JPS624232Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は着物の着付用帯掛けに関し、一層詳
細には着物の着付に使用する、帯、ひもその他の
補助小物を予め使い易い状態にして順序よく配列
しておき、着付の途中の状態をくずすような不自
然な姿勢をとることなく、確実容易に帯、ひも等
を取ることのできる着物の着付用帯掛けに関する
ものである。

従来着物を常用していた時代には着物の着付は
誰しも手慣れており、帯、ひも等を衣桁に掛けて
おいて手際よく着付けすることができた。

ところが着物を着るチヤンスが少なくなつた今
日、着付けに不慣れな人が多く、また補助小物な
どの種類も多くなつて、畳の上に乱雑に置いて、
必要なものを取り上げて使つていくうちに、畳に
置いたものが絡み合つて取りにくくなつたり、着
付けの途中で立つたり、こごんだりすることによ
つて着くずれをしたりする不便さがある。

衣桁の場合には帯やひもを取るときに重つて一
緒に引き出されて下に落ちたり、補助小物の置き
場所が無い等の欠点がある。

この考案は着付けが不慣れの人に帯、ひも、補
助小物等を取るのに予め勝手がいいように順序よ
く定位置に掛けておける、垂直に起立した支柱か
ら水平方向に１本又は複数本の掛腕を設け、支柱
の下端に水平方向に１本の支持脚を設け、最下位
の掛腕と該支持脚の間に支持脚と平行に載置板支
持腕を設けた枠体を左右１組にして相互に開閉自
在に該支柱をヒンジ結合し、ほぼ直角隅部を有す
る載置板を、直角隅部が支柱に当接するように、
相互にほぼ直角に開いた載置板支持腕に支持固定
させ、それぞれの掛腕の上面に帯ひも掛け用の凹
陥部を設けたことを特徴とする着物の着付用帯掛
けを提供するにある。

以下本考案の実施例を図面を参照して詳細に説
明する。

１０ａは垂直に起立した支柱で、この支柱１０
ａから一定方向へ水平に掛腕１２ａ、１４ａが一
体的延設されている。

掛腕１２ａは女性が腕を水平よりやや斜下方に
下げて手が届く程度の高さに設定する。

１６ａは支持脚で、支柱１０ａの下端に水平方
向に延設されている。

１８ａは載置板支持腕で、掛腕１４ａと支持脚
１６ａとの間に、ほぼ立つたままで手が届く位置
に延設する。

以上のよ構成された部分の全体を左側の枠体２
０ａとする。

また右側の枠体２０ｂも同様に支柱１０ｂ、掛
腕１２ｂ，１４ｂ、支持腕１６ｂおよび載置板支
持腕１８ｂから構成される。

左右の枠体２０ａ，２０ｂは上端と下端にそれ
ぞれヒンジ２２およびヒンジ２４で開閉自在に結
合し、これらのヒンジ２２，２４はピンの嵌挿に
よつて分解可能とし、左右それぞれの枠体２０
ａ，２０ｂを分離することができるようにしてあ
る。

２６は載置板で、４分円の形状を成し、一辺が
載置板支持腕１８ａに、垂直方向から水平方向以
上まで回動自在にヒンジ結合（図示せず）してあ
る。

２８ｂはアゴ部で、載置板支持腕１８ｂに沿つ
て設けられ載置板２６の他辺を支承し、穴ピン嵌
合によつて載置板支持腕１８ａ，１８ｂをほぼ直
角に開いた状態で支持固定する。

３０ａ，３０ｂは折畳用ヒンジで、それぞれ支
柱１０ａおよび１０ｂの中間に支柱１０ａ，１０
ｂを２つ折りにできるように設けられている。

掛腕１２ａ，１２ｂ，１４ａ，１４ｂの上面に
は帯やひもを掛ける位置に凹嵌部３２を設けてあ
る。

以上のように構成されていて、組立てられた状
態から分解すると、載置板２６を若干浮かせて穴
ピン嵌合を外し、載置板支持腕１８ａ，１８ｂを
若干外方向に開いて、載置板２６をヒンジを中心
に下方へ垂下させた後、支柱１０ａ，１０ｂをヒ
ンジ２２，２４の部分で分離し、それぞれ折畳用
ヒンジ３０ａ，３０ｂで枠体２０ａ，２０ｂを折
り畳んで手下げ袋や携帯箱に収納する。

なお折畳用ヒンジ３０ａ，３０ｂを設けず高さ
方向の折畳ができない場合、またヒンジ２２，２
４を分解可能にせず、全体を組んだ状態で常置し
ておいてもよい。

本考案に係る着物の着付用帯掛けは以上のよう
に構成されているので、必要なひもを掛腕１２
ａ，１２ｂ，１４ａ，１４ｂの凹嵌部３２へそれ
ぞれ予め順序よく並べ、また帯は身体にすぐ締め
付けられるように予め畳の上で両端を巾狭く畳ん
で凹嵌部３２へ掛ける。

載置板２６の上へは帯板や帯山を載置する。

また、足袋、裾よけ、当物等の補助小物は袋３
４に一括収納して掛腕１４ａ又は１４ｂに２つの
輪３６を通して吊下げてもよい。

以上本考案に係る着物の着付用帯掛けによれ
ば、組立て、分解に容易でコンパクトにして運搬
ができ、帯、ひも、補助小物等を予め使う順序に
配置しておいて、立つたままの自然な姿勢で１つ
ずつ取つて着付けすることができ、１本のひもま
たは帯の引抜きにより、他のひも等が一緒に引抜
かれて畳の上に落ちることもなく、全部畳の上に
置いて取出す場合のように帯やひもが絡まつたり
小物が帯の下等に入つて見えなくなつて探すな
ど、着付けの途中で着くずれがおきる等の不都合
が無くなる等の著効を奏する。

以上本考案につき好適な実施例を挙げて種々説
明したが、本考案はこの実施例に限定されるもの
ではなく、考案の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのはもちろんのことである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る着物の着付用帯掛けの斜視
説明図である。 １０ａ，１０ｂ……支柱、１２ａ，１２ｂ，１
４ａ，１４ｂ……掛腕、１６ａ，１６ｂ……支持
脚、１８ａ，１８ｂ……載置板支持脚、２０ａ，
２０ｂ……枠体、２２，２４……ヒンジ、２６…
…載置板、２８ｂ……アゴ部、３０ａ，３０ｂ…
…折畳用ヒンジ、３２……凹嵌部、３４……袋、
３６……輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 垂直に起立した支柱から水平方向に１本又は複
   数本の掛腕を設け、支柱の下端に水平方向に１本
   の支持脚を設け、最下位の掛腕と該支持脚の間に
   支持脚と平行に載置板支持腕を設けた枠体を左右
   １組にして相互に開閉自在に該支柱をヒンジ結合
   し、ほぼ直角隅部を有する載置板を、直角隅部が
   支柱に当接するように、相互にほぼ直角に開いた
   載置板支持腕に支持固定させ、それぞれの掛腕の
   上面に帯ひも掛け用の凹陥部を設けたことを特徴
   とする着物の着付用帯掛け。