JPS6238576B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は原動駆動減速装置に関する。

自動車の若干の付属装置を駆動するのに原動機
駆動減速装置を使うことはよく知られている。エ
ネルギーを節約するためにはこれ等の原動機駆動
減速装置は効率のできるだけ高いことが望まし
い。駆動原動機は一般に電動機であり、そして所
要の減速比が密実な減速装置で得られなければな
らない。さらに自動車使用者に快適感が得られる
ようにするには減速装置はできるだけ運転が静か
であることが望ましい。

1976年12月２日付仏国特許願第2372998号明細
書には高い伝動効率で密実な空間内で高い減速比
の得られる歯車伝動装置について記載してある。
本発明の目的は原動機駆動減速装置を構成するこ
の種の伝動装置を使い使用減速装置の各部品の構
造を簡単かつ経済的にしようとするにある。

従つて本発明は、原動機により駆動する駆動軸
と異る角速度で駆動する従動軸との間に歯車伝動
装置を備え、前記の２本の軸の軸線を相対的に固
定し、前記駆動軸に代数学的に互に異るピツチを
持つ２つのエンドレスねじを形成し、前記駆動軸
をそれぞれ前記の２つのエンドレスねじの一方を
含む互に異る２つの歯車伝動径路により前記従動
軸に連結し、前記伝動径路の少くとも一方に前記
の駆動軸及び従動軸に対するすきまを除いて軸線
を固定した少くとも１個の中間ピニオンを設けた
原動機駆動減速装置において、中間ピニオンを歯
車伝動装置を納めるケースに支えたピボツトに空
転するように取付け、前記ピニオン内の前記ピボ
ツトのハウジングがボスを含む底部を持つ手袋の
指形の内部形状を持ち又前記ケースを閉じるカバ
ーに対向して位置する丸みをつけた外端部を備
え、前記ピニオンが前記丸みをつけた端部により
前記カバーだけに又は前記ハウジングボスにより
前記ピボツトだけにそれぞれ軸線方向に衝合する
ようにした原動機駆動減速装置にある。

好適とする実施例では２条の各伝動径路はそれ
ぞれ２つのエンドレスねじの一方にかみあうはす
ばを持つ中間ピニオンを含む。これ等の２個のピ
ニオンは、それぞれの軸線を２つのエンドレスね
じを設けた軸の各側部で従動軸の軸線に平行に配
置し、それぞれ中間の同軸の歯車に一体にして回
転伝達部片を形成する。２個の中間歯車は従動軸
に一体の同じ歯車にかみあう。２つのエンドレス
ねじのピツチは互に等しく向きが反対である。２
個の回転伝達部片は互に同じである。歯車伝動装
置のケースは、原動機の固定子と一体であり、従
動軸の軸受を形成する。一方の中間ピニオンのピ
ボツトはケースのジヤーナル内に圧力ばめした針
状部片である。一方の中間ピニオンに形成したハ
ウジングボスの反対側のこのピニオンのピボツト
端部は丸みをつけてある。中間ピニオンのピボツ
トハウジングの底部は外側に連通する少くとも１
個の穴を形成してある。回転伝達部片は成形した
プラスチツク材から作つてある。原動機として電
動機を使う。

本発明による構造の利点は、第１に原動機に協
働する歯車伝動装置の製造及び取付けの簡単なこ
とである。実際上この歯車伝動装置のケースは成
形により得られる。次で各中間ピニオンのピボツ
トは適当なジヤーナル内に圧力ばめにより位置さ
せる。各中間ピニオンはそれぞれのピボツトには
める。これ等のピニオンはこの場合ピボツトハウ
ジングの底部にあるボスによりピボツトの端部に
当てがう。次で二重エンドレスねじにより従動軸
と一体の歯車を位置決めする。この歯車は、前記
ケースの軸受に軸架した出力軸と一体である。次
で必要なことはケースふたによりケースを閉じ組
立てを終ることである。

ケースふたと各中間ピニオンのピボツトハウジ
ングの丸みをつけた外端部との間にはすきまがあ
る。原動機の回転方向に従つて中間ピニオンに作
用する力により中間ピニオンをそのピボツトに平
行に一方向に又は他方向に並進させる。次で中間
ピニオンは、ピボツトハウジングの丸みをつけた
外端部を介してケースのふたに衝合し又はピボツ
トハウジングの内側ボスを介してピボツトを形成
する針状部片の丸みをつけた端部に衝合する。両
方の場合に摩擦面が小さくて、伝動装置の高い全
効率をさらに向上し本発明の第２の利点になる。

