JPS6236055Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は竪型槽内への原料分配装置の原料分配
ホツパの固定装置に関するものである。

〔従来の技術〕

例えば、高炉等の竪型炉やコークス乾式消火設
備や焼結鉱のシヤフト式冷却設備の冷却塔等の槽
状槽内への原料の分配には第７図及び第８図に示
す原料分配装置が使用され、槽内へ原料が均一に
分配されるようになつている。

すなわち、原料分配ホツパａは、揺動フレーム
ｂに取り付けられた環状の原料分配ホツパ支持金
物ｃに嵌合した状態で、円弧を描いて旋回するよ
うになつている。図中、ｄはレバー、ｅはカバー
を示す。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、現状の原料分配ホツパａは第９図に示
すように原料分配ホツパ支持金物ｃのテーパ部ｆ
で受けられているため、確実に固定する必要性か
らテーパ角度αを小さくしなければならない。

このため、 (i) 原料をホツパａに追加する時、支持金物ｃに
よりホツパａが擂粉木運動をしてしまい、原料
をスムーズに装入できない、 (ii) 支持金物ｃ、ホツパａが炉内の熱を受けて変
形し、ホツパａの離脱が困難となる、 等の問題があつた。

又、第１０図に示すようにホツパａは支持金物
ｃの上方に取り外す必要があるが、レイアウト的
にホツパａを上方に引き上げるためのスペースを
確保することは困難であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の問題点を解決するため本考案では、原料
分配ホツパのフランジ部に対称的に取り付けられ
た楔状の固定用ブロツクと、該各固定用ブロツク
の外側面に夫々設けられた偏心ピン用穴と、揺動
フレームに取り付けられ前記楔状の固定用ブロツ
クと夫々密着嵌合し得るＶ型の受座を有する揺動
軸と、該各揺動軸内に貫通配設され前記各偏心ピ
ン用穴に嵌合し得る偏心ピンと、該各偏心ピンを
回転させて前記各固定用ブロツクを前記各揺動軸
に密着させるための回転固定具とから構成した。

〔作用〕

原料分配用ホツパをフランジ分以上高くして水
平移動すると、揺動フレームの揺動軸間に挿入す
ることができ、該ホツパを降下させると楔状の固
定用ブロツクが各揺動軸の受座に着座する。

該揺動軸に支持された偏心ピンを各固定用ブロ
ツクの偏心ピン用穴に夫々挿入し、スクリユーロ
ツド等の回転固定具により各偏心ピンを回転させ
ると、該各偏心ピンの大径部が各偏心ピン用穴を
下方に押し下げるように作用する。

従つて、該偏心ピンの押し下げ力により各固定
用ブロツクが揺動軸の受座に夫々押し付けられ、
ホツパは揺動装置に固定される。

〔実施例〕

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第１図乃至第６図は本考案の一実施例であり、
原料分配ホツパ１の上端部外周のフランジ部２
に、該ホツパ１の直径の両端に位置するよう楔状
の固定用ブロツク３を夫々固着し、該各固定用ブ
ロツク３の外側面の略中央部に偏心ピン用穴４を
夫々設けてある。

揺動フレーム５の両先端部に揺動軸６を軸受７
により回動可能に夫々取り付け、該各揺動軸６の
互いに向い合う端部に前記楔状の固定用ブロツク
３と密着嵌合し得るＶ型の受座８を夫々設け、該
各揺動軸６の中心に軸心方向に貫通する固定ピン
用孔９を穿設し、該各固定ピン用孔９内に固定用
ピン１０をシールリング１１等により摺動自在に
挿入配設してある。

該各固定用ピン１０の前記各受座８から前記偏
心ピン用穴４の深さ分突出する範囲を、部分的に
削つて小径部分を形成し偏心ピン部分１２として
あり、且つ該固定用ピン１０の中心部に全長に亘
つて導水孔１３を穿設し、前記揺動フレーム５か
らの冷却水管１４と前記導水孔１３の外側端部に
おいて接続してある。更に、該各固定用ピン１０
の外側端部は皿バネ１５を介して固定板１６及び
締付ボルト１７により支持して、熱膨張の吸収、
固定用ピン１０の抜け止め及び前記ホツパ１の軸
心方向の移動を防止してある。

更に、前記各固定用ピン１０の外側端部に回動
用レバー１８を夫々固着し、又その外側に固定レ
バー１９を各固定用ピン１０の中心に枢着すると
共に該固定レバー１９を揺動軸６の外側面に固定
し、該固定レバー１９にナツト状の支持筒２０を
枢着し、該支持筒２０にスクリユーロツド２１を
螺着し、該スクリユーロツド２１の先端を前記回
動用レバー１８の先端に枢着してある。

