JPS6237331B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高温の燃焼装置等における高温のガス
流の温度を測定する温度測定ゾンデに関する。

〔従来の技術〕

燃焼室試験の際、排気尖端温度は約2000K迄上
昇する。この温度を定量的に測定する為に、貴金
属の熱線を備えた温度測定ゾンデが開発された。

従来の斯種装置としては米国特許第2414370号
及び第2923755号がある。前者の米国特許第
2414370号は第４図示のように熱電対２４とリー
ド線２６はガラス或いは他の耐火性の絶縁体２７
により支持され、管体２５内に配置されている。
後者の米国特許第2923755号は第５図示のように
熱電対を構成する２つの熱線２３は焼結アルミナ
或いは耐火性の材料よりなる保護筒１９内を延び
ていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、これら従来の温度測定ゾンデは測定検
出部に２つの熱線があるのみで支持線はなく、構
造が弱く、寿命が短かつた。

本発明の目的はこのような貴金属の熱線を備え
た温度測定ゾンデにおいて、寿命が長く、整備お
よび修理の作業が容易かつ正確にでき、更に流れ
の圧力が高く且つその流量が多いとき等の極度の
条件においても随意に適合するような温度測定ゾ
ンデを提供することである。

本発明は温度測定触子の支持に２つの支持線を
有し、更にそれに加えて２つの支持線を有するこ
とを特徴とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は以下の通りである。

(1) 管状のゾンデシヤフト１内に導かれた貴金属
よりなる熱線８，９と、この熱線８，９に接続
されて支持線１２，１５と、この支持線１２，
１５に結合されたゾンデシヤフト１の端部にあ
る真珠形状の温度測定触子７と、この温度測定
触子７を温度表示装置または調整装置へ結合す
るための連結器４とよりなり、ゾンデシヤフト
１内には前記熱線８，９を冷却する冷却水が導
かれている温度測定ゾンデにおいて、前記温度
測定触子７には前記熱線８，９に接続されてい
る支持線１２，１５に加えて熱線８，９に接続
されていない熱伝導性のよい追加の２つの支持
線１３，１４が結合され、この支持線１３，１
４は支持線１２，１５と同様にゾンデシヤフト
１内に導かれていることを特徴とする。

(2) 套管１７内に各熱線８，９が設けられてお
り、該套管１７は外管３０内に設けられてお
り、套管１７と外管３０の間の空間には冷却水
が導かれておりまた外管３０とゾンデシヤフト
１間の空間には冷却水が還流していることを特
徴とする。

(3) 冷却水供給用接続部２と冷却水搬出用接続部
３がゾンデシヤフト１の末端部５と反対側の端
部に有ることを特徴とする。

(4) 前記套管１７はセラミツク筒１０と共にゾン
デシヤフト１の温度測定触子７の方に向いた末
端部５に延長しており、このセラミツク筒１０
は半径方向の遊びをもつて金属からなる末端部
５に導かれ、セラミツク筒１０はゾンデシヤフ
ト１の外方に延び、且つ温度測定触子７の近く
迄支持線１２，１５，１３，１４を包囲してい
ることを特徴とする。

(5) 熱線８，９、套管１７とセラミツク筒１０が
半径方向の遊びを持つて外管３０とゾンデシヤ
フト１内に導かれていることを特徴とする。

(6) ガス流体内に位置する真珠形状の温度測定触
子７が測定値を伝える２つの熱線８，９に接続
されている支持線１２，１５と２つの熱線８，
９に接続されていない支持線１３，１４を介し
て支持されていることを特徴とする。

(7) 測定値を伝える支持線１２，１５のうちの１
つが白金線であり、他の３つの支持線１３，１
４，１２又は１５は白金ロジウム合金からなる
ことを特徴とする。

(8) ガス流体内に自由に位置する真珠形状の温度
測定触子７がセラミツク物質で包まれているこ
とを特徴とする。

(9) その被覆物がアルミニウム酸化物からなるこ
とを特徴とする。

その被覆物が極端に純粋なアルミニウムとし
て塗装され、その塗装がアルミニウム酸化物へ
変化する際、単なる支持線１３，１４が熱供給
と熱搬出に役立ち、一方、他の２つの支持線１
２，１５はセラミツク、特にアルミニウム酸化
物からなる保護層の随意の厚さを保つ為に制御
系に接続されていることを特徴とする。

