JPS6241197B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6241197B2
JPS6241197B2 JP57219329A JP21932982A JPS6241197B2 JP S6241197 B2 JPS6241197 B2 JP S6241197B2 JP 57219329 A JP57219329 A JP 57219329A JP 21932982 A JP21932982 A JP 21932982A JP S6241197 B2 JPS6241197 B2 JP S6241197B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
paint
base material
tile
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57219329A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59111988A (ja
Inventor
Kenji Sugimoto
Tsutomu Maruyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Taisei Corp
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp, Kansai Paint Co Ltd filed Critical Taisei Corp
Priority to JP21932982A priority Critical patent/JPS59111988A/ja
Publication of JPS59111988A publication Critical patent/JPS59111988A/ja
Publication of JPS6241197B2 publication Critical patent/JPS6241197B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/46Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with organic materials
    • C04B41/48Macromolecular compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Finishing Walls (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、表面仕上げタイル材の製造方法に関
し、さらに詳しくは無施釉タイル基材表面に電子
線硬化形塗料を塗布して硬化せしめることによ
り、従来の焼成タイルと同様の表面外観を有する
表面仕上げタイル材の製造方法に関するものであ
る。 陶磁器タイルは、陶石、ろう石、長石、石灰
石、粘土などを原料として用いて製造されるので
用途別に外装、内装及び床用タイルに分けられ、
建築分野を中心に広く使用されている。特に内装
用は陶器質のもので表面にうわぐすり(釉薬)が
かけられており、釉焼の温度で溶融して完全にガ
ラス化し、平滑な表面を形成している。一般にそ
の製造工程は、原料の粉砕調合→成型用坏土の調
製→成型→焼成(素焼)→施釉→焼成(本焼)か
らなり、概してプレス成型による生産で機械化と
量産のしやすいものである。しかしその反面需要
上の要請から品質規格、色調の斉一性が求められ
るようになつてきている。ところがタイルの上記
製造工程の本焼工程中につぎのような問題点、例
えば釉面に曇りが生じやすい、気泡が発生しやす
い、釉面に細かいぶつが生じ砂のように見える、
釉面の一部が飛んだりめくれたりする、ピンホー
ルが生じやすい、貫入が生じやすいなどの欠点が
内在し、またタイルの素焼工程においても、亀
裂、斑点の発生、楔形の変形、反り、冷め割れな
どが生じやすいため、良質なタイルを任意の形状
で大量に生産することは非常に難かしく、製造上
厳しい管理が必要とされコストアツプの要因とな
つている。 さらにまた、上記した従来のタイルの製造工程
では高温での焼成工程が2工程必要とされ、近年
における石油資源の節約、すなわち省エネルギー
〓〓〓〓〓
の要請にそぐわないという欠点がある。 かかる観点から本発明者らは上述した諸問題の
解決に取組み、まずタイルの製造に塗料を適用す
ることを試みた。すなわち、釉薬の使用にかえて
非加熱硬化型塗料を1回塗装して施釉→焼成工程
における前記した問題点を解消せしめると同時
