JPS6241019Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、ゴンドラなどを吊下げる索条の清掃装
置に関し、特にゴンドラなどの昇降時にこれと一
体に昇降して索条に付着した土砂、ゴミ等を自動
的に除去することのできるゴンドラを吊下げる索
条の清掃装置に関するものである。

従来の技術 従来、ゴンドラを建造物の屋上より垂下した索
条により吊下げると共に、ゴンドラに装備したワ
インダに巻回し、このワインダを駆動制御するこ
とにより、ゴンドラを索条に沿つて昇降して建造
物の外壁工事などを行うゴンドラ昇降装置は公知
である。

考案が解決しようとする問題点 ところが、ゴンドラ昇降装置は、屋外の作業現
場にいて使用される場合が多く、そのため、多数
の鋼線を撚結して成る索条の外周に土砂やゴミ等
が油などと共に付着して、ワインダに機械的損傷
を与えるばかりでなく、巻込み、繰出し機能のみ
ならず制動機能も損ない、ゴンドラが急落下する
などの危険を招く惧れがあつた。

問題点を解決するための手段 そこで本願は中心に夫々索条を挿通する貫通孔
を有した上板と中間板と下板とを各貫通孔が一致
するように所要間隔を離して連結し、前記下板の
下方に索条を挾圧する固定ローラと、駆動ローラ
及び前記駆動ローラに固着したかさ歯車と噛合し
て水平方向に回動するかさ歯車とを夫々配設し、
かつ、前記下板と中間板との間には前記かさ歯車
の回転軸に軸着された駆動歯車と、この駆動歯車
と連動する複数の作動歯車とを配設し、また中間
板と上板との間には前記各作動歯車に連結されて
一体に水平回転しかつ、ブラシ面が索条の外周に
当接する回転ブラシ体を配設したことを特徴とす
る索条の清掃装置を提供して、上記した従来の不
都合を解消したものである。

作 用 しかして、吊下用索条を上板と、中間板と、下
板とに有した貫通孔及び固定ローラと駆動ローラ
との間に夫々挿通したのち、ゴンドラなどに設け
られているワインダに巻回する。この場合、回転
ブラシ体のブラシ面が、吊下用索条の外周に圧接
し、この状態で、ワインダを回転して索条の巻取
り及び繰出しを行えば、ゴンドラなどの移動に伴
つて、駆動ローラが回転し、この回転力がかさ歯
車及び駆動歯車を介して作動歯車に伝達され、こ
の作動歯車に連結さた回転ブラシ体は一体に回転
して、その回転ブラシ体のブラシ面が、吊下用索
条の周面を摺動して該索条に付着したゴミや土砂
などを除去する。

実施例 以下図面とともに本願の実施例を詳述すると、
１は中央に貫通孔２を有した円板状を成す下板
で、該下板１の下面に、前記貫通孔２の位置で対
向する固定ローラ３と駆動ローラ４とを垂直回転
自在に備えた軸受板５を垂設すると共に、回転軸
６が下板１を回転自在に貫通して上方に延びるか
さ歯車７が枢着している。８は前記駆動ローラ４
を前記固定ローラ３方向に常時付勢する押圧部材
で、前記駆動ローラ４の回転軸９の両端突出部に
前端部が嵌合する押圧片１０の後端に、前記軸受
板５に設けられた支持片１１に挿通するねじ軸１
２を延長し、このねじ軸１２に調整用ナツト１
２′を螺合すると共に前記押圧片１０と、支持片
１１との間に押圧片１０を固定ローラ３方付に付
勢するコイルバネ１３を装着して成る。前記駆動
ローラ４の側面には前記かさ歯車７と直交状に噛
合するかさ歯車１４が固着してあり、また前記下
板１の上方に支柱１５を介して中心部に貫通孔１
６を設けた傘状の中間板１７が所定の間隔をおい
て対設されている。そして下板１と中間板１７と
によつて形成される空所には、下板１より突出す
る前記かさ歯車７の回転軸６に嵌着した駆動歯車
１８と、この駆動歯車１８に噛合しかつ下板１の
貫通孔２と連通する貫通孔１９を中心部に有して
下板１の中央部に回転自在に枢着した筒状の中心
歯車２０と、この中心歯車２０の周辺に120゜角
の間隔で位置してこれと噛合しかつ中心部に嵌合
孔２１を有して、前記下板１に回転自在に枢着し
た複数の作動歯車２２とが配設されている。前記
中間板１７の上方には支柱２３を介して中心部に
貫通孔２４を設けた円板状の上板２５が所定の間
隔をおいて対設されており、中間板１７と上板２
５とによつて形成される空所には、上端部が上板
２５に回転自在に枢着され下端部が中間板１７を
貫通して下方に延び、その突出端が前記作動歯車
２２の嵌合孔２１に軸着される回転軸部２６の中
間太径部外周にワイヤーブラシ２７を設けて成る
複数の回転ブラシ体２８が前記各作動歯車２２に
夫々対応して配設されている。なお２９は前記軸
受板５の下部に固着された取付片で、これがゴン
ドラなどに取付けられる。