以下本発明原動機駆動減速装置の実施例を添付
図面について詳細に説明する。

図示のように本発明原動機駆動減速装置の駆動
原動機として電動機１を使つてある。電動機１
は、固定子１ａと回転子１ｂとを備えている。回
転子軸１ｂは、電動機１の外側に突出しその端部
に２つのエンドレスねじ２ａ，２ｂを設けてあ
る。各ねじ２ａ，２ｂは、向きが互に反対で同じ
ピツチを持ち互に隣接して配置してある。固定子
１ａの一端部は本減速装置のケース５の部片を形
成する端部フランジ３を取付けてある。フランジ
３は２枚の板ばね４により固定子１ａの端部に保
持してある。各板ばね４は、相互に180゜の間隔
を隔てて固定子１ａに取付けられ適当なハウジン
グ内でフランジ３に留めてある。フランジ３はそ
の中央部に、回転子軸１ｂを支える軸受２５を設
けてある。軸１ｂはフランジ３を貫通し、本減速
装置の歯車伝動装置を納めるケースの区域内に突
出している。

本減速装置のケース５は鋳造軽合金から形成し
てある。ケース５はその両端部の一方にフランジ
３を備えている。フランジ３は電動機１の固定子
１ａの端部にはめてある。ケース５は又、フラン
ジ３の中間面に直交する中間面を持つ別のフラン
ジを備えている。この他方のフランジは回転子軸
１ｂの端部が貫通する容積を仕切る。ケース５
は、フランジ３の外側の区域で、後述の２個の回
転伝達部片１４を配置したハウジング６と、従動
軸９すなわち本減速装置の出力軸に一体の歯車８
を配置したハウジング７とを形成してある。ハウ
ジング６の区域でケース５は、軸１ｂの軸線に直
交する軸線を持つ２個のジヤーナル１０を備えて
いる。各ジヤーナル１０内には、各端部に丸みを
つけた鋼製針状部片により形成したピボツト１１
を圧力ばめしてある。２個のピボツト１１は、軸
１ｂに形成した２つのエンドレスねじ２ａ，２ｂ
の各側でハウジング６内に突出している。ケース
５のハウジング７はその中央区域にその各端部の
内方に２個のブシユ１３を設けてある。これ等の
ブシユにより本減速装置の出力軸９の軸受を形成
する。

本減速装置の歯車伝動装置は、出力軸９に一体
の歯車８と、各エンドレスねじ２ａ，２ｂと、２
個の互に同じ回転伝達部片１４とにより形成して
ある。各回転伝達部片１４は、２つのエンドレス
ねじ２ａ，２ｂの一方にかみあう中間ピニオン１
５と、歯車８にかみあう中間歯車１６とから成つ
ている。中間ピニオン１５ははすばを持つ。この
例では歯車１６は直線歯を持つ。歯車８も又直線
歯も持つ。回転伝達部片１４は成形プラスチツク
材から作つてある。各伝達部片１４は手袋の指の
形の円筒形ハウジングを内部に持つ。この指の底
部には内部の突出したボス１７を形成してある。
ハウジング６内に突出するピボツト１１は、回転
伝達部片１４をその協働するピボツト１１にはめ
たときに、ボス１７とピボツト１１の対応する丸
みをつけた端部との接触により軸線方向の衝合が
生ずるように十分に大きくしてある。回転伝達部
片１４内にピボツト１１用に形成した円筒形ハウ
ジング内にピボツト１１をはめることができるよ
うにするには、ピボツト１１の直径と回転伝達部
片１４内に形成した円筒形ハウジングの内径との
間に存在するすきまが狭いので、円筒形ハウジン
グの底部にこのハウジング内に初めに含まれる空
気を逃がす穴１８を形成する必要がある。

各回転伝達部片１４内のピボツト１１のハウジ
ングは、半球形の端部を持つ円筒形の外形を持
つ。ケース５の各ハウジング６，７の区域は、４
個のボルト２０によりケース５に固定したふた１
９により閉じてある。若干のボルト２０は又所望
により電動機１に給電する電気結線箱（図示して
ない）を締付ける作用をする。カバーすなわちふ
た１９は回転伝達部片１４の丸みをつけた端部に
対向するが、ボス１７がピボツト１１の対応端部
に当たるときに前記の丸みをつけた端部とふた１
９との間にわずかなすきまが存在する。ふた１９
は歯車８の軸線に対向して支持円板２１を備えて
いる。支持円板２１は歯車８の出力軸９から遠い
方の側で歯車８の軸線に沿つて配置した半球面形
支持面２２と協働する。支持円板２１及び支持面
２２の協働により出力軸９をケース５に対して定
位置に保つ。