に、1000〜1300℃の高温を要する焼成工程を取り
除き省エネルギー化をはかることを考えた。 従来無機ボードの分野では、特開昭49―113816
号公報において、イオン化放射線たとえば加速電
子線により硬化する特定のモノマー・ポリマー混
合物を珪酸カルシウム板に塗布・浸透させたのち
該放射線を照射して硬化させることを特徴とする
珪酸カルシウム板の表面加工法が開示されてい
る。この方法は電子線硬化塗装法を採用する点に
おいて本発明の製造工程と類似する。しかしなが
ら、特開昭49−113816号の発明は、吸湿性および
塗料の浸透性が極めて大きく、その改良法として
塗装に際し、シーラーが用いられており、そのた
め密着性が低下すること、さらには、プレコート
が困難であること等の珪酸カルシウム板特有の問
題点を解決することを目的としているのに対し、
本発明は、特に、従来の焼成タイルの物性領域に
達する物性を有する表面仕上げタイル材を得るこ
とを目的とする点でその目的を異にしている。ま
た、前記特開昭49−113816号公報には、後記する
ように、特定の無施釉タイル基材表面に特定の電
子線硬化形塗料を特定の条件下に塗装後、特定条
件下に電子線エネルギーを照射して硬化せしめる
ことを特徴とする本発明の構成を示唆するに足る
記載もない。しかも、前記特開昭49―113816号公
報においては、1コートにおいて、放射線照射
後、得られた塗装パネルをサンドペーパーで研摩
し、表面加工珪酸カルシウム板が得られるもの
の、プレコート板として仕上げるには、さらに得
られた上記表面加工珪酸カルシウム板に特定の塗
料を塗布し、イオン化放射線を用いて硬化させる
こと、すなわち2コートとすることが必要であ
る。 ところで、従来の無施釉タイル基材に電子線硬
化形塗料を1コート塗装して従来の焼成タイルの
物性領域に達する物性を有する表面仕上げタイル
材を得ることは全く知られていない。 本発明者らは、前記したように、従来の無施釉
タイル基材に電子線硬化形塗料を1コート塗装し
て従来の焼成タイルの物性領域に達する物性を有
する表面仕上げタイル材を得るために鋭意検討を
重ねた結果、特定の無施釉タイル基材表面に特定
の電子線硬化形塗料を特定の条件下に塗装後、特
定条件下に電子線エネルギーを照射して硬化させ
ること、すなわち1コート仕上げによつて、特に
内装用に適し、すぐれた性能を有する表面仕上げ
タイル材が得られることを見い出し、本発明の完
成に至つたものである。 かくして、本発明に従えば、 基材温度5〜80℃に調整した吸水率1〜20%及
び好ましくは厚さ1.5〜30mmの素焼タイル基材表
面に、官能基含有基体樹脂と、該官能基と付加あ
るいは縮合反応しうる基を有するビニル系単量体
との反応生成物であつて、該反応生成物の分子中
にエチレン性不飽和結合を0.3〜3.0モル/Kg分子
有する電子線硬化形被覆形成性樹脂に該反応生成
物100重量部に対し、1〜300重量部の反応性稀釈
剤および/または架橋性オリゴマーを加えてなる
電子線硬化形塗料を塗装時粘度100〜2000センチ
ポイズで且つ基材中への浸透深さが30〜200μ以
内になるように塗装し、浸透させて厚30〜250μ
の塗膜を該基材表面上に形成せしめ、ついで該塗
膜を好ましくは酸素濃度1000PPM以下の雰囲気
中で150〜500keVの電子線エネルギーを照射して
硬化せしめることを特徴とする表面仕上げタイル
材の製造方法が提供される。 本発明者らは、上述の如く無施釉タイル基材の
含浸部までの樹脂硬化に必要なエネルギーの大き
い電子線を用いて、所望の着色仕上げタイルを製
造することを可能ならしめたが、本発明で特に重
要なことは無施釉タイル基材表面に電子線硬化形
塗料を1コートすることによつて、従来の釉薬を
用いて製造するタイルと遜色のない美粧性、密着
性の優れた表面仕上げタイル材が得られ、且つ製
造工程においても大幅に省エネルギー化をはかる
ことができることである。 本発明の方法においては、無施釉タイル基材表
面に浸透性のよい電子線硬化形塗料を塗布し、表
面加工及び補強に必要な樹脂が無施釉タイル基材
中に浸透し、根のようにアンカーされた状態とな
つたところで、電子線を照射して硬化させること
によつて、1コートにおける密着性をより強固で
〓〓〓〓〓
安定なものとすることができる。 本発明において使用される無施釉タイル基材
は、従来のタイル材に使用されるものと同様の組
成からなるものを使用することができるが、本発
明の如く電子線硬化形塗料を適用してタイル仕上
げを行なう場合には特定の吸水率を有する無施釉
タイル基材を使用しなければならない。すなわ
ち、吸水率が1%未満の無施釉タイル基材では素
地が緻密すぎて電子線硬化形塗料が浸透せず、ア
ンカー効果が期待できないため密着性の優れた表
