JPS6238640B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は管状構造体の修理に関し、特に、熱交
換器を構成する複数の管の局部的な加熱に関する
ものである。

包括的には熱交換器、明確には蒸気発生器のよ
うな種々の型式の装置ではその構造内に複数の管
を使用している。該装置の製造中か、或はその修
理中に、管の特定の領域を局部的に加熱すること
が必要になる場合が時々ある。この加熱作業は、
応力の解放を行なうか、或はろう付け又は半田付
けのために十分な熱を与える必要性のために生じ
るものであるが、該装置の管が互いにぎつちり詰
まつた関係にある場合には、１本の管の局部的加
熱を隣接管に影響を及ぼすことなく行なうのが非
常に難しくなる。また、隣接管その他の周辺構成
要素が密に近接していることが、加熱すべき管の
特定領域への接近を阻害する場合もある。このよ
うな事情のため、ある管の特定領域に熱を加える
最も安易な方法は該管の内部を通つて特定領域に
接近することである。

即ち、局部的加熱は、特定の管内の所定位置に
熱源を置き、管の内側から局部的な領域を加熱す
ることにより行なうことができる。この種の加熱
作業に使う代表的な熱源は誘電装置及び燃焼装置
である。

本発明では、管をその内側の空間内から局部的
に加熱するために、タングステンランプのような
強光度の白熱ランプを使用する。該ランプは、管
内を滑動状態で移動しうるようにランプの周りに
十分な隙間を有して、管の内側空間内に嵌合する
ように形成されていなければならない。

本発明の加熱装置には、該ランプを支持すると
共に、管に対して滑動関係で該管の内部に嵌合す
るように形成されたソケツトと、ランプを管の一
端から所定距離のところに置く延長装置とが設け
られている。この延長装置は、ソケツトに取着さ
れ且つ管の内側空間内に嵌合するように形成され
た所定長の棒からなる。ソケツトはランプに電力
を供給しながら該ランプを延長装置に接続しうる
適当な装置ならどんなものでもよい。

電源は、所定長の電導体即ち電線路を介して、
電力を白熱ランプのフイラメントに供給する。ま
た、管内のランプ位置を合理的な精度で測るため
の測定装置も設けられている。好適な実施例にお
いては、該測定装置を棒の外表面に設けた複数の
マークとすることができる。これ等のマークが直
線的な変化の度合を示すものとなるので、作業者
はうちの予め選択した一端に関し、白熱ランプの
位置を精確に測定することができる。

本発明は、管の所定位置に対して局部的な熱源
を当てる安価ではあるが効果的な方法を提供す
る。この方法により、作業者は管の内側に熱源を
精確に位置決めすることができる。また、管の内
側から所望位置に接近するので、本発明は隣接す
る管のために生ずる可能性のある干渉を回避する
ことができる。

次に本発明の実施例を添付図面について詳細に
説明する。

第１図は、管１２の局部領域Ｚを加熱するのに
使用されている本発明の加熱装置を示す。局部領
域Ｚの加熱は、管のこの特定の領域を応力解放し
たり、管板のような外部の部材に管１２を冶金的
に結合するのに十分な熱を与えたり、或はこの領
域における傷を冶金的に修理するのに十分な程度
まで該領域の温度を上昇させたりするのに必要で
ある。

本発明は白熱ランプ１４を目標領域Ｚに到達さ
せる装置を備える。好適な実施例においては、こ
の装置はソケツト１６であつて、ねじ部１８その
他の適当な手段を使つて白熱ランプ１４をソケツ
ト１６に取着できる。白熱ランンプ１４は、好適
な実施例ではタングステンである内部フイラメン
ト２０を有する。

ソケツト１６には延長装置即ち棒２２が取着さ
れている。該棒２２は十分に長いので、管の予め
定めた一端と加すべき目標領域Ｚとの間の距離Ｄ
を横断する。本発明の好適な実施例では、管１２
の姿勢や白熱ランプ１４に当然働く重力に無関係
であるように、概して堅い棒２２を使用している
が、状況が許せば可撓性のものを使用できる。

電源２４は、白熱ランプ１４の内部フイラメン
ト２０を点灯して加熱すべき管１２の目標領域Ｚ
に向かい熱を放射するのに十分な電力を電線路２
６を介して供給することができる。適当な電源な
らどんなものも本発明の範囲に含まれると考える
べきである。