本発明原動機駆動減速装置に使う歯車伝動装置
は、仏国特許願第2372998号明細書の第２図に相
当するものである。電動機１の軸１ｂの回転方向
に従つて、回転伝達部片１４はピボツト１１の軸
線に平行に一方向又は他方向の推力を生ずる反作
用を受ける。一方の回転方向に対してはこの推力
はケース５の回転伝達部片１４を側方に押す。回
転伝達部片１４の軸線方向の衝合は、ふた１９と
ピボツトハウジングの底部を形成する丸みをつけ
た外壁との間に生ずる。他方の回転方向に対して
は回転伝達部片１４はケース５に一層近接するよ
うになり、軸線方向の衝合はピボツト１１の丸み
をつけた端部に当たるボス１７により生ずる。こ
れ等の両方の場合に回転伝達部片１４の支持は、
丸みをつけた支持面でわずかな摩擦を伴つてつね
にできることが明らかである。この構造により歯
車伝動装置の効率が向上する。

さらにこの組合わせの取付けは極めて簡単であ
る。ピボツト１１をそのジヤーナル１０内に圧力
ばめした後に、２個の回転伝達部片１４は２個の
ピボツト１１にはめ、軸１ｂをこのようにして位
置決めした２個の中間ピニオン１５間に連関さ
せ、エンドレスねじ２ａ，２ｂの各一方が各ピニ
オン１５の一方とかみあい、出力軸９に設けた歯
車８が定位置になるようにする。歯車８は回転伝
達部片１４の２個の歯車１６とかみあう。次でふ
た１９をケース５に固定しフランジ３を板ばね４
により固定子１ａに締付けることによつて取付け
を終る。

以上本発明をその実施例について詳細に説明し
たが本発明はなおその精神を逸脱しないで種類の
変化変型を行うことができるのはもちろんであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明原動機駆動減速装置の１実施例
の平面図、第２図は第１図の−線に沿う断面
図である。 １……電動機、１ｂ……回転子軸（駆動軸）、
２ａ，２ｂ……エンドレスねじ、５……ケース、
９……従動軸、１１……ピボツト、１５……中間
ピニオン、１７……ボス、１９……ふた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 原動機により駆動する駆動軸と異る角速度で
   駆動する従動軸との間に歯車伝動装置を備え、前
   記の２本の軸の軸線を相対的に固定し、前記駆動
   軸に代数学的に互に異るピツチを持つ２つのエン
   ドレスねじを形成し、前記駆動軸をそれぞれ前記
   の２つのエンドレスねじの一方を含む互に異る２
   つの歯車伝動径路により前記従動軸に連結し、前
   記伝動径路の少くとも一方に前記の駆動軸及び従
   動軸に対してすきまを除いて軸線を固定した少く
   とも１個の中間ピニオンを設けた原動機駆動減速
   装置において、中間ピニオンを歯車伝動装置を納
   めるケースに支えたピボツトに取付け、前記ピニ
   オン内の前記ピボツトのハウジングがボスを含む
   底部を持つ手袋の指形の内部形状を持ち又前記ケ
   ースを閉じるカバーに対向して位置する丸みをつ
   けた外端部を備え、前記ピニオンが前記の丸みを
   つけた端部により前記カバーだけに又は前記ハウ
   ジングボスにより前記ピボツトだけにそれぞれ軸
   線方向に衝合するようにしたことを特徴とする原
   動機駆動減速装置。 ２ ２つの伝動径路にそれぞれ２つのエンドレス
   ねじの一方にかみあうはすばを持つ中間ピニオン
   を設け、これ等の２個のピニオンの軸線を前記の
   ２つのエンドレスねじを持つ軸の各側部に従動軸
   の軸線に平行に配置し前記各ピニオンをそれぞれ
   同軸の中間歯車に一体にして回転伝達部片を形成
   し、前記の２個の中間歯車が前記従動軸に一体の
   同じ歯車にかみあうようにしたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の原動機駆動減速装
   置。 ３ ２つのエンドレスねじのピツチを互に等しく
   向きを反対にし、２個の回転伝達部片を互に同じ
   にしたことを特徴とする特許請求の範囲第２項に
   記載の原動機駆動減速装置。 ４ 歯車伝動装置のケースを原動機の固定子と一
   体にし従動軸の軸受を形成するようにしたことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第３項の
   いずれかに記載の原動機駆動減速装置。 ５ 一方の中間ピニオンのピボツトをケースのジ
   ヤーナル内に圧力ばめした針状部片により構成し
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項ないし
   第４項のいずれかに記載の原動機駆動減速装置。 ６ 一方の中間ピニオンに形成したハウジングの
   ボスとは反対側のピボツト端部に丸みをつけたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第５
   項のいずれかに記載の原動機駆動減速装置。 ７ 中間ピニオンのピボツトハウジングの底部
   に、外側に連通する少くとも１個の穴を形成した
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第
   ６項のいずれかに記載の原動機駆動減速装置。 ８ 回転伝達部片を成形プラスチツク材から形成
   したことを特徴とする特許請求の範囲第２項又は
   第３項に記載の原動機駆動減速装置。 ９ 原動機として電動機を使つたことを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項ないし第８項いずれかに
   記載の原動機駆動減速装置。