(11) ゾンデシヤフト１は測定されるべき流れの温
度分布に応じて複数個の温度測定触子７と支持
線１２ないし１５が設けられた櫛型のゾンデと
して形成されていることを特徴とする。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例の詳細について図面を
参照しながら説明する。

図面において、第１図は本発明の一実施例のゾ
ンデの全体図、第２図はその測定触子装置並びに
それに付属するゾンデの一部分の断面図、並びに
第３図は第２図示の―線矢視断面図である。

ゾンデケーシングはまつすぐなシリンダ状のゾ
ンデシヤフト１を有し、そのゾンデシヤフト１の
一端には上端に冷却水供給用接続部２、冷却水搬
出用接続３およびゾンデにより測定された測定値
を表示装置または調整装置へ伝達する為の連結器
４を有する。接続部２および３は同じ接続ブロツ
ク内に設けられる。

ゾンデシヤフト１の他方の末端部５の長軸はゾ
ンデシヤフト１の長軸に対して直角に走つてい
る。この末端部５の横断面は狭い面を下にした状
態の細長い長方形である。このゾンデシヤフト１
からこの末端部５迄は立体的に良好に丸みをつけ
られた橋部６で連結されている。この丸みつけに
よつてゾンデシヤフト１から橋部６内に案内され
るガスの流れ、或いはその逆に案内されるガスの
流れにうずと伝熱を妨害する止水域を生ずること
がない。

この橋部６の輪郭は冷却媒体の走行もよくす
る。したがつて本発明においてはそのガス流と冷
却媒体の流れの輪郭は層流を保証しており、その
層流は各部分への良好な伝熱と良好な熱搬出を確
保する。

上記装置において流れの温度の側面分布を測定
するためにゾンデシヤフト１の末端部５には例え
ば５つの真珠形温度測定触子７，７……を用いて
櫛型にする。この温度測定触子７はセラミツク保
護層、特にアルミニウム酸化物からなるもので囲
まれている。保護層の温度測定触子７への良好な
接着を確保する為に高純度のアルミニウムが塗ら
れ、そのアルミニウムはアルミニウム酸化物へ酸
化される。各温度測定触子７は２つの貴金属より
なる熱線８，９を介して連結器４に連結されてい
る。

ゾンデシヤフト１の末端部５にはセラミツク筒
１０が半径方向に遊隙をおいて、しかし摺動自在
に挿入されている。この遊隙はその種々の熱膨張
係数のセラミツク筒１０が応力を免れて膨張する
ことができるが、セラミツク筒１０が揺動しない
ような大きさに定められている。

各温度測定触子７の熱線８，９は、温度測定触
子７から末端部５内のセラミツク筒１０内にさし
こまれている。更にこの２つの熱線８，９はセラ
ミツク筒１０に接続したプラスチツクからなる内
側絶縁管１１内に送られ、ゾンデシヤフト１の輪
郭に平行に配置された連結器４へ送られており、
必要に応じて各熱線８，９には普通の絶縁を施し
ても良い。

４つの支持線１２，１３，１４および１５の一
端はそれぞれ各温度測定触子７に結合され、一
方、他端はセラミツク筒１０の端の頭部１６に固
定されている。支持線のうちの３つの支持線１２
〜１４は白金ロジウム合金からなり、一方、第４
の支持線１５は純粋の白金からなる。

支持線１５とその他の一つの支持線、特に対角
線上に対向している支持線１２は頭部１６にて上
記貴金属よりなる熱線８，９に接続されている支
持線で測定値を伝達する作用をする。相互に対角
線上に対向している他の残りの２つの支持線１
３，１４は熱線８，９に接続されていない単なる
支持線でガスの流体媒体とその温度の影響下にあ
る温度測定触子７をガス流に対向して指定された
所定部位に正確に保持する為のものである。この
支持線１３，１４は充分な保護をするため層厚で
アルミニウムの塗装を行うことができる支持線が
有効である。

