JPS6240409B2 - - Google Patents

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JPS6240409B2
JPS6240409B2 JP11992184A JP11992184A JPS6240409B2 JP S6240409 B2 JPS6240409 B2 JP S6240409B2 JP 11992184 A JP11992184 A JP 11992184A JP 11992184 A JP11992184 A JP 11992184A JP S6240409 B2 JPS6240409 B2 JP S6240409B2
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JP
Japan
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sic
alloy
sio
matrix
whiskers
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JP11992184A
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Minoru Fukazawa
Kazuya Yamaguchi
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Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
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  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、Mgを含有する組成のAl合金をマト
リツクスとするSiCウイスカー強化Al合金材の製
造方法に関する。 〔従来の技術〕 SiCウイスカーは、比強度、比弾性率、耐熱
性、化学的安定性などの面で卓越した物性を有す
ることから、金属、プラスチツクあるいはセラミ
ツク等の複合強化材として注目されているが、と
くに他の強化繊維と比べてAlとの濡れ性に優れ
ているためAl系合金をマトリツクスとする複合
化に有用されている。 この種SiCウイスカー強化Al合金材の製造手段
としては、予め形成されたSiCウイスカーのプリ
フオームを鋳型内にセツトし、これにAl合金の
溶湯を含浸して加圧下に凝固鋳造する加圧鋳造法
が効果的な方法とみられている。しかしながら、
マトリツクスにMgを含有する組成のAl合金を用
いて加圧鋳造法を適用すると、得られる複合材の
内外部に著るしい物性の偏析が起り、均一な複合
組織を形成することができない欠陥現象が生じ
る。これはMgを含有するAl合金系についての独
特の現象で、純Alをマトリツクスに用いた場合
には起ることがない。 発明者らは、上記の組織異常につきX線分析に
より丹念に調査した結果、この原因は複合材の外
周部分にMg2Si化合物が局部析出することに基づ
く事実を解明した。 SiCウイスカーを加圧鋳造法によりMg合金マ
トリツクスに複合化する際Mgの活性作用でMg−
Si系の化合物が優先的に析出し易いことについて
は特公昭56−17421号に示されているが、Al合金
中に含まれるMgが偏析的にMg2Si化合物に転化
する現象は知られていない。 Al合金系のマトリツクスには、通常、Mgを含
有する組成の鋳造用あるいは展伸材用Al合金が
多用されている。このため、上記の偏析異常現象
はSiCウイスカー強化Al合金を製造する場合の重
大な障害をもたらす因となる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 発明者らは、Mg2Si化合物の偏析現象に関して
多角的な究明調査をおこなつたところ、これは繊
維骨格となるSiCウイスカーの表層部に介在する
SiO2成分に基因するものであることを見出し
た。すなわち、SiCウイスカーの表層部には製造
時の熱処理などの過程で若干のSiO2成分が酸化
被膜状に密着介在し、これは単純な弗酸処理等で
は容易に除去しえない。Mg2Si化合物の偏析は、
表層SiO2が介在する場合に発生し、SiO2を除去
した状態においては発生しない。この理由につい
ては未だ明らかにされていないが、複合時、SiC