面仕上げタイル材を得ることができない。他方、
20%を超える吸水率を有する無施釉タイル基材で
は反対に素地が多孔質すぎて、電子線硬化形塗料
が基材深部まで短時間に浸透しすぎて表面に残存
せず、且つ200μを超えるような基材深部に浸透
した塗料は電子線によつて硬化させることができ
なくなるため電子線硬化形塗料の1コートで目的
とする表面仕上げタイル材を得ることができな
い。従つて、本発明に適用できる無施釉タイル基
材は吸水率が1〜20%、好ましくは3〜15%、さ
らに好ましくは3〜9%の範囲のものである。 また、本発明においては、無施釉タイル基材の
厚さも重要であつて、厚さ約1.5〜30mmの範囲の
もの、好適には3〜12mmの範囲のものが使用され
る。厚さが1.5mm未満では、該タイル基材の強度
が不十分で、取扱い上割れわすく且つ反りが大き
くなつてしまう。また、30mmを超えるものにあつ
ては、施工上重くなりすぎて接着だけでは不安で
あるとともに板厚の中央と表面での材質が不均一
となる。 本発明における電子線硬化形塗料は、電子線の
照射によつて架橋・重合しうる被膜形成性不飽和
樹脂を主成分として含有し、該樹脂は飽和結合を
骨格とし、表―1に例示するがごとき官能基を有
する基体樹脂に、該官能基と付加あるいは縮合反
応しうる基を有するビニル系単量体(表―2に例
示)を従来公知の反応方法によつて反応せしめた
電子線のエネルギーにより重合硬化可能な樹脂で
あつて、基体樹脂としては、たとえばアクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹
脂(たとえばメラミン樹脂)、ポリアミド樹脂、
ポリウレタン樹脂等より選ばれた1種以上が挙げ
られる。上記の各樹脂のうちアクリル樹脂が屋外
用としてとくに好適であり、また内装用としても
有利に使用できる。これらの基体樹脂中に含有さ
れる各種の官能基と反応させるべきビニル系単量
体中の官能基の一例は表―1に示すとおりであ
る。また、かかる官能基を有するビニル系単量体
の具体例は表―2に掲げたとおりである。 また、上述の基体樹脂・ビニル系単量体反応生
成物には、所望により反応性希釈剤および/また
は架橋性オリゴマーを加えることができる。反応
性希釈剤としては、たとえばスチレン、α―メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、アクリル酸エステ
ル類、メタクリル酸エステル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、酢酸
ビニルなどがある。また、架橋性オリゴマーとし
ては、たとえば分子量1000以下で2〜4個の重合
性ビニル基を有する化合物があり、これらの具体
例としてジアリルフタレート、、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ビス―(エチ
レングリコールフタレート)ジ(メタ)アクリレ
ート、ビス―(ジエチレングリコールフタレー
ト)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリレ
ンジイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシアルキルエステルとの1:1(モル比)付加
物とトリメチロールエタンあるいはトリメチロー
ルプロパンとの付加反応物、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレートなどがあり、また
(メタ)アクリル酸の長鎖エステル(側鎖に長鎖
アルキル基、ポリエステル基などを有するもの)
などの不飽和オリゴマーも使用可能である。 電子線硬化形被覆形成形樹脂は、上記の基体樹
脂とビニル系単量体の反応生成物について、該反
応生成物の分子中に存在するエチレン性不飽和結
合の存在量(不飽和度)が0.3〜3.0モル/Kg分
子、好ましくは0.5〜2.0モル/Kg分子となるよう
に付加あるいは縮合反応せしめた重合硬化可能な
樹脂であつて、所望によりこの反応生成物100重
量部に対し上記の反応性希釈剤および/又は架橋
性オリゴマーを1〜300重量部、好ましくは50〜
150重量部の範囲で加えて、塗装性、硬化性、お
よび塗膜性能の優れた電子線硬化形塗料とするこ
とができる。なお、反応性希釈剤と架橋性オリゴ
〓〓〓〓〓
マーを併用する場合、両者の比率は任意である。
以上のような組成を有する電子線硬化形塗料に
は、塗料技術分野で公知の無機顔料、有機顔料お
よび金属顔料の一種以上を任意に配合することが
できる。
【表】
【表】 〓〓〓〓〓
【表】 かかる電子線硬化形塗料は、公知の塗装手段、
