JPS6242923A - 酵素阻害剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 ′　本発明はチロシンキナーゼ阻害剤に関する。更に詳
しくは、一般式（１） （式中、Ｒ１、Ｒ２は同一または相異なる水素、水酸基
、　Ｃ１〜Ｃ４のアルコキシ基を表わし、或はＲ１がフ
ェノキシ基を、Ｒ２が水素を表わし、Ｒ３はニトロ基、
Ｒ４け水素を表わし、寸たＲ３とＲ４とは結合して−Ｃ
Ｏ−０−ＣＨ２−ＣＨ２−寸たけ−Ｃｏ−Ｎ［（−ＣＯ
−ＮＨを表わす）で表わされるスチレン誘導体またはそ
の造塩可能なものの塩を有効成分とするチロシンキナー
ゼ阻害剤に関するものである。

本発明者らは各種のスチレン誘導体の生理活性を調べ、
前述の一般式（１）で示される化合物が優れた生理活性
、殊にチロシンキナーゼ阻害活性を示す事を見出し本発
明を完成した。

〔従来の技術〕

既知のチロシンキナーゼ阻害剤として―、例えばケルセ
チン（Ｑｕｅｒｃｅｔｉｎ　）があるが、本発明におけ
る様々スチレン誘導体については、その様な阻害活性の
報告がない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

最近、細胞増殖の制御を担っている一群の細胞増殖因子
の受容体がチロシンキナーゼ活性を有しており、また発
癌遺伝子には細胞増殖因子の受容体と類似した蛋白をコ
ードしている一群があり、それらの生産物はチロシンキ
ナーゼ活性を有ｊ〜ている事が明らかになった。

以上の事より細胞増殖の制御にはチロシンキナーゼが深
く関与し、更には細胞の無制限な増殖である癌化は、チ
ロシンキナーゼが活性化され細胞増殖の静止期に入れな
くなった状態であるとされている。従ってこの様な状態
にある細胞のチロシンキナーゼを阻害する事は、制癌あ
るいは発癌の防止につながり、ひいてはチロシンキナー
ゼ阻害剤である前述の一般式（１）で表わされるスチレ
ン誘導体は副作用の少ない制癌剤２発癌防止剤になりう
るものである。

〔問題点を解決するだめの手段及び作用効果〕本発明に
よるチロシンキナーゼ阻害剤、制癌剤。

発癌防ＩＬ剤は、一般式（１）で表わされるスチレン誘
導体−また０寸その造塩可能なものの塩を有効成分とす
るものであるが、一般式（１）で表わさ扛る化合物を具
体例で示せば次のようなものが挙げられる。

２．５−ジメトキシ−β−ニトロスチレン（以下化合物
１と略称する） α−（２，５−ジヒドロキシベンジリデン）−γ−プチ
ロラクトン（以下化合物■と略称する）５−（２−−フ
ェノキシベンジリデン）−ヒダントイン（以下化合物■
と略称する） 一般式（１）で表わされる化合物のうち、フェノール性
水酸基をもつ化合物は塩基と塩を形成することが可能で
あり、本発明による化合物の塩としては、本発明の化合
物と塩基から造塩用能な任意のものが対象となる。具体
的に−１例えば（１）金属塩。

特にアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウムと
の塩、（２）アンモニウム塩、（３）アミン塩、特にメ
ヂルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン。

トリエチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリ
ン、ヘキサメチレンイミン、ピリジン２アニリン等との
塩があるが、チロシンキナーゼ阻害剤、制癌剤及び発癌
防止剤としては、これらの塩のうちから生理的に許容さ
れるものを選べばよい。