ウイスカーの表層部に介在するSiO2がマトリツ
クス溶湯の浸透に応じて含有Mg成分と選択的に
反応し、Mg2Siとして複合材外周部(Al合金溶湯
の含浸面附近)に偏析するものと推測される。 本発明は上記の知見に基づいて開発されたもの
で、Mgを含有する組成のAl合金をマトリツクス
として、複合組織に偏析異常のない均質性状を有
するSiCウイスカー強化Al合金材の製造方法を提
供するものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の構成は、SiCウイスカーのプリフオー
ムを繊維骨格とし、これにMgを含有する組成の
Al合金をマトリツクスとして溶湯含浸し加圧鋳
造法により充填複合化するにあたり、前記繊維骨
格となるプリフオームを予め表層部に介在する
SiO2成分を除去したSiCウイスカーで構成するこ
とを特徴とする。 繊維骨格となるSiCウイスカーは、SiO2含有粉
末をカーボンブラツクのような炭材と共に不活性
雰囲気中で1400〜1800℃の温度域で高温反応させ
たのち、残留する炭材成分を分離除去することに
よつて製造される。これら工程中、高温反応過程
で生成SiCウイスカーにSiO2が介在することはな
いが、高温大気中に晒される後処理工程を伴う場
合には表層部に若干のSiO2成分が酸化被膜とし
て析出することがある。とくに残留炭材成分を焼
却処理によつて分離除去する方法を採る際には、
2〜5%程度のSiO2成分が析出介在する。 本発明においては、これらSiCウイスカー表層
部に介在するSiO2成分を予め完全に除去した状
態で使用に供される。 SiO2成分の除去には、弗酸・硝酸あるいは弗
酸・硝酸・硫酸のような混酸液で処理する方法が
有効で、この処理を複数回繰返すことにより完全
に除去することができる。 表層部に介在するSiO2を除去したSiCウイスカ
ーは、水または適宜なバインダー成分を含む有機
溶媒に分散したのち常圧または加圧下に過し、
残留する湿潤ウイスカーケーキをそのままもしく
は所定密度に圧縮して乾燥するような方法でプリ
フオーム化する。 マトリツクスとなるMgを含有する組成のAl合
金としては、AC8A、AC4C、AC4Dなどの鋳造
用あるいは2618、2024、5052、6061等の展伸材用
Al系合金が適用される。これらAl合金のMg含有
量は0.2〜3.0%の範囲にあり本発明に最も適合す
るMg含有領域に位置するが、Mg含有量が5%を
越えるAl−Mg合金となるとSiO2成分による偏析
現象は無視しえるほど小さくなり、本発明の適合
効果はなくなる。 複合化は、予め表層部に介在すするSiO2成分
を除去したSiCウイスカーのプリフオームを鋳型
内に設置し、これに上記したMgを5%まで含有
する組成のAl合金マトリツクスを注湯し、最高
1000Kg/cm2の加圧下に保持しながら繊維骨格内部
にマトリツクスを含浸、凝固することによつてお
こなわれる。 〔作用〕 上記の製造方法によれば繊維骨格となるSiCウ
イスカー表層部にSiO2成分が介在しないから、
Mg2Siの析出は効果的に防止される。したがつ
て、複合過程を通じて局部的な組織異常を生じる
欠陥現象は解消される。 実施例 1 けい素原料(SiO2微粉)と炭材(カーボンブ
ラツク)との配合原料を反応容器に充填し、非酸
化性雰囲気に保たれた加熱炉内で1600℃に4時間
保持してSiCウイスカーを反応生成した。つい
で、大気中600℃に熱処理して残留する炭材成分
を燃焼除去した。このようにして得られたSiCウ
イスカーは直径0.5〜1.5μm、長さ10〜300μm
のβ型単結晶であつたが、その表層部にはSiO2
の薄い酸化被膜が密着介在していた。このSiO2
成分の付着量を測定したところ、3.1%であつ
た。 このSiCウイスカーを弗酸20%、硝酸10%、硫
酸10%の濃度に調整した混酸水溶液に投入し、撹
拌・過・水洗の操作を3回繰返したのち乾燥し
た。処理後のSiCウイスカーにはSiO2成分が全く
検出されなかつた。 上記処理によりSiO2成分を除去したSiCウイス
カーを純水に分散し、加圧過により潤潤ウイス
カーケーキを形成したのち加熱乾燥して直径90
mm、厚さ120mm、Vf12%のSiCウイスカープリフ
オームを作成した。 ついでプリフオームを鋳型内にセツトし、これ
にAC8A(Mg含有量0.8〜1.3%)Al合金のマトリ