たとえばハケ塗り、スプレー塗り、流し塗り、ロ
ーラー塗り、しごき塗り、カーテン塗り等の方法
で基材温度5〜80℃に調整した無施釉タイル基材
表面に膜厚(硬化後の基材表面に形成される塗膜
の厚さを意味する)約30〜250μ、好適には約60
〜150μの範囲になるように塗装される。 本発明は電子線硬化形塗料を1コートして表面
仕上げタイルを製造することを目的とするもので
あるが、勿論必要に応じて2コートもしくはそれ
以上塗装しても上記した膜厚の範囲であれば一向
にかまわない。その際下塗り及び上塗りをウエツ
トオンウエツトで塗装してもよく、また下塗りを
硬化した後上塗りを施してもよい。 無施釉タイル基材に電子線硬化形塗料を塗装す
る場合、基材表面にゴミ等が存在するとピンホー
ルを生じるので、これを避けるため、該基材表面
の大きいゴミをダスター(エアブロー)で飛ばし
たあと粘着ローラーをはわせることによつてゴミ
を完全に除去することが好ましい。 無施釉タイル基材表面に塗装した電子線硬化形
塗料は、一部基材内部に浸透せしめてアンカー効
果を生じせしめる必要があるが、その浸透深さ
は、上記した必要膜厚と電子線硬化可能膜厚との
関係から約200μ以内であつて、好適には約30〜
約120μの範囲である。他方、該基材への電子線
硬化形塗料の塗装膜厚が前記膜厚を維持し、且つ
その浸透深さが200μを超えた部分についても電
子線硬化が可能であつてもそれによつて得られる
アンカー効果は過剰効果であり塗料の無駄な消費
となる。 また、電子線硬化形塗料を塗装する際の無施釉
タイル基材の温度も本発明における重要な要素で
あつて、その温度は約5〜80℃であることが必要
である。基材温度が80℃を超えると、塗装した塗
料粘度が低下して基材への吸い込みが激しくなる
ため、塗料粘度の高い塗料を使用する必要があ
る。しかし塗料粘度が高くなりすぎると塗装作業
が困難となると同時に塗装時に泡が入りやすくな
つたり、塗装後の仕上り肌が劣る等の塗装欠陥が
起きやすくなる欠点があり、実用上適する塗装粘
度の上限は2000センチポイズである。他方、基材
温度が5℃未満であると反対に塗装粘度の低い塗
料を使用しないと基材への浸透がしにくくなる。
しかし、塗装粘度の低い塗料を使用すると1コー
トで所望膜厚が得られないという大きな欠点があ
り実用上の下限は100センチポイズである。さら
に好適な塗料の粘度範囲は150〜1000センチポイ
〓〓〓〓〓
ズである。 電子線硬化形塗料を無施釉タイル基材に塗布す
るに際し、マスチツクローラを用いて凹凸仕上げ
を行なつたり、あらかじめ該基材上に模様を印刷
しておきその上に塗布することによつて意匠性を
高めることができる。また、塗布面に金属石け
ん、パラフイン、微粒子シリカ、炭酸カルシウム
などを散布して塗膜の表面張力を変化させて、ス
トライプ模様を形成せしめたり、信楽焼のような
表面にブツブツのあるセラミツク調の表面を容易
に形成せしめることができる。 さらに、塗布面にポリエチレンテレフタレート
の透明フイルムを密着させることによつて酸素を
遮断すると同時に、仕上がりを硝子鏡面のような
光沢のあるものにしたり、ツヤ消しにしたりする
ことが可能である。 本発明において、前述の電子線硬化形塗料を前
記した条件下に無施釉タイル基材表面に塗布し、
これに電子線を照射する場合には、電子線加速器
としてコツククロフト型、コツククロフトワルト
ン型、絶縁コア変圧器型、ダイナミントロン型、
リニアフイラメント型または高周波型のものが用
いられ、これから放射される150〜500keV、好ま
しくは200〜400keVの加速エネルギーをもつた電
子線が該塗料の重合・硬化に機能する。なお、電
子線加速器はスキヤニング型でもカーテンビーム
型でもよいが、照射線量は0.1〜30MR、好ましく
は0.5〜10MR、照射距離は3〜50cmとし、酸素濃
度1000ppm以下で照射される。 照射に当つては、該塗料の膜厚とタイル基材中
へ浸透した塗料厚さを加えた合計厚みについて、
深部まで電子線を透過させうる加速電圧が必要で
ある。たとえば合計厚みが100μ以下の場合は
100kV、100〜300μでは300kV、300〜500μでは
400kVの加速電圧が指針となる。 電子線硬化形塗料は、塗料の揮発もほとんどな
く、塗装前と塗装後の粘度変化もほとんどない
が、塗布後塗料と基材間のぬれの必要性、塗膜の
レベリングの必要性、さらに脱泡の必要性から、
塗布後電子線照射するまでに1〜180秒間のセツ
テイング時間が必要である。180秒以上のセツテ
イング時間をとると塗料のタレ、ヨリなどの欠陥
が生じる恐れがある。 本発明の方法によつて得られた表面仕上げタイ
