JPS6239486Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動預金機、封筒預金機等における
紙幣あるいは封筒等の紙葉類を収容するキヤニス
タに関し、特にその入口部のカバー機構に関する
ものである。

自動預金機等においては、預金された紙幣は装
置にセツトされたキヤニスタ内に収容される。こ
のようなキヤニスタはロツクを解除しカバーを開
き装置にセツトし紙幣を収容可能とする、キヤニ
スタを装置から取外すときにはカバーがロツクさ
れ内部の紙幣の粉失、盗難等の防止を図つてい
る。

〔従来の技術〕 従来のキヤニスタのカバー機構は、筐体前面上
部を覆う第１カバーと、該第１カバーに連結した
筐体上面前部を覆う第２カバーとを備え、該第１
カバーは、一方の端部に第１ガイドピンを有し、
他端に第２ガイドピンを有し、筐体側壁に該第１
ガイドピンが摺動するガイド溝を設け、第１カバ
ーは、開放動作時に第１ガイドピンを軸に回転し
て筐体前面上部を開放し、さらに第１ガイドピン
が上記ガイド溝に沿つて摺動して第１カバーを第
２カバーとともに筐体上面に沿つて後方に摺動さ
せ筐体上面前部を開放するように構成し、筐体側
には第１カバーの第２ガイドピンに係合するフツ
クからなるロツク機構を備えていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このようなキヤニスタのカバー機構において
は、第１カバーおよび第２カバーを同一面上に並
べて筐体上面を摺動させるため両方のカバーの長
さを合計した分の摺動ストロークが必要となり筐
体を必要以上に大きくしなければならなかつた。
また、カバーの開放時にロツク用ガイドピンがキ
ヤニスタ外部に露出するためガイドピンにテープ
を巻付ける等のいたずらを施しロツクができなく
なるよう細工される場合があつた。

本考案は上記従来技術の欠点に鑑みなされたも
のであつて、カバー開放時の摺動ストロークを短
縮し、ロツク機構へのいたずら等の細工を防止可
能な紙葉類収容装置のカバー機構の提供を目的と
する。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的を達成するため、本考案では、筐体前
面を覆う第１カバーと、該第１カバーに連結した
筐体上面を覆う第２カバーと、上記筐体側壁に設
けられ該第１カバーをガイドするガイド溝と、上
記第２カバーに設けられ該第１カバーをガイドす
るガイド溝と、上記第１カバーに係合するフツク
からなる第１ロツク機構と、上記第２カバーに係
合する第２ロツク機構とを備えるとともに、上記
第１および第２ロツク機構を相互に連動可能に構
成し、該第２ロツク機構は前記第１、第２カバー
開放時に筐体内部の非露出位置に設けた紙葉類収
容装置のカバー機構を提供する。

〔作 用〕

第２カバーのガイド溝に沿つて第１カバーが摺
動するため第１カバーは第２カバー上に重ね合つ
た状態となり、この状態で第２カバーがさらに筐
体上面に沿つて摺動する。従つて、この摺動スト
ロークは一方のカバーの長さ分だけでよい。第
１、第２ロツク機構のうち一方の第２ロツク機構
はカバー開放時に筐体内部の非露出位置に設けら
れるため、外部から手が届かずいたずら等ができ
ない。