前述の一般式（１）で表わされる化合物は次の様な方法
により合成する事が出来る。

（ａ）一般式（１） （式中、Ｒ１、Ｒ２、Ｒ８およびＲ４は前記に同じ）で
表わされる化合物は、ＨｏＺｉｍｍｅｒ　　らの方法（
ジャーナル・オブ・オルガニック・ケミストリー　（Ｊ
、Ｏｒｇ、Ｃｈｅｍ、　）　２４　、２８　（１９５９
）；　ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミス
トリー　（Ｊ、Ｈｅｔ、Ｃｈｅｍ、　）　２　、１７１
　（１９６５）　］等に従って、一般式（２） （Ｒ１、Ｒ２は前記に同じ）で表わされるベンズアルデ
ヒドと、一般式（３） ％式％（３） （Ｒ８Ｕ前記に同じ）で表わされる化合物とを無触媒下
に、或は酸まだは塩基を触媒として縮合することにより
合成することが出来る。触媒として用いることが出来る
酸としてＬよ、硫酸、ベンゼンスルホンｎ　、　ｐ　−
）ルエンヌルホン酸ｇのプロトン酸類；三フッ化ホウ素
等のルイス酸類を挙げることが出来る。触媒として用い
ることが出来る塩基としては、モノエタノールアミン、
ピリジン。

１．８−アザビシクロ（５，４，０）ウンデカ−クーエ
ン等の有機塩基；酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の有
機酸アルカリ金属塩；水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物；リチウムジイソプロピル
アミド等のアルカリ金属アミド；ナトリウムメチラート
、ナトリウムエチラート等のアルカリ金属アルコラート
ニ水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属
水素化物が挙げられる。

尚、ベンズアルデヒドのＲ１，Ｒ２が水酸基の場合、水
酸基をアルキル基、ベンジル基、アシル基まだはトリア
ルキルシリル基で保護し、反応後、一般的な保護基脱離
法により脱離してＲ１、Ｒ２が水酸基である目的の化合
物を得る事も出来る。

（ｂ）前述の一般式（１）で表わされる化合物は、０゜
ｌ５ｔｅｒらの方法（ヘルベテイカ・キミカ・アクタ（
Ｈｅ１ｖ　、Ｃｈｉｍ　、Ａｃｔａ　）　、　４０　、
１２４２（１９５７）］；　Ｇ、Ａ、Ｈｏｗｉｅらの方
法（ジャーナル・オブ・メデイシナＪｌｚ　ＩＩケミヌ
トリー（Ｊ、Ｍｅｄ　、Ｃｈｅｍ、　）　＋１７．８４
０（１９７４）１等に従って、前述の一般式（２）で表
わされるベンズアルデヒドと、一般式（４）７Ｂ （Ａｒはアリール基を表わし、Ｒ８，Ｒ４は前記に同じ
）で表わされるイリドとを反応させて得る事が出来る。

酵素阻害作用 本発明によるチロシンキナーゼ阻害剤は、前記一般式（
１）で表わされる化合物又は、その造塩可能なものの塩
を有効成分とするものである。これらの化合物の酵素阻
害作用及び毒性は下記の実験例に示す通りである。具体
的には以下に示す方法によりチロシンキナーゼ阻害作用
を測定した。

本発明の化合物によるチロシンキナーゼ阻害作用は、Ｓ
、Ｃｏｈｅｎらのチロシンキナーゼ活性測定法〔ザ・ジ
ャーナル・オブーバイオロジカル・ケミ　ス　ト　リ　
−　（Ｊ、Ｂｉｏｌ、Ｃｈｅｍ　、　）　　２５７　　
、　１　５　２　８（１９８２））を参考として測定し
た。即ちヒト癌細胞由来樹立株Ａ−４８１を牛胎児血清
１０％。

ストレプトマイシン（５０μｇ／ｙｔｌ）、ペニシリン
Ｇ（５０国際単位／ＩＩＩｔ）及びカナマイシン（５０
μ「／ｖｔｔ　）を含有するダルベツコ変法イーグル培
地〔日永製薬■〕中、３７℃　５％ＣＯ２条件下で培養
した。得られた細胞を上記のＳ　、Ｃｏｈｅｎ　らの方
法に準じて処理し、上皮細胞増殖因子受容体−チロジン
キナーゼ複合体を含有する膜標品（以下、膜標品と略記
する）を得た。この膜標品を可溶化することなく以下の
測定に用いた。

