JPS6239066B2 - - Google Patents

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JPS6239066B2
JPS6239066B2 JP12708081A JP12708081A JPS6239066B2 JP S6239066 B2 JPS6239066 B2 JP S6239066B2 JP 12708081 A JP12708081 A JP 12708081A JP 12708081 A JP12708081 A JP 12708081A JP S6239066 B2 JPS6239066 B2 JP S6239066B2
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JP
Japan
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mold
matrix metal
preheating
reinforcing material
composite material
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JP12708081A
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Tadashi Donomoto
Atsuo Tanaka
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、繊維、細線材、粉末材、ホイスカ等
の強化材をマトリツクス金属中に含んでいる複合
材料の製造方法に係る。
複合材料の一つとして、ボロン、炭素、アルミ
ナ、シリカ、炭化ケイ素よりなる高強度、高弾性
を有する繊維を強化材とし、アルミニウムやマグ
ネシウムの如き金属またはそれらの合金をマトリ
ツクスとする繊維強化金属材料(FRM)は知ら
れており、かかる繊維強化金属材料の製造方法は
従来より種々提案されている。
これら従来の繊維強化金属材料の製造方法の一
つとして、型内に繊維強化材を充填した後、該型
内に更に溶融マトリツクス金属を導入し、該型に
係合するプランジヤによつて溶融マトリツクス金
属を型内にて加圧しつつ凝固させる所謂高圧鋳造
法が知られている。
この高圧鋳造法に於ては、本願出願人と同一の
出願人の出願にかかる特願昭55―107040号に於て
提案されている如く、強化材の各繊維間に溶融マ
トリツクス金属が確実に侵入するようにするため
には、強化材をマトリツクス金属の融点以上の温
度に予熱し鋳造中もその温度に維持することが望
ましい。このため従来の複合材料の製造方法に於
ては、鋳造用の型外に於て強化材を充分予熱し、
それを素早く鋳造用の型内に充填することが行な
われている。
しかしかかる従来の方法に於ては、予熱された
強化材を鋳造用の型内に充填する際その強化材が
外気に曝されて冷却され、折角予熱された強化材
の温度、特にその表面温度が低下してしまうの
で、強化材とマトリツクス金属とを均一且良好に
複合化することが困難であるという欠点がある。
本発明は、繊維強化金属材料の如き複合材料を
製造する従来の強化材予熱式の高圧鋳造法に於け
る上述の如き欠点に鑑み、均一且良好に複合化さ
れ優れた性能を有する金属基複合材料を比較的低
コストにて能率良く製造することができる複合材
料の製造方法及び製造装置を提供することを目的
としている。
かかる目的は、本発明によれば、強化材を受入
れる予熱用型と、該予熱用型より前記強化材のみ
を受入れる成形室と該成形室と連通し溶融マトリ
ツクス金属を加圧するプランジヤを嵌合状態にて
受入れる加圧室とを有する鋳造用型とを用い、前
記予熱用型内に強化材を充填し、前記予熱用型及
び前記強化材をマトリツクス金属の融点以上に加
熱し、前記強化材を前記予熱用型より前記鋳造用
型の前記成形室内へ移し、前記鋳造用型内に溶融
マトリツクス金属を導入し、前記プランジヤによ
つて前記溶融マトリツクス金属を前記鋳造用型内