更に又、前記固定用ピン１０の内側端面に前記
導水孔１３の開口部を囲むようにパツキン２２を
嵌着し、前記ホツパ１フランジ部２の固定用ブロ
ツク３の偏心ピン用穴４の奥壁に穿設した冷却水
路口２３とを前記皿バネ１５及び締付ボルト１７
により水密とし得るようにしてあり、一方の固定
用ピン１０の導水孔１３から導入された冷却水
が、フランジ部２内に設けた冷却水路２４を通つ
て他方の固定用ピン１０の導水孔１３から流れ出
るようにしてある。

図中、２５は揺動軸６を駆動するための揺動リ
ンク、２６はアーム、２７はロツクナツトを示
す。

以上のように構成したので、各揺動軸６の固定
ピン用孔９に挿入した固定用ピン１０を受座８か
ら退避しておき、原料分配ホツパ１をクレーン等
で持ち上げ水平移動して揺動軸６間に位置せし
め、該ホツパ１を下降させると楔状の各固定用ブ
ロツク３が各揺動軸６の受座８と嵌合する。

各固定用ピン１０を押し込んで偏心ピン部分１
２を各固定用ブロツク３の偏心ピン用穴４に挿入
する。このとき偏心ピン部分１２は、小径部が下
側に位置している。該各固定用ピン１０を皿バネ
１５を介して固定板１６及び締付ボルト１７によ
り固定すると、該各固定用ピン１０の内側端面の
パツキン２２が偏心ピン用穴４の奥壁と密着し、
導水孔１３と冷却水路口２３とが水密に連通し、
一方の冷却水管１４から導水孔１３を経て送給さ
れた冷却水は冷却水路口２３、フランジ部２内の
冷却水路２４を通つて他方の冷却水路口２３、導
水孔１３、冷却水管１４に流れるようになる。

回動用レバー１８により固定用ピン１０を回転
させると、前記各偏心ピン用穴４の底部に内接す
る偏心ピン部分１２は回転と共に半径を増すた
め、固定用ブロツク３は下方に押し下げられ、揺
動軸６の受座８に密着嵌合される。この状態で、
ロツクナツト２７によりスクリユーロツド２１
を、固定レバー１９に取り付けた支持筒２０に固
定すると、前記各固定用ブロツク３は各受座８に
固定され、結果的にホツパ１が揺動フレーム５に
固定される。

なお、本考案の原料分配ホツパの固定装置は上
述の実施例のみに限定されるものではなく、本考
案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を
加え得ることは勿論である。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案の原料分配ホツパの固
定装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を
奏し得る。

（） 原料分配ホツパは揺動軸のＶ型部の２個
所で支持されているため、炉内の熱によりホツ
パが変形してもホツパの着脱に支障を来さな
い。

（） 原料分配ホツパと揺動軸は固定用ピンに
よつて固定されているので、揺動軸での原料分
配ホツパの擂粉木運動がなくなる。従つて、原
料の装入が容易になり、且つ原料の流れもスム
ーズになる。

（） 原料分配ホツパの取り外しが容易にな
る。

（） 原料分配ホツパを水平方向の移動により
取り外すことが可能となるので、従来のような
ホツパを上方へ引き上げるためのスペースが不
要となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の固定装置の一実施例の説明
図、第２図は第１図における部詳細図、第３図
は第２図の−方向矢視図、第４図は第２図の
−方向矢視図、第５図は第２図の−方向
矢視図、第６図は第２図の−方向矢視図、第
７図は従来の原料分配ホツパの説明図、第８図は
第７図の−方向矢視図、第９図は第７図の
部詳細図、第１０図は第７図に示した原料分配ホ
ツパの取り外し方法を示す図である。 １は原料分配ホツパ、２はフランジ部、３は固
定用ブロツク、４は偏心ピン用穴、５は揺動フレ
ーム、６は揺動軸、８は受座、９は固定ピン用
孔、１０は固定用ピン、１２は偏心ピン部分、１
８は回動用レバー、１９は固定レバー、２１はス
クリユーロツドを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 原料分配ホツパのフランジ部に対称的に取り付
   けられた楔状の固定用ブロツクと、該各固定用ブ
   ロツクの外周面に夫々設けられた偏心ピン用穴
   と、揺動フレームに取り付けられ前記楔状の固定
   用ブロツクと夫々密着嵌合し得るＶ型の受座を有
   する揺動軸と、該各揺動軸内に貫通配設された前
   記各偏心ピン用穴に嵌合し得る偏心ピンと、該各
   偏心ピンを回転させて前記各固定用ブロツクを前
   記揺動軸に密着させるための回転固定具とから構
   成したことを特徴とする原料分配ホツパの固定装
   置。