ル材は、素焼タイル基材との密着性、仕上り感
(陶磁器感、肉持感、光沢)、耐水性、耐薬品性に
すぐれており、従来の釉薬タイル材に匹敵する性
能、仕上がり感をもつものであり、さらに釉薬と
異なり塗料を用いると塗布時と硬化後の色調に殆
んど変化が無く、所望の色の仕上がりを容易に得
ることができる。これは無施釉タイル基材、電子
線硬化形塗料、塗装及び電子線照射等の条件を前
記した如く特定することによつてはじめてなし得
たことであり、これらの条件のうちの1つでも欠
けると満足な性能の表面仕上げタイル材が得られ
ない。 以下、本発明を実施例によつてさらに具体的に
説明する。製造例及び実施例中の部及び%は重量
部及び重量%を示す。 電子線硬化形塗料の製造例 製造例 1 メチルメタクリレート400部、エチルアクリレ
ート458部およびグリシジルメタクリレート142部
よりなる数平均分子量約15000の共重合体に、ア
クリル酸72部を反応せしめてエステル化し不飽和
度0.93モル/Kg分子の不飽和アクリル樹脂を得
た。この樹脂に1,6―ヘキサンジオールジアク
リレート1072部およびトリメチロールプロパント
リアクリレート128部を混和し、電子線硬化性樹
脂液とした。 この樹脂液100部中に、常法に従い黄色酸化鉄
粉4部および赤色酸化鉄粉1部よりなる着色顔料
を分散させ、オレンジ色の電子線硬化形塗料(1)を
作成した。この塗料の粘度は500センチポイズ
(25℃)であつた。 製造例 2 無水フタル酸、無水コハク酸、1.6―ヘキサン
ジオールよりなる末端水酸基のポリエステル(分
子量1200)にアクリル酸を付加した不飽和度1.6
の不飽和ポリエステル樹脂を製造し、このものを
希釈して樹脂80%を含むメチルメタクリレート液
ワニスとした。 このワニス700部に1.3―ブチレングリコールジ
メタクリレート200部、ヒドロキシエチルアクリ
レート100部を配合して電子線硬化性樹脂液を得
た。 かくして得られた樹脂液1000部にフタロシアニ
ングリーン40部を配合して分散し、このものに2
〓〓〓〓〓
―エチルヘキシルアクリレート30部を添加して、
電子線硬化形塗料(2)を調製した。この塗料の粘度
は1000センチポイズ(25℃)であつた。 製造例 3 エピコート1001(シエル株式会社製)のエポキ
シ樹脂にアクリル酸を付加した不飽和度2.0の不
飽和エポキシ樹脂を2―ヒドロキシプロピルアク
リレートで希釈して60%ワニスとした。このワニ
ス1000部に茶色系磁性酸化鉄顔料200部、メチル
メタクリレート100部、アルミニウム粉100部を配
合し、分散してメタリツクエナメルを得た。 このメタリツクエナメル1000部にネオペンチル
グリコールジメタクリレート200部、微粉珪酸10
部配合して電子線硬化形塗料(3)を得た。この塗料
の粘度は800センチポイズ(25℃)であつた。 実施例 1 1200℃で焼いた吸水率1.3%の〓器質の素焼タ
イル(200×200×9mm)を自然放冷によつて冷却
し、基材温度が約70℃になつたとき、その表面に
製造例1で得られた電子線硬化形塗料(1)をエアレ
ススプレー塗装法により塗膜厚が150μになるよ
うに塗布した。塗布約60秒後、この塗装物を酸素
濃度500ppmの状態の不活性気体雰囲気中で、ス
キヤニング型電子線加速器を用い、加速電圧
300keV、線源と塗面との距離10cm、照射線量
8Mradで電子線を照射して塗膜を硬化させ、表面
仕上げタイル材を得た。得られたタイル材を切断
し、研磨後塗膜の基材への浸透厚みを調べたとこ
ろ約100μほど浸透硬化していることが認められ
た。 かくして製造したタイル材の表面は光沢度の高
い美麗なオレンジ色の仕上げであり、その表面硬
度は6Hで、屋外での耐久性の優れたものであつ
た。この表面仕上げタイル材を多数使用し壁面に
装着したところ、焼成タイル以上の鮮明なカラー
マトリツクスを形成させることができた。 実施例 2 タイル基材として、980℃で48時間焼成した200
×200×9mmの素焼きタイル基材を使用した。こ
の素焼きタイル基材は焼成温度が低く、原料の土
も良くないため600トンのプレス成型をしても吸
水率は12%であつた。この基材表面に存在する微
小なゴミをダスターを用いて吹きとばしたあと、
さらに粘着ローラで残存するゴミを除去した。電
子線硬化形塗料の基材への吸い込みを小さくする
ためこの素焼き基材と実施例1で使用した電子線
硬化形塗料(1)を5℃の低温室に3時間入れたあと
該塗料を塗膜厚が130μになるようにエアースプ
レー塗装した。このときの塗料の粘度は約1500セ
ンチポイズ(5℃)であつた。塗布約40秒後、こ
の塗装物を酸素濃度500ppmの状態の不活性気体
雰囲気中で、スキヤニング型電子線加速器を用