にて加圧しつつ凝固させることを特徴とする複合
材料の製造方法、及び強化材を受入れる予熱用型
と、該予熱用型より強化材のみを受入れる成形室
と該成形室と連通し溶融マトリツクス金属を導入
される溶融マトリツクス金属貯容室とを有する鋳
造用型と、前記予熱用型より前記成形室へ強化材
を押込む第一のプランジヤと、前記溶融マトリツ
クス金属貯容室内に導入された溶融マトリツクス
金属を加圧する第二のプランジヤとを有している
ことを特徴とする複合材料製造装置によつて達成
される。
かかる複合材料の製造方法及び製造装置によれ
ば、強化材は鋳造用型内に充填される直前まで高
温の予熱用型により保温されるので、強化材の温
度低下が最小限に抑えられ、これにより均一且良
好に複合化された複合材料を得ることができる。
また予熱用型を用いない従来の複合材料の製造方
法の場合に比べ、強化材の温度低下が低減される
ことに対応して強化材の予熱温度を低く設定する
ことができる。
また予熱用型を用いることにより、上述の如く
強化材の予熱温度を低く設定することができ、ま
た強化材へ空気が流通することが最小限に抑えら
れるので、炭素繊維の如く高温空気中に於て酸化
劣化しやすい強化材についても、その劣化を最小
限に抑えることができる。
更に、強化材の予熱中及びそれを鋳造用型内に
充填するまでは予熱用型により、また鋳造中は鋳
造用型の成形室により、強化材の形状、密度、配
向状態等が適宜に維持されるので、強化材の形
状、密度、配向状態等の乱れが少ない複合材料を
得ることができ、また型などによつて保持してお
かなければ形状、密度、配向状態等を適宜に維持
し得ないような材料についても、これらを強化材
とする複合材料を容易に製造することができる。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明による複
合材料の製造方法及び製造装置をその好ましい幾
つかの実施例について詳細に説明する。
第1図は本発明による複合材料製造装置の第一
の実施例を示す解図的縦断面図、第2図は第1図
の線―による解図的平断面図、第3a図は強
化材を充填された予熱用型を示す解図的側面図、
第3b図は第3a図の線―による解図的縦断
面図である。
これらの図に於て、1は鋳造用型を示してお
り、この鋳造用型は上型2と下型3とよりなつて
いる。これら上型及び下型は、図には示されてい
ないラム装置の如き加圧保持手段により、第1図
に示されている如く互いに組付けられた状態に維
持されるようになつている。またこれらの上型及
び下型は、互いに共働して、予熱用型4を受入れ
る予熱用型受容室5と、該予熱用型受容室と連通
し予熱用型4より強化材のみを受入れる成形室6
と、該成形室と連通し溶融マトリツクス金属を導
入される溶融マトリツクス金属貯容室7とを郭定
するようになつている。上型2には溶融マトリツ
クス金属貯容室7へ溶融マトリツクス金属を注入
するための湯道8が形成されている。
予熱用型4は、この実施例の場合、強化材9を
充填される円柱状の貫通孔10を有する四角柱状
の部材として構成されている。この予熱用型4は
その一方の端面11に円錘台状の突起12を有し
ている。この突起12は予熱用型受容室5の端壁
13に形成された円錐状の切欠き部14に係合す
るようになつており、これにより予熱用型4が予
熱用型受容室5内に装入されると、予熱用型4の
貫通孔10の円筒状壁面と成形室6の円筒状壁面
とが軸線15に沿つて正確に整合されるようにな
つている。
またこの第一の実施例による複合材料製造装置
は軸線15に沿つて往復動する強化材押込み用プ
ランジヤ16を含んでおり、この強化材押込み用
プランジヤは予熱用型受容室5内に装入された予
熱用型4より成形室6内へ強化材9のみを押込み
得るようになつている。この強化材押込み用プラ
ンジヤ16の先端部17は予熱用型4及び成形室
6の円筒状壁面と液密的に係合するようになつて
おり、また第1図に示されている如く、強化材9
を成形室6内へ押込み終わると同時に成形室6と
予熱用型受容室5との連通を遮断するようになつ
ている。