しかして、吊下用索条Ａを上板２５、中間板１
７、下板１の各貫通孔２４，１６，２内および固
定ローラ３と駆動ローラ４との間に挿通したのち
に例えばゴンドラなどに設けられているワインダ
に巻回する。この場合コイルバネ１３により駆動
ローラ４は固定ローラ３方向に押圧されて吊下用
索条Ａを挾持すると共に回転ブラシ体２８のブラ
シ面が吊下用索条Ａの外周に圧接する。そしてこ
の状態でゴンドラなどの昇降のためにワインダを
回転して索条Ａの巻取り及び繰り出しを行えば索
条Ａの走行に伴つて駆動ローラ４が回転し、この
駆動ローラ４の回転力がかさ歯車１４，７、駆動
歯車１８、中間歯車２０を介して作動歯車２２に
伝達されて、この作動歯車２２に軸着された回転
ブラシ体２８が一体に回転し、これによつて回転
ブラシ体２８のブラシ２７が吊下用索条Ａの周面
を摺接して該索条Ａに付着したゴミ、土砂等を除
去することができるものである。

なお上記実施例においては、３個の回転ブラシ
体を備えた場合を示したが、これに限定するもの
でなく、吊下用索条の太さ或いはブラシの材質な
どに対抗して任意の数備えてもよい事は勿論であ
る。

また上記において中間板１７を傘状に形成した
のは回転ブラシ体２８により除去されたゴミ、伝
砂などを外周方向に容易に排除するためである。

効 果 以上の様に本願によれば、特別の駆動源を要す
ることなく走行を利用して駆動ローラを駆動し、
この駆動作用により回転ブラシ体を回転させる構
成であるから構造が簡単で安価軽量に構成し得る
と共に動作が確実であり、かつ索条の外周に付着
した土砂、ゴミなども確実に除去し得るなどの利
点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示し、第１図は一部を切
欠した正面図、第２図は側面図、第３図は横断面
図、第４図は一部を省略および切欠した斜視図、
第５図は回転ブラシ体の斜視図である。 図中１は下板、２，１６，２４は貫通孔、３は
固定ローラ、４は駆動ローラ、６は回転軸、７，
１４はかさ歯車、１７は中間板、１８は駆動歯
車、２２は作動歯車、２５は上板、２７はブラ
シ、２８は回転ブラシ体、Ａは索条である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 中心に夫々索条を挿通する貫通孔を有した上
   板と中間板と下板とを各貫通孔が一致するよう
   に所要間隔を離して連結し、前記下板の下方に
   索条を挾圧する固定ローラと、駆動ローラ及び
   前記駆動ローラに固着したかさ歯車と噛合して
   水平方向に回動するかさ歯車とを夫々配設し、
   かつ前記下板と中間板との間には前記かさ歯車
   の回転軸に軸着された駆動歯車と、この駆動歯
   車と連動する複数の作動歯車とを配設し、また
   中間板と上板との間には前記各作動歯車に連結
   されて一体に水平回転しかつブラシ面が索条の
   外周に当接する回転ブラシ体を配設したことを
   特徴とする索条の清掃装置。 (2) 中間板を傘状に形成して成る実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の索条の清掃装置。