〔実施例〕

キヤニスタを構成する筐体１の上部前側に入口
部２が形成され、筐体１の前面上部を覆う第１カ
バー３およびこれに連結された筐体１の上面前部
を覆う第２カバー４が備わる。筐体１には第１カ
バー３に係合する第１ロツク機構５および第２カ
バー４に係合する第２ロツク機構６が備わり、第
１、第２ロツク機構５，６は相互にレバー１０を
介して連動可能に構成される。このようなキヤニ
スタのカバー機構の詳細を第２〜４図に示す。第
２図はカバーが閉じた状態の図であり、第３図は
カバーが開いた状態の図である。第１カバー３の
側板３ａの各端部には第１ガイドピン７および第
２ガイドピン８が備わる。第１ガイドピン７は筐
体側壁１３に設けたガイド溝１４内を摺動可能で
ある。第２カバー４の側板４ａにはガイド溝１５
が形成される。第１カバー３の第１ガイドピン７
はこのガイド溝１５内を摺動する。第２カバー４
のガイド溝１５は筐体側壁１３のガイド溝１４よ
りも短い。カバー開放動作時には、後述のロツク
機構を解除し、第１カバー３を第１ガイドピン７
を軸に矢印Ａ方向に回転して筐体前面上部を開放
し、さらに第１ガイドピン７を両ガイド溝１４，
１５内を矢印Ｂ方向に摺動させ第１カバー３を筐
体上面に沿つて後方に摺動させる。第１ガイドピ
ン７が第２カバーのガイド溝１５の端部１５ａに
当接後さらにこの第１ガイドピン７を筐体側壁１
３のガイド溝１４に沿つて摺動させることによ
り、第２カバー４は第１カバー３とともに筐体上
面を後方に摺動し筐体上面前部が開放される。ガ
イド溝１４の前面側端部には段部１４ａが形成さ
れる。第１カバー３の第１ガイドピン７は第２ガ
イドピン８よりも長く形成され（第４図参照）、
第２ガイドピン８はこの段部１４ａを通過可能で
あるが、第１ガイドピン７はこの段部１４ａに当
接しガイド溝１４から外に抜け出せない。

第１ロツク機構５は、第１カバー３の第２ガイ
ドピン８に係合するフツク９および軸１１を介し
てこのフツク９に固定されたリンク２０により構
成される。リンク２０はスプリング１２により常
にロツクする方向に付勢される。レバー１０を矢
印Ｃ方向に移動させることによりリンク２０およ
びフツク９が軸１１を中心に反時計方向に回転し
ロツクを解除する。

第２ロツク機構６は、カバー開放時に外部から
容易に手が届かない程度に筐体内部に設けられ、
第２カバー４の内面に形成した突起１６およびこ
の突起１６に係合するロツクバー１７により構成
される。ロツクバー１７は図示しないスプリング
により常に上方に付勢される。ロツクバー１７に
は傾斜面１８が設けられ、この傾斜面１８にレバ
ー１０に設けたピン１９が係合する。レバー１０
を矢印Ｃ方向に移動させるとピン１９が傾斜面１
８に作用してロツクバー１７を押し下げロツクを
解除する。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案に係るカバー機構
においては、第１カバーおよび第２カバーを筐体
上面に沿つて摺動させる際、第２カバーにガイド
溝を設けることにより両カバーを重ね合せた状態
で摺動させることができ、従つて開放に必要な摺
動ストロークを短くすることができる。また、第
１ロツク機構の他にさらに筐体内部の非露出位置
に第２ロツク機構を設けているため、第１カバー
の第２ガイドピンがカバー開放時筐体外部に露出
したときにテープ等を巻付けてロツク不能とされ
た場合であつても第２ロツク機構によりロツク作
用が達成されるため確実な盗難防止が図られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るキヤニスタの全体図、第
２図および第３図は本考案に係るキヤニスタのカ
バー機構の各々閉じた状態および開いた状態を示
す構成図、第４図は本考案に係るカバー機構の部
分詳細図である。 １……筐体、３……第１カバー、４……第２カ
バー、５……第１ロツク機構、６……第２ロツク
機構、７……第１ガイドピン、８……第２ガイド
ピン、９……フツク、１０……レバー、１３……
側壁、１４，１５……ガイド溝、１６……突起、
１７……ロツクバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筐体前面を覆う第１カバーと、該第１カバーに
   連結した筐体上面を覆う第２カバーと、上記筐体
   側壁に設けられ該第１カバーをガイドするガイド
   溝と、上記第２カバーに設けられ該第１カバーを
   ガイドするガイド溝と、上記第１カバーに係合す
   るフツクからなる第１ロツク機構と、上記第２カ
   バーに係合する第２ロツク機構とを備えるととも
   に、上記第１および第２ロツク機構を相互に連動
   可能に構成し、該第２ロツク機構は前記第１、第
   ２カバー開放時に筐体内部の非露出位置に設けた
   紙葉類収容装置のカバー機構。