溶融マトリツクス金属貯容室7は、この実施例
の場合、上型2に形成されたシリンダボア18内
を往復動する加圧用プランジヤ19を受入れてお
り、この加圧用プランジヤによつて、溶融マトリ
ツクス金属貯容室7内に導入された溶融マトリツ
クス金属20が加圧され、これにより成形室6内
に装入された強化材9の個々の繊維などの間に溶
融マトリツクス金属が浸透せしめられるようにな
つている。
更に下型3には溶融マトリツクス金属貯容室7
と連通するシリンダボア21が形成されており、
このシリンダボアにはそれに沿つて往復動する大
径のノツクアウトピン22が挿通されている。ノ
ツクアウトピン22の上端面は溶融マトリツクス
金属貯容室7の底面を構成している。また下型3
には、この実施例の場合、その外側から成形室6
まで延在する二つの貫通孔23が設けられてお
り、これらの貫通孔にはノツクアウトピン24が
挿通されている。このノツクアウトピンは第1図
に示されている如くその先端部が成形室6の一部
を郭定する位置と、その先端部が成形室6内へ突
出する位置との間にて、ノツクアウトピン22と
同期して往復動し得るようになつている。
この第一の実施例による複合材料製造装置を用
いて複合材料を製造する場合には、第3a図及び
第3b図に図示されている如く、予熱用型4内に
強化材9を充填し、これら予熱用型及び強化材を
マトリツクス金属の融点以上に加熱し、それらを
予熱用型受容室5内へ装入する。しかる後強化材
押込み用プランジヤ16によつて強化材9のみを
成形室6内へ押込み、湯道8より溶融マトリツク
ス金属貯容室7内へ溶融マトリツクス金属20を
導入し、加圧用プランジヤ19によつて溶融マト
リツクス金属を加圧し、その加圧状態を溶融マト
リツクス金属が完全に凝固するまで保持する。か
くして溶融マトリツクス金属が完全に凝固した後
上型2を下型3より離型し、ノツクアウトピン2
2及び24によつて凝固体を下型3より取出し、
その凝固体より形成された複合材料を切出す。
第4図及び第5図は本発明による複合材料製造
装置の第二の実施例を、それぞれ強化材押込み状
態及び溶融マトリツクス金属加圧状態にて示す解
図的縦断面図である。尚、これらの図に於て第1
図又は第2図に対応する部材は同一の符号または
ダツシユ付きの符号により示されている。
これらの図に於て、1′は鋳造用型であり、こ
の鋳造用型は予熱用型4より強化材のみを受入れ
る成形室6′と、該成形室と連通し溶融マトリツ
クス金属を加圧する加圧用プランジヤ19′を嵌
合状態にて受入れる加圧室25とを有している。
成形室6′の下底面は、軸線26に整合して鋳造
用型1′に形成された貫通孔27内を往復動する
ノツクアウトピン28の上端面によつて郭定され
ている。尚、この実施例の場合、成形室6′は強
化材9の装入を容易に行ない得るよう、上方に開
いたテーパ状をなしている。
この第二の実施例による複合材料製造装置を用
いて複合材料を製造する場合には、上述の第一の
実施例による複合材料製造装置の場合と同様、予
熱用型4内の貫通孔10内に強化材9を充填し、
それらをマトリツクス金属の融点以上に加熱す
る。次いで予熱用型4の突起12が鋳造用型1′
の切欠き部14に係合する状態にて、強化材を充
填された予熱用型を加圧室25の底面上に配置
し、強化材押込み用プランジヤ16′を加圧用プ
ランジヤ19′によつて押し下げることにより、
予熱用型4より成形室6′内へ強化材9のみを装
入する。次いで加圧室5内に溶融マトリツクス金
属20を導入し、その溶融マトリツクス金属を加
圧用プランジヤ19′によつて所定圧力に加圧
し、その加圧状態を溶融マトリツクス金属が完全
に凝固するまで保持する。溶融マトリツクス金属
が完全に凝固した後、ノツクアウトピン28によ
つて凝固体を取出し、その凝固体より形成された
複合材料を切出す。
次に上述の第一及び第二の実施例による複合材
料製造装置を用いて行なわれた本発明による複合
材料の製造方法の三つの実施例について説明す
る。
実施例 1 第1図乃至第3図に図示された第一の実施例に
よる複合材料製造装置を用いて炭素繊維とアルミ