い、加速電圧300keV、線源と塗面との距離10
cm、照射線量8Mradで電子線を照射して塗膜を硬
化させ、実施例1と同様性能の表面仕上げタイル
材を得た。得られたタイル材を切断し、研磨後塗
膜の基材への浸透厚みを調べたところ約150μほ
ど浸透硬化していることが認められた。 実施例 3 1100℃で焼成した吸水率4%の素焼きタイル
(200×200×9mm)の温度が30〜40℃に放冷され
た時を見はからつて、その表面に製造例2で得ら
れた電子線硬化形塗料(2)を塗膜厚が200μになる
ようにエアースプレー塗装した。ついで、その塗
膜面に0.1mm厚のポリエチレンテレフタレートの
透明フイルムをラミネーターで密着させた。その
のち(塗装後約150秒経過)、実施例1と同様の電
子線加速器を用い、加速電圧280keV、線源と塗
面との距離10cm、照射線量5Mradで電子線を照射
して塗膜を硬化させた。こうして得られたものか
らポリエチレンテレフイタレートのフイルムを取
りのぞくと硝子鏡面の美しい塗装表面が得られ
た。また、このフイルムをツヤ消しタイプのもの
に代えると上記と同様平滑でマツト感のある落ち
ついた化粧タイル材を得た。 実施例 4 実施例3で用いた素焼タイル基材(基材温度25
℃)に製造例3で得られた電子線硬化形塗料(3)を
エアスプレー塗装し、次いでこの塗装したタイル
基材を自由なデザインをした遮断材を磁場の下に
さし込んだ下をコンベアーで通す。磁性金属粉体
が非磁性金属粉体を塗膜中でひつかけたり付着せ
しめながら遮断材の形状に従つて移動し模様パタ
ーンを作る。 ついでこの塗装物(塗装後約100秒経過)に実
施例1と同様に電子線を照射して塗膜を硬化させ
独特の模様のタイルを得た。塗膜の基材への浸透
厚みは約100μであつた。 〓〓〓〓〓
実施例 5 実施例3で用いた素焼タイル基材(基材温度25
℃)に製造例2で得た電子線硬化形塗料(2)にカル
ボキシルメチルセルローズを2.5部添加して粘度
を約2000センチポイズ(25℃)にした塗料を凸部
と凹部の高低差が0.2mmになるようにマスチツク
ローラで凹凸面状に塗布した。塗布約180秒後、
実施例2と同様に電子線を照射してマスチツク模
様を形成した。塗膜の基材への浸透厚は約50μで
あつた。 このマスチツク仕上げ方法はデザインが非常に
安価にかつ簡便にでき、かつ多色刷りやチエツク
模様もできタイルが張りあがつた時に連続性が出
せる特長がある。マスチツク仕上げ法でデザイン
したあと深みを出すために上からさらにクリアー
の電子線硬化形塗料を塗布硬化させると意匠性は
更に向上した。 実施例 6 実施例1において、電子線を照射する前の塗装
面にステアリン酸アルミニウムの金属石けんを帯
状にローラで塗布して、塗料の表面張力を変化さ
せてストライプ模様を形成せしめる以外は実施例
1と同様にして表面仕上げタイル材を得た。 〓〓〓〓〓

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基材温度5〜80℃に調整した吸水率1〜20%
    の無施釉タイル基材表面に、官能基含有基体樹脂
    と、該官能基と付加あるいは縮合反応しうる基を
    有するビニル系単量体との反応生成物であつて、
    該反応生成物の分子中にエチレン性不飽和結合を
    0.3〜3.0モル/Kg分子有する電子線硬化形被覆形
    成性樹脂に該反応生成物100重量部に対し、1〜
    300重量部の反応性稀釈剤および/または架橋性
    オリゴマーを加えてなる電子線硬化形塗料を塗装
    時粘度100〜2000センチポイズで且つ基材中への
    浸透深さが30〜200μになるように塗装し、浸透
    させて膜厚30〜250μの塗膜を該基材表面上に形
    成せしめ、ついで該塗膜に電子線エネルギーを照
    射して硬化せしめることを特徴とする表面仕上げ
    タイル材の製造方法。
JP21932982A 1982-12-16 1982-12-16 表面仕上げタイル材の製造方法 Granted JPS59111988A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21932982A JPS59111988A (ja) 1982-12-16 1982-12-16 表面仕上げタイル材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21932982A JPS59111988A (ja) 1982-12-16 1982-12-16 表面仕上げタイル材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59111988A JPS59111988A (ja) 1984-06-28
