JPS6236244Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、非直線抵抗体素子の両端面に電極棒
を当接し絶縁樹脂でモールドして成る避雷器に関
するもので、その目的は、電極棒エツジ部と非直
線抵抗体素子エツジ部間のアーク放電及びこれに
よる絶縁樹脂の破壊を生じない構成に改良した避
雷器を提供することにある。

すなわち、従来の避雷器は、第１図Ａ，Ｂに示
すように円柱状をなす２個の非直線抵抗体素子
１，１を直列に当接して段積みし、その上下に若
干小径の円柱状をなす電極棒２，３を当接し、エ
ポキシ樹脂４をモールドして構成されている。そ
して、前記非直線抵抗体素子１の端面にはアルミ
ニウムの蒸着膜の如き導電性の素子電極５を形成
し、もつて非直線抵抗体素子１，１同志、又は非
直線抵抗体素子１と電極棒２，３の良好な電気的
導通を図つている。

しかし、非直線抵抗体素子１、特にその素子電
極５と電極棒２，３との当接関係は、素子電極５
の直径が電極棒２又は３の直径よりはるかに大き
いので、素子電極５には電極棒２又は３が当接し
ない面、つまり第１図Ａ中に散点を付して示す同
心円の部分が多く存在し、この面にはモールドし
たエポキシ樹脂４が密着接合する。このため、第
１図Ｂの小円イ，ロの部分においては、大電流通
電時に、電極棒２又は３と素子電極５との接触抵
抗が大きい（素子電極５の表面はおよそ50μ程度
の粗面で多数の点接触の集合状態で接触してい
る）ため、及び両者の接触面積を十分に大きくと
れないため、電流密度の上昇が発生し、電極棒エ
ツジ部から素子電極５のエツジ部にアーク放電を
起し易く、このためモールドされたエポキシ樹脂
４にアークによる破壊が発生する欠点があつた。

本考案は、従来の避雷器における上述の欠点を
解決する目的でなされたものでこれを要約する
と、電極棒の非直線抵抗体素子との当接部の寸法
を非直線抵抗体素子の当接部の寸法より同じか、
それ以上に構成した避雷器にある。

次に、本考案を第２図の実施例により説明す
る。

この避雷器は、円柱状をなす２個の非直線抵抗
体素子１，１を直列に当接し段積みすると共に、
その上下に非直線抵抗体素子１と同一形状で、か
つ同一直径の円柱状をなす電極棒２，３を当接
し、外皮としてのエポキシ樹脂４をモールドして
構成されている。さらに、非直線抵抗素子１の両
端面にはアルミニウムの蒸着膜の如き導電性の素
子電極５を形成し、非直線抵抗体素子１，１同
志、及び非直線抵抗体素子１と電極棒２又は３と
が素子電極５を介して当接する構成とされてい
る。

本考案は上記の構成からなり、電極棒２，３及
び非直線抵抗体素子１、従つて、その素子電極５
の当接部の寸法を両者同じか、もしくは電極棒
２，３の寸法をそれ以上に大きく構成したから、
両者の接触面積がそれだけ増加し、かつ、全面が
接触する。このため接触部の電流密度が相対的に
低下し、電極棒２，３のエツジ部から非直線抵抗
体素子１のエツジ部へのアーク放電が発生するこ
とがなく、よつてアークによる絶縁樹脂が破壊す
るおそれがないというすぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂは従来の避雷器を右半分破断して
示す平面図と正面図、第２図は本考案の実施例で
ある避雷器の右半分破断して示す正面図である。 １……非直線抵抗体素子、２，３……電極棒、
４……エポキシ樹脂、５……素子電極。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 非直線抵抗体素子の両端面に電極棒を当接し絶
   縁樹脂でモールドしてなる避雷器において、電極
   棒の非直線抵抗体素子との当接部の寸法を、少な
   くとも当該非直線抵抗体素子の当接部の寸法より
   同じか、それ以上に構成したことを特徴とする避
   雷器。