ニウム合金とよりなる複合材料を製造し、その複
合材料と予熱用型を用いない従来の複合材料の製
造方法により得られた複合材料との比較を行なつ
た。
第3a図及び第3b図に図示されている如く、
炭素繊維9(直径7μ、東レ社製トレカM40)を
コイル状に幾重にも巻付けることにより、外径24
mm、内径10mm、長さ80mmの円筒状に成形し、これ
を外径50mm、内径24mm、有効長さ100mmのステン
レス鋼(JIS規格SUS310S)製の予熱用型4内に
充填した。次いでこの予熱用型4及びそれに充填
された炭素繊維9を900℃に加熱し、第1図及び
第2図に図示されている如く、これを200℃に加
熱された鋳造用型1の予熱用型受容室5内に装入
し、強化材押込み用プランジヤ16により予熱用
型4より鋳造用型1の成形室6内へ炭素繊維9の
みを押込んだ。次いで鋳造用型1の溶融マトリツ
クス金属貯容室7内に750℃のアルミニウム合金
(JIS規格AC4C)の溶湯20を素早く注湯し、
150℃に加熱された加圧用プランジヤ19により
1000Kg/cm2に加圧した。そしてこの加圧状態をア
ルミニウム合金の溶湯が完全に凝固するまで保持
した。
かくして鋳造用型1内のアルミニウム合金の溶
湯が完全に凝固した後鋳造用型1の上型2を下型
3より離型し、ノツクアウトピン22及び24に
よりその凝固体を下型3より取出した。次いでこ
の凝固体から炭素繊維とアルミニウム合金とより
なる複合材料を切出した。
第6図はかくして得られた複合材料(成形室6
内に於て凝固した部分)を示す解図的斜視図であ
り、第7図は第6図の一点鎖線にて示された部分
P1を100倍にて示す光学顕微鏡写真であり、第8
図はその炭素繊維に実質的に垂直な強制破断面を
1500倍にて示す走査型電子顕微鏡写真である。ま
た第9図及び第10図は、それぞれ、予熱用型を
使用しない従来の複合材料の製造方法により、炭
素繊維の成形体を直接鋳造用型1の成形室6内に
装入し、他の点については実施例1と全く同様の
手順にて製造した複合材料の第6図及び第7図に
対応する解図的斜視図及び光学顕微鏡写真であ
る。
尚、これらの図に於て、a部は鋳造用型1の成
形室6の壁面と炭素繊維9の成形体の外周面との
間にて凝固したアルミニウム合金であり、b部は
炭素繊維であり、c部は炭素繊維間にて凝固した
アルミニウム合金であり、d部はアルミニウム合
金が浸透していない部分である。
これらの図を比較することにより明らかである
如く、本発明による複合材料の製造方法及び製造
装置により得られる複合材料に於ては、炭素繊維
間へのアルミニウム合金の浸透が不充分な部分は
存在せず、炭素繊維とアルミニウム合金との密着
も良好である。これに対し予熱用型を使用しない
従来の複合材料の製造方法により得られる複合材
料に於ては、炭素繊維の一部、特にその成形体の
外周部にアルミニウム合金の浸透が不充分な部分
(d部)が存在することが認められる。
かくして本発明による複合材料の製造方法及び
製造装置によれば均一且良好に複合化された複合
材料を得ることができるのは次の理由によるもの
と推測される。
第11図は、上述の実施例1に於ける如き炭素
繊維の成形体を形成し、それを予熱用型内に充填
したものと予熱用型に充填しないものとをそれぞ
れ900℃に加熱し、それらを20℃の大気中に放置
した場合の炭素繊維成形体の表面温度の変化を熱
電対により測定した結果を示すグラフである。こ
の第11図より明らかである如く、予熱用型を用
いない場合には予熱炉より取出して40秒経過した
後には、アルミニウム合金の融点(580〜600℃)
以下の温度に低下してしまうのに対し、予熱用型
を用いた場合には1分経過した時点に於ても炭素
繊維成形体の表面温度は殆ど低下しない。
従つて予熱用型を用いた場合には炭素繊維が成
形体6内に装入される時点に於ても、マトリツク
ス金属としてのアルミニウム合金の融点よりもは
るかに高い温度に維持され、従つてアルミニウム
合金が炭素繊維により冷却されてその粘性を増大
することがないので、アルミニウム合金は炭素繊
維の周りに比較的自由に流入し、これにより一様
