JPS6239802Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ヒンジ結合形の２段重ねの構造の化
粧用コンパクトに関する。

比較的小ぶりでありながら数種の化粧品、化粧
具等が収納できることから、２段重ねとしたコン
パクトが重宝がられている。

この２段重ねのもので、ヒンジ結合形では、上
段容器体とその蓋を下段容器体後部に並設したヒ
ンジで枢着し、かつ蓋と下段容器体の前端部間に
止め金を形成し、上段容器体の化粧品を使用する
ときは蓋を、下段容器体の化粧品を使用するとき
は蓋付き状態の上段容器体を上方に開くが、この
従来構造では上下段容器体は前後の向きを揃えて
おり、従つてそれらの開閉操作端は同じ側に近接
しているので操作上まぎらわしく、蓋を開こうと
して上段容器体を、上段容器体を開こうとして蓋
を開いてしまう、というように望んでいる状態と
逆の状態に操作してしまうことがしばしばあつ
た。

またこの種コンパクトで、鏡は蓋裏面に一面の
み取付けているのが普通であり、このため下段容
器体の化粧品を使用して化粧する場合は、開けて
いる下段容器体を閉じ、閉じている蓋を開いてそ
の裏面の鏡を見ることになり、不便であつた。

本考案は、上下段容器体の前後の向きを逆に
し、従つて両容器体の開閉操作端を反対側に配
し、いずれの容器体を開くか操作上判然とした構
造とし、さらに鏡は蓋裏面の外に上段容器体底面
にも設ける２面とし、上記不都合を除去した２段
重ね形の化粧用コンパクトを提供することを目的
とする。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
るに、各図で１は上面凹所に化粧品Ａを充填した
上段容器体、２は該上段容器体１後部にヒンジ３
で開閉自在に係止された蓋、そして４が前記上段
容器体１下面に、該容器体１とは前後の向きを逆
にして重ねる如く配設された下段容器体である。

上段容器体１は、前部壁５の下端を下段容器体
４の中程まで垂下させ、この垂下部を下段容器体
４後部係止用のヒンジ６に形成しており、また前
部壁５の前面中央部には爪掛け凹部７を凹形し、
この凹部７の上部に上段用止め金の係合突起８を
突設し、また後部壁９下面中央部から係合部材１
０を垂設し、この係合部材１０下端内面に下段用
止め金の係合突起１１を突設し、そして底面に鏡
１２を取付けている。

蓋２は、裏面に他の鏡１３を取付け、また前部
裏面から係合部材１４を垂設し、該係合部材１４
下端に前記係合突起８と係合する上段用止め金の
他の係合突起１５を突設している。

下段容器体４は、前部壁１６前面中央部に爪掛
け凹部１７を凹形し、該凹部１７の上部に前記係
合突起１１に係合する下段用止め金の他の係合突
起１８を突設し、そして内部を前後２室に分け、
前部室には例えばアイシヤドウ用ブラシ大小２種
１９，２０等の化粧用具を収納し、後部室には異
種若しくは異色の化粧品Ｂを充填している。

上記構造の本考案コンパクトにおいては、化粧
品Ａを使用するときは蓋２を上方に開け、また化
粧品Ｂ或いは化粧用具１９，２０を使用するとき
は蓋２と上段容器体１を旋錠状態のままこれらを
上方に開くが、上下段容器体１と４とは前後の向
きが逆であり、従つてそれらの施錠用止め金は反
対側に設けてあるので夫々の解錠がまぎらわしい
ことはなく、従つてまたこれらの開操作は錯誤の
入り込む余地なく判然としており、従来における
ような操作に混乱を招くようなことがなく扱い易
くなる。また蓋２裏面に上段容器体１用の鏡１３
を設けた外、この上段容器体１底面に下段容器体
４用の鏡１２を設けているので、化粧に際し便利
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案化粧用コンパクトの縦断側面
図、第２図は第１図をＣ矢方向から見た図、第３
図は第1D矢方向から見た図である。 １……上段容器体、２……蓋、３，６……ヒン
ジ、４……下段容器体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面凹所に化粧品Ａを充填し、前部壁５を下方
   に垂下し、後部壁９下面から係合部材１０を垂設
   し、かつ底面に鏡１２を取付け、上面部に、後部
   をヒンジ３で枢着し、裏面に鏡１３を取付けた片
   開きの蓋２を設け、この蓋２との前部間に上段用
   止め金を形成した上段容器体１と、上面凹所に化
   粧品Ｂを充填して前記上段容器体１下面に前後の
   向きを逆にして配置され、後部をヒンジ６で前記
   前部壁５の垂下部に枢着し、前部と前記係合部材
   １０間に下段用止め金を形成した下段容器体４と
   からなり、両容器体１，４の開閉操作端を反対側
   に配したことを特徴とする化粧用コンパクト。