JPS6235797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、床用として用いるに好適な複合モ
ザイクパーケツト板に関する。

四辺形の１枚の裏打ち板の表面側に多数の木材
小片（モザイクパーケツトの構成ピース）を直交
する区画線で仕切られる複数の単位模様区域が形
成されるように接着して成る従来の複合モザイク
パーケツト板は、その裏打ち板が合板や無機質ボ
ードなど剛直なものであるため、床下地がほぼ完
全な平面をなしていないと、端面を接して隣り合
う別の複合モザイクパーケツト板との継ぎ合せ部
分に段差を生じることがある。この段差は、継ぎ
合せ部分を平面的に仕上げるために施工に極めて
手間を掛けるところとし、また、床面の仕上り具
合を悪くする。

この考案の複合モザイクパーケツト板は、前記
の問題点を解消するために提案されたものであつ
て、上述のような従来の複合モザイクパーケツト
板において、裏打ち板の裏面側にその裏打ち板の
厚さより小なる深さの折り曲げ用溝を表面の単位
模様区域を仕切る区画線に沿つて設けたことを特
徴とする。

以下図面に示す実施例に基いてこの考案を説明
する。

１は木材合板など木材より成る四辺形の１枚の
裏打ち板で、その表面側には多数の木材小片２、
すなわち、モザイクパーケツトの構成ピースが適
当な接着剤４によつて接合されている。木材小片
２は裏打ち板１上に縦横にして密に配列されて直
交する区画線ｌ，ｍで仕切られる複数の単位模様
区域３を形成する。木材小片２の平面形は通常長
方形のものが使用されるが、その他の平面形のも
のを使用して差し支えない。また、単位模様区域
３の態様、数も任意に定め得る。

それぞれの木材小片２と他の木材小片２との端
面当接部２ａには、通常接着剤は塗布しないのが
普通であるが、その部分２ａには木材小片２を裏
打ち板１に接合する際の接着剤４の一部がその部
分２ａに沿つてわずかにじみ出すことになる。従
つて、木材小片２の端面当接部２ａはその下方部
分がわずかに接合された状態にある。

以上の構成は従来周知のところであるが、この
考案にあつては第２図及び第３図に明示するよう
に、前記の裏打ち板１の裏面側にその裏打ち板１
の厚さｔより小なる深さｄの折り曲げ用の溝５を
切削などによつて設ける。この折り曲げ用の溝５
は、表面側の単位模様区域３を仕切る区画線ｌ，
ｍに沿つて形成するものである。換言すれば、複
合モザイクパーケツト板を平面的に見た時、その
溝５は表面側の区画線ｌ，ｍに重なり合うように
設けるものである。また、この折り曲げ溝５は、
縦方向と横方向に少くも１本ずつ、設けるものと
し、縦横の区画線ｌ，ｍがそれぞれ複数本ある場
合はその全部に沿つて設ける必要はない。

なお、図中、符号６，６ａは複合モザイクパー
ケツト板の周囲端面に設けた組み合せ用の突条及
び嵌め溝であるが、これらは必ずしも設けなくて
もよい。

以上に説明したこの考案の複合モザイクパーケ
ツト板によれば、床などの下地に凹凸があつて平
面をなしていない場合に、折り曲げ用の溝５に沿
つてモザイクパーケツト板全体を下地の凹凸面に
よくなじむように手でわずかに折り曲げつつ床面
を構成することができるので、床などの施工の効
率化が計れるのみならず、仕上り状態のよい床面
を形成できる利点がある。また、折り曲げ溝５の
深さｄは、裏打ち板１の厚さｔよりも浅く形成し
てあるので、裏打ち板１を折り曲げる際にその裏
打ち板１が２片に分離して使用を困難にしてしま
うようなこともなく、更に、折り曲げ用の溝５を
単位模様区域３の区画線ｌ，ｍに沿つて設けた構
造は、モザイクパーケツト板を折り曲げて使用し
た場合に各単位模様区域３に乱れを生じさせない
などの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の複合モザイクパーケツト板
の平面図、第２図はその底面図、第３図はその拡
大正面図である。 １……裏打ち板、２……木材小片、３……単位
模様区域、５……折り曲げ用溝、ｌ，ｍ……区画
線、ｔ……裏打ち板の厚さ、ｄ……溝の深さ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 木材より成る四辺形の１枚の裏打ち板１の表面
   側に多数の木材小片２を直交する区画線ｌ，ｍで
   仕切られる複数の単位模様区域３が形成されるよ
   うに接着して成る複合モザイクパーケツト板にお
   いて、前記裏打ち板１の裏面側にその裏打ち板１
   の厚さｔより小なる深さｄの折り曲げ用溝５を前
   記の区画線ｌ，ｍに沿つて設けたことを特徴とす
   る複合モザイクパーケツト板。