且良好に複合化された複合材料を得ることができ
るものと考えられる。またこの11図のグラフよ
り、予熱用型を用いれば強化材押込み用プランジ
ヤの温度低下は最小限に抑えられるので、従来の
複合材料の製造方法に比べ、強化材の予熱温度を
低く設定し得ることが判る。
尚、この実施例に於て、成形室6の壁面に第1
図及び第2図に於て符号29にて示されている如
く、断熱性に優れたセラミツク(例えばTiO2
ZrO2など)の層を溶射やスリーブをはめ込む等
の方法によつて設けることにより、予熱された強
化材が成形室の壁面により冷却されることを防止
することができ、これにより一層優れた複合材料
を製造し得ることが認められた。
実施例 2 第1図及び第2図に図示された第一の実施例に
よる複合材料製造装置を用いて、本発明による複
合材料の製造方法に従つて複合材料を製造し、そ
の複合材料について引張り試験を行なつた。
第12a図及び第12b図に示されている如
く、アルミナ繊維9(直径20μ、デユポン社製
FPフアイバ)を一方向に配向し、これを体積率
が50%となるよう直径24mm、長さ80mmの円筒状に
束ね、これを予熱用型4内に充填した。次いでこ
の予熱用型4及びその内部に充填されたアルミナ
繊維を900℃に加熱し、上述の実施例1と全く同
様の要領にてアルミナ繊維とアルミニウム合金
(JIS規格ADC6)とよりなる複合材料を製造し
た。
かくして得られた複合材料について繊維配向0
度方向の引張り試験を行なつたところ、この複合
材料は58〜65Kg/mm2の充分な引張り強さを有して
いることが確認された。
実施例 3 第4図及び第5図に図示された前述の第二の実
施例による複合材料製造装置を用いて、本発明に
よる複合材料の製造方法に従つて複合材料を製造
し、その複合材料について引張り試験を行なつ
た。
第12a図及び第12b図に示されている如
く、アルミナ繊維(直径20μ、デユポン社製FP
フアイバ)を一方向に配向し、これを体積率が50
%となるよう直径24mm、長さ80mmの円筒状に束
ね、予熱用型4内に充填した。次いでこの予熱用
型及びその内部に充填されたアルミナ繊維を900
℃に加熱し、第4図に示されている如く300℃に
加熱された鋳造用型1′上の加圧室25の底面上
に配置し、300℃に加熱された強化材押込み用プ
ランジヤ16′により予熱用型4より成形室6′内
へアルミナ繊維9のみを押込んだ。次いで第5図
に示されている如く、予熱用型4及び強化材押込
み用プランジヤ16′を取り除き、加圧室25内
へ800℃のアルミニウム合金(JIS規格ADC6)の
溶湯20を注湯し、200℃に加熱された加圧用プ
ランジヤ19′により1000Kg/cm2に加圧した。そ
してこの加圧状態をアルミニウム合金の溶湯が完
全に凝固するまで保持した。
かくして鋳造用型1′内のアルミナ繊維の溶湯
が完全に凝固した後、ノツクアウトピン28によ
りその凝固体を取出し、その凝固体よりアルミナ
繊維とアルミニウム合金とよりなる複合材料を切
出した。
かくして得られた複合材料について繊維配向0
度方向の引張り試験を行なつたところ、この複合
材料は58〜65Kg/cm2の充分な引張り強さを有して
いることが確認された。
尚、この実施例に於ても、成形室6′の壁面に
第4図及び第5図に於て符号29′にて示されて
いる如く、断熱性に優れたセラミツクの層を設け
ることにより、予熱された強化材が成形室の壁面
により冷却されることを防止することができ、こ
れにより一層優れた複合材料を得ることができる
ことが認められた。また、この実施例に於ては、
強化材押込み用プランジヤ16′の先端部に、第
4図に於て符号30にて示されている如く、断熱
材(例えばZrO2等)をコーテイングすることに
より、その強化材押込み用プランジヤによる強化
材の冷却を防止することができ、これにより一層
優れた複合材料を得ることができることが認めら
れた。
複合材料の製造方法及び製造装置を幾つかの実
施例について詳細に説明したが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではなく、本発明の範