JPS6241197B2 true JPS6241197B2 (ja) 1987-09-01

Family

ID=16733751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21932982A Granted JPS59111988A (ja) 1982-12-16 1982-12-16 表面仕上げタイル材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59111988A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62182955U (ja) * 1986-05-13 1987-11-20
CA2448889A1 (en) * 2001-05-31 2002-12-05 Akzo Nobel Coatings International B.V. Coating biscuit tiles with an abrasion- and scratch-resistant coat

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53137222A (en) * 1977-05-07 1978-11-30 Showa Highpolymer Improvement of surface behavior of base material with permeable paint

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53137222A (en) * 1977-05-07 1978-11-30 Showa Highpolymer Improvement of surface behavior of base material with permeable paint

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59111988A (ja) 1984-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1215021A (en) Process for the preparation of electron beam cured gypsum panel
US3219735A (en) Process for producing a decorative coating and products produced by said process
US4269869A (en) Method for improving surface properties of porous inorganic material by coating
KR102267793B1 (ko) 무기질 컬러칩 및 이를 이용한 건물 바닥재 시공방법
EP1006094B1 (en) A method of coating an uncured mineral substrate
JP2024149628A (ja) 化粧材及び化粧材の製造方法
JPS6241197B2 (ja)
KR100342176B1 (ko) 대리석 문양을 띠는 코팅제 및 이를 이용한 코팅 방법
KR100414676B1 (ko) 크랙문양을 갖는 인조대리석의 제조방법
CN114273175A (zh) 仿砖饰面的涂装方法
KR100366568B1 (ko) 인조 대리석의 제조방법
EP1736460A1 (en) Mineral comprising coated substrates
JP2000107688A (ja) 無機質窯業系化粧板
JPH10238072A (ja) 石模様化粧パネル
JPH11156818A (ja) 模様付き化粧板、およびその製造方法
JPH04372614A (ja) セメント質硬化体のコーティング方法
JPH0724849A (ja) 人工石化粧パネルの製法
JPS606310B2 (ja) 瓦の被覆方法
CN116476422A (zh) 镜面高光塑胶板材的制备方法
JPH04130076A (ja) 無機質建材の化粧方法
JPH0244274B2 (ja)
JP2782526B2 (ja) メタリック調仕上げの建築用パネル製造方法
JPS5849678A (ja) 表面仕上げ石材の製造方法
JP2005238075A (ja) セメント系化粧板の製造方法
JP4264780B2 (ja) 化粧建築材及びその製造方法