プラスチツクからなる各絶縁管１１の周りには
套管１７が遊隙をおいて同心的に設けられてい
る。この套管１７はさらに外管３０によつて半径
方向の遊隙をおいて囲まれている。この外管３０
の下端にはゾンデシヤフト１の内部に開放した開
口１８を有し且つこの外管３０の上端には冷却水
供給用接続部２が連通され、一方、冷却水搬出用
接続部３はゾンデシヤフト１の内部の上端と連通
している。

次にこの装置の動作を説明する。

真珠形の温度測定触子７はガス流内に突出して
おり且つセラミツク筒１０が温度測定触子７の下
流より外れた位置にあるので、温度測定触子７は
そのすべてのものについてガス流の影響を自由に
直接受け、ガス流の温度を検出し、その測定値は
支持線１２，１５及び熱線８，９を通して表示装
置に伝達される。

この際、２つの単なる支持線１３，１４が熱エ
ネルギーの輸送の役目をし、また、他の２つの支
持線１２，１５は制御系を備え本質的に温度落下
を避ける。

したがつてガス流内にさらされた真珠形の温度
測定触子７は４つの支持線１２，１５；１３，１
４により相互接触の影響から良好に守られており
且つ有害物質の作用が最少に保持され、しかも、
測定技術の方法は変更されず且つ最終的に温度測
定触子７の機械的安定性は高められる。

冷却水の給入の際、冷却水は冷却水供給用接続
部２より外管３０の上端内に入り、外管３０を下
端迄流通し、下端に至つて外管３０を去り、末端
部５を冷却した後、ゾンデシヤフト１の内部へ入
り、ゾンデシヤフト１の内部を上端迄流通し、冷
却水搬出用接続部３を通つて去る。

したがつてこの装置では特殊なやり方で熱ガス
流にさらされる末端部５の正面を含めてゾンデシ
ヤフト１が充分に冷却されるので、ゾンデ全体を
極端に高い温度にさらすことが可能である。

ゾンデシヤフト１とセラミツク筒１０との間に
は遊隙があるので、その熱膨張によるゾンデシヤ
フト１とセラミツク筒１０間の熱応力を避けるこ
とができる。

この本発明によるゾンデはより高い測定精度と
より長期の作業能力がある。しかしそれにもかか
わらずもしも極端に高い温度の影響で温度測定触
子７が破損し、交換しなければならないときは、
先ず熱線８，９をその上端の所で連結器４より外
し、熱線８，９を滑動させて温度測定触子７及び
セラミツク筒１０を末端部５より外へ引き出せだ
容易に新しい温度測定触子７を有するセラミツク
筒１０に交換することができる。

〔発明の効果〕

本発明による効果を摘記すると以下の通りであ
る。

Ａ 温度測定触子７及びその支持線１２，１５；
１３，１４の機械的強度が高められる。従つて
強いガス流によつても熱線８，９につながれて
いる支持線１２，１５の損傷の危険が少なくな
る。

Ｂ 支持線１３，１４は熱導体として作用し、温
度測定触子７を低い温度に支持する。故に熱線
８，９に要する材料は少なくてすむ。支持線１
３，１４を通る熱は経験的に分かるので、温度
表示装置にそれを配慮することにより、温度測
定触子７の有効温度がガス流の温度より低い温
度になるにも拘らず、ガス流のより高い温度を
正確に表示することができる。

