン１４にて運搬され、トリベ
１５から受湯口９を介して、貯湯室１内に注湯さ
れると、その際、貯湯室１内の溶湯Ａとトリベ１
５内の溶湯が、溶湯の流れを介してつながる。一
方、トリベ１５内の溶湯は、トリベ１５、クレー
ン１４を介してアースされている。また、貯湯室
１内の溶湯Ａは、電極１０、直流電源１１、リレ
ー１３を介してアースされている。その結果、受
湯時にはリレー１３、直流電源１１、電極１０、
貯湯室１内の溶湯Ａ、トリベ１５の溶湯、トリベ
１５、クレーン１４ならびにアースを通る一周回
路が構成され、リレー１３はオンされる。また、
受湯が終ると、貯湯室１内の溶湯Ａとトリベ１５
の溶湯のつながりが切れ、一周回路は遮断されて
リレー１３はオフとされる。以上のようにして、
受湯がリレー１３のオン・オフにより検出され
る。例えば、今直流電源１１をAC24Vに設定す
ると、リレー１３には、受湯中では30mA、受湯
が終ると10mAの電流が流れ、リレー１３のオ
ン・オフの切り換えが可能であることが確認され
た。上記のリレー１３のオン・オフに対応して、
排気弁１８が開閉するように設定されている。そ
の結果、受湯時にはリレー１３が前述のようにオ
ンとされ、排気弁１８は開となり、受湯に伴つて
上昇する炉内圧力の一部が、排気管路１７を通し
て排気弁１８から大気へ放圧され、炉内圧力は、
設定注湯量に応じた所定圧力に維持され、受湯時
における炉内圧力の上昇による過剰な出湯が防止
される。

以上詳述したように、この考案によれば、受湯
時に自動注湯炉に注入される溶湯と、トリベ、ク
レーン、リレーとで形成される一周回路により、
リレーを作動させて受湯が出されるから、確実で
迅速な受湯の検出が可能となり、その結果、受湯
時の貯湯室内の圧力排出を迅速かつ正確に行なう
ことができ、受湯時の過剰な出湯が防止される。
またこの考案においては、リレーと電源とによつ
て受湯を検出できるので、受湯検出機構も簡単で
あるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動注湯炉の一例を示す断面
図、第２図はこの考案の一実施例を示す受湯検出
装置の回路図および自動注湯炉の断面図である。１……貯湯室、３……せき、４……スロート、
５……注湯チヤンバ、６……出湯口、１０……電
極、１３……リレー、１４……クレーン、１５…
…トリベ、１７……排気管路、１８……排気弁。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

貯湯室と、スロートを介して貯湯室に連通する
注湯チヤンバと、注湯チヤンバに適宜高さのせき
を介して連通する出湯口とを有し、貯湯室に溶湯
を貯留する一方、所定のベース圧の空気を印加し
て、溶湯を上記注湯チヤンバのプリレベルまで押
し上げ、注湯時にはさらにシヨツト圧を貯湯室に
印加して、所定の量の溶湯を出湯口から注出する
ようにした自動注湯炉の制御装置において、貯湯
室内の溶湯と接触可能に該貯湯室内に露出する電
極と、この電極に接続されるとともに、クレーン
に懸架されたトリベから溶湯が貯湯室に注入され
たとき、クレーン本体とトリベと溶湯と上記電極
とを通る１周回路によつて動作するように接続さ
れたリレー手段と、リレー手段の信号により貯湯
室を大気に連通させる制御バルブとを備えたこと
を特徴とする自動注湯炉の制御装置。