管１２の予め定めた一端から距離Ｄのところに
ある目標領域Ｚに白熱ランプ１４を正しく位置決
めするために、距離を測るための測定装置即ち複
数のマーク２８を棒２２の外表面に設ける。該マ
ーク２８は棒２２に沿つて測つた管１２の一端か
らの距離を段階的に示す。管１２の一端と所定の
マーク２８とを合わせることによつて、作業者は
管１２の一端から距離Ｄに白熱ランプ１４を容易
に位置決めすることが可能であり、従つて、白熱
ランプ１４は局部的な目標領域Ｚにおいて確実に
放射熱を出すであろう。

第１図において、棒２２は中空であつてその中
央の孔を電線路２６が通過するように図示されて
いる。しかし、孔を設けたり、棒２２の該孔の中
に電線路２６を入れたりすることは便宜上行なわ
れていることであつて、本発明の要件ではない。
電線路２６は管１２内の棒２２の外表面に沿つて
設けてもよく、これも本発明の範囲に包含され
る。

第２図は、複数の管１１２の間にある１本の管
１２の特定目標領域Ｚに局部的に熱を加えるのに
使用されている本発明に示す図である。明らかな
ように、管１２の全側面に複数の管１１２がある
場合には、目標領域Ｚにおける管１２の外表面に
熱を加えるのを格別に難しくする状況が容易に起
こる。

第２図において、管は管板３０を貫通するよう
に図示されているが、この管板も目標領域Ｚへの
接近の邪魔になりうる。白熱ランプ１４、ソケツ
ト１６及び棒２２を備えた本発明は、管１１２か
らの干渉を受けることなく目標領域Ｚに接近する
ことを可能にする。ソケツト１６は、該ソケツト
と管１２との間の滑動を許容するように、管１２
の内径部３２内に嵌合する形状に作られている。
明らかなように、白熱ランプ１４の劣化又は損傷
を防ぐためには、ソケツト１６と管１２の内径部
３２との接触を避けるように該ソケツト１６を形
成しておくのが有利である。これは、ソケツト１
６を内径部３２の大きさを超えない程度に近似す
る大きさにしておくことによつて達成しうる。ソ
ケツト１６をこのような方法で適切に形成しえな
い場合には、定寸装置４０を使用して不一致を調
整することができる。この定寸装置４０はソケツ
ト１６の外表面に形成してもよいし、或は０―リ
ングワツシヤの場合におけるように外表面に取着
してもよい。

電源２４は電線路２６を介して電力をソケツト
１６に供給するように図示されている。第２図の
電線路は棒２２の横に沿つて管１２の内径部を通
るように図示されているが、第１図に示すように
中空棒２２の中央の孔を通ることもできる。

第２図に示す本発明は滑り指示器４２を備えて
いる。該指示器４２は、滑り関係で棒２２に接触
すると共に、棒２２の外表面にあるマーク２８を
正確に読むのを容易にするよう設計されている。
また、指示器４２は、該指示器が管１２の一端に
当接でき且つ棒２２が該指示器内を滑動できるよ
うに形成されているので、該指示器が複数のマー
ク２８のうちの特定の一つに整列することによつ
て、該指示器４２と白熱ランプ１４の中央部との
間の正確な距離を指示する。従つて、管１２の一
端と加熱すべき目標領域Ｚとの間の正確な距離
（第１図のＤ）を予め決めておくことによつて、
作業者は、指示器４２を複数のマーク２８のうち
の所定の一つに設定し、該指示器４２を棒２２に
しつかり取着し、指示器４２が管１２の一端に当
接するまで白熱ランプ１４、ソケツト１６及び棒
２２を管１２内に通すことができる。

本発明を詳細に特定実施例について説明した
が、本発明はこの実施例に限定されるものではな
く、その他の実施例も本発明の範囲内に含まれる
と考えるべきである。

以上の記載から明らかなように、本発明は、隣
接する管との干渉を避けるような方法で管の内側
から該管の局部的な領域を加熱し、しかも、局部
的な加熱を加熱すべき管の一端から測定した通り
に精度よく行なう装置を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は管の一部を局部的に加熱するのに使用
されている本発明の装置の断面図、第２図は管板
に入つている複数の管のうちの特定の１本の管の
一部に局部的に接近する本発明の別の装置の断面
図。 図中、１２は管、１４は白熱ランプ、１６はソ
ケツト、２２は延長装置（棒）、２４は電力を供
給する装置（電源）、２８は測定装置（マーク）
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 白熱ランプを支持すると共に、管に対して滑
   動関係で該管の内部に嵌合するように形成された
   ソケツトと、該ソケツトに電力を供給する装置と
   を備える管の加熱装置において、更に、前記ソケ
   ツトを管内に所定距離延入させるべく前記ソケツ
   トに取着された延長装置と、前記管の予め選択し
   た一端と前記ソケツトとの間の前記所定距離を測
   定するための測定装置とを備えることを特徴とす
   る管の加熱装置。