Ｎ−２−ハイドロキシエチルピペラジノ−Ｎ’−２−エ
タンスルホン酸緩衝液（２０ｍＭ　、　ｐＨ７，４）　
。

ＭｎＣｌ２　（１ｍＭ　）　、牛血清アルブミン（７，
５μｇ）。

膜標品（蛋白として１０μｇ）にジメチルヌルホキシト
に溶解した試料を加え、０°Ｃで５分間インキュベーシ
ョン後、上皮細胞増殖因子（以下、ＥＧＦと略記する）
（１０１００ｎを加え、０°Ｃで１５分間インキュベー
ションした。次いで〔γ−８２ｐ３ＡＴＰ　（８０００
Ｃｉ／ｍｍｏｌ　、０．１　μＣｉ）を添加し、最終７
０μｌとし、更に０°Ｃで１５分間インキュベーション
後、反応液５０μｌ−にワットマン３ＭＭＦ紙に染みこ
ませた後、直ちに１０％トリクロロ酢酸−１０ｍＭピロ
リン酸ナトリウム水溶液で反応を停止した。濾紙を固液
で充分に洗浄し、次いでエタノールで洗浄後、乾燥し液
体シンチレーションカウンターを用いて濾紙に残存する
放射能を測定しこの値をＡとした。同時に対照として、
ＥＧＦを添加しない反応、試料を添加しない反応、及び
ＥＧＦと試料とを添加しない反応を行い、同様の測定を
行い、各々Ｂ、Ｃ及びＤとしだ。

チロシンキナーゼ阻害率は下記の式により求めた。

表１に本発明による化合物のチロシンキナーゼ阻害作用
を示す。この結果から本発明による化合物はチロシンキ
ナーゼを強く阻害する事が分かる。

表　　　−１ 急性毒性 ＩＣＲ系雌性マウス（体重２３〜２６ｇ）を用い、１群
６匹とした。化合物（１）〜（ｌ［）を０．２％ツイー
ン８０を含む２．５チアラビアゴム水溶液に懸濁したも
のを０．１ｓｔ／／　１０　ｇ体重の割合で経口投与し
た。投与後２週間にわたり、一般症状を観察して死亡例
／供試例数を求め、５０％致死量ＬＤ５０（■／ｋｆｌ
）を推定した。その結果、本発明の化合物（１）〜（Ｉ
ＩＩ）ｆｑｆ、１０００　ｍ９１ｋｇ投９４でもりｌ；
白側が＃−１．！察されす、１１合物（Ｉ）〜（■）の
Ｉ−Ｉ）５０ζｔ　ｌ　０００　ｍｑ／′ｈｑｂｔ−１
４であると推定され、低７ｂ性である事が分った１、調
剤および投り一量 本発明によるチＶ１シンキナーゼ阻害剤２制癌剤。

発癌防１１−剤の製剤として（−１，経［４，経腸Ｖζ
−１、ｆｌ経「１的投″Ｊによる製剤のいずれをも選ぶ
ことができる３、具体的製剤としては、錠剤、カプセル
剤、細粒剤、シロップ剤、生薬、幀介剤、注射剤等を挙
げる事ができる３、本発明によるチロシンキナーゼ阻害
剤、制、Ｉ＋？ｉ剤１発癌防１１テ剤の製剤の担体と）
〜てけ、経口、経腸、その他非経［］的にトジ与するた
めに適した有機又は無機の固什又ｔ−１液体の、通常ｉ
ｔ不活性な薬学的４ｆｊ１体材刺が用いられる。具体的
にｉＪ：、例えば結晶性セルロース、ゼラチン、乳糖。

澱粉、ステアリン酸マグネシウノ・、タルク、植物性及
び動物性脂肪及び油、ガム、ポリアルキレングリコール
がある。製剤中の担体に対する本発明チロシンキナーゼ
阻害剤、制癌剤２発癌防１１剤の割合は０．２〜１００
％の間で変化させる事ができる。又、本発明によるチロ
シンキナーゼ１６１１害剤。

制゛ム’ｉ’ｉ剤、全ゾ＋？ｉ　Ｋ’、７　、ｄ剤（・
：１、こ７１と両へ／ｆ／１の他のチ■−１シンキナー
ゼ阻害ｉ’ｉｌｌ　、　ｌ（Ｉ　’Ｍ’ｉ　ｉｌｌ　、
　ｆｌ”：　ｌｉ？ｉ防１１斉］１．その他の医薬を含
むことができる６、この場合、本発明のチロシンキナー
ゼ１り１１害４１１．制癌剤２発癌防１１剤かその制剤
中の二Ｆ成分でなくてもよい４１ｋｌいう」・でもない
。