ツクス溶湯を注入しプランジアーにより1000Kg/
cm2の加圧力を適用して加圧鋳造した。鋳造品を取
出し、T6処理を施してSiCウイスカー強化Al合金
材を製造した(本発明例)。 製造したSiCウイスカー強化Al合金材を環切り
研磨して中心断面を観察したところ、色調変化に
よる偏析現象は認められなかつた。 比較のために、混酸水溶液によるSiO2除去処
理をおこなわなかつたSiCウイスカを用い、同様
にプリフオーム化および複合化してSiCウイスカ
ー強化Al合金材を製造した(比較例)。このもの
の中心断面を観察したところの中央部分に境界の
はつきりした白色状異常区域が明確に認められた
〔第2図1参照〕。また、外周部分aと中央異常部
分bについてX線分析(30KV、20mA Full
Scale 1Kcps、積分時間10s)をおこなつた結
果、外周部分には明らかなMg2Siのピークが現出
したが中央異常部分にはSi線以外にMg2Si化合物
の回析線は検出されなかつた。 次に本発明例と比較例によるSiCウイスカー強
化Al合金材につき中心断面部の硬度(HRB)を
測定し、結果を第1図および第2図に示した。第
1図2は、第1図1の本発明例による均質組織外
観を有する中心断面の、A−A′線に沿う硬度の
変化を対応的に示したものであり、第2図2は中
央異常部の中心断面外観をもつ比較例〔第1図
1〕のA−A′線に対応する硬度変化として示し
たものである。 第1図と第2図を比較して明らかなように、本
発明例の場合には各測定点の硬度変化は僅少で組
織が均質であるが、比較例では中央異常部で硬度
が極端に低下しており、内外部組織に偏析がある
ことが顕著に判明する。 実施例 2 実施例1と同一の混酸水溶液処理前後における
SiCウイスカーによりVf17%のプリフオームを形
成し、これに同一条件で5052展伸材用Al合金
(Mg含有量2.2〜2.8%)をマトリツクスとして複
合化した。 得られた各SiCウイスカー強化Al合金材の各種
物理特性を測定し、結果を表に示した。
【表】 表の結果は、本発明例による複合物性が比較
例に比べて優れており、とくに耐力において著る
しい特性差が認められる。 実施例 3 SiO2介在量が3.9%のSiCウイスカーをそのまま
又は実施例1と同一手法によりSiO2除去処理を
おこなつてプリフオームを形成し、これにMg含
有量の異なる各種Al合金をマトリツクスとして
SiCウイスカー強化Al合金を製造した。複合化
は、実施例1の加圧鋳造法を適用した。 各SiCウイスカー強化Al合金材の中心部および
外周部におけるMg含有量と硬度を測定し、対比
して表に示した。
〔発明の効果〕
上記の実施例により明らかなとおり、本発明に
よれば常に偏析異常のない均質性状の複合組織が
得られるから、汎用性のあるMg含有組成のAl合
金をマトリツクスとするSiCウイスカー強化Al合
金の量産技術に貢献するところ大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明により製造されたSiCウイス
カー強化Al合金材の中心断面外観1とそのA−
A′線に沿う硬度変化2を図示したものである。
第2図は、比較例としてSiO2成分が介在するSiC
ウイスカーを用いて製造したSiCウイスカー強化
Al合金材の中心断面外観1とそのA−A′線に沿
う硬度変化2を図示したものである。 a……外周部分、b……中央異常部分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 SiCウイスカーのプリフオームを繊維骨格と
    し、これにMgを含有する組成のAl合金をマトリ
    ツクスとして溶湯含浸し加圧鋳造法により充填複
    合化するにあたり、前記繊維骨格となるプリフオ
    ームを予め表層部に介在するSiO2成分を除去し
    たSiCウイスカーで構成することを特徴とする
    SiCウイスカー強化Al合金材の製造方法。 2 Mgを5%まで含有する組成のAl合金をマト
    リツクスとする特許請求の範囲第1項記載のSiC
    ウイスカー強化Al合金材の製造方法。
JP11992184A 1984-06-13 1984-06-13 SiCウイスカ−強化Al合金材の製造方法 Granted JPS61538A (ja)

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