囲内にて種々の実施例が可能であることは当業者
にとつて明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による複合材料製造装置の第一
の実施例を示す解図的縦断面図、第2図は第1図
の線―による解図的平断面図、第3a図は強
化材を充填された予熱用型を示す解図的側面図、
第3b図は第3a図の線―による解図的縦断
面図、第4図及び第5図は本発明による複合材料
製造装置の第二の実施例を、それぞれ強化材押込
み状態及び溶融マトリツクス金属加圧状態にて示
す解図的縦断面図、第6図は第一の実施例による
複合材料製造装置により製造された複合材料を示
す解図的斜視図、第7図は第6図の一点鎖線にて
示された部分を100倍にて示す光学顕微鏡写真、
第8図はその炭素繊維に実質的に垂直な強制破断
面を1500倍にて示す走査型電子顕微鏡写真、第9
図及び第10図は予熱用型を使用しない従来の複
合材料の製造方法により製造された複合材料のそ
れぞれ第6図及び第7図に対応する解図的斜視図
及び光学顕微鏡写真、第11図は予熱用型を用い
た場合と用いない場合とについて、炭素繊維成形
体を900℃に加熱しそれを放置した場合のその表
面温度の変化を示すグラフ、第12a図及び第1
2b図は一方向に配向された強化材を充填された
予熱用型を示すそれぞれ第3a図及び第3b図に
対応する解図的側面図及び解図的縦断面図であ
る。 1……鋳造用型、2……上型、3……下型、4
……予熱用型、5……予熱用型受容室、6……成
形室、7……溶融マトリツクス金属貯容室、8…
…湯道、9……強化材、10……貫通孔、11…
…端面、12……突起、13……端壁、14……
切欠き部、15……軸線、16……強化材押込み
用プランジヤ、17……先端部、18……シリン
ダボア、19……加圧用プランジヤ、20……溶
融マトリツクス金属、21……シリンダボア、2
2……ノツクアウトピン、23……貫通孔、24
……ノツクアウトピン、25……加圧室、26…
…軸線、27……貫通孔、28……ノツクアウト
ピン、29……断熱材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 強化材を受入れる予熱用型と、該予熱用型よ
    り前記強化材のみを受入れる成形室と該成形室と
    連通し溶融マトリツクス金属を加圧するプランジ
    ヤを嵌合状態にて受入れる加圧室とを有する鋳造
    用型とを用い、前記予熱用型内に強化材を充填
    し、前記予熱用型及び前記強化材をマトリツクス
    金属の融点以上に加熱し、前記強化材を前記予熱
    用型より前記鋳造用型の前記成形室内へ移し、前
    記鋳造用型内に溶融マトリツクス金属を導入し、
    前記プランジヤによつて前記溶融マトリツクス金
    属を前記鋳造用型内にて加圧しつつ凝固させるこ
    とを特徴とする複合材料の製造方法。 2 強化材を受入れる予熱用型と、該予熱用型よ
    り強化材のみを受入れる成形室と該成形室と連通
    し溶融マトリツクス金属を導入される溶融マトリ
    ツクス金属貯容室とを有する鋳造用型と、前記予
    熱用型より前記成形室へ強化材を押込む第一のプ
    ランジヤと、前記溶融マトリツクス金属貯容室内
    に導入された溶融マトリツクス金属を加圧する第
    二のプランジヤとを有していることを特徴とする
    複合材料製造装置。
JP12708081A 1981-08-12 1981-08-12 複合材料の製造方法及び製造装置 Granted JPS5827943A (ja)

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JP12708081A JPS5827943A (ja) 1981-08-12 1981-08-12 複合材料の製造方法及び製造装置

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