本発明によるチロシンキナーゼ阻害剤、制癌剤。

発癌防１ト剤は、一般に所望の作用が創作１’ｆｉ　”
ｋ・伴うことなく達成される投力゛量で投りさ、ｌＴる
１、その具体的な値？ｊ医師の判１ｔＮ？で決宇される
べきであるが、一般に成人１１１当り１０ｍ９〜１０９
、好−３１［〜くは２０ｍ９〜５．！？程度で投与され
るのが普通であろう。

なお、本発明のチ（Ｉシンキナーゼ阻害剤、制’Ｍ’ｉ
削。

発癌防市剤Ｕ」有効成分とし７て１ｍ９〜５ｇ、ｔｌ’
ｆ、−１士し７くは３ｍ９〜１ｇの単イ）７の薬学的製
剤と１−で投！ｊする＝ｌ＋ができる６゜ Ｃ実施例〕 次に本発明化合物の製造例および実施例を≧ｙ・げて本
発明を具体的に説明するが、これらの実施例に１本発明
を制限するものではない。

製造例１　化合物１の合成 ２．５ジメトキシベンズアルデヒド７．００．！９と、
ニトロメタン８．２４ｇをベンゼン１２０　ｍ／Ｋｌ’
し、ピペリジン０．２　ａｔと酢酸０．６　ｍｌを加え
、デイーンースターク装置を用い、生成する水を除去し
ながら３０時間加熱還流した。冷却後、！１−成した結
晶を涼別し、ベンゼンより晶析し、化合物１４．０７ｇ
を得た。

ｆｌ！１例２　化合物１］の合成 α−トリフェニルホスホラニリデン−γ−ブチロラクト
ン５．１９ｇと２，５−ジヒドロキシベンズアルデヒド
２．０’＃をアセトニトリル８０ｍ１に懸濁し、窒素雰
囲気下で２時間加熱還流した。生成した結晶を戸別１２
、アセトニトリルで洗浄後、ジメチルホルムアミドより
晶析し、化合物■２２７ｇを得た。

実施例１ 化合物１　１００ｇ、乳糖５５．９および乾燥馬鈴しよ
澱粉４１ｇの混合物を水２０ｍ１と練合した後、１６メ
ツシユのスクリーンを通して押し出ｔ７．４０　’Ｃで
乾燥して顆粒化した。次いでステアリン酸マグネシウム
４ｇと均一・に）ｊＺ　ｈｌ、　、常ρ、により打錠し
７て１錠２００ｍ９中に１．００　ｍ９の化合物１を含
む錠剤を？５＞た。

実施例２ 実施例１と全く同様にし７で７ｎ　ｋ−Ｗ！目＜Ｎ９６
ｇをステアリン酸°７クネシウム４ｇ、’Ｈ混合し２７
コ後、これを２００ｍ９ずつ、２８映カプセルに−Ａ″
−１填し７．１カプセルに化合物Ｉを１．００　ｍ９含
むｌｉ’Ｊ４カプセル剤とした。

実施例３ 化合物１　　　　　　　　　　　１０．（１７乳　　　
糖　　　　　　　　　　　　　　８５．（０９結晶セル
ロース　　　　　　　　４．５ｇステアリン酸マグネシ
ウノ、０．４Ｍ７上記成分をよく混合して１ｇ中に化合
物１を１００ｍ９含む散剤を得た。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）下記の一般式（１）で表わされるスチレン誘導体
   またはその造塩可能なものの塩を有効成分とするチロシ
   ンキナーゼ阻害剤。 ▲数式、化学式、表等があります▼（１） （式中、Ｒ＾１、Ｒ＾２は同一または相異なる水素、水
   酸基、Ｃ＿１〜Ｃ＿４のアルコキシ基を表わし、或はＲ
   ＾１がフェノキシ基を、Ｒ＾２が水素を表わし、Ｒ＾３
   はニトロ基、Ｒ＾４は水素を表わし、またＲ＾３とＲ＾
   ４とは結合して−ＣＯ−Ｏ−ＣＨ＿２−ＣＨ＿２−また
   は−ＣＯ−ＮＨ−ＣＯ−ＮＨ−を表わす。）