Ｃ 第１図及び特許請求の範囲第５項に示すよう
に熱線８，９及び（５つの）温度測定触子７，
７……が夫々絶縁管１１及びセラミツク筒１０
と共に半径方向の遊びをもつて外管３０内に、
かつゾンデシヤフト１内に一列に並んで配置さ
れており、末端部５より外部に露出している。
これによつて例えば連結器４の領域にある固定
ねじを単に弛めるのみで装置全体を外すことが
でき、また同様にして新しい温度測定触子７を
有するセラミツク筒１０を再び嵌めることがで
きる。したがつて修理は容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のゾンデの全体図、第２図は測
定触子装置並びにそれに付属するゾンデの一部分
の断面図、第３図は第２図の―線矢視断面
図、第４，５図は従来の装置の２例を示す説明図
である。 １……ゾンデシヤフト、２……冷却水供給用接
続部、３……冷却水搬出用接続部、４……連結
器、５……末端部、６……橋部、７……真珠形の
温度測定触子、８，９……熱線、１０……セラミ
ツク筒、１１……内側絶縁管、１２，１５……熱
線８，９に接続されている支持線、１３，１４…
…熱線８，９に接続されていない支持線、１６…
…セラミツク筒１０の頭部、１７……套管、１８
……開口、３０……外管。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 管状のゾンデシヤフト１内に導かれた貴金属
   よりなる熱線８，９と、この熱線８，９に接続さ
   れた支持線１２，１５と、この支持線１２，１５
   に結合されたゾンデシヤフト１の端部にある真珠
   形状の温度測定触子７と、この温度測定触子７を
   温度表示装置または調整装置へ結合するための連
   結器４とよりなり、ゾンデシヤフト１内には前記
   熱線８，９を冷却する冷却水が導かれている温度
   測定ゾンデにおいて、前記温度測定触子７には前
   記熱線８，９に接続されている支持線１２，１５
   に加えて熱線８，９に接続されていない熱伝導性
   のよい追加の２つの支持線１３，１４が結合さ
   れ、この支持線１３，１４は支持線１２，１５と
   同様にゾンデシヤフト１内に導かれていることを
   特徴とする温度測定ゾンデ。 ２ 套管１７内に各熱線８，９が設けられてお
   り、該套管１７は外管３０内に設けられており、
   套管１７と外管３０の間の空間には冷却水が導か
   れておりまた外管３０とゾンデシヤフト１間の空
   間には冷却水が還流していることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の温度測定ゾンデ。 ３ 冷却水供給用接続部２と冷却水搬出用接続部
   ３がゾンデシヤフト１の末端部５と反対側の端部
   に有ることを特徴とする特許請求の範囲第１項ま
   たは第２項のいずれかに記載の温度測定ゾンデ。 ４ 前記套管１７はセラミツク筒１０と共にゾン
   デシヤフト１の温度測定触子７の方に向いた末端
   部５に延長しており、このセラミツク筒１０は半
   径方向の遊びをもつて金属からなる末端部５に導
   かれ、セラミツク筒１０はゾンデシヤフト１の外
   方に延び、且つ温度測定触子７の近く迄支持線１
   ２，１５，１３，１４を包囲していることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項ないし第３項のいず
   れかに記載の温度測定ゾンデ。 ５ 熱線８，９、套管１７とセラミツク筒１０が
   半径方向の遊びを持つて外管３０とゾンデシヤフ
   ト１内に導かれていることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の温
   度測定ゾンデ。 ６ ガス流体内に位置する真珠形状の温度測定触
   子７が測定値を伝える２つの熱線８，９に接続さ
   れている支持線１２，１５と２つの熱線８，９に
   接続されていない支持線１３，１４を介して支持
   されていることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項ないし第５項のいずれかに記載の温度測定ゾン
   デ。 ７ 測定値を伝える支持線１２，１５のうちの１
   つが白金線であり、他の３つの支持線１３，１
   ４，１２又は１５は白金ロジウム合金からなるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第６項記載の温度
   測定ゾンデ。 ８ ガス流体内に自由に位置する真珠形状の温度
   測定触子７がセラミツク物質で包まれていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第７項
   のいずれかに記載の温度測定ゾンデ。 ９ その被覆物がアルミニウム酸化物からなるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第８項記載の温度
   測定ゾンデ。 １０ その被覆物が極端に純粋なアルミニウムと
   して塗装され、その塗装がアルミニウム酸化物へ
   変化する際、単なる支持線１３，１４が熱供給と
   熱搬出に役立ち、一方、他の２つの支持線１２，
   １５はセラミツク、特にアルミニウム酸化物から
   なる保護層の随意の厚さを保つ為に制御系に接続
   されていることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の温度測定ゾンデ。 １１ ゾンデシヤフト１は測定されるべき流れの
   温度分布に応じて複数個の温度測定触子７と支持
   線１２ないし１５が設けられた櫛型のゾンデとし
   て形成されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項ないし第１０項記載